みんなの議会

音更町議会 令和7年第2回定例会 2025年6月12日

勤労者の豊かな生活を保障する商工観光施策について

2025年6月12日、音更町議会の一般質問で、神長基子議員が「勤労者の豊かな生活を保障する商工観光施策について」質問し、町長 小野信次、商工観光担当部長 月居謙介が答弁しました。

質問者
神長基子 議員
答弁者
町長 小野信次、商工観光担当部長 月居謙介

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 5番 神長基子

通告に従いまして、勤労者の豊かな生活を保障する商工観光施策について質問を行います。物価高騰が長引く中で大幅な賃上げは、多くの勤労者にとっての切実な願いです。しかし、事業者は、経営実態の厳しさなどから思い切った賃上げに踏み切るのが難しいのが現状と言えます。この春、帯広信用金庫の実施した特別調査によると、十勝管内の中小・小規模事業者の約4割は賃上げしないと回答しました。令和3年に制定された「音更町中小企業・小規模企業振興基本条例」には、中小企業等の振興等を総合的に推進し、地域経済の持続的な発展及び町民生活の向上に寄与するための町の責務等が掲げられました。今年度もこの条例の理念に基づいた様々な施策を展開していることは、苦境にある事業者らを励ますものと考えます。ただ、大企業と比べて原材料の高騰分を価格転嫁できない、あるいは人件費の負担が重くなる傾向が強い中小企業等にとっては、経営の厳しさが当面続くことも考えられます。そうした状況に置かれている事業者へ賃上げを促すには、政治が責任を果たすことが必要です。本来は国が率先して行うべきですが、町としても独自に賃上げ支援に踏み出し、町全体の賃上げ促進を図ることも必要と考えます。また、本町では、勤労者の豊かな生活、ワーク・ライフ・バランスの実現に資する各種取組が行われていますが、そうした視点で考えると、大幅な賃上げを行うことと一体に豊かな生活を送ることができる労働環境を整えることは、勤労者政策の要とも言えます。その政策の一環として、縁あって我が町で働く町民に音更町のポテンシャルについて学び合う機会を提供することは極めて重要です。本年4月には、音更町十勝川温泉観光協会が初の観光サミットを開いたと伺いました。ここで、温泉で働き始めた若い従業員を対象に、町の歴史や温泉の成り立ちなどをレクチャーしたとのことであります。とりわけ本町の基幹産業である観光業で働く町民がこのような機会を持つことは大変意義深く、観光としての魅力を高める一助になるだけではなく、「みんなでまちづくり」の実現につながるものと期待します。2006年に制定された観光立国推進基本法は、住民が誇りと愛着を持てる持続可能な観光を掲げています。観光業で働く町民を核とした研修の機会を増やし、本町の商工観光施策の充実を図るよう求めて、以下について町の見解を伺います。1、長引く物価高騰による町内事業者の経営への影響と今後の見通しについての町の認識は。2、中小・小規模事業者が賃上げを積極的に行えるよう、町として直接支援策を講じる考えは。3、観光業で働く町民の労働環境に関する現状と課題は。4、本町の基幹産業である観光業で働く町民にまちのポテンシャルや歴史を伝える意義についての町の認識と取組の現状は。また、そうした研修の機会を増やすよう、町として関係団体等への働きかけを強める考えは。以上、御答弁をお願いいたします。

答弁 町長 小野信次

勤労者の豊かな生活を保障する商工観光施策についての御質問にお答えをいたします。はじめに、1点目の長引く物価高騰による町内事業者の経営への影響と今後の見通しに関する町の認識についてでありますが、物価高騰による町内事業者の経営への影響につきましては、信金中央金庫による全国中小企業景気動向調査に合わせて、帯広信用金庫が今年の3月に実施した特別調査の結果で申し上げますと、今年中に賃上げを行おうと回答した十勝管内の企業の割合は59.3パーセントで、全国と比べて8.1ポイント、全道と比べて5.5ポイント高いことから、十勝経済の底堅さが見てとれる一方で、ほぼ同時期に、帯広商工会議所が実施した会員企業向けの調査結果では、この春、賃上げを予定していると回答した企業の理由の7割が離職の防止や物価高騰に対応するための防衛的賃上げとなっていることから、賃上げを行う企業にあっても、厳しい経営環境の中でやむを得ず賃上げに踏み切っているケースが多い情勢であると推測をされます。こうした情勢は、町内においてもほぼ同様であると考えられることから、物価高騰は、町内事業者の経営に広く影響を与えているとともに、今後もその影響はある程度続くものと認識をしております。次に、2点目の中小・小規模事業者が賃上げを積極的に行えるよう、町として直接支援策を講じる考えについてでありますが、国は、中小・小規模事業者の経営改革の後押しと賃上げ環境の整備を図る施策をまとめた「中小企業・小規模事業者の賃上げ向上推進5か年計画」を公表しております。この計画には、令和11年度までの5年間で中小企業・小規模事業者の生産性向上のための投資に官民で60兆円程度を投じる目標が掲げられているほか、人手不足が深刻な飲食業や宿泊業などの業種の労働生産性を集中的に引き上げる方針が盛り込まれております。賃上げ環境の整備につきましては、全国的な課題であることを踏まえ、町といたしましては、単独で賃上げに係る直接支援策を講じる考えは持ち合わせておりませんが、今後も国の動向を注視してまいりたいと考えております。次に、3点目の観光業で働く町民の労働環境に関する現状と課題についてでありますが、観光業を代表する業種の一つである宿泊業については、24時間ほぼ通年で営業していることから、労働環境といたしましては、従来から休暇が取得しにくいことや、拘束時間が長く、不規則な労働時間であることなどの課題がありましたが、近年、各事業者においては、人材確保を図るため、賃金水準や労働時間の見直し、休暇の増加などに取り組んでおり、労働環境については改善の傾向にあるものと認識をしております。最後に、4点目の本町の観光業で働く町民にまちのポテンシャルや歴史を伝える意義に関する町の認識と取組の現状、また、そうした研修の機会を増やすよう、関係団体などへの働きかけを強める考えについてでありますが、観光業の持続可能な発展のためには、優秀な人材の確保が最も重要な課題でありますが、特に、宿泊業については、特殊な勤務形態などから人材確保が難しい中、各種事業者による労働環境の向上への取組のほかに、観光業で働くやりがいを感じていただくことも重要であると考えております。今年の4月13日、音更町十勝川温泉観光協会の主催で、「音更町十勝川モール温泉観光サミット」が初めて開催をされ、4月に新規採用された宿泊施設の従業員をはじめとする観光関係者が町や十勝川温泉の歴史などについて学ぶ機会が設けられました。このような研修の機会を通じて、観光業は、音更町を訪れる旅行者にこの地の歴史、すばらしい温泉、おいしい食、美しい景観などといった地域の魅力を伝えるとともに、旅行者の旅先での思い出づくりに携わる、とてもやりがいのある仕事であることを改めて感じていただくことはできるものと考えております。町といたしましては、今回の観光協会の取組を契機として、このような研修機会の確保に向け、関係団体などに対して積極的な働きかけや必要な協力をしてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。

再質問 5番 神長基子

それでは、御答弁いただきましたので、再質問のほうさせていただきたいと思います。まず、賃上げの支援ということで、前段でお聞きをいたしました。賃上げについても、特に詳しい、具体的な状況についてお答えをいただいたところなんですけれども、ここで、やはりこの中小事業者を取り巻く厳しい状況というところなんですが、先般、トランプ関税ということで、関税に関わる部分についての影響ということも、しっかり見ていく必要があるというような、そういうやり取りをさせていただきましたが、その後、ここについては影響が限定的だという見方も広がっているところがあるかなと思います。中小企業においては、この関税の問題の以前から、コロナ禍等での過剰債務ですとか、そういった状況がずっと抱えたまま払えなくなって倒産に至る。こうした倒産が増えていく可能性、今の現状ですね、音更町内の事業者におかれまして、倒産、廃業、ここの現状と、それから、今後の見通しについてはどのようにお持ちなのか、その点をお伺いいたします。

答弁 商工観光担当部長 月居謙介

それでは、本町の現在、商工会の会員事業者の方ということになりますけれども、廃業の状況はどうなのかと、また、今後の見通しということでのお尋ねでございますけれども、手元に商工会から頂いている資料ということでの御説明になりますけれども、若干廃業の数が会員企業におかれましては増えてきている傾向にはあるというふうにお伺いしております。と申しますのも、経営が厳しくなったというよりも、事業承継の、承継の問題というのが一定程度の問題として挙げられているというふうに聞いておりますけれども、おっしゃられるように、近年、物価高騰ということで仕入原価なども上がって、一定程度、もうけは出ているんですけれども、経費もかかっているということで、手元に残る余剰が少ないということで、このまま継続していてもどうなのかなというような経営判断もあったり、あるいは承継者がいないというようなこともあって、廃業数は徐々に増えてきている傾向にあるというふうなことはお伺いしております。この傾向につきましては、私どもといたしましては、今後もこういった傾向は続いていくのかなというふうに思っておりますが、町から事業者の数が減少していくというのはやはり寂しいことでございますので、ここは、中小企業振興条例に基づいて令和5年度からも実施しております事業承継のあの補助金、あるいは空き店舗の活用補助金など、そういったものを活用しながら、こうした動き、完全な歯止めは難しいとは思うんですけれども、現状を受けながら、しっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。以上です。

再質問 5番 神長基子

今、その点につきましては、理解をいたしました。そして、賃上げをそこでどうやって促進、促していくかという部分になりますと、先ほど今の御答弁によりますと、払うものが払えなくなってということよりは、承継の問題、ここがやはり大きな課題、ネックになっているということが、大きな傾向としてあるということなんだと思うんですけれども、やはり労働者を抱えている、今回質問では勤労者というふうに表現していますけども、働く人たちを抱えている、そういった事業者におかれましては、今、この賃上げをどうやってしていくかと、つい数日前には、町内の企業のほうでも賃上げを実施されるというような報道もございましたけれども、今、この物価高騰が長引いている中で、全体としては、まだまだその賃上げに関しては足踏み状態と言っていいのかなというふうに思うんですね。帯広信金さんのほうでは、十勝管内の状況ということで、賃上げの今回、企業の割合というものが示されましたし、その中でいきますと、これはきっと同じ報道を御覧になられているんだと思うんですが、賃上率の内訳というものも出ていまして、それによりますと、今年ですね、賃上げをすると回答した企業の4割、5割近くは4パーセント未満というところにとどまっていると。これを実際、一般的には5パーセント以上目指そうというようなことが今、目標として掲げられているとは思うんですが、そうした中では、物価高騰を上回る水準には残念ながらなっていない、こういう傾向があるというふうな認識があるのかどうか、その点をお伺いいたします。

答弁 商工観光担当部長 月居謙介

それでは、お答えをさせていただきます。ただいま議員おっしゃるとおり、現在の物価高騰の情勢ということでございますが、先ほどの御質問でも御答弁したように、仕入原価などが上がっているということとともに、この人件費の単価も、やはり各事業者様が防衛的な賃上げということで、この賃金の引上げを厳しい経営環境の中でもされていると。それをある程度価格にも転嫁をしていかざるを得ない中で、どんどん世の中が物価が上がっていくというマインドに今、進んでいるのかなと思います。これに追いつく賃上げを実現するためには、やはりその労働生産性を引き上げていって、物価高騰に負けない賃上げを実現していくということが必要なのではないかというふうに認識をしているところでございますけれども、この労働生産性の引上げ、一口に申し上げましても、様々な方法があるのかなというふうに認識をしておりますが、例えば、各事業者さんにおけるDXの推進であったり、労働環境の見直し、また、仕事の仕方の見直しなどを通じて作業効率を上げていくですとか、そういったことの取組などを地道に取り組んだ中で、労働生産性を上げていくということがあろうかなというふうに思っております。こうしたことをしっかり、国レベルでも、報道によりますと、明日、閣議決定が予定されているということなんですけれども、先ほど町長からの御答弁でも申し上げましたが、中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画の施策パッケージ、こちらが閣議決定が仮にされますと、それに基づく各施策の展開というものが、都道府県や市町村にも下りてくるのかなというふうに想像しているとこなんですけれども、こういったものを見ながら、私どもの町の状況と照らし合わせて、しっかり物価高騰に負けない賃上げの実現というものを検討していかなければならないというふうに考えているところでございます。以上です。

再質問 5番 神長基子

今の国の動向というのも注視していきたいということではございますが、この賃上げというものが日本全国の経済を底上げしていく上では、何といってもこの賃上げというものが大きな鍵を握っているというところでは、国レベルでも、そして、地方レベルでも認識についてはほぼ一致するのではないかなというふうに考えます。今回、通告でも申し上げましたが、この賃上げを促進するといったときに、やはり事業者の立場からすれば、もうそれどころじゃないというような、そういう思いが本当にあると思うんですね。事業を継続していかなければいけない。それも地域の経済を支えていく上で大きなやっぱり責任を背負っているというところに、その事業を継続しながら従業員の生活を守っていくというところで、本当に大変な苦労がある中で、十分・不十分というのはあるかもしれませんが、こうした大変な中で賃上げの努力をされているという、そういった事業者さんも少なくないということは、本当に、何といいますか、やはりここで政治がしっかりと責任を持っていくということがやはり重要であるというふうに考えます。本町でというところでは、市町村ですね、いわゆるここで市町村がどういったことができるかというふうに考えますと、なかなかやはり直接的な賃上げを支援するというような対策を講じているところはほとんどないような状況かなと思います。私が調べた中では、高崎市の事例でございますが、御存じかと思いますけれども、ここでは市独自での奨励金という形で、直接賃上げをした場合にその賃上率に応じて金額を設定して、1社当たり最大150万円の支給をして、給与改善に取り組む事業者を応援するというような、こういう取組をされている。こうした取組というのは、賃上げを促進する上では非常に有効であるというふうに考えますが、本町として、今回は、町としての部分につきましては行わないと、そういった考えを持ち合わせていないということですが、実現の可能性としては、できるかできないかというところでいくと、いろいろ課題はあるんだと思いますけれども、可能か不可能かというところでいくと、どのように検討されているのかどうか、そこをお伺いいたします。

答弁 商工観光担当部長 月居謙介

ただいまの市町村が独自で賃上げ支援に踏み入ることにつきまして、音更町がその取り組むことが可能か不可能かという御質問かと思いますけれども、こちらにつきましては、可能か不可能かという視点で考えますと、制度的にはもちろん可能ではございます。あとは、その制度設計によりましては、かなり多額の予算も必要となりますので、これにつきまして、恐らく国の財源的な支援がなければ、なかなか一自治体では取り組むことが困難であろうというふうに推測するところでございます。先般、商工会さんのほうからも、会員事業者様、約600事業者いらっしゃるんですけれども、こちらで働かれている役員や、それから、家族従業員、また、正社員、パートさん、もろもろを含めますと約8千人の従業員の皆様がいらっしゃいます。あと、国勢調査による就労者調査では、約1万8千人程度の、一応就労人口がいるということにもなっておりますけれども、こうした皆様方に一定の条件を満たした場合に支援していくとなると、先ほど申し上げましたような多額な予算規模が必要になるということが想定されますので、そういった国からの財源的な支援などを、今後、先ほどの御質問の答弁で申し上げましたように、国のこういった賃上げに取り組む各施策の動向を注視しながら、町としてもそれを検討してまいりたいというふうに考えております。以上です。

再質問 5番 神長基子

可能か不可能かというところでは可能であるということで御答弁いただきました。今おっしゃられましたように、当然ここには多額の予算というものが生じますので、ここについて、国からの支援というものを今後有効に活用して、事業として実施ができるような段階になるといいなと思うんですけれども、ここは、総合的な中小企業に対する様々な施策を打っている中での総合的な判断ということもあろうかと思いますので、今の現時点におかれましては、そのような考え方ということで理解をいたしました。では、賃上げの部分につきましては、以上にしたいと思うんですけれども、次の3点目、4点目のところなんですが、答弁の中では、賃上げの部分にも労働生産性ということで、この中に飲食業、そして、宿泊業、この業種におかれる労働生産性、これを集中的に引き上げるということが国の方針としても掲げられている。実際、宿泊、サービス業、観光業、ここに関しましては、当然今、インバウンドも含めて、大きな国の成長戦略の一つというところは変わりないと思いますので、そういったところではここへの集中的な引上げというのは、当然の帰結かなというふうに思っているんですが、今、観光業で働く方々の労働環境改善、ここについては、それぞれ事業者において実施がされ出しているということではございますが、具体的にその改善の傾向にあるというのは、どういったところでそういう改善というのが見られるのか、もう少し具体的に状況をお聞かせいただきたいと思います。

答弁 商工観光担当部長 月居謙介

観光業に従事する皆様の労働環境の改善傾向の具体的な中身ということでございますけれども、町として、事業者様の聞き取りで把握している状況でございますが、やはりなかなか根本的に大変な拘束時間が長く、労働環境がほかの業種に比べると厳しい状況というのは、これは根本的には変わりようがない部分もあるんですが、そこをやはり賃金水準を上げることで納得感を得ながら業務をしていくという事業者様もいらっしゃいますし、また、業務内容を見直しをかけて、例えば、拘束時間が長いというのが、例えば、細かく仕事が細分化されていることがどうしても拘束時間が長くなる、お掃除係だったり、お食事の提供係だったり、お客様のフロント対応だったり、こういうものが個別に細分化されているので、チェックアウトからチェックインのお客様をお迎えするまでの期間、ずっと出番があったら1回奥に帰れる時間があったりというのが入り組んでいると。これをマルチタスク化して、一人の従業員がいろんな業務もできるというようにすることによって、あなたは午前中、仕事をしっかりしてください。あなたは午後しっかりやってくださいというような形で、拘束時間、労働時間を短縮化を図るというような取組をされている事業者さんもいるというふうにお伺いしております。具体的な事例としては、以上でございます。

再質問 5番 神長基子

今、業務内容のことでマルチタスク化ということが御答弁の中にございました。これはあまり簡単ではないとは思うんですが、これからは本当にここが大事になってくるかなと思うんですね。宿泊サービスといっても、ビジネスホテル、シティホテルとか、そういったところとは全くリズムが違うわけですよね。今、部長もおっしゃられましたように、拘束時間の長さというところなんですが、実際は中抜け勤務、1日に2回出勤するというようなことになりますが、具体的には、大体チェックアウトというのは、早い方で、本当に早い方はもう7時前とかに出られる方もおりますけども、大体7時過ぎから、そして、今、チェックアウトの時間もだんだん長くなってきていますので、昔は10時というのが当たり前でしたけど、11時までゆっくりしていてくださいというような、そういうプランも増えてきていると思いますので、その分やはり拘束時間というものも、働く側にしてみたら多くなっている。そういうチェックアウトの業務が一定程度落ち着いたら、今度精算業務、で、精算業務が落ち着いたらと1回家に帰るなりして、そして、夕方の3時、このチェックインというのもまた早まってきている。3時チェックインというのが通常でしたけれども、これもアーリーチェックインでしたか、チェックインが2時になったり、または1時半ぐらいから、そういうようになると、清掃時間が今度かなりタイトな時間で清掃してお客様を出迎えるというような、こういうことで、非常にこのロングランの時間帯の中で、通いながら勤務をされている方が多くいらっしゃるんだろうと思うんですね。かなり前は住み込みの方が多かった。これは十勝川だけではなくて、どこの温泉街もきっとそういう一つの文化のようになっていたかなと思うんですけれども、住み込みで働いている方が多かったときは、その中抜けの時間にちょっと5分ぐらい移動すれば自分の部屋があって、そこでゆっくり休んで、また夕方出勤してというようなことも可能だったわけなんですけれども、今、ここは大きくシフトをして、ほとんどの方は車で通われているんじゃないかなと思うんですね。そうすると、具体的に、じゃあ、どういうことが起こるかというと、もう寝に帰るのが手いっぱいというような、これが現実じゃないかと思うんですね。そういう点でいくと、このワーク・ライフ・バランス、やはり、どれだけ仕事が好きであっても、生活が疲弊していくような状況であれば、当然それもモチベーションに関わってくる可能性があるということで、離職率だとかも恐らくかなり高い分野になるかと思うんですね。この中抜け勤務の実態というものをどのように把握、町としては把握されているのかどうか。この中抜け勤務そのものを具体的に改善の必要性に持っていくということでいくと、先ほど答弁、御答弁にありましたマルチタスク化というのは、これ、避けられないところになるんだと思うんですね。それを今度、逆に行っていない事業者に対しては促していく。こうしたことも必要じゃないかと思うんですが、ここの部分については、今、どのような現状なのかお聞かせください。

答弁 商工観光担当部長 月居謙介

マルチタスク化の取組の推進ということにつきまして、現時点におきましては、町として、各宿泊事業者様に具体的にそれを働きかけるというところにまでは至っていないというのが実情でございます。ただ、今後、宿泊税の導入、来年の4月からの今、施行を目指して準備を進めているところでございますが、この財源の充当の議論、使い道、使途の議論の中で、そういった宿泊事業に従事する皆様、その労働環境を改善して、訪れる皆様を笑顔で迎えていただけるような、そういう環境にするということの使い道というものの提案も検討、有識者の検討会から出されていたところでございますので、マルチタスク化になるのか、あるいはDXの推進になるのか、いろんな方法はあるかとは思うんですけれども、そういった労働環境の改善ということに対して、宿泊税を財源とした町の各事業者様への支援の在り方というものは今後検討していくことになろうかというふうに認識しております。以上です。

再質問 5番 神長基子

是非、ここについては、現場の方々も含めて改善に向けての検討というのに段階として入っていってほしいなというふうに思いますし、もうその必要性のある岐路に立っているのではないかなというふうに考えます。今回、観光行政と言ったときに、人材を確保していくというのは、ここの分野においても非常に大事なことであるんですけれども、国の成長戦略としての観光分野というふうに考えますと、目的を見失ってしまってはいけないと私は思うんですね。どういう、なぜ、その従業員の今回豊かな生活を保障することが大事だというふうに述べたかといいますと、それそのものが、そういう取組自体が観光の質を担保する上では重要な課題になるというふうに考えるんですね。人材育成というと、何というんでしょうね、観光に関する、ただ知識を知るということではなくて、その土地の魅力ですとか、そういったものを深く捉えていく、そういった経験が必要になってくる。そうしたものが観光業に携わっている中で自分自身が発見していくというプロセスが、実際に来るお客様の満足度というものにつながっていくと、これが観光業における人材を育てていくというのか、その意味においては非常に大事な目的というところにならなければならないと思うんですね。決して経済効果を発揮するためとか、そういうことではなくて、その人自身が豊かな成長していく、そういう保障を観光分野の中でしていくということが大きな目的にならなければいけない。そういった目的というところは、認識としてはお持ちかどうか、お伺いいたします。

答弁 商工観光担当部長 月居謙介

ただいまの御質問でございますが、町長からの御答弁でも申し上げましたが、働いている方々のやりがい、そういったものを大切にしていかなければならないということで、音更町の持つ魅力、土地の魅力、あるいは食の魅力だったり、我が町の産業だったり、PRできる部分、そういったものを従業員の皆様お一人お一人がしっかり認識をして、誇りを持って仕事に臨んでいただける、そういうことは非常に重要なことだというふうに認識もしております。国の観光立国の考え方、推進計画の考え方にも「住んでよし、訪れてよし」というものを重要にしなさいというような考え方もございます。観光に従事している従業員の皆様、大体この地域にお住まいの皆様でございます。そういった方々がふだんの生活の中で、そういった自分の地域にしっかりと魅力を感じていただきながら、で、訪れる皆様をしっかりおもてなしするというのは重要なことであろうというふうに認識しております。以上です。

再質問 5番 神長基子

ここについては共通の認識を持たれているということを理解いたしました。その上で、今回、引き合いに出させていただきましたが、十勝川温泉のこの観光協会が主催で行った観光サミットですね、残念ながら、事前にちょっと情報を知り得なくて、新聞でその記事の中で拝見をさせていただきましたが、本当にこれ、すごい大事な取組だなというふうに思いましたし、その対象の方が若い、比較的新しくこの世界、業界に入ってこられた方を対象にレクチャーをされたということで、大変意義深いものというふうに捉えているところなんですが、実際に取り組んでみての新たな課題ですとか、どうだったのかということについては、町としてはどのように押さえているのか、お伺いいたします。

答弁 商工観光担当部長 月居謙介

こちら、お尋ねのモール温泉サミットでございますが、こちら、観光協会の主催でこのたび取り組まれました。サミットという名前がついているところから、本来目指していた形といたしましては、他の観光地の代表者の方なども御招待して、その観光地間の情報交換なども踏まえながら、町の観光の関係者の皆様に、ふだん自分がどういう立ち位置で仕事をしているかというのを気づいていただきたいという、そういうような思いで立ち上げた事業ということでございます。ただ、今回第1回目ということもありまして、まずは、その他の観光地から誰かを呼ぶというところまではちょっと至らずに、まずは、地元の関係者の皆様、そして、特にこの春に新たに十勝川温泉など、各宿泊事業者の施設で働き始めた従業員の皆様を中心にこういった機会、研修の機会を持たれたということでございます。今後におきましては、当初予定しておりました、他の観光地の代表の方、例えば、観光地協定を結んでおります伊豆下田の観光協会の方ですとか、そういった方をできればお招きをして、それぞれの観光地の現状や課題などを意見交換しながらというような催しができたらというふうに観光協会と我々とでは考えているところでございます。以上です。

再質問 5番 神長基子

今後のビジョンについても、そういったことでお持ちだということですが、研修の機会というものはどんどん裾野を広げることができるかなというふうに考えております。研修を受けるだけでは、なかなかそれ、身になるかどうかというとあれなんですけど、その研修を受けながら、さらに、日々の接客の中でですとか、日々の業務の中で、改めて音更町のことを深く知るですとか、またはもっと知りたいとか、そういった意欲にもつながっていくのではないかなというふうに思いますし、レクチャーされた側が数年後には逆の立場になり得るというのが、これが研修の醍醐味ではないかなというふうに思うんですね。観光の分野でそうやって成長された方は、恐らく、まちづくりのどのような分野においても、きっとレクチャーできるというような、そういうスキルは生かされていくんじゃないかなというふうに思うんですね。そう考えると、ここでの人材育成の投入というのは非常に意義深いというふうに思います。先日ですね、観光に関わっている方にお尋ねしましたら、実は、子どもたちの授業だとか、そういった教育サイドの現場の中にも入って十勝川温泉のことについてお話しする場面も時々つくっていただいていますというようなこともおっしゃられていましたけれども、やはり基幹産業の一つとしての観光をどう根づかせていくか。そして、そこで働く方たちが、まちづくり、そこに関わる大変重要なポストだということを認識していくということは非常に大事なことであるというふうに考えます。こういったことが今後、その研修の裾野を広げていくというところで、音更町の観光の振興に関わるビジョン、ここに是非重点課題として組み入れていくことが必要ではないかなというふうに考えますが、その点のお考えについても改めてお伺いをいたします。

答弁 商工観光担当部長 月居謙介

観光業に従事する皆様に、その研修の機会、そういったものをしっかり担保していく、そういったものを観光の振興のビジョンに持つべきだというお話でございます。現在、音更町では、具体的に観光振興に係る独自の計画というものを町独自では持ち合わせていないわけでございますが、そういった、今回観光協会が主催しましたモール温泉サミットなども踏まえまして、日々の取組の中で、そういった観光に従事する皆様方への研修の機会の確保というものは重要視していきたいというふうに考えているところでございます。以上です。

再質問 5番 神長基子

御答弁の中でも、研修の機会はこれからも確保していきたいということでございますので、この取組が、そのやる中で、更にパワーアップしていくというか、そういったものになることを願っておりますが、ちょっと海外のお話になるんですけども、デンマークのコペンハーゲンにおかれる観光戦略、御存じかと思うんですが、観光コンセプトということで、最近、これを私も知って、何か目からうろこというような思いもしたんですけれども、コペンハーゲンでは「THE END OF TOURISM」ということで、観光の終わりということを何とそのコンセプトに掲げておられるんですね。どういうことかというと、分けないというんですかね、住民と観光客というようなことで一々分けない、色分けしないというようなことで、これは基本的な考え方として、本町の観光行政に関わる視点とも共通するものがあるのではないかなというふうに感じます。さらに、このコペンハーゲンの中では、マーケティングミックスということで、4つのP、ProductとPrice、Place、Promotionということで、今まであったのが、ここにもう一つのPが加わった。それがPrideということで、先ほど部長も何度も御答弁の中でいただいていますが、誇りですね。住民が誇りを持てる、そういう政策を打ち出すことが観光客の方たちがここで何か来てよかったなと、居心地がいいなと思ってもらえるような、そういった風土をつくり出していくことにつながるということなんだと思うんですね。この誇りというものをやはり従業員の皆さんが持っていただけるような、そういった観光行政を、今後、音更町としてより鮮明に打ち出していけるようなことでやっていけたらいいかなというふうに思いますので、この点を申し上げまして、私の今回の質問を終わらせていただきます。

答弁 町長 小野信次

今、後段のね、一番最後に、デンマークの話を出してくれたけれども、今の音更がここまで観光に対して進んできて、そして、今、音更町十勝川温泉観光協会、その観光協会が立ち上がって、正に法人化をした中での理念というのはね、恐らく今、神長議員がおっしゃってくれたのに一致すると思う。それはなぜかって言ったら、宿泊税の話もさっき出ていた。ここに住んでいる人も、それから、観光客も、それを分けないという話ね。だから、よく今までもこの観光に対して話題として出たのは、何かをやろうとすると、住民にサービスがどうなんだって話、必ず出ちゃうでしょう。そうじゃなくて、どの人もこの地に生きる人、あるいはこの地で楽しむ人、たたずむ人たちは同じになっているね。そういう考え方が今、デンマークの話、4つのPというやつ、話、出たけれども、やっぱそういったことをね、今、どこも世界共通すると思う。だから、そういった意味では、今回、僕ら、僕って、僕自身から今、神長議員のお話を聞いてたときに、最初、前段はかなり難しいなという話に僕は受け止めたけども、でも、この観光だけの話を今、切り取ってすると、今、正に今、お話をいただいたようなね、そういったベースにつながっていけばいいな。そうすることによって、例えば、今までずっとインバウンドインバウンドという言葉だけがまかり通ってきたわけですよ。でも、今、これからは、そのインバウンド、インバウンドって、それが固定した熟語かってね、皆、思ってきたと思うのね。でも、最近はアウトバウンドと言うわけでしょう。だから、その世界中がさ、何かこう特別なものという扱い方をするのではなくて、そして、最初にお話し、この観光についてお話ししていたように、僕自身もずっとこの議員になってからの言葉の中でこの観光というのは、あくまでも第一次産業、環境を守っていくという意味ではとても大事な役割を果たしてきたし、今後にあっても、そして、また、今まではインバウンドであったり、あるいは外国から入って来てどう、国という一つの大きな形態の中で、そこで外国人がやっていることだとかということをかなりクローズアップしてきたと思う。でも、そうじゃなくて、本当にこれからの観光というものを今、神長議員がおっしゃってくれたようなところも含めて、この観光というものの位置付けであったり、それから、みんなで取り組むその精神というものをね、そういったところに少しずつ寄せていくことによって、この観光というのがまた新たな認識に立ってもらえるのかなというふうに思っています。さらに、あわせて、最初にお話しちょっとさせてもらいましたように、今のちょうどそのときが今、官民一体でこのときの観光、将来に向けた、そして、これを今までも大きな財産としてきたもの、はずだった。そして、なおかつ、さっきから前段で特に言っていただいたように、そこで働く人たち、そういう人たちにもやはりそのプライドって言ったけども、そういうものがもともとあると思う。もともとあるものをいかにそれをこういった厳しいときだからこそ、それを私たちが見いだして、見つけ出して、そして、その人たちにしっかりとまた我々と一緒になってこの地を盛り上げていくようなね、また新たなステップにしていっていただければ、今日の神長議員のお話が生きていくんじゃないかというふうに思います。こういった深い話だから、これが正しいとか、正しくないとかという話に結びつく話じゃないんで、常にこういったことをお互いが振り返りながら、歴史をかいま見ながら、また、今の時点でどうするかという貴重なね、お話をしていただいたことに改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

出典:音更町議会 令和7年第2回定例会 2025年6月12日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる