音更町議会 令和3年第4回定例会 2021年12月13日
3歳児健診における弱視の早期発見について
2021年12月13日、音更町議会の一般質問で、不破尚美議員が「3歳児健診における弱視の早期発見について」質問し、町長 小野信次、保健課長 佐藤真由美、保健福祉部長 堀田昇が答弁しました。
- 質問者
- 不破尚美 議員
- 答弁者
- 町長 小野信次、保健課長 佐藤真由美、保健福祉部長 堀田昇
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 11番 不破尚美
通告に従いまして、3歳児健診における弱視の早期発見について質問いたします。弱視は、子どもの50人に1人いると言われています。もともと人間は生まれたときからはっきりと物が見えているのではなく、生まれた後に外界からの適切な視覚刺激を受けることによって発達します。0歳では0.1ぐらいの視力しかなく、3歳頃までに急速に発達し、6歳から8歳頃には視力が完成すると言われています。満3歳から3歳半頃に異常を発見し、治療を継続することができれば、6歳までにほとんどの人が0.8以上の視力になり、学校生活で問題がない状態にすることができます。4歳以上の発見では小学校の中高学年まで治療が継続されるため、就学後は通院が難しく、治療を中断してしまう場合もあります。また、疫学研究では、弱視を片目に有する者がもう片方の目の視力障がいになったときに、同じ仕事を続けられる割合はわずかに35%、高齢になって両眼の視力障がいに陥る率が正常者の約2倍高いことも示されています。3歳児健診は母子保健法で定められ、国が各自治体に実施を義務付けておりますが、その目的に、「視覚、聴覚、運動、発達等の心身障がい、その他疾病及び異常を早期に発見し、適切な指導を行い、心身障がいの進行を未然に防止する」とあります。一方で、実施内容は各自治体に任されているため、視覚検査においても各自治体で検査項目や方法が統一されておらず、検査精度には全国的にばらつきがあるのが現状です。視力検査は自覚的な要素が大きく、とくに小さなお子さんでは上手にできないこともあるため、弱視が見逃されてしまうことがあります。視力の発達する時期は幼児期に限られており、適切な時期に異常を発見し治療につなげていくことが必要だと考えますが、町の見解を伺います。1点目、本町における3歳児健診の受診者数、視力検査での精密検査該当者数、弱視診断数の実態について町の認識は。2点目、平成29年4月に国から通知された「3歳児健康診査における視力検査の実施について」では、適切な実施に向けて各都道府県が助言等の支援をするよう記載されている。これを受けて、また、従来より本町では弱視発見率向上のための取組をどのようにしているのか。3点目、弱視の危険因子となる斜視及び屈折異常をスクリーニングするための屈折検査の専用検査機器、スポットビジョンスクリーナーについて、町の認識と導入予定について伺います。以上、御答弁よろしくお願いいたします。
答弁 町長 小野信次
3歳児健診における弱視の早期発見についての御質問にお答えをいたします。はじめに、1点目の本町における3歳児健診の実態と町の認識についてでありますが、子どもの目の機能は生後発達を続け、6歳までにほぼ完了いたしますが、遠視、近視、乱視などの強い屈折異常や斜視がある場合は、適切な治療を受けないと、眼鏡やコンタクトレンズでは矯正できない弱視になると言われております。また、全国における弱視の有病率は2%で、治療可能な感受性期と言われる6歳から8歳までに早期発見、早期治療を行うことが重要であると認識しております。3歳児健診における視力検査は、輪の切れ目を見つける方法か、絵視標と呼ばれる動物などの身近なものの絵が描かれたカードを使う方法のいずれかが主流であり、本町では、より幼い時期から検査が可能な絵視標を使用しております。事前に保護者にアンケートと視力検査セットを郵送し、御家庭で検査を行っていただき、健診時に検査結果を踏まえて、医師の診察や保健師の問診により診断しております。検査の実績につきましては、平成30年度が受診数339人に対し、視力精密検査数は14人、弱視診断数は3人、令和3年度が受診数287人に対し、視力精密検査数は9人、弱視診断数は5人、2年度が受診数351人に対し、視力精密検査数は10人、弱視診断数は4人となっており、弱視と診断されたお子さんにつきましては、いずれも眼科医による治療を開始しております。本町での過去3年間の弱視発見率は0.9%から1.7%で、全国における弱視の有病率の2%と比較すると低い状況にはありますが、帯広盲学校や本町の弱視学級に通学されているお子さんはいるものの、弱視等の視覚障がいで身体障害者手帳を保持している18歳以下の方は現在いないことから、これまでの視力検査は早期発見、早期治療に一定程度の役割を果たしているものと考えております。次に、2点目の本町での弱視発見率向上のための取組についてでありますが、本町におきましては、自宅で適切に視力検査を実施することができなかったお子さんに対して、従来から、再度健診会場で担当職員による検査を行い、実施率の向上に努めているほか、検査で精密検査の基準に該当した場合や健診会場でも検査を実施できなかった場合には、保護者に対し医療機関での受診を勧めるとともに、精密検査結果の確認を行い、視覚異常の早期発見に努めております。また、平成29年4月7日付で国から発出された「3歳児健康診査における視力検査の実施について」の通知を受け、令和元年度からは帯広盲学校と年1回の情報交換や視力検査に関する研修を行うなど、担当職員の質の向上に努めております。最後に、3点目の屈折検査の専用機器であるスポットビジョンスクリーナーについての町の認識と導入についてでありますが、日本眼科学会や日本小児眼科学会は、幼児の視力検査の精度を上げるためには、現在の視力検査と併せて他覚的な屈折検査の実施が必須であるとして、本年7月に国に対し、3歳児健診における屈折検査機器導入に係る予算措置を求める要望書を提出したほか、本年11月には、自治体に対しても屈折検査機器導入の要望書を提出いたしました。国では、来年度から各自治体の屈折検査機器の購入に対する補助制度の創設が予定されております。本年5月現在の全国の自治体における屈折検査機器導入率は28.4%でありますが、道内の導入状況は、旭川市、苫小牧市などの一部の自治体にとどまり、導入率は約6%程度と低い状況にあるため、来年度から開始予定の新たな補助制度により、今後各自治体における屈折検査機器の導入が検討されるものと認識をしております。この機器は数秒間注視するだけで検査ができるため、発達の遅れなどで検査が難しいお子さんも検査が可能となり、既に導入済みの自治体では視力の精密検査率及び弱視発見率が導入前の2倍となったとの報告もあることから、更なる弱視の発見と未然防止につながるものと考えております。町といたしましても、屈折検査機器を導入することは、子どもの目の異常を早期に発見し、視力の健全な発育を図るために有効であると認識をしていることから、先進的な自治体の実施状況なども参考にしながら検討してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。訂正をさせていただきます。「令和元年度」と申し上げるところを「令和元年度」と申し上げておりませんでしたが、「令和元年度が受診数287人」ということで訂正をさせていただきます。お詫びを申し上げます。ありがとうございました。
質問 11番 不破尚美
答弁ありがとうございました。おおむね町の認識と共通していると思いました。その上で再質問させていただきます。まず、本町における3歳児検診の受診者数、視力検査での精密検査該当者数、弱視診断数の実態についてお聞きしました。北海道の調査では、1年間に弱視と判断される3歳時は約50名程度、全体の1から2%が該当するという結果が出ております。本町におきましても過去3年の状況について答弁いただきました。平成30年は339人中3人、令和元年は287人中5人、令和2年は351人中4人ということで、3歳児健診で音更町でも1%から2%のお子さんが弱視と判断されているというのが現状だという答弁をいただきました。これまで私自身の経験も含めて3歳児健診の視力検査は、保護者がお子さんの目に関することをアンケートに記入し、御家庭でお子さんに絵のカードや絵本を見せたりして視力検査を行い、その結果を保健師さんに報告するという流れだと認識しております。現在も、答弁の中にありました、そのような流れで行われているということです。また、この3歳児健診においての視力検査の受診率というのはどのようになっているかお伺いします。
答弁 保健課長 佐藤真由美
3歳児健診の視力検査の中での受診率というお話ですけれども、過去3年間、検査不能という方がいらっしゃいまして、検査できていない方がいます。平成30年度が13人、令和元年度が7人、令和2年度が12人となっております。この方たちはどうしてできないかといいますと、主に知的な障がいですとか、言葉で対応していかなければならない検査ですので、その辺で、じっとしていられないとか発達障がいがあったりとか、そういうお子さんの事情によって検査が難しいという方たちがほとんどであります。この方たちについては、もう少し大きくなったときに再度おうちでやっていただいて、結果をこちらに教えていただくというやり方と、あと、それでも難しい方については眼科医の受診を勧奨しているという現状です。以上です。
質問 11番 不破尚美
受診率について分かりました。この視力検査の方法なんですが、保護者が家庭で行い、結果を報告するという流れということで、今、検査不能という方たちも、もう一度大きくなってから家庭で調べるという形になるということでした。3歳児というと、ようやく少しずつ言葉に表現できるようになってくる頃ですので、うまくできなかったり低い数値が出たとしても、保護者は、ふだん全く症状がないから、きっとうまく答えられなかっただけだろうと思っていることがあります。幼児は視力が0.3程度あれば不自由なく生活できるので、見えにくさを自覚せず、気づかないこともあり、家庭での視力検査と問診だけではほとんどの弱視を見逃してしまう可能性があります。こうした視力検査は弱視発見率向上の方策として本当に適切で有効とお考えでしょうか。町としてどう判断されているかお聞きします。また、受診率ですが、ほぼ全員受けられているということですけれども、万が一受けられていない方の対策、今眼科を勧めるですとか、大きくなってからもう一度行うということもお伺いしましたけれども、しっかりと対策をされているのかどうかお伺いいたします。
答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)
今、検査について、今の検査方法が有効かどうかということであります。まずその件につきましては、答弁にもありますとおり、身体障害者手帳、視力障がいという方が18歳未満では今いらっしゃらない状況にあります。それから、盲学校に通われている子どもさん、今お2人いらっしゃるんですけれども、それから町内の学校で、弱視というか、そういったお子さんもいらっしゃいます。そういったお子さんにつきましては、ほかの障がいと合併というか、そういったことで弱視があってそういう盲学校とかで通われているということで、今の検査体制では、その方法については一定の効果がもたらされているのかなというふうに考えております。それから、先ほど課長からも申し上げたとおり、どうしても障がいがあったりとか子どもさんの発達状況によって検査ができないというお子さんについては、発達の状況を見たりとか、それから専門の眼科医に直接受診を促したりということでお願いしているということで、ある程度フォローはしていけているのかなというふうに考えております。以上であります。
質問 11番 不破尚美
町としては一定の効果があるということで進めているという御答弁をいただきました。弱視の目は生まれてからずっと物を見ていないか、あるいはピンぼけの状態で過ごしています。両目が弱視の場合は、テレビを極端に近づいて見たり、目を細めて見たりすることがあります。片目の弱視の場合は、よいほうの目を隠すととても嫌がったりすることがありますが、症状が何もなく、周囲が全く気がつかない場合がほとんどです。このようなことからも、弱視の発見は3歳児健診が本当に大きなポイントになってくるのではないかと考えます。2点目の質問なんですが、適切な視力検査の実施に向けて平成29年4月に国から3歳児健康診査における視力検査の実施について通知され、北海道からも助言等の支援があったと思います。その中身は4点ありますが、まず保護者に対して、3歳児健診において異常が見逃されると治療が遅れ、十分な視力が得られないことを周知すること、2点目、家庭での視力検査ができなかったお子さんに対しては、必ず3歳児健診の会場において視力検査を実施すること、3点目、家庭での視力検査で0.5が見えなかった場合及び視力検査を実施できなかった場合は眼科医療機関の受診を勧めること、4点目、眼科医療機関受診を勧めた場合には結果について保護者に確認をすることという四つの内容になっています。本町におきましてもそのような取組を弱視発見率向上のために取り組んでおられるというお答えをいただいております。特に保護者に対しての周知の部分で、視力検査のお知らせを分かりやすくするなど、家庭での視力検査の精度向上を進める必要があると思います。そして、精密検査該当者に対してのフォローアップの精度向上も重要だと思います。これまで行っている視力検査で一定の効果を得られているということでしたので、これからもしっかりやっていただきたいと思うんですけれども、さらに、平成10年から4年ごとに行われている日本眼科医会全国アンケートでも、眼科の未受診率が35%前後であり、健診で異常を指摘されても、眼科を受診しなければ弱視を見逃してしまいます。受診をしなかった理由として、見え方が問題ないようだったからとか仕事が忙しかったからなどの報告もあります。実際に、私も周りの保護者の方に話を伺ったところ、視覚発達にタイムリミットがあることを知らない、弱視や斜視について知らないなど、緊急性を感じることなく、すぐに眼科を受診しても意味がないと思ってしまう間違った認識を持っている傾向もあるようですので、保護者に眼科受診の重要性をさらに周知、啓発する必要があると思います。実際に精密検査該当者には眼科の紹介をしていると思いますが、眼科を受診したかどうかの確認等はきちんと取れているのかどうかお伺いします。
答弁 保健課長 佐藤真由美
今精密検査のお話がありました。確かに議員のおっしゃるように、精密検査を受けて要受診というふうになったとしても、行かないとやっぱり意味がないということで私たちも認識しております。そこで私どもは、精密検査を受けて、先生から結果が戻ってくるような仕組みになっているんですけれども、それが戻ってこない方について、精密検査を受けましたかということで再度電話等で御確認を必ずさせていただいております。その中でまた、まだしていないという方がいらっしゃいましたら、先ほども出ましたけれども、視力というのは発達に段階があって、期限があるということもお伝えしながら受診を勧めております。以上です。
質問 11番 不破尚美
受診の確認もしっかりされているということでした。保護者の方に眼科受診の重要性を認識してもらうためには、やはりデータの見える化というのが有効だと思います。そこで有効なのがスポットビジョンスクリーナーという弱視の危険因子となる斜視及び屈折異常をスクリーニングする専用機器であります。これは3問目の再質問になるんですが、答弁の中にもありました、御存じのように道内では6年ほど前から苫小牧市、旭川市、江別市、鶴居村などで導入されてきております。昨年私も帯広盲学校でこの検査機器の説明会の開催時に出向きまして、実際に使わせていただきました。従来の屈折検査に比べて短時間で検査を終えることができる、操作が簡単で、研修を受ければ誰でも使用できる、持ち運びもできて、データをその場でプリントアウトすることができるというもので、弱視の早期発見、早期治療に結びつけることができると思いました。答弁の中にもありました、厚生労働省では来年度、2022年にこの検査機器の補助制度を創設するという動きもあり、既に近隣の市町村でも検討されているという情報もあります。ぜひ本町においても進めていただきたいと思います。早期発見、早期治療で弱視を見逃すことのないよう、就学してからの学校生活が困らないように、新年度より、3歳児健診における弱視早期発見策として有効である屈折専用検査機器の導入を積極的に図られるよう要望いたしまして、町の見解をお伺いし、私の質問を終わりたいと思います。
答弁 町長 小野信次
今、不破議員さんから3歳児健診における弱視の早期発見という項目で挙げていただきましたけれども、これは、皆さんも御存じのように、今どこの町も今定例会が開かれているわけですけれども、不破議員をはじめ他の自治体の中でも、この問題を一般質問に取り上げられているという町もございます。併せて、厚生労働省が来年に向けてというお話ありますけれども、私たちは、今不破議員からお話しいただきました。3歳児健診というのは、誰もが当たり前のように思っている中ででも見過ごされてしまうと。これが、今不破議員から御紹介いただきましたように弱視の問題、これは、相手が子どもというゆえに、その表現力が3歳児といってもそう簡単に持っているわけでないという中で、もちろん医療の中の眼科もそうでありますけれども、こうして行政が3歳児健診を行うときに、より確実にそのことをしっかりと見てあげるという中では、当然今おっしゃっていただいたような準備はしていくことが最大限大切だろうというふうに思っています。そういった中で、今最後にというお話でありますけれども、屈折検査の専用検査機器ということでのお話だと思いますけれども、以前からそういった意味では、今、課長のほうからもお話ありましたが、私たちもとても大切なことだと思っている上で、このことについては、さきの答弁でも申し上げさせていただきましたけれども、しっかりと検討させていただきたいということを申し上げさせていただきましたが、改めてその件に関しては、また言葉として、今日のこの一般質問を受けて音更町としてもしっかりと検討させていただくということを私からもお話をさせていただいて最後の答弁とさせていただきます。またいろんな意味で、このことに限らず、幼少期にあるそのものの大切さということを披瀝をいただきました。どうか今後ともそういった意味で、またこのことも踏まえて、さらにまたいろんな意味で御指導いただければというふうに思ってございます。改めて感謝申し上げて答弁にかえさせていただきます。ありがとうございました。