浜中町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月11日
ラッコの観光、漁業、保護の三方よしを実現する仕組みづくりについて
2026年6月11日、浜中町議会の一般質問で、渡部貴士議員が「ラッコの観光、漁業、保護の三方よしを実現する仕組みづくりについて」質問し、商工観光課長 赤石俊行、水産課長 東海林圭太、町長 齊藤清隆が答弁しました。
- 質問者
- 渡部貴士 議員
- 答弁者
- 商工観光課長 赤石俊行、水産課長 東海林圭太、町長 齊藤清隆
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 渡部貴士
ラッコの観光、漁業、保護の三方よしを実現する仕組みづくりについてお伺いいたします。ラッコによる天然ウニ、タコ、ホッキガイ、ハナサキガニなどの食害被害が深刻化しています。一方で、ラッコ観光は本町の重要な観光資源であります。観光客に食害の現実を伝え、ふるさと納税などを通じた応援循環をつくることでラッコ、漁師、観光客の三方よしを実現する仕組みづくりについてお伺いさせていただきます。1、ラッコを活用した観光のさらなる積極的な展開をお考えでしたらお願いいたします。
答弁 商工観光課長 赤石俊行
お答えいたします。近年、本町のラッコの注目度が年々高まってきていることはご存じのとおりだと思いますけれども、観光客の皆さんが全国から足を運んでくださっていることに関しては大変うれしく思っております。しかし、その一方では、ラッコにとっては脅威となるといいますか、ドローンを飛ばして撮影する、遊歩道から外れてラッコに近づこうとするなど、マナーを逸脱した方が増えていることも事実です。そのようなことから、現在、町のホームページや観光協会のSNS等においても鑑賞マナーを積極的に周知しているところです。また、今年度については、ドローン禁止看板を新たに作製し、霧多布岬やアゼチの岬に設置するなどの取組も進めております。昨年度からは、観光協会でキーホルダーなどのラッコグッズなども展開しており、単にグッズを販売するだけではなく、霧多布岬に生息するラッコの自然環境の保全に対してご理解をいただきたいという思いを伝えるメッセージを添えつつ、販売を展開しているところです。今後も、そういった思いを込めながら新たなグッズの開発等に取り組んでいきたいと考えております。
質問 7番 渡部貴士
今ご答弁をいただいたラッコのグッズも、製造、販売したものがすぐに売り切れてしまうぐらい大人気なのです。私も知人に買うことはできないのかと頼まれたのですが、詳しそうな知人に聞いたときにはもう完売していました。それぐらい人気のあるキャラクターになっているのです。これだけラッコで観光客の方が来てくださっています。私も時間があるときに霧多布岬に行き、どこからの観光客の方が多いのか、車のナンバーを見たり、話しかけてみたりしています。また、まあまあいい双眼鏡を持っているものですから、個人で観察に行った際にお客様に無料で貸してあげたり、お話ししたりする機会があるのですけれども、子どもを連れて鑑賞に来る方もいますが、子どもがいなくても、ラッコという愛らしい生態を見たいということで大人の方だけでも来ているのです。本州からのお客様もよくいらっしゃっています。何かのついでに来たのではなく、浜中にラッコを見に来たが主になっているのですよね。ラッコに関しては、ラッコがすんでくれたから、お客様のSNSの発信によって、観光客同士で浜中を周知して来てくれた部分もあるかと思います。協力隊のほか、ラッコ博士というのでしょうか、そうした方の発信も含め、大変有名になっていますね。事業者として思うのは、来ていただいている観光客の方にどうやってお金を使っていただくかです。今、課長に答弁をいただいたグッズの販売は、数量限定が再訪につながっているのかと思います。ただ、これだけのキラーコンテンツですし、地域によっては観光業で成り立っている自治体もあるぐらいです。一方、これも先ほどのご質問と関わってきますが、漁業者にしてみると被害を受けている部分もあるのです。これは余談になるかもしれませんが、先日、岬にラッコを見に行ったとき、ラッコはかわいいのだけれども、俺たちは漁業被害を受けているのだよなという話を地域の年配の方が観光客の方に直接されていました。それがそこで終わっていればいいのですけれども、どんどんエスカレートした内容になると、観光客の方もあまりいい思いをしないのかなと思ってそばで聞いていました。それもあり、漁業者がラッコを見に来たお客様から収入を得るという考え、仕組みづくりをできないかと思い、この質問をさせていただきました。この後の質問もありますので、次の質問をさせていただきます。2、ラッコによる食害とクラウドファンディングを活用した漁業支援のお考えはございませんでしょうか。
答弁 水産課長 東海林圭太
ラッコによる食害に対する漁業支援でありますが、現在、町では、ラッコの食害による漁業支援について検討しているところですので、その検討内容について説明をさせていただきます。ラッコの食害については、近年、漁業者からの指摘を受けているところでありまして、4月にも浜中漁協のウニ漁業部会より相談を受けました。内容としましては、ラッコの食害がある中、町の観光資源でもあるラッコとの共生も必要であることから、自分たちでもしっかりと活動をしたいので、何かよい支援策を町から提案していただきたい旨の相談がありまして、ふるさと納税などにも協力したいとのお話がありました。その相談も含め、食害への支援制度を検討していますが、現在の検討内容としましては、ラッコと漁業資源の共生ということで、まずは、漁業者、加工業者のお力をお借りし、潜水漁のウニを浜中天然ウニとしてふるさと納税の返礼品として全国に発信し、いただいた寄附は漁業者と漁協が行っている種苗投入の購入代の一部として町が支援し、漁業者、加工業者、漁協、さらには、町が一体となり、漁業資源を確保しながら絶滅危惧種であり観光資源でもあるラッコを守りつつ、本町の海洋環境を保全していくことを検討しております。また、寄附者にその取組やストーリーなどを発信することで浜中天然ウニのブランド化にもつながるものと期待していますし、その他、ホッキ、タコ、ハナサキガニの食害対策にも通じるものになると考えております。いずれにしましても、現在はまだ協議中でありまして、これから漁業者、加工業者、漁協との協議を細部まで行い、決定していくものと思っております。ご質問のクラウドファンディングの活用ではありませんが、それに近い考えである町外からの支援という意味では、ふるさと納税を主軸としながら、加工業者、漁業者、漁協、さらには、町民の皆様に納得していただける案を検討してまいりたいと思っております。
質問 7番 渡部貴士
浜中養殖うには、GI保護制度で大変有名になっていますよね。養殖ではなく、潜水ウニをラッコがたくさん食べているので、それをふるさと納税の返礼品として使うということですね。大変すばらしい取組だと思います。今後、今答弁していただきました潜水ウニ以外にも発展していただきたいという思いを抱いております。私も昆布漁とホッキ漁をやっていて、ホッキの桁引き網漁では船の上で選別をして小さいものはすぐに放流するのですけれども、翌日、近くの浜を散歩しているときに昨日放流した辺りでラッコがおいしそうにホッキを食べているのを見て、俺たちが放流したホッキをラッコが食べている、いっぱい食べろよと複雑な思いでいたのです。提案したのはクラウドファンディングですが、ふるさと納税は大変いい取組かと思いますので、魚種の幅を広げ、ほかの部会とも協議していただければ幸いです。私は、事業者として、以前、現在も続いているふるさと納税の現地決済というものを提案し、やっていただきました。要は、お客様が現地に来て、支払いのときにふるさと納税決済できるという仕組みです。何日もかかるのではなく、今日、カヌーに乗ったら、払うときにふるさと納税でと。お客さんとしては3倍払うのだけれども、浜中に納税するよという思いでやっていただいた実績も何件かあります。霧多布岬にラッコを見に来て、応援したい思いはあるけれども、どこに寄附したらいいのかが分からないというお客様に出くわしたこともあるのです。しかし、ふるさと納税と言っているうちに、帰ったら忘れた、違う商品にということになってしまうこともあるかと思います。例えば、岬の看板にふるさと納税のQR決済を置いておき、ラッコ支援というQRコードでその場でふるさと納税ができる仕組みも私が以前やっていただいた現地決済という形で取り組めるのではないかと思いますので、ご提案させていただきます。ラッコはかわいいです。しかし、漁業者でかわいいだけを言える人はなかなかいないと思います。私は、観光業をやりながら漁師でもありますが、漁業者が今は静かに苦しんでいます。ただ、これが行き過ぎた保護になってしまうといけません。例え話ですが、今、鳥獣保護区があることによってエゾシカの数が爆発的に増えており、人間が間引いてもまだ増えているのだと思います。行き過ぎた保護によって、食害が起き、今年、エゾカンゾウはどれぐらい咲くのかというのが問題になっているかと思います。野生動物の行き過ぎた保護によって交通事故や食害、漁業被害が出てくるかと思いますので、今回は、行き過ぎた動物の保護をするのではなく、それでいかに稼がせていただくかという三方よしという言葉を使わせていただきました。ラッコが食べている分は漁師が失っている分だと思います。最後に、三方よしという考えについて、町長のお考えをお伺いして終わりたいと思いますので、お願いいたします。
答弁 町長 齊藤清隆
今、議員からありました観光も、漁業も、保護もという三方よしの考え方についてです。まずは、形こそ違えど、ウニ漁業部会の方々からも資源を守りながらラッコとも共生できるようなまちづくりをしたいという意見をいただいておりますので、それに向け、まずはウニから始めてそのほかの魚種にも展開していきたいと思います。ラッコがいてくれるような水産資源が豊富なまちであるといったPRにもつながりますし、相乗効果にもつながっていくと思いますので、そのような意味で、資源回復も含め、漁業者とともに今後の発展に向けて力を注いでまいりたいと考えております。(7番渡部貴士議員、自席へ着く)