みんなの議会

音更町議会 令和5年第2回定例会 2023年6月19日

ケアラー支援について

2023年6月19日、音更町議会の一般質問で、伊藤萌里議員が「ケアラー支援について」質問し、町長 小野信次、保健福祉部長 堀田昇が答弁しました。

質問者
伊藤萌里 議員
答弁者
町長 小野信次、保健福祉部長 堀田昇

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 8番 伊藤萌里

通告に従いまして、ケアラー支援について御質問させていただきます。高齢又は身体上、若しくは精神疾患などにより援助を必要とする親族、友人など身近な人に対して、無償で介護、看護、日常生活の世話、その他の援助を提供するケアラーへの支援についてお伺いします。少子高齢化が急速に進む中で、ケアの対象が多様化しており、誰もが被介護者、あるいは介護者(ケアラー)となり得る時代です。ケアラーの中には、身体的、精神的、さらには経済的にも負担が重くのしかかり、個人では解決できない様々な困難に直面しており、社会的、心理的孤立を深めているケースも少なくありません。ケアラーが身体的、精神的に追い込まれることで社会的な事件につながるケースが全国的に発生するなど、ケアラーに関する課題が浮き彫りとなっております。このような背景から国は、平成22年にケアラーに関する全国調査を栗山町を含む全国5か所の地域を対象に実施しました。その後、令和3年7月に北海道全域で調査を実施した結果、道内におけるケアラーの現状や課題が明確になり、令和4年4月、道はケアラー支援条例を施行し、令和5年には、令和5年度から令和7年度までの3年間を期間とした北海道ケアラー支援推進計画を策定し、この計画において、1、普及啓発の促進、2、ケアラーの早期発見及び相談の場の確保、3、ケアラーを支援するための地域づくりの3点をケアラーを支援するための具体的な取組として掲げています。道が定めたケアラー支援条例では、その目的として、全てのケアラーとその家族などが孤立することなく健康で心豊かな生活を営み、将来にわたり夢や希望を持って暮らすことができる地域社会の実現に寄与するとうたっています。ケアラーに対する社会的な支援の取組は、地域全体において発展途上の段階にあると言えます。全てのケアラーが健康で文化的な生活を営むことができる社会の実現は地域社会全体で目指すべき姿であり、我が町も同様に取り組むことが地域に住むケアラーにとっての救いとなると考えます。そこで、次の4点についてお伺いいたします。1、音更町第6期総合計画にケアラー支援に関する項目は含まれていない。ケアラー支援についての町の考えは。2、町は、令和4年、重層的支援体制整備事業を創設しており、この事業は、従来の縦割りから、包括的支援、伴走的支援を行うことで地域共生社会の実現に向けた取組としている。大枠ではケアラーもこの支援体制整備事業の対象となり得ると考えてよいのか。3、重層的支援体制整備事業開始から1年が経過したが、その実施状況、現時点での評価及び今後の課題は。4、ケアラーは自身が抱えている困難を表出することが難しい現状が課題となっている。ケアラーの声を拾い上げるために町はどのような取組をしているのか。以上、御答弁よろしくお願いいたします。

答弁 町長 小野信次

ケアラー支援についての御質問にお答えをいたします。はじめに、1点目のケアラー支援に関する町の考えについてでありますが、人口減少と少子高齢化が急速に進む我が国では、家族や雇用形態の多様化と地域社会の結びつきの希薄化が同時に進行し、近年では、個人や家族が抱える悩みが複雑化、多様化しております。このような中にあって、誰もが被介護者または介護者、いわゆるケアラーになり得る時代に突入していると言われており、ケアラーは、介護そのものに対する不安や孤独を感じているだけではなく、学業、仕事、自らの健康や生活設計など、非常に多様で多重なリスクやニーズを抱えている場合が多く、今後、そのようなケアラーは更に増加していくものと認識をしております。町では、令和3年3月に、まちづくりの基本的方向を示す最上位計画として第6期音更町総合計画を策定しておりますが、御質問のケアラー支援に関する項目については明記されておらず、関連する個別計画である音更町高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画や音更町子ども・子育て支援事業計画、音更町障がい者基本計画なども同様となっております。なお、北海道は、令和5年度から7年度までを計画期間とする北海道ケアラー支援推進計画に基づき、本年5月11日にケアラー支援に関する市町村説明会を開催し、相談支援体制の構築、分野横断的な連携、協議体制の整備などの取組を市町村に働きかけるとともに、ケアラー支援を継続的に行うために計画や要綱などを策定し、取組の方針や内容などを定めておくことが効果的であると説明していることから、町といたしましては、各個別計画の見直しに合わせてケアラー支援に関する項目を盛り込む予定としておりますので、御理解をいただきたいと存じます。次に、2点目のケアラーも重層的支援体制整備事業の対象になり得るかについてでありますが、国は、地域住民が相互に人格と個性を尊重し合いながら参加し共生する地域共生社会の実現を目指して、地域における生活課題を解決する包括的な支援体制を整備するため、社会福祉法などの関係法令を改正し、介護、障がい、子ども及び生活困窮それぞれの分野における相談支援や地域づくりの推進に関する取組を一体的かつ重層的に行う重層的支援体制整備事業を令和3年4月に創設いたしました。町では、令和4年4月から介護、障がい、子ども及び生活困窮の各担当部署に保健師や社会福祉士資格を有する職員を包括化推進員としてそれぞれ1名ずつ配置し、横の連携を強化するとともに、複雑化及び複合化した課題について、属性に関わらないケースの担当者となり、関係部署や関係機関と連携して包括的に支援を行うこととする、いわゆる断らない相談窓口を設置したところであります。家族介護を取り巻く環境が多様化している現状を踏まえますと、ケアラーもまた分野横断的な困り事を抱えている場合があるということは想像に難くなく、このような事例には、重層的支援体制整備事業により支援をしてまいりたいと考えております。次に、3点目の重層的支援体制整備事業の実施状況、現時点での評価及び今後の課題についてでありますが、この事業は実施から1年が経過したところでありますが、それぞれの相談窓口において受け付けた分野横断的な相談の実績といたしましては、令和4年度は27件、本年度につきましては5月末現在で6件となっております。また、複雑化、複合化している課題として包括化推進員が担当したケースにつきましては、令和4年度は12件あり、このうち8件は本年度も引き続き対応に当たっており、5月末現在で11件を包括化推進員の対応ケースとしております。従前から関係部署との関係や情報共有は行っておりましたが、各部署に専門職として包括化推進員を配置することでより専門的な相談支援体制を構築することができ、町としては一定の評価をしているところであります。しかしながら、複雑化及び複合化する課題に対応するため、制度についての広く深い知識を取得することは専門職であっても難しいことから、それぞれの専門部分野を生かしつつ、より強固な関係機関とのネットワークを構築することが課題であると認識しております。最後に、4点目のケアラーの声を拾い上げるための町の取組についてでありますが、様々な課題を抱えながらも自ら支援にアクセスできないケアラーに対しては、当事者が出向きやすい相談場所に加え、地域におけるニーズの発見や関係づくりなど支援につながるよう積極的に働きかけるアウトリーチが重要となってきております。町の取組につきましては、役場や保健センターに相談窓口を設置しているほか、高齢者福祉部門では3か所の地域包括支援センター、障がい福祉部門では基幹相談支援センターや2か所のこども発達支援センター、子ども福祉部門では4か所の子育て支援センターを設置しております。また、地域の民生委員や直接ケアに関わっている医療機関に加え、介護保険サービスや障がい福祉サービスの事業者とも連携を図りつつ、必要に応じて様々な関係者からの情報を基に担当部署の職員がケアラーの自宅などに出向いて困り事を伺う体制を整えており、今後においてもケアラーの状況に配慮しながら対応してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。

再質問 8番 伊藤萌里

御答弁ありがとうございました。私のほうから再質問させていただきます。一つ目のケアラー支援についての町の考えについてお伺いいたしましたが、在宅介護や看護の現場では、家族介護者支援、家族看護という言葉が既にあるように、既に研究の下、専門の方々が主体となって、日々懸命に家族など、ケアラーの方々にも重きを置いた支援に取り組まれています。特に高齢者福祉は、国や地域でも長年にわたって体制づくりに取り組まれてきた成果もあり、制度が整っていることで介護者も安心しますし、必要な支援には手が届きやすくなってきていると考えます。その中で、なぜあえてこのケアラー支援という新たな支援体制の流れが生まれたのかと考えますと、従来の介護者支援では届かない、現場の支援から離れたところに、ケアラーの小さな声、声なき声を抱えながら苦労している多くの人がいる現状があるからだと思います。サポートの対象を介護者、ケアラーにまで広げて支援していく、この必要性が明確になったことでこの流れがやっと生まれたのだと思っています。この現状についてはどのように認識されていますか。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

今、議員がおっしゃる、高齢者福祉であれば、平成12年から介護保険制度が始まり、その中で要介護者に対する支援体制が構築されております。また、障がい者についても、平成18年ですか、障害者総合支援法ができて、その中で今も障がい者に対する支援体制が構築されていると。今、議員がおっしゃられます、そういった中で、その介護者に対しても、やはり小さな声、やっぱり苦労がされているということで、平成2年に社会福祉法が改正されて、共生社会、丸ごと支援をしていこうということでこういった流れになっているということは、議員がおっしゃられるとおり私どももそういうような認識でございます。以上です。

再質問 8番 伊藤萌里

ケアラーは、ケアをしていることで日々の暮らしに必死であり、自分の時間を取りにくい、1人の時間が持てない、悩みを人に話しにくい、話してもどうせ変わらないなどの思いを抱えています。思いを話せる人は何かしらの支援にとつながりやすいのですが、話せずに頑張っている多くの人の存在を意識してもらいたいと思います。先ほど、相談窓口はたくさんつくられているということで、そういった体制は大分各分野ごとにかなり充実してきているのかなとは思います。ただ、実際はなかなか窓口にたどり着けない人たちは本当に数多くいらっしゃると思っています。道の推進計画では、介護や援助を受ける方も介護を行う方も同様に大切にされるべき存在であるという認識を持つことが必要とうたっていますので、まずはこのケアラー支援という理念を音更のこの地域全体でも推進していくことが今求められていると思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

今、お話いただいたケアラー支援の理念ということでございます。この理念につきましては、先般、5月のときに道のほうからも確実に効果的な支援体制を構築するようにというお話をいただいた中で、町としても、介護だとか障がいとか、そういった計画の中でそういうケアラー支援の考え方をきちっと設けて進めていきたいというふうに考えているところではございます。以上です。

再質問 8番 伊藤萌里

今後、各計画の中でケアラー支援という項目も検討していくということだったので、少しずつこのケアラー支援ということも音更の町において周知されて、普及啓発にまず少しずつ進んでいくのかなと感じますが、ケアラー支援という言葉として体制を今後整えていくということでそれはよろしいでしょうか、今の御答弁は。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

そのように御理解いただいてよろしいかなというふうに考えております。国のほうは、断らない相談窓口ということで、今、議員がおっしゃられる、その窓口にたどり着かない方もやっぱりいらっしゃるというふうに考えております。町としては、家族丸ごと支援という考え方、やはり窓口に来られない方、町長からも御答弁したように、そこの気づきが、例えば民生委員さんだとか、それから訪問している訪問看護師さんとかヘルパーさんとか、それぞれがその中で気づきがあって、そこに、やっぱりそこはちょっと介入すべきだということがもしあれば、それは町の職員が、専門職が訪問しながら進めていこうというふうに考えておりますので、町としては家族丸ごと支援というような考え方で進めているところでございます。以上です。

再質問 8番 伊藤萌里

今の家族丸ごと支援という考え方、すごく大事なことだと思いますし、既にそういった考えの下で皆様が取り組まれているということは、ケアラーたちも安心することだとは思います。実際に多分関わっている専門職の方々、先ほど堀田保健福祉部長が述べられたように、訪問看護ですとか、直接関わっている方々が小さな気づきをしっかりと拾い上げてもらうこと、そしてそれをしっかりと、何かおかしいなと感じたときにはしっかり町のほうにその声を届けていくという連携がこれからどんどん必要になってくると思いますので、ぜひとも町のほうとしても、そういった声にしっかりと耳を傾けていただければと思います。よろしくお願いいたします。次の質問に移ります。道の調査によりますと、ケアラーの2割が急病などの緊急時に自分に代われる人がいないという現状があります。ケアラー自身は、ほかの人にケアを依頼することに、遠慮や申し訳ないという思いを抱きがちです。その課題に向き合うための具体策として、ケアラーお出かけ安心サービス事業として、ケアラーが急病などの際にショートステイが利用できる独自の事業をしている自治体などもありますが、音更町にはこのような体制はあるのでしょうか。お願いします。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

今、議員がおっしゃられるそういったサービスというのは、本町においては構築してはいません。ただ、介護保険制度だとか、それから障がいの制度それぞれにショートステイというものがございます。また、子育てについても、子どもさんを預かる、親御さんが急な病気で、子どもさんが小さくて頼るところがないということであれば、帯広市内の施設にお預かりする仕組みとして設けておりますので、まずはそういった制度を御活用いただきたいというふうに考えております。以上です。

再質問 8番 伊藤萌里

ケアラーお出かけ安心サービス事業は、その町独自の事業ということで、これまでのショートステイと、既存のショートステイは多数あるというのは承知の上なんですけれども、何が違うかといいますと、やはりここでサービスの主体をケアラーに置いているという点だと思います。名称にもケアラーという言葉、お出かけ、安心などの文言が入っており、分かりやすくて優しさを感じますし、ケアラーがより身近なサービスと受け止められることで利用へのハードルが下がり、利用につながりやすい、その結果ケアラーの負担軽減につながると考えます。町独自の事業をこのようにされている地域も増えてきていますので、今後、ケアラー支援の体制を構築していくということでは、我が町でもぜひこのような事業を検討いただければと思っております。次の質問に移らせていただきます。道の推進計画では、一つ目の目標として、ケアラー支援の普及啓発による認知度の向上を目指しています。具体的数値目標としましては、ケアラーに関してよく知っている人を令和7年度までに道民の50%にすることを掲げています。2人に1人がケアラー支援をよく知っている、この状況に持っていくまでには早急に積極的な取組が求められていると感じます。なお、帯広市においては、既に広報やホームページにおいて、ケアラー支援に関する普及啓発、相談窓口の記載など、取組をされています。町としてもケアラー支援の取組を今後構築していくと考えておられるということなので、ケアラー支援を新たな支援事業として体制をつくることがまず普及啓発や具体的な取組につながると考えていますが、この点に関してどのような見解をお持ちなのかをお伺いいたします。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

今、帯広市の事例も出てきたんですけれども、町としては、昨年度から、重層的な支援体制整備事業ということで、先ほど申し上げた家族丸ごと支援ということで進めさせていただいております。これを軸に、ケアラー支援というその理念、言葉の周知を図っていきたいというふうに考えております。以上です。

再質問 8番 伊藤萌里

ケアラー支援というこの言葉の持つインパクトや意味は非常に大きいと思います。まず言葉が地域に浸透することで、ケアラー自身も支援の対象であることを自覚することにつながり、助けを求める声が出しやすくなる。そして周囲の人々の気づきとなり、新たな支援として地域における安心感が生まれると思います。次の質問に移ります。二つ目と三つ目の質問の重層的支援体制整備事業について再度お伺いいたします。重層的支援体制整備事業とケアラー支援に関連性を持たせてよいと考えるのであれば、前年度の事例では、具体的にケアラーの支援に関連するような事例は何件ぐらいあったのでしょうか。お願いいたします。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

いろんな相談が、事例がございます。例えば、認知症の親御さんと、それから知的障がいのお子さんの世帯があって、知的障がいのお子さんからすると、やっぱりなかなか訴える、伝えることが難しい、そこから家族内でのトラブル、問題が地域の中でも表出するといったことがあったりとか、あと、持病のある妊婦さんと、あと精神障がいのあるパートナーとの問題だとか、いろんな世帯の問題を町は今までも対応させていただいています。特に一番大変だった、大変というのか、キーパーソンがいない世帯というのが一番課題というか、重層的支援体制の中の特に支援が必要な方たちというのがあります。それから、多くは経済的な困窮に陥っているというところがございます。それと、今町内に、身体、それから知的、精神ということで障害者手帳というのが2,700人ぐらいいらっしゃいます。それから、介護認定でいくと、約2,500人の方が介護認定を受けています。本当に町内の方、ほとんどの方が当事者だったり、そこに関わるケアラーになり得る形がほとんどなのかなというふうにまずは町としても捉えております。その上で、先ほども申し上げた事例的には、キーパーソンがいない、さらに、生活的な困窮を抱えた世帯が多く対応させていただいているところでございます。以上です。

再質問 8番 伊藤萌里

今事例として御紹介いただいたように、複雑化しているケースというのは本当に増えてきているんだなと今お聞かせいただいて改めて感じました。この重層的支援体制整備事業ができる前の状況と事業開始後での変化はあったのでしょうか。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

重層的支援体制整備、町長から御答弁いただいているとおり、専門職がそれぞれ、福祉、障がい、生活困窮、それから高齢者、障がい者、保健という形の中でそれぞれに専門職が配置されております。この専門職が関わること、それから横の連携が密になることでやはり効果的な支援体制が取れていると。以前はそういう専門職でない、役場の人事の中で事務系の方が対応しているということがございましたので、私自身も、高齢者とか子育て、子ども福祉とかに配置になったときに、横の部署に、隣にお願いしに行ったときに、やっぱりなかなか理解求められないというか、なかなかその困り感というのがうまくいかないというのがございましたけれども、そこが、今専門職が張りつくことで連携が進んでいくということになっていると思います。以上です。

再質問 8番 伊藤萌里

専門職の方がついているということで、効果的な支援体制として、事業開始後は効果的に専門職の方が活動されているということで、専門職の発掘というのがきっと様々な分野においても今後求められているのかなと思います。せっかく専門職を発掘できて配置できているということなので、ぜひ4名の方に活躍していただいて、様々なケースに、複雑なケースにしっかりと担当していただきながら、向き合って解決に導いていけたらいいなと思います。重層的支援体制整備事業開始後の町民の受け止め、町民の声としては具体的にどのような声が上がっているのかをお伺いいたします。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

まだ重層的支援体制整備事業というのが1年経過したばっかりでございます。広く町民にお伺いしているわけでございませんので、どういった声があるのかというのは承知していないところでございます。ただ、やはり関係者、介護だとか医療だとか、それから民生委員さんだとか、場合によっては、地域の町内会の方々に御相談いただいて横の連携しながら対応している場合がございます。そういった中では、町の職員に、または関係している事業者さんと連携しながら進めているということでは、一定の評価はいただいているのかなというふうに理解しています。以上です。

再質問 8番 伊藤萌里

重層的支援体制整備事業は、地域共生社会を実現するための新たな取組として音更町でも取り組まれていると思います。ケアラー支援に関して先駆的に取り組んでいる栗山町ではケアラー支援条例を制定しており、ケアラー支援推進計画の中には、相談場の確保のための具体策の一つとして重層的支援体制整備事業の活用を上げています。従来では相談窓口にたどり着かない複雑なケースが、この事業によって相談窓口や支援につなげるという目的もあると存じますが、実際には、先ほども事例として述べられたように、ダブルケアやヤングケアラーなど複雑なケースも多いのではないかと思います。この状況を踏まえますと、やはり根本的にケアラー支援の体制を整えることで、専門性やスキルを向上しながら、事業と連携を取って支援に取り組んでいく必要があるのではないかと感じますが、その点についてはいかがでしょうか。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

今おっしゃられる専門性のスキル、それから相談窓口の体制でございます。町としては、今専門職をそれぞれの部署に張りつけて、配置して対応させていただいております。ただ、やっぱり幅広い制度になります。やはりそこは横の連携を踏みながら、つくりながら進めていって、餅は餅屋の部分もございますので、しっかりと対応していきたいなと。それから、窓口についても、町長から御答弁いただいたとおり、町には包括支援センターとか基幹型の相談窓口、各種ございます。そういった体制を構築しておりますので、まずはそこをきちっと活用していただきたい。その上で、先ほども申し上げたように、やっぱり声にならない方たちというところは、そういう関係者から御意見いただいた、連携、情報をいただいた中で町が直接支援に対応していくということで御理解いただきたいなというふうに思っております。

再質問 8番 伊藤萌里

町が昨年から力を入れて取り組んでいるこの重層的支援体制整備事業ですので、この事業を必要としていて困難を抱えている多くの町民にしっかりと周知され、たくさん活用してもらえることを期待しております。そして、先ほども述べましたが、支援の新たな対象としてケアラーの存在の認識を持ち、事業と連携を取りながら取り組んでいくことを期待しています。それでは次の質問に移ります。四つ目の質問であるケアラーの声を拾い上げることに関してですが、ケアの対象は多様であり、人によっても悩みは様々で、その声を一つずつ拾い上げることはとても大変なことです。私自身、医療的ケア児の放課後等デイサービスでの勤務を通して、病気の子どもたちの日々の暮らしに関わりながら、医療的ケア児の御家族の声を拾い上げるという経験を積んでまいりました。関係性をつくり上げるには、専門的な知識やスキルを持つことは前提として必要ではありますが、それだけではなく、日々の関わりの中で、多くの対話を重ねながら、本人と御家族の思いに寄り添うことが必要であり、御家族の本音の奥底に抱えている声を引き出すまでにはたくさんの時間と労力を重ねてきた経験があります。信頼関係を築けることでやっと御家族は思いを打ち明けることができ、困っていること、期待することなど、本音を言うことができるようになりました。先ほども述べましたが、ケアラーである御家族は、話しても理解してもらえない、誰に言っても変わらない。自分で頑張るしかない、そんな思いが根本にあり、人に話すことにたどり着くまでには複雑な思いを抱えていました。医ケア児と御家族の集まる場所である医ケアカフェを開催する中で、議員との懇談会や役場とのタウンミーティング、学校や病院など各機関との懇談などを通して、様々な分野において医ケア児の支援について、制度の不十分さを家族から引き出し、最終的に要望書として小野町長へ提出することに至りました。私は、このような経験から、ケアラーの思いを把握することの困難は多くありますが、関係性を持ち続けること、思いに寄り添うこと、その先には制度の見直しや協議の場が増えることとなり、結果的に多くの人の暮らしが改善することにつながると考えます。ケアラーがどのようなことに悩んでいるか、どのような支援を求めているのか、調査などを行い、町としての現状認識をしっかり行うことが求められていると思いますが、ケアラーについての現状認識はどの程度されているのでしょうか。お願いいたします。

答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)

ケアラーについての現状認識ということでございます。具体的に調査というのはさせていただいていないところでございますので、そこまでの認識はちょっとないところでございます。ただ、先ほども何度か申し上げたとおり、関係機関だとかいろんな形の中でいろいろ御意見をいただいているところでございます。また、それぞれ、町は民間に委託している相談窓口、それから、例えば地域交流サロンだと、それからひきこもりの場、こもりびととか、そういったいろんな居場所の中で、それぞれがいろいろ声を聞いていただいて、そこで町に届けていただける部分もございます。そういった中で声があれば町も聞きながら、あと、当初冒頭で申し上げた計画というのがございます。計画は、それぞれ町の諮問機関である附属機関で関係者が集まって計画に盛り込んだり、計画を見直したりしてきます。そういった声もその委員の中に伝えながら、それが必要であれば制度の見直しだとかそういったこともしていきたいというふうに考えておりますので、御理解願います。

再質問 8番 伊藤萌里

今堀田保健福祉部長がおっしゃられたように、地域交流サロンなど、最近では地域の人たちも一緒に巻き込みながらといいますか、地域のコミュニティを大切にする中でそういった声も拾い上げていくというのが大分重要視されているということで、私自身も地域の交流サロンに参加させてもらったりしております。その中で、交流を深める中で、そういったところで、もしかしたら支援が必要なのかなとかいう、そういう気づきを私自身もですし、サロンに関わっている方々にもそういった意識を少しずつ持ってもらいながら、何かあればすぐに町とつながるような体制づくりということが今求められているのかなと思いました。場合によっては町の方、役場の職員の方々にも現場に足を運んでもらって、当事者の思いを受け止める機会などもぜひとも積極的に取り入れてもらえればいいのかなと思っております。あと、ケアラーの現状は今の段階で調査はされていないということでしたので、今後支援体制は構築されていくということでしたので、ぜひとも現状認識として調査もされると、より具体的な課題が浮き彫りになってくるのではないかと思いますので、今後検討していただければと思います。最後になりますが、国は10年以上前からケアラー支援の調査を始めており、やっと今、新たにケアラー支援が道も含めて多くの自治体でも進められていくという時代が来ました。現場で日々介護や看護、相談支援などに当たっている専門職の多くの方々は、ケアラーが、もちろんケアを受けている当事者とケアラーがどれだけの大変さを抱えながらケアをしているかは既に十分に理解されていることと思います。音更町にも数多くのケアラーが、それぞれ課題を抱えながらも日々懸命に頑張っています。その方々にとっても優しい町音更と感じられるような音更町であってほしいと思っています。今後、道のケアラー支援推進計画と町が一体になって取組を進めることで、町に住む多くのケアラーに寄り添ったまちづくりに一歩進めると考えます。町は、今後、現状認識をしっかりと行い、ケアラーへの支援体制を整えることが今求められております。冒頭にも述べましたように、我が町でも、全てのケアラーとその家族などが孤立することなく、健康で心豊かな生活を営み、将来にわたり夢や希望を持って暮らすことができる地域社会の実現に近づくことを強く期待します。以上で私の質問を終わりとさせていただきます。ありがとうございました。

答弁 町長 小野信次

伊藤議員の、本当に自らの体験も含めて、そして、新たにこうしてまちづくりのために、そして住民の皆さん方のためにということで議員となられたこと、本当に改めて敬意を表します。そしてまた、今、なかなか見えてこないケアラーというお話、今、議員からお話しいただきました、先進的なということで栗山町のお話が出ましたけれども、栗山町も今おっしゃったように、北海道と同じようにスタートはしてはみたけれども、やはりいろんなことを手だてをして頑張ってはきたけれども、これまでに寄せられた相談がないというか少ないというのが現況ということは、今おっしゃっていただいたように、やはりこのことについてよりどうやって浸透させていくか、そして、ケアラーというこの言葉についてもっと浸透させるという、それだけの努力をしていくべきだという御指摘ありました。以前に、小澤議員さんからかな、ヤングケアラーというところで、そこにだけ焦点が当たったんですけれども、今答弁の中でも申し上げさせていただきましたけれども、それは学生さんの話、あるいはそこには仕事をお持ちの方、そしてあるいは、繰り返しになりますけれども、健康だとか生活に苦慮されている人たち、そういった環境の中で介護をすると。そういう中で、目には見えない、そしてまた、さっきおっしゃられたように、自分がそういう環境であるということが気づくことさえできないという、そういった状況をケアラーというふうに言うということで、先輩議員である小澤議員からもそんなお話があったわけでありますけれども、今改めて伊藤議員さんからは、そのヤングケアラーという話からさらに踏み込んで、そういったことをどうやって町として、そして地域住民に寄り添っていくのかというお話の中では、堀田部長からもお話ありましたが、言葉もちょっと難しいんですけれども重層的支援体制の整備事業という中では、前段でも申し上げましたが、そこには専門職、保健師さんであったり、あるいは社会福祉士さんであったり、そういった社会的な専門的な人もそこに加わっていただいて、そして、今、活動の中でお話ありましたけれども、まずどうやって話しやすい場、それはあくまでもそういった立場、そういう状況にある人たちだけじゃなくて、そういった小さな話を引き出すことがどうやってできるのかという中では、やはり信頼関係を築いていくことの大切さがまずお話しされました。その中では、従前から地域サロンであったり、それも随分前からあって、どんなことでもいいからその情報をそこで拾うと。そしてそのことを、今、議員がお話しいただいたように、しっかりと町にも伝えると。あるいは、地域サロンに任しっ放しじゃなくて、町のそういった担当者もそこに加わると。しょっちゅうというわけにはいかないけれども。でも、信頼関係と交流が深まっていけば当然情報というのは伝わってくるというふうに思います。最初に組織だけが出来上がっちゃうけれども、それをどういうふうに皆さんで情報共有しながらそれを町へ伝えていくのか、あるいは我々もそこに踏み込むのかと。この関係性を今御指摘いただいたなというふうに思っています。我々も、今お話を伺ったことをしっかりと整理しながら、そして、そのケアラーという言葉、聞いてみれば新しいように聞こえるけれども、中身を振り返れば、とんでもない、今までもずっとそれに苦しまれている環境にある人たちがたくさんいらっしゃるということ。北海道だけで見れば、ヤングケアラーの、この前、小澤さんの話あるけれども、それだけでも数千人に及ぶんじゃないかと言われる数が出ている。そういったふうに、今、伊藤議員からおっしゃられたように、じゃ我が音更町ではどんな状況にあるのかということを早く把握すべきでないかというお話もありました。できるだけそのことも含めて、この地域包括ケアシステム、三方にそのケア、今までは1個しかなかったやつを三つに用いながら今努力をしている最中でありまして、今、今日御示唆いただいた点をしっかり受けとめながら対処をしてまいりたいというふうに思いますので、これからもぜひ御理解と、そしてまた御協力いただければありがたいというふうに思っています。ありがとうございました。

出典:音更町議会 令和5年第2回定例会 2023年6月19日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる