みんなの議会

音更町議会 令和5年第2回定例会 2023年6月20日

子どもの健やかな成長のためのウェルビーイングの向上について

2023年6月20日、音更町議会の一般質問で、神長基子議員が「子どもの健やかな成長のためのウェルビーイングの向上について」質問し、町長 小野信次、教育長 福地隆、学校教育部長 高橋規也、企画財政部長 深谷邦彦、学校教育課長 背戸田和広、保健福祉部長 堀田昇が答弁しました。

質問者
神長基子 議員
答弁者
町長 小野信次、教育長 福地隆、学校教育部長 高橋規也、企画財政部長 深谷邦彦、学校教育課長 背戸田和広、保健福祉部長 堀田昇

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 5番 神長基子

通告に従いまして、子どもの健やかな成長のためのウェルビーイングの向上について一般質問を行います。今年4月にこども家庭庁が創設されました。政府は、今後のこども政策の基本理念の一つに、全てのこどもの健やかな成長、ウェルビーイングの向上を掲げております。ウェルビーイングとは、「安全で安心して過ごせる多くの居場所を持ちながら様々な学びや体験ができ、幸せな状態」と定義されており、そのことを我が国のこども政策として、家庭、学校、職域、地域などが一体的に取り組むということが打ち出されました。このウェルビーイングの向上には、リプロダクティブ・ヘルス/ライツという概念を理解し、実践に生かすという姿勢で臨むことが大切です。しかし、残念なことに、我が国では性被害の問題が後を絶たない状況です。教育的アプローチが不十分なまま、子どもたちを取り巻く環境は目まぐるしく変化し、インターネットやSNSが日常となった今日では、その被害は一層拡大する傾向にあるのではないかと考えます。誰1人として被害者にも加害者にもならない社会をつくっていくために、町において、リプロダクティブ・ヘルス/ライツを学び合い、実践を広げる具体的な取組を強めることが子どもの健やかな成長とウェルビーイングの向上につながると考えます。以下についてお伺いいたします。1、子どもの健やかな成長のためのウェルビーイングの向上について、町及び教育委員会の現状認識は。2、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点から、小中学校及び公共施設のトイレに生理用品を設置し、無償配布することが必要と考えますが、見解は。3、包括的性教育及びリプロダクティブ・ヘルス/ライツについて。1)、学校図書館における性教育関連の蔵書の整備状況は。2)、未就学児に対する指導の現状は。3)、あらゆる年代の町民が学べる機会を増やすなど啓発を強化する考えは。以上、御答弁をよろしくお願いいたします。

答弁 町長 小野信次

子どもの健やかな成長のためのウェルビーイングの向上についての御質問にお答えをいたします。はじめに、1点目の子どもの健やかな成長のためのウェルビーイングの向上についての町の現状認識についてでありますが、未来を担う子どもたちの健やかな成長は、家庭を含めた地域社会全体の希望であり、子どもたちには、本町で生活し、学び、様々な体験を通して心身ともに健康で幸せが持続している状態で大人へと成長していただきたいと考えております。子どもの健やかな成長のためのウェルビーイングの向上につきましては、児童の権利に関する条例にのっとり、「全てのこどもが生命・生存・発達を保障されること」、「こどもに関することは、常にこどもの最善の利益が第一に考慮されること」、「こどもは、自らに関係のあることについて自由に意見が言え、大人はその意見をこどもの年齢や発達段階に応じて十分に考慮すること」、「全てのこどもが個人としての尊厳が守られ、いかなる理由でも不当な差別的取扱いを受けることがないようにすること」といった基本原則を今一度社会全体で共有し、必要な取組を推進することが重要であると認識をしております。具体的な取組については、本年の秋頃に策定される国のこども大綱の内容を踏まえて検討する必要があると考えておりますが、町といたしましては、子どもたちが大人になるまでの各成長過程においてウェルビーイングの向上を常に念頭に置きながら、良質かつ適切な保健や福祉、教育などを提供していくことが重要であると改めて認識しているところであります。次に、2点目のトイレにおける生理用品の無償配布について、公共施設への設置につきましては、リプロダクティブ・ヘルス/ライツは、平成6年の国際人口開発会議において提唱された性と生殖に関する健康・権利のことで、女性の人権における重要な概念の一つとされております。このため、トイレにトイレットペーパーがあるように、生理現象である生理において生理用品がいつでも必要なときに使える環境が整備されることは、こうした視点からも重要であり、ジェンダー平等社会の実現に向けた取組の一つでもあると認識をしております。本町では、過去に、保健センターにおいて防災備蓄品であった生理用品を無償配布したことや、社会福祉協議会が総合福祉センターなどで生理用品を無償配布した事例がありますが、現在は、社会福祉協議会が行うフードバンク事業において、生活が困窮した方に対し、食料品などと併せて生理用品が配布されております。他の自治体では、民間事業者と連携し、公共施設のトイレに無償で生理用品を受け取れるシステムを導入していたり、公共施設の窓口で無償配布をしている事例があることも承知しておりますが、一方で、費用負担や継続的な供給、補充などの課題もあることから、他の自治体の動向や実態などについて調査研究してまいりたいと存じます。最後に、三つ目の包括的性教育及びリプロダクティブ・ヘルス/ライツについてでありますが、各保育・教育施設における指導の現状につきましては、保育所保育指針及び幼稚園教育要領において性教育については特に触れられていないことから、行われておりません。包括的性教育及びリプロダクティブ・ヘルス/ライツにつきましては人権の尊重がベースとなっており、子どもたちのみならず、世代を超えるあらゆる世代の方々に理解を深めていただき、その意義や重要性などについて、学校や家庭を含めた社会全体で広く共有していくことが大切であると認識をしております。啓発に関する取組といたしましては、令和3年度に幼児家庭教育学級において包括的性教育をテーマに講座を開催したほか、令和4年度につきましては、性暴力を含めた様々な暴力から子どもが自分を守るための人権教育プログラム、「CAP」を小学校2校で実施しております。今後につきましては、広報紙やホームページによる情報発信も行いながら、より多くの町民の皆さんに理解を深めていただくよう、まちづくり講演会、生涯学習分野の講演会などを活用した啓発についても検討してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。なお、御質問中、教育委員会所管分につきましては、教育長から答弁をいたします。訂正をさせていただきます。児童権利に関する条約にのっとりと言うべきところを条例と言ったそうでありまして、条約でございますので、よろしくお願いをいたします。ありがとうございました。

答弁 教育長 福地隆

教育委員会からは、子どもの健やかな成長のためのウェルビーイングの向上についての現状認識などについての御質問にお答えいたします。はじめに、子どもの健やかな成長のためのウェルビーイングの向上についての教育委員会の現状認識についてでありますが、教育課程の基準として示されている学習指導要領において明確にウェルビーイングの向上に関する記述はありませんが、学校には、未来の担い手である子どもたちが、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り開き、持続可能な社会のつくり手となることができるようにすることが求められております。本町では、子どもたちが学校での学びを通じて生きる力を育むため、子どもが主語となる授業改革に取り組んでいますが、この実践はウェルビーイングの向上に沿ったものであると考えております。また、国が、教育基本法の規定に基づき5年ごとに策定する教育振興基本計画の答申が本年3月に中央教育審議会において取りまとめられましたが、この中で、令和5年度を初年度とする次期計画のコンセプトの一つに初めて日本社会に根差したウェルビーイングの向上が掲げられ、今後の教育政策の基本的方針として、多様な個人がそれぞれ幸せや生きがいを感じるとともに、地域や社会が幸せや豊かさを感じるものとなるよう、教育を通じてウェルビーイングの向上を図っていくことが求められております。具体的な取組につきましては国などの動向を踏まえて対応することとなりますが、教育委員会といたしましては、今後、子どもたちの健やかな成長に向けて学校などにおける日常の教育活動にウェルビーイングの考え方を積極的に取り入れていくことは大変重要なことと認識しております。次に、トイレにおける生理用品の無償配布について、小中学校での設置につきましては、現在、生理用品につきましては、各学校の保健室に設置し、緊急または亡失などで必要になった場合のほか、児童生徒からの求めに応じて、保健室で養護教諭から配布しております。保健室は、養護教諭による児童生徒のけがなどの応急処置だけではなく、心身のケアとサポートをはじめ、健康問題の解決や内在する学習面、友人関係、家庭内の問題の発見など、児童生徒の様々な問題の気づきの場として機能しているところであります。御質問にあります学校トイレに生理用品を設置することは、児童生徒が安心して学校生活を送ることができる環境の整備につながるものと認識をしております。また、近隣の自治体や道立の学校において、学校トイレへの生理用品の設置が進んでいることなどを踏まえ、本町といたしましても、引き続き保健室での配布を継続した上で、本年度の2学期中には学校トイレへ設置できるよう、現在、校長会と協議を進めておりますので、御理解をいただきたいと存じます。最後に、学校図書館における性教育関連の蔵書の整備状況についてでありますが、前年度末現在の蔵書冊数で申し上げますと、全ての小中学校で合わせて292冊であり、内訳といたしまして、小学校が138冊、中学校が91冊で、1校当たりの平均蔵書冊数は14.3冊となっております。以上、答弁とさせていただきます。失礼をいたしました。蔵書冊数の関係で訂正をさせていただきます。全ての小中学校で合わせて292冊と申し上げたようですが、229冊の誤りでございます。訂正をお願いいたします。

再質問 5番 神長基子

それでは再質問させていただきます。1点目のところでウェルビーイングの向上についての認識についてお伺いをいたしました。本町、それから町と教育委員会と、この認識についてでございますけれども、ウェルビーイングの向上と言ったときに、正直あまり聞き慣れないフレーズだろうと思います。これをまた日本語で直訳して理解をしていくというのも容易なフレーズではないと思います。そういった中で、このように具体的に子どもたちに視点を置いた、そういった認識を持たれているということを御答弁をお聞きしまして、感動を持って受け止めさせていただいております。その上で次の2点目のところからの再質問をさせていただきたいというふうに思いますけれども、小中学校及び公共施設のトイレに生理用品の設置を、このことと併せて包括的性教育を進めていくこと、これをセットにした質問については2年前にも私、議会の中で取り上げさせていただきました。その中で、特に学校のトイレに関しては、そのときに教育長にもるる御答弁いただきました。その後もいろいろな場面でこの部分については様々な御意見等も聞かせていただいて、考え方というのを聞かせていただいた中で、必要性があるという中でも、なかなかこれを町で実際に実現していくというのはまだ相当時間を要するのではないかというふうに私は印象として持っていたところです。しかしながら、本日の御答弁にありますように、本年の2学期からはこの学校のトイレでということも検討がされ始めているということでございますので、この部分について非常に安心をして受け止めたところでございます。今回、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点でということでこの部分を取り上げさせていただきました。1回目にこの質問したときからその視点がなかったわけではございませんが、入り口として、経済的に困窮している場合、生理用品が買えない、使いたいときに使えない、そういった場合の困り感を解消していくためというのが最初の入り口であったかなというふうに思います。そこからやはり踏み込む必要があるというふうに考えまして、今回リプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点でこの問題をどう考えるかというところをお聞きしたところでございますが、まさにその御答弁でいただきましたように、安心・安全に過ごしていただくために必要だ、ここの視点が今回答弁の中に盛り込まれておりますこと、ここについて私も非常にうれしい思いをしております。リプロダクティブ・ヘルス/ライツと言ったときに、学校のトイレに置くことによって様々なメリットがあるというふうに考えております。例えば学校の場合は、初潮といういわゆる初めて生理を迎える、その場が学校であるということも考えられるということなんです。初潮ですとか、あとは毎月この生理がある時期に心身のバランスを崩しやすくなるPMS、こういった症状がございます。こういった理解促進というのが、実は学校のトイレに生理用品を置くことによってこうした理解も促進されていくのではないかと思います。初潮やPMSなど生理そのものに対する理解促進、生徒も含め、子どもたちも含めて、指導する側もそうですけれども、ここについては日常的なその理解促進の取組というのは今どのように行われているのか、その点をまずお伺いしたいと思います。

答弁 学校教育部長 高橋規也

学校における初潮ですとかPMSの日常の考え方ということなんですけれども、現在は、4年生の体育の授業になるんですけれども、体は思春期になると次第に大人の体に近づき、体つきが変わったり初経、精通などが起こったりすること、また、異性への関心が芽生えることといった形でお話をしておりますし、また、5年生の理科においては、人は、受精した卵が母体内で少しずつ成長して体ができていくことというようなことを御説明しているところでございます。

再質問 5番 神長基子

部分的な指導というのはそういったところ、授業の中でというのはあるかと思うんですけれども、大切なのは日常的なところでの理解促進、やはりここが、啓発というところが中心になるかと思うんですけれども、実際に初潮を迎えたときに、例えばそれが学校の中で起きたときに、基本的には保健室に行くというようなこともあろうかと思いますけれども、例えば、たまたまトイレに入った、休み時間にトイレに入ったときにそのことに気づいたというときは、これは本当に驚きなんです。特に初めてといったときは、要するに血だらけになるわけですからパニックになる。そういったときに、周りのフォロー体制というのがどういうふうに構築されているかというところが非常に大事になってくる。具体的なところになりますけれども、そういったときに、やはり個室内に生理用品が置かれていれば、まだ初潮を迎えていない、そういった女子生徒にとっては、心の準備をしながらトイレに行くということができるんです。こういったメリットが一つあるかなというふうに思います。また、PMSという部分については、これ、生理がある対象の女性にとっても謎なものなんです。全く言葉にするのが難しいような。PMSがどういうものなのかというのは、私たちの時代にはそういった言葉自体が浸透はしておりませんでしたし、ただ、近づくともやもやしてくる、何だか分からないけれどもいらいらしてくる、もう授業を受けられるような状況じゃなくなる、そういったことが個人差はあれど出てくると。そういった場合に、やはり本人がそういう状況になっているということを打ち明けやすい環境づくりというのが大事になってくるんだろうと思うんです。この日常的な理解促進を進めるためにどのようなことを学校現場ですることができるか。今ここの部分が、ただ単純に生理用品をトイレに設置するということだけではなしに、こういった理解促進というのがセットで行われていくということが非常に大事になってくるかなと思います。この部分についての検討というのは行われているのか、お伺いいたします。

答弁 学校教育部長 高橋規也

日常的な理解促進の関係のお話でございます。答弁にもございましたとおり、校長会とは設置についてお話しさせていただいてはいるんですけれども、養護教員会という集まりもございまして、今後そちらのほうともお話しさせていただきながら適切な配置等について考えていきたいというふうに考えております。以上です。

再質問 5番 神長基子

そうですね。養護教諭の方の理解というのが一番子どもたちにとっては安心な状況になるかなと思いますので、その部分については理解をいたしました。さきの、前回の一般質問のときには、この養護教諭の方たちがお子さんの困り感、SOSの発信に気づくことの大切さということで、それでもって、トイレの設置というよりも、やはり保健室に来てもらって相談をしてもらうというこの体制が大事なんだということをそのときに伺いましたけれども、それはそれとして、並行して進めていこうということかなというふうに思います。実際にその部分については、私は、率直に申し上げますと、子どもたちの発信の妨げには、トイレに設置することによって妨げになるというふうには考えておりません。むしろさらに心をオープンに大人に対して打ち明けることができるような、そういう素地が生まれるんではないかなというふうに考えております。もうこういった取組をしている自治体が、事例が生まれてきておりますので、そういった点ではスムーズに移行できるんではないかなというふうに思っているんですけれども、ある市では、トイレ内に生理用品を設置する、いろんな設置の方法はあるかと思うんですけれども、例えば箱、ケース、用品を入れる箱にラベルを張って、ただそれを使うということだけでなしに、さらに、何か相談したいことあればいつでも保健室に言いに来てね、周りのお友達にも話してみようね、そういったことをメッセージとして掲げてあるんです。こういったこともやはり大事な取組かなというふうに思いますので、ぜひ、今後2学期に向けて具体的に検討していく中では、そういった部分についても加味した上で検討していただければありがたいかなというふうに思います。この部分については、設置に向けての検討が進んでいるということですので、理解いたしました。公共施設に関しましても、調査研究ということでございますけれども、基本的なスタンスとしては、その設置に対して決して後ろ向きではないというふうに受け止めております。本町におかれましては、このリプロダクティブ・ヘルス/ライツと言ったときに、音更町の男女共同参画プランの中でその部分についての言及が盛り込まれていたわけでございますが、このプランが2015年からということでございましたけれども、実際のこの取組状況について今どのようにお考えか、現状到達についてお伺いしたいと思います。

答弁 企画財政部長 深谷邦彦(企画財政部長は2025年3月まで)

本町の男女共同参画プランの中に、今お話いただいたとおりリプロダクティブ・ヘルス/ライツの表現が出ておりまして、家庭や地域において性と生殖に関する健康、権利が配慮されるよう啓発を行いますということで一文が記載されているところでございます。計画の中では主な取組事項といたしまして3点掲げておりますけれども、実際これまでリプロダクティブ・ヘルス/ライツに的を絞って何か講演会をやったとか、そういったことはしてきていないというのが現状でございます。広く女性の社会参加であるとか、そういったところでの講演会というのは実施してきたところでありますけれども、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点といったところでは、まだちょっと不足しているところがあるのかなといったところの現状でございます。町長の答弁にもございましたけれども、今後、将来に向かっての話になりますけれども、広報紙ですとかホームページによる情報発信、それからまちづくり講演会などで、リプロダクティブ・ヘルス/ライツに的を絞った講演会などもちょっと考えていきたいといったところで考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。以上でございます。

再質問 5番 神長基子

今後の啓発強化という中では講演会の取組なども非常に大事になってくるかなというふうに思います。このリプロダクティブ・ヘルス/ライツに関する言及が本町の計画の中では、特に女性ということで、女性の特有の健康上の問題というところにも視点を当てられていると。そこで主な取組の一つといたしましては、学校における適切な性教育を推進するというふうにございます。この計画の中にある性教育の捉えなんですけれども、御答弁の中では、包括的性教育の重要性、意義等について認識をされているということが分かりましたが、この包括的な性教育を推進していくというような捉え、ここで私の認識は間違っていないのかどうか、町の考え方についてお伺いをします。

答弁 企画財政部長 深谷邦彦(企画財政部長は2025年3月まで)

こちらのほうに、計画のほうに学校における適切な性教育を推進しますといったところで記載されておりますので、こちらについては町といたしましては推進をしていくという考えでございます。以上でございます。

再質問 5番 神長基子

適切な性教育というところが包括的性教育というようなことで、完全にイコールということにはならないのかもしれませんけれども、おおむねその方向にあるというふうなことでよろしいのかなというふうに思います。この包括的性教育という言葉も、まだまだその言葉というのは、言葉だけが走っていくといいますか、実際今までの性教育と何が違うのというところは、教育現場におかれましてもそこの指導がまだ十分にできるような状況ではない中で啓発を強化していくということは、これはやはり理解を、指導する側の理解も深めていきながら実際に町民の皆さんに啓発をしていく、一緒に理解を深めていく、互いに深めていくという、そういった取組が今後講演会などされる場合には非常に大事になってくるかなというふうに思います。この包括的性教育についても、私2年前に取り上げさせていただいたときに、初めて議場におかれましてこの言葉を私自身も使ったわけなんですけれども、その後の情勢を見ましても、例えばさきのG7サミットの中でも、保健大臣の方の宣言の中に、この包括的性教育の推進ということが宣言の中に盛り込まれていたということも分かりまして、一気にこの概念が広く伝わっていく、そういった今過渡期にある、置かれているんだなということを改めて認識したわけでございます。そうした中で、この包括的性教育を実際に進めていくといったときに大事になってくるのが、あらゆる世代、年代に対するアプローチということになろうかと思います。2年前の質問のときには、小中学校での包括的性教育を進めていくことが必要だというふうに私は申し上げましたが、ただ、今の状況では、こま数が非常に今増えていることと先生方の多忙化の中ではなかなか、それをまずは指導者の方たちが理解していくために時間が必要だということも御答弁でいただきました。それは、指導の方、指導者の方たちの理解というのが進んでいくことがまず大前提でございますので、そこについては理解するわけなんですけれども、ただ、しかし子どもたちの現状としては、待てる状況にはないと言っても過言ではないほど本当に多くの情報にさらされていることと、常に性被害の被害者になり得る、または加害者、そして今傍観者ということもございますけれども、になり得る、そういう状況にある中で、すぐにできることというのもやはり必要になってくると思います。学校図書館の蔵書に関してお聞きをいたしました。平均しますと、答弁の中では1校当たりの平均蔵書数、冊数が14.3冊ということで、決して少なくない冊数なのかなというふうに思いますけれども、この点については、実際にこれを学校図書館で蔵書として設置していることによってどういったことが、効果と言ったらあれですけれども、子どもたちの理解促進につながっているというふうに考えているか、この点についてはどのように検証されているかお伺いいたします。

答弁 学校教育部長 高橋規也

学校図書館における性教育に関する図書の利用状況についてなんですけれども、各学校に御確認はしたんですけれども、図書を取って個人または何人かで見ている方はいらっしゃるということなんですけれども、それを貸出しして各御家庭に持っていって見るというところまではいっていないということでございます。ただ、こういった図書書について、1年生の読み聞かせですとか5年生の理科の授業の性教育に使用したりということも各学校においては行っているというような状況になっております。以上です。

再質問 5番 神長基子

様々な授業の中でも学校にあることによって活用の用途は出てくるんだろうと思いますので、その部分については理解をいたしました。今、学校の性教育というところでいきますと、性教育に特化したということではございませんけれども、生命の安全教育というのが、この推進が始まっているのかなというふうに思います。文科省、文部科学省の考え方によりますと、令和2年の6月に性犯罪・性暴力対策ということでその強化の方針が出されたわけですけれども、その方針にのっとった中で「生命(いのち)の安全教育」という教材、指導の手引ということで作成をされたということでございます。数年かけてそこから、実際にどういうふうに具体的にそれを授業の中で進めていくのかという、その教材に対する研究がされてきたのかなというふうに思いますが、本年度からは実際にこれが全国展開されてきているのかなというふうに思います。本町におけるこの生命の安全教育がどのように行われているのか、現状についてお伺いをいたします。

答弁 学校教育課長 背戸田和広(学校教育課長は2024年12月まで)

ただいまの生命の安全教育についての取組でございますが、方針では、子どもを性暴力の当事者にしないための生命の安全教育を推進するとして、生命の貴さを学び、性暴力の根底にある誤った認識や行動、また、性暴力が及ぼす影響などを正しく理解した上で、生命を大切に考えなどを身につけるということを目標としております。各段階における狙いでございますが、例えば小学校の高学年では、自分と相手の心と体を大切にすることを理解し、よりよい人間関係を構築する態度を身につけることができるようにする、中学校では、性暴力に対する正しい知識を持ち、性暴力が起きないようにするための考え方、態度を身につけることができるようにする、また、性暴力が起きたときなどに適切に対応する力を身につけることができるようにするなどとなっております。具体的な各学校における授業の内容でございますが、例えば小学校6年生におきましては、特別の教科である道徳におきまして、命の貴さを教えるための「命の重さはみな同じ」というような教材を利用したり、保健体育におきましては心の健康、学級活動では心と体の成長などについて授業を行っており、中学校では、3年生でございますが、命の貴さを教えるため「人間の命とは」というような教材を用いたり、保健体育では心身の機能の発達と心の健康など、小学校、中学校ともに教科等横断的な学びにより生命の安全教育に取り組んでいるという状況でございます。

再質問 5番 神長基子

生命の安全教育というのはまだ始まったばかりでございますので、今、基本的な考え方といいますか、そういったところについては御説明をいただいたところでありますけれども、実際にこれが実践的にどうやって子どもたちに浸透させていくのかというのは今後の課題になってくるかと思いますけれども、実は少しこれだけでは不十分といいますか、性暴力、性被害、特に性に関わって人権というのが包括的性教育の中では中心課題になりますけれども、この点については決して十分とは言えない内容になっているということを指摘せざるを得ません。その背景には、新学習指導要領において性教育の規定が果たして本当に適切な年齢、適切な学年、その学年に応じて適切な中身になっているのかどうか、この部分について新学習指導要領の中にも実は課題がある。そういった中で、この学習指導要領が基本になって生命の安全教育推進ということになっておりますので、実際に本当に、今小学6年生ですとか具体的な学年も言っていただきましたけれども、子どもたちが、性暴力を受けているのか、実際に自分はその被害に遭っているのかという認識すらも理解できない、そういった問題が実はこの性暴力、性被害の問題の根底にあるんです。それを浮き上がらせていくための教育というのが大事になってくるんではないかなというふうに考えております。生命の安全教育、これ自体は推進されていくことに対して否定をするわけではございませんし、今後この部分を踏まえて、そういった課題があるということを踏まえて本当に適切な教育を施していくためにはどうしていったらいいかといったときに知恵になり得るのが包括的性教育のこのガイダンスになろうかと思います。それでいきますと、乳幼児期における性の学びというところが出発点になるということです。実際に子育てをしてみると、何歳から性教育を始めたらいいのかというのは、全く自分の中でもその基礎が備わっていない中で子育てをする方が圧倒的かなというふうに思います。2年前に私が質問をさせていただいて、その後、生涯学習のほうで、先ほど答弁の中にもございましたけれども、開催をしたパパママ教室、家庭教育の親御さんが集まって学習をするその講座の中で、包括的性教育を教えてくださる講師の方をお招きして講座を開いた。その中で、私も参加をさせていただいて、一緒に参加した、お父さんでしたけれども、お話をお伺いしましたら、大切なことだけれども、実際に自分自身も戸惑いばかりだと。同性であればまだそれほどではないんですけれども、男親であれば女の子に対してどう接したらいいのか、女親であれば男の子に対して、こういったところでのどこまで踏み込んで教えていけばいいのかというところは非常に悩ましいところがあるということで、大事だとは思うんだけれども、どうやってやったらいいのか、今まだここの揺らぎがあるんです。家庭の中でここが確立させていくというのは非常に大事なことであろうかと思いますが、いかんせん、親である立場の方たちにとっても知識が十分に備わっていないというのが現状であろうかと思います。そういった中で、乳幼児、包括的性教育の中では5歳からというのが望ましいというふうに言われております。そうなりますと未就学児というところになろうかと思います。この乳幼児期に必要な体と性の学びというのがどういうものであるか、何をすることが必要と考えるか、この点について具体的にお伺いをしたいと思います。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

包括的性教育ということで、5歳から18歳以上の子どもと若者を対象にということで、今御質問の未就学に対する性教育、具体的にどういうことがということでございます。まだ未就学ということでございますので、いわゆるプライベートゾーン、最近ではプライベートパーツというふうなことを言うんですけれども、性器、それからお尻、胸、口ということで、男の子、女の子も同じで、子どもさんに分かりやすく、そこが大切であると。それから相手方にも、相手のお子さんに対しても、それから大人に対しても大切であるということを教えていくことが大切だということでございます。以上です。

再質問 5番 神長基子

今、部長がおっしゃられたとおりだと思います。体をよく知ること、これが出発点になると思うんです。この時期というのは人生の中でも一番体ですとか性に対する偏見というものが存在しない、そういった時期であろうかと思います。正直言うと、5歳になると大分自分の性に対する興味・関心、自分とは違う性に対する興味・関心というのも大分強まってはおりますけれども、その違いに対する偏見というものは正直存在しないのかな。だからこそこの時期にその知識、性に関して知識を身につけていくことというのが出発点になろうかと思います。この部分については、実際に、乳幼児期ということで申し上げておりますけれども、5歳、年中、年長あたり、そういった、要するにそこの中で指導する立場の方たちにとってはその認識というのは一定の一致したものとして備わっているのかどうか。本町におかれましては様々なスタイルの施設がございますけれども、統一した中でこの認識を一致させていくための研修というのが行われているのかどうかお伺いいたします。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

まず保育士でございますが、保育士の養成課程において性教育というのがまず項目にない。通常でいけば保育概論だとか発達心理学だとか、そういった教育課程で保育士の資格を取っていくわけでありますが、保育士資格取る際にそういう性教育、包括的性教育というのが学んできていないというのがまず現状でございます。それから、町長の答弁がございましたとおり、保育所保育指針においても具体的にそういった性教育の保育というものがなくて、現場においては性教育の確立したカリキュラムというのが今はない状態でございます。ただ、今こども家庭庁ができて、ウェルビーイングということが今うたわれる中で、今後そういった保育所保育指針だとかそういったものがそれに合わせて見直されることも想定しておりますので、今後、そういったことについては、今、合同園長会においても、園長の中でみんなと一緒にそこに何ができるのかを検討してまいりたいというふうに考えております。以上です。

再質問 5番 神長基子

やはり指針のところからいろいろな性教育を実践する上でもネックになっているといいますか、ここを変えていかないことにはというところはあると思うんです。そこは、それこそ今、部長の御答弁にありましたように、国のほうでの考え方、こども家庭庁の中でもこのウェルビーイングの向上というところを掲げた中で、向き合っていかざるを得ない、そういった課題になろうかと思います。ウェルビーイングと一口に言って、それが全て性教育ということではございませんので、いろいろなことを総合的に網羅した中でのウェルビーイングの向上であって、今回私が取り上げたのはその一環としてのリプロダクティブ・ヘルス/ライツ、包括的性教育というのは非常にここと直結している問題だよというところでございます。先生方が、特に保育士さんの話で今おっしゃっていただきましたけれども、指導されていない中でどうやって指導するのかというところが今の時点ではあるんだろうと思います。ただ、保育士さんたちはもう既に、日常的に子どもたちと接する中でいろんなことを感じていると思うんです。その必要性。その部分については、国のガイドライン、それも大事ですけれども、実際にもう現場の中で、こういったことがやっぱり大事じゃないか、必要じゃないか、そういったところで、熱心に教育と向き合っていく中での実践というのも少なからずあろうかと思います。私の知る限りでも、町内の施設で、実際に性教育に対する講師の方をお招きして講座を開いていたということも情報としてお聞きをしております。その場には保護者の方もいらっしゃったというふうに聞いておりますので、非常に大事な取組だなというふうに考えております。子どもたちにおいて一番大事、この時期に大事なことは、先ほど申し上げましたように体を知ることでありますし、その次に大事なことは同意、性的同意、この同意というものの教育が必要になってくる。ただ、性そのものの認識がまだ確立されていない中で性的同意だけ口走ってもそれは教育にはなり得ませんので。同意というのは要するに、同意って、大人の中での同意というのは、後からあまり問題にならないように取りあえずイエスと言うておくというか、そういった記録を残しておく契約のような状況もありますけれども、そうではなくて、単純に、自分の体や意思、それが自分のものであるということ、その認識を持った中で、嫌だ、ノーということを発することができる、イエスが言えてノーが言える、ここが子どもたちに同意を学ばせていく中では非常に大事になってくるというふうに思いますので、この部分については、今後の本町での乳幼児に対するアプローチをしていく中でぜひ加味していただきたいというふうに考えております。最後に、最後の質問のところで様々な年代ということで申し上げました。実際にやはり、子どもたちに焦点を当てたとしても、親御さん自身が十分に知識を持っていない、もしくは、こうは思いたくないですけれども、一番安心できるはずの存在が加害者になり得る、傍観者になり得る、そういったことで様々な事件が起きているというのも実態であろうかと思います。こういった中では、やはり様々な年代の方たちに対する啓発の機会、目にする機会というのをまずは多様にしていくことが大事であろうかと思います。最初に御答弁いただきましたけれども、広報ですとかそういった中での啓発というのはそういった意味でも非常に大事になってくると思いますので、この部分についてはぜひ強化をしていただきたいというふうに思います。一番はやはり、なぜこういったことを進めていくか。性的な搾取から子どもを守る、そういった立場に立つということが大前提でございます。そういった中で、今、国会で先日刑法等の改正というのが、改正刑法、これが成立しましたけれども、ポイントになっているのは同意なんです。不同意性交等罪の規定というのが条文の中に明記された。これは社会的に見ても大きな前進であろうかと思います。ただ、何でもそうですけれども、これらがただ条文の中に入ったからといって全て解決するということはあり得ませんので、正しく運用されていくために私たちが何をしなければいけないか。それは、やはり基準となる知識を得ていくことが出発点になろうかと思います。そのために、包括的性教育というものをぜひとも次期の男女共同参画プラン、この中には明記すべきであろうかと思いますし、それとともに、それだけではなく、具体的な実践としてどういったことを生かしていくか。そういったことで、様々な、町民の方たちも交えてこの包括的性教育と向き合っていくということが本町におけるウェルビーイングの向上につながっていくものというふうに考えまして、その部分について私の質問、申し上げさせていただきまして終わりにしたいと思います。

答弁 教育長 福地隆

子どもの性被害というようなお話もございましたけれども、今現状ではインターネット、SNSを通じた事件・事故というのが多いというような報告がなされております。本町におきましても、各学校において、通信事業者ですとか警察といった方々を講師にお迎えをいたしましてこういった事故防止に向けた研修などを行っているということが、まず、今できること、すぐできることということでは、性被害、子どもたちの性被害の防止ということに取り組んでいるような現状もございます。それで、リプロダクティブ・ヘルス/ライツということですけれども、まず学校教育においては、これまで多様な他者を尊重するというようなことをかなり重要視してやってきておりますけれども、ここを一歩踏み込んで、自分や他者というようなところに少し、自分の意思というものを打ち出したということが大きいのかなというふうに思っております。自分や他者の価値を尊重し、相手を思いやる心を育てるといったような人権教育、こういったものが進んでくると、自然と人権の一部としての性教育、性の部分という分野についてもかなり理解が深まってきて、いわゆる包括的性教育といったものにも近づいていくのではないかというふうに私は思っております。それから、ウェルビーイングということについてですけれども、これについては、教育の分野においてもこれから詳細が見えてくるということになろうかと思いますけれども、このよい状態というのが、何をよい、何を幸せと感じるかというのも人それぞれというようなところもあったり、国や地域によって、あと文化の違いによってもこういった違いが生じるということもありますので、今後、国レベルなどで子どもたちや教育現場の声を聞くというような整理もなされるのかなというふうにも思っております。中教審の中での捉えとしては、身体的、精神的、社会的によい状態にあることを言い、短期的な幸福のみならず、生きがいや人生の意義など、将来にわたる持続的な幸福を含むものというふうに非常に長い捉えで説明がされておりますが、今後、中教審から出たということで、次の学習指導要領の改訂において取り上げられる可能性も多いのかなと。このウェルビーイングが。そういうふうに思っておりますけれども、外来語と言うんでしょうか、片仮名というのはなかなか入ってこない状況でございまして、以前アクティブラーニングというものが前回かなり取り上げられたんですけれども、結局これも学習指導要領の中では、主体的、対話的で深い学びという形になりました。今後このウェルビーイングについてもどのような形でこの言葉が訳されて定義をされ、それが学習指導要領の中にどのように溶け込んでいくのかというあたりもしっかりと注視をしながら今後対応していきたいと考えております。御理解をいただきたいと思います。

出典:音更町議会 令和5年第2回定例会 2023年6月20日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる