みんなの議会

音更町議会 令和2年第1回定例会 2020年3月4日

高齢者の聞こえの支援について

2020年3月4日、音更町議会の一般質問で、神長基子議員が「高齢者の聞こえの支援について」質問し、町長 小野信次、保健福祉部長 重松紀行が答弁しました。

質問者
神長基子 議員
答弁者
町長 小野信次、保健福祉部長 重松紀行

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 3番 神長基子

通告に従い、高齢者の聞こえの支援について質問を行います。昨年6月、政府は、認知症施策推進大綱を決定しました。この中で、認知症ではない、あるいは軽度の認知機能低下がある段階における予防の重要性が強調されており、大綱の柱の一つになっています。こうした国の動向と並行するようにして、中度・軽度の加齢性難聴者への支援が認知症予防との関係でも注目され、補聴器購入助成などに取り組む自治体が広がっています。一般社団法人日本補聴器工業会の調べによりますと、日本の難聴者は推計で1,430万人とのことですが、そのうち実際に補聴器を所有している方は14.4%の210万人と大変低い所有率の実態が明らかになっております。必要性を感じつつも所有していない理由の一つに、補聴器が高額であるということが上げられます。本町においては、18歳未満の軽度聴覚障害児を対象とした補聴器の購入助成を行っておりますが、加齢性難聴者に対する助成などは行っていないのが現状です。高齢者の聞こえを支援することは認知症の予防につながるものと考え、以下についてお伺いいたします。1、認知症予防の重要性と町の役割をどのように認識しているか。2、認知症施策推進大綱のうち一次予防の推進に対する具体的な施策の検討状況は。3、中度・軽度の加齢性難聴と認知症予防との関連性について町の見解は。4、高齢者の社会参加を促進することを目的とし、補聴器購入の助成制度を設けるべきと考えるが、町の見解は。以上、御答弁をお願いいたします。

答弁 町長 小野信次

高齢者の聞こえの支援についての御質問にお答えをいたします。はじめに、認知症予防の重要性と町の役割についてでありますが、内閣府によりますと、2025年には我が国における65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症になると予測されており、認知症は誰もがなり得る病気とされております。このため、昨年の6月18日に認知症施策推進大綱が示され、発症を遅らせるとともに、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会を目指し、認知症の方や家族の視点を重視しながら、共生と予防を両輪として施策を推進することが掲げられたところであり、本町としましても認知症予防は重要なものと認識しております。また、この予防には総合的な健康づくりが必要であることから、運動、栄養、口腔、認知機能訓練を網羅した生活改善を目指して、各種検診や保健事業をはじめ、転倒予防教室やまるごと元気アッププログラム事業等の介護予防事業を実施しているところであります。次に、一次予防の推進に対する具体的な施策の検討状況についてでありますが、国は、認知症施策推進大綱において、一次予防に認知症の発症遅延と発症リスクの低減、2次予防に早期発見と早期対応、そして三次予防に重症化予防や機能維持、行動・心理症状の予防対応と3段階で介護予防を定義しております。また、平成30年12月には、高齢者の保健事業と介護予防事業の一体的な実施に関する報告書を作成し、その中で、生活習慣病の重症化予防と高齢者の加齢に伴う虚弱な状態、いわゆるフレイルを予防するための保健事業と、介護保険制度での介護予防事業を一体的に進めることとしております。このため、本町においても、新年度から保健課が行う高齢者に対する健康相談や後期高齢者健康診査等と、高齢者福祉課が行う介護予防事業を集約し、より効果的な推進に努めることとしております。次に、中度・軽度の加齢性難聴と認知症予防との関連性についてでありますが、人の聴力は40代から少しずつ落ち始め、70歳を超えると約半数の方が加齢性難聴になるとされております。この難聴は、発症当初は本人が気付かないことが多く、「自分は耳が悪くない」と思っている方が大半で、呼びかけに応答しなかったりテレビの音が不自然に大きかったりすることによって、周囲の人が気付く場合が多いとされております。これによりコミュニケーションがうまく取れなくなると、家族や社会から孤立して、生活の質や意欲まで低下してしまうことから、難聴の放置が認知症リスクを高める要因の一つとされております。また、平成27年の認知症施策推進総合戦略、いわゆる新オレンジプランにおいても、認知症の危険因子として、加齢のほか、遺伝性のものとして、高血圧、糖尿病、喫煙、頭部外傷や難聴などさまざまな要因があるとされていることから、加齢性難聴と認知症予防は関連性があるものと考えております。最後に、高齢者の社会参加の促進を目的とした補聴器購入助成制度の創設についてでありますが、本町におきましては、両耳の聴力レベルが70デシベル以上の場合などにより身体障害者手帳の交付を受けた方には、障害者総合支援法の規定に基づき補聴器を支給しておりますが、手帳を持たない高齢者に対する補聴器の助成制度は設けておりません。町といたしましては、高齢者の社会参加は心の豊かさや生きがい、さらには自身の健康保持と介護予防につながる有効な手段の一つと考えており、御質問の助成制度の創設につきましては、先進的な自治体の実施状況を調査研究してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。

再質問 3番 神長基子

それでは、再質問させていただきます。認知症予防についての認識について、重要性については、今御答弁をいただきましたので理解をいたしました。今、音更町では第7期音更いきいきプラン21ということで、この中で認知症施策については重点施策ということで、認知症の人のその家族への支援の中で認知症の予防がうたわれております。実際この具体的に行っている予防の施策、それから、今8期に向けて策定段階ということで新年度は入っていくと思いますけれども、この課題についてお伺いしたいと思います。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

ただいまの御質問につきましてお答えさせていただきます。7期のいきいきプランにおきましては、記載のとおり認知症サポーター養成講座ですとかそういった各種事業を展開している一方で、答弁のほうでもさせていただきましたけれども、いろいろな介護予防施策ということで、運動にかかわるまるごと元気アップ事業ですとかそういった事業を現在展開しているということでございます。それから、8期に向けては、今まだ策定をこれから進めるという段階で、ちょっと具体的なことについては今これから検討するということでございます。あと認知症に対しての課題につきましては、やはりこれは全国的な問題ということで認識しておりますし、課題といたしましては、やはり治療薬がいかに早くできるかということが一番の課題ではないかなというふうに考えているところでございます。以上でございます。

再質問 3番 神長基子

それでは、認知症施策そのものの課題ということで今御答弁いただきましたけれども、治療薬が早く開発されればいいというふうに私も思っております。それで、本町における認知症予防にかかわっての体制について確認もさせていただきたいところなんですが、平成29年度に認知症初期集中支援チームというのが発足されていると思いますが、今そのチーム体制の現状がどのようになっているのかお尋ねいたします。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

集中チームにつきましては、大江病院さんと委託しながら実施している事業でございまして、医師と看護師と精神保健師と本町の保健師ということで4名でチームを組んで対応しているということでございます。以上でございます。

再質問 3番 神長基子

それでは、このチームとしてかかわった対象の方なんですけれども、厚労省の参照データといいますか資料を見ますと、いろいろこのチームとしてかかわる対象の方というのが例として挙げられておりますけれども、発足されて以降、本町では実際何名程度の方とかかわってこられたのか、その点についてお伺いいたします。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

平成29年から実施しておりまして、平成29年6件、平成30年10件、そして、今年度途中でございますけれども、現在の今年度につきましては9件いうことになっております。以上でございます。

再質問 3番 神長基子

ありがとうございます。こういった件数で出てきておりますけれども、この認知症初期集中支援チームの4名という体制ということでお伺いしましたが、今後も認知症予防にかかわってもこのチームの方々がかかわっていくということになるのでしょうか。その点をお伺いいたします。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

こちらの事業につきましては、認知症の初期の段階で治療等について、家族の環境等も含めまして困難性のある方を対象に認知症予防に取り組むということでございますので、そういったこちらの事業の対象になられる方につきましては今後も引き続き対応していきたいというふうに考えているところでございます。

再質問 3番 神長基子

そのチームについてはわかりました。それでは、新年度から地域包括支援センターが三つの圏域で3カ所民間委託になると思いますけれども、この中に認知症地域支援推進員の配置の現状というのはどうなっていくのか、その点について確認をいたします。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

ただいま御質問の認知症支援につきましては、引き続きそちらの部分につきましては委託はかけずに町のほうで対応したいというふうに考えているところでございます。

再質問 3番 神長基子

私のイメージではセンターそれぞれに認知症地域支援推進員の方が配置されているということが望ましいのではないかなというふうに思っていたんですけれども、これは体制としては今までの体制から変わるわけですから、そういった部分でサービス面での後退等はないのかどうか、その点をお伺いいたします。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

ただいまの御質問の認知症支援推進員の関係でございますけれども、引き続き委託かけた後も本年度と同じように町で対応するということでございますので、まず後退はないというふうに認識しているところでございます。以上でございます。

再質問 3番 神長基子

その点については理解いたしました。それでは、不十分な点等がありましたら強化していただきたいなというふうに思いましてちょっと確認をさせていただいたんですけれども、この点については万全な体制が整っているというふうに理解をいたします。それから、難聴と認知症の関連性についてなんですけれども、答弁の中でも、難聴の放置が認知症リスクを高める要因の一つだということが答弁の中にございましたので、十分その部分については、関連性については承知なさっているのかなというふうに思っております。日本の現状なんですけれども、今、本町におかれましても身体障害者手帳の交付を受けた方には障害者総合支援法の規定に基づいて補聴器を支給しているということで、これが70デシベル以上なんです。70デシベル以上がどういう状態なのかというのは御説明いただけますか。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

難聴につきましては区分がございまして、軽度難聴、中等度難聴、それから高度難聴ということでございまして、ただいま御質問の70デシベル以上につきましては高度難聴ということで、40センチ以上離れると聞きづらい、会話が聞き取れないというような状況ということでございます。以上でございます。

再質問 3番 神長基子

ありがとうございます。40センチというと相当ですよね。WHOのほうで補聴器をつけることが望ましいと推奨している程度というのは御存じでしょうか。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

41デシベル以上というふうに提唱していると思います。

再質問 3番 神長基子

70デシベル以上の日本に比べますと相当の乖離がここであるというふうに思います。これはWHOのほうでなぜ、41デシベルというふうに今御説明いただきましたけれども、推奨しているかということについては、やはりそれを放置しておくことがどんどん悪化していく、その見極めは早いほうがいいよということなんだと私は思うんです。国際的な部分での比較でちょっと調べてみましたら、日本と欧米で比べますと、難聴の人の割合というのはそんなに変わらないようなんです。人口の大体1割前後というふうに出ております。そこはほぼ同じなんですけれども、補聴器の使用率というのにちょっと差があるようなんです。日本が14%、これは補聴器工業会の調べの結果なんですけれども、それに対してイギリスが48%、フランスが41%、ドイツが37%、それからアメリカ30%というふうになっていまして、日本とは倍以上の格差があるということなんです。この部分の認識については御存じでしたでしょうか。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

ただいまの御質問につきましては資料等におきまして見させていただいて、そういう状況にあるというのは理解しておりました。

再質問 3番 神長基子

補聴器が必要な方が多い中で、なかなかそれをつけられない理由の一つに値段が高いということが上げられるかなと思います。相場を調べてみますと、いろいろ型がございますので、ちょっとそれによっても違うんですけれども、ポケット型でも多分3万円台、安くても3万円台で、高いものですと50万近くするというふうにお伺いをしております。3万円といいましても、片耳だけ使用して不便がなければいいんですけれども、やはり両耳かけないと雑音が入ってなかなか聞き取りづらいというような、そういった声もあるようです。なのでやはり、3万円だとしても、両耳かければ6万円ということで、これは高齢者の方の中にはやはり買うのが難しいという方もいらっしゃるのかなというふうに思います。早急にできればここは補助、助成なりというのを検討していただきたいなというふうに考えているんですけれども、実際音更町の高齢者の方で年収が200万円以下に当たる高齢者の方というのは大体何名程度いらっしゃるのかというのは、今お答えいただけますか。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

申し訳ございません、今手元にその数値は持っておりません。

再質問 3番 神長基子

わかりました。65歳以上の高齢者の方は、平成30年度の決算施策報告書で確認しますと1万2,529人というふうになっております。このうち、例えば介護保険料の部分でいきますと、第8段階、ここが大体年収200万未満というふうになっているかと思いますが、この時点までの人数で見てみますと、およそ8割の方はこの中に該当するというふうになっているかと思います。つまり、多くの高齢者の方は恐らく補聴器は買うのが非常に難しい、そういったことが想定されるんではないかなというふうに私は考えるんです。いわゆる低所得の方が補聴器を買えないことによって社会参加ができないとなると、これは健康格差という部分の問題にもなってくるんではないかなと思っております。こういった補聴器が買えないことによって耳の聞こえがどんどん悪化していく、そのことのリスクについてはどのようにお考えでしょうか。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

難聴につきましては、高齢者の難聴につきましてはそれぞれ個人によって差はあるところでございますけれども、いずれにいたしましても加齢によって細胞がうまく作用しなくなるということで、そういった補聴器等を使用しないで生活していくということになれば、補聴器を使って生活するよりも刺激が少なくなるということで、細胞との兼ね合いでダメージを受けていくというふうに認識しているところでございます。以上でございます。

再質問 3番 神長基子

わかりました。そうしましたら今、全国的にはまだまだ補聴器の購入費助成ですとか現物支給ですとか行っている自治体というのは少ないんですけれども、その状況についてはどのように把握をしていらっしゃいますか。

答弁 保健福祉部長 重松紀行(保健福祉部長は2021年3月まで)

北海道におきましては北見市、それから赤井川村が実施しているということで存じておりますし、あと全国的には東京都が各区で実施しているものに対して助成しているというふうに聞いているところでございます。以上でございます。

再質問 3番 神長基子

北見市は私も調べましたら現物支給ということで行っていると。70歳以上という、70歳以上で、在宅の高齢者で住民税非課税世帯というふうに対象は絞っているようなんですけれども、お聞きしましたところ30年度で5件近く実績があるというふうにお伺いをしております。また、これは、その補助を利用する場合は医師の診断書が要るのかというふうに聞きましたら、診断書は不要だと。そこでまた料金が発生してしまうということもありまして、医師のある程度理解は必要なんだけれども、そのまま販売店で購入しましたら、それを北見のほうで現物支給するということになるということになっているそうです。最新の情報でいきますと、十勝管内の豊頃町が今回の定例会、予算の中で新規計上120万円しているということを地元の新聞紙のほうで報道されておりました。これは確認いたしましたら40人分で、特に何歳以上という縛りはないそうなんですけれども、1人当たり上限3万円という補助を今回新規予算ということで計上したということも情報として上がっておりますので。あと東京のほうも私も調べてみました。江東区が特に先進的だなというふうに思ったんですけれども、補聴器は購入して終わりではないんです。その後の調整がうまくいかないと結局満足できず、途中で使わなくなってしまうという方もいらっしゃるようなんです。調整が大事なんですが、調整に当たってもお金が、費用が発生したりすることで躊躇する、そういったことがないように、区が支給した補聴器に関しては調整をするということで、週に1回区役所で認定技能者が調整を実施する、こういったことを、しかもその調整は何回でも無料ということでございます。ぜひこの後調査研究なさる段階で参考にしていただければなというふうに思います。最後にいたしますけれども、今、国を挙げて認知症予防の取り組みというのがあらゆる側面からのアプローチによって強化されていくというふうに思います。日本医師会総合政策研究機構というところがまとめた考察におかれましても、健康格差の拡大には十分な注意と対応が必要だという、こういった指摘もございます。社会参加を促す取り組みがあって、積極的に参加していたとしても、どこかの時点でやはり加齢によって思うように社会参加ができなくなる、それが健康格差の根本的な原因とも言われる経済的な格差等も重なって、社会参加ができなくなる高齢者を増やすようであってはならないというふうに私は考えます。音更町もそのための高齢者の方に対するあらゆる負担を軽減する方策というのは行ってきているというふうに思いますけれども、ぜひ今後にありましてもそういった観点を重視していただきたいと思いますし、特にこの耳の聞こえ、この問題に関するアプローチというのは、町のほうの認識でもございました、認知症を予防するという観点でもぜひこれは有効な策として考えていただければいいなと思いますので、早急な手だてを要望いたしまして質問を終わります。

答弁 町長 小野信次

神長議員から言われたら、自分が今ずしっと来ていたんですけれども、まさにおっしゃるように、ひきこもりであったり、何から始まっているかというと、やはり今の耳の聞こえというか、そういったところから孤立化していくというよりも、自分、自らが情報を得られなくなるから、お話のとおりだというふうに思っております。ただ、今おっしゃってくれたように、高齢者率というのが高まってきているだけじゃなくて、まさに団塊の世代、我々の世代入ってきている中で、そういった実態を今披瀝していただきました。さきの答弁でも申し上げてはおりますけれども、もう一度このことに関してもじっくり研究をさせていただきながら、そしてまた、今他方の紹介もいただきましたので、研究させていただければというふうに思っております。ありがとうございました。

出典:音更町議会 令和2年第1回定例会 2020年3月4日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる