音更町議会 平成23年第3回定例会 2011年9月21日
高齢者の特定健診項目に聴覚検査の導入について
2011年9月21日、音更町議会の一般質問で、久野由美議員が「高齢者の特定健診項目に聴覚検査の導入について」質問し、町長 寺山憲二、民生部長 今村茂、教育長 荒町利明が答弁しました。
- 質問者
- 久野由美 議員
- 答弁者
- 町長 寺山憲二、民生部長 今村茂、教育長 荒町利明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 久野由美
通告に従いまして一般質問をさせていただきます。1問目、高齢者の特定健診項目に聴覚検査の導入について。我が国は、高齢化が世界に例を見ない速度で進行していると言われ、高齢社会白書では、2010年10月1日現在、65歳以上の高齢者人口は過去最高の2,958万人で、総人口に占める割合も前年比0.4ポイント上昇し、23.1%となり、5人に1人が高齢者、9人に1人が75歳以上という本格的な高齢社会と発表しました。平均寿命は、2009年現在、男性79.59年、女性86.44年、今後、男女とも引き続き延び、2055年には女性90.34歳と推計されました。高齢化の進展に伴い、認知症高齢者のさらなる増加が見込まれます。慢性的に介護を必要とする高齢者は年々増加し、高齢者が尊厳ある生活を送るためには、コミュニケーションの維持が必須ですが、それを妨げるのが認知症です。高齢者の老人性難聴と認知症には大きなかかわりがあり、難聴が認知症を引き起こす原因の一つとも言われています。老眼は比較的早期に気づきますが、聴覚の衰えは、音を大きくすると聞こえる、高い音は聞こえにくいが低い音は比較的聞こえる、連続した音が途切れて聞こえるため、聞き間違いが多くなり、会話がスムーズに進まないなど、本人は気がつきにくく、徐々に悪化することがあります。高齢者を対象とした聞こえの状況の調査でも、コミュニケーションの問題が上げられます。回りの人との会話に参加しなくなり、コミュニケーション不足が生じ、外出する機会が減る。さらに、家庭内でも孤立することになり、生きがいを失ったり、閉じこもりやうつ、認知症へと進展させないために定期的な検診を行っていく必要があると考えます。さきの白書の中に、認知症高齢者支援対策の推進として、主治医等を中心とした地域医療体制の充実などによる早期診断の推進と適切な医療の提供とうたっています。そこでお伺いいたします。1、65歳以上の特定健診受診率。2、現在の特定健診の検査項目。3、難聴と認知症のかかわりについて、町としての御見解。4、特定健診に聴覚検査を導入するお考えはないか。御答弁をいただきます。2問目、認知症サポーター養成について。1問目に述べたように、5人に1人が高齢者という時代に突入をしました。認知症を持つ高齢者も約200万人とされ、2015年までに250万人、2025年には323万人と推計されています。また、アルツハイマー型が4割以上とされ、介護保険の要支援、要介護1から5の認定者のうち約半数に、軽重の差はあれど、何らかの認知症の症状があるとも言われています。今年度においては、認知症になっても住みなれた地域での生活が継続できるよう、認知症コーディネーターの配置や市民貢献活動の推進等も行っていくことが高齢社会白書で明記されました。また、平成17年から開始した、認知症の正しい知識の普及を図り、認知症の人が尊厳を持って地域で暮らし続けることを支える地域づくりを推進していくために、認知症100万人キャラバン等を初めとする取り組みが各地域において推進されてきています。音更町においても、町政執行方針で、認知症サポーター養成講座を引き続き実施していくと明言されています。そこでお伺いいたします。1、平成23年9月現在までの認知症サポーター養成講座の開催数と参加人数、参加団体と年齢層。2、養成講座開催の周知と募集方法。3、認知症サポーターの活動状況。4、音更町のキャラバンメイト人数。5、今後の具体的開催計画はどのようになっているのでしょうか。以上、御答弁をよろしくお願いいたします。
答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)
1点目の、高齢者の特定健診に聴覚検査の導入をとの御質問にお答えいたします。初めに、65歳以上の高齢者の特定健診の受診率についてでありますが、特定健康診査の対象となる40歳から74歳までの医療保険加入者のうち、音更町の国民健康保険に加入する65歳以上の方の受診率について、法定報告が完了している平成21年度の数値で申し上げますと、対象者3,787名のうち766名が受診されており、受診率は20.2%となっております。なお、組合健保や共済保険等被用者保険加入者の町民の受診率につきましては、把握いたしかねますので、御了承いただきたいと存じます。次に、現在の特定健診における検査項目についてでありますが、国が定めている基本的な検査項目である既往歴の調査、身体計測、腹囲の測定、血圧の測定、血中脂質検査及び肝機能検査、血糖検査、尿中の糖及びたんぱくの検査のほか、町が独自に行う検査項目として、血清クレアチニン及びヘモグロビンA1c検査を加えております。また、医師が必要と認めた場合の詳細な検査項目として、貧血検査、心電図検査、眼底検査を行っているところであります。次に、難聴と認知症のかかわりについての町としての見解についてでありますが、難聴と認知症の因果関係につきましては専門家による研究が進んでおり、音が聞こえにくくなることによって聞き間違いや聞き漏らしがふえ、会話が成り立たなくなり、家庭内でさえ話す機会が失われていくといったことが報告されております。また、社会活動が希薄になり、孤立や閉じこもりの状態に陥るなど、外からの刺激が減ることによって脳の機能が低下し、そのことが認知症の要因になるといった研究成果が発表されていることは承知しておりますので、今後の健康対策や認知症対策を進める上で注目すべきことと思っております。ただ、一方で、因果関係や治療方法を確立するためにはさらに時間が必要であるとも言われており、その意味においては、今後の研究成果に期待しているところであります。最後に、特定健診に聴覚検査を導入するつもりはないかとのことでありますが、高齢社会白書によりますと、認知症高齢者の支援策としては、主治医等を中心とした地域医療体制の充実を図り、早期診断の推進と適切な医療の提供が重要とされておりますが、現在実施している特定健診の検査項目につきましては、糖尿病等生活習慣病の有病者や予備群の増加にかんがみ、内臓脂肪症候群、いわゆるメタボリックシンドロームに着目して創設されたものであり、検査項目に聴覚検査は含まれておりません。この健診の目的を考えたとき、検査項目に聴覚検査を含めることがよいのか検討しなければなりませんが、この件につきましては、厚生労働省も慎重な見解を持っているところであります。また、聴覚検査の実施に当たっては騒音等の影響を排除しなければなりませんので、施設や設備等の面において対応できる状況が求められるところであります。ただ、いずれにいたしましても、聴力の低下については、ふだんから本人や家族が意識を持っていればある程度の判断が可能でありますので、介護予防の観点から意識の啓発に努めてまいりたいと考えております。今後、研究が進み、難聴と認知症の関係が確立された際には、国においても何らかの措置が講じられるべきものと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。2点目の認知症サポーター養成についての御質問にお答えいたします。認知症サポーターの制度は、御質問にありましたように、みんなで認知症の人とその家族を支え、だれもが暮らしやすい地域をつくっていく運動の一環として、認知症サポーター100万人キャラバン事業により、地域で暮らす認知症の人や家族を日常生活の場面において自分のできる範囲でサポートする認知症サポーター100万人養成しようとする全国的な取り組みであります。初めに、本町における平成23年9月までのサポーター養成講座の開催回数と参加人数、参加団体と年齢層についてでありますが、養成講座の開催回数につきましては、平成21年度が2回、平成22年度が7回、平成23年度がこれまでに2回となっております。また、その参加人数は、平成21年度が28人、平成22年度が179人、平成23年度は36人で、合計243人となっております。これまでの開催は、基本的に一般の方を対象として参加者を公募しておりますが、老人クラブ等の4団体につきましては、特に実施を要請して開催したところでもあります。なお、参加者の年齢層につきましては、20代が1人、30代が6人、40代が12人、50代が33人、60代が60人、70代以上が131人となっております。次に、養成講座の周知方法についてでありますが、公募により参加者を募る場合には、町の広報紙やホームページによるほか、コミセン、総合福祉センター、町内3か所の在宅介護支援センター等にチラシを掲示するなどの方法により周知を図っております。次に、認知症サポーターの活動状況についてでありますが、先ほど申し上げましたように、認知症サポーターは、特別なことをするということではなく、また、組織立った活動が求められているわけでもありません。養成講座を受講し、認知症についての知識や理解を深めていただき、日常生活の中で認知症の方が困っているのを見かけたときに声をかけるなど、ちょっとした心配りをしていただくことが主な活動となります。したがいまして、具体的な活動内容は把握しておりませんが、それぞれのサポーターが、認知症サポーターの趣旨にのっとり、家庭や地域の中で役割を果たしていただいているものと思っております。次に、キャラバンメイト数についてでありますが、現在は9人となっております。その内訳は、グループホームの職員が3人、町の地域包括支援センター職員が6人であります。最後に、今後の開催計画についてでありますが、現時点におきましては、団体を対象に2回の開催を予定しております。今もなお各種団体に養成講座の実施を呼びかけているところでありますが、日程調整等の事情により、まだ返事をいただいていない団体、サークル、事業所等がありますので、今後は逐次参加者がふえていくものと思っております。サポーターがふえることによって認知症への理解が深まることにつながりますので、本町の養成実績からいたしますと、もっと努力が必要と思っております。したがいまして、今後も引き続き、一般の方に加え、事業所や団体への働きかけを積極的に行い、サポーターの養成に努力してまいりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。
再質問 13番 久野由美
では、1問目、再質問をさせていただきます。御答弁の中に、「因果関係や治療方法を確立するためにはさらに時間が必要であるとも言われており、その意味においては、今後の研究成果に期待している」というふうにお答えをいただきました。私もそのとおりだと思っております。今後の本当に治療方法等が確立することがどれだけ望ましいか、私もそう願っております。ですが、今回一般質問をした中身は、町のほうにこの因果関係や治療方法を確立するために何かすべきだというふうな提案ではございません。私が通告いたしました中には、今回の高齢者の難聴と、それから認知症のかかわり、また、それによって早期発見、早期対処、早期治療が必要ではないかという観点から特定健診に聴覚検査を導入してはどうかという質問内容でございます。治療方法を確立するために私たちができることというのは、到底、専門外ですから無理なことであります。では何ができるのか。先ほども言ったように、早期発見、早期対処、早期治療が私たちが進めていかなければならない中身ではないかなというふうに思います。この点について、通告の中から読み取っていただけたのかどうなのか、御見解をお伺いいたします。
答弁 民生部長 今村茂
このたびの久野議員の御質問については、まさに早期発見、それから早期治療が認知症を少しでもおくらす、あるいはなくすという意味において大切だということを御主張されて御質問をいただいているというふうには私どもも感じております。ただ、先ほど、町長からの答弁でも申し上げましたように、確かに今までの研究の成果から予測的な関連性があることについては示されていると。研究成果として上がっているということでございますけれども、まだその研究成果を、もう少しやはり時間がかかるだろうと。因果関係の確認までには研究が必要であるというような判断も研究者の中ではございますし、また、厚生労働省の厚生科学研究班というのが健診項目のガイドラインというのを定めております。その中で、高齢者に対しまして聴力検査を発見する目的で、ルーチンに、客観的聴力検査を行うことについては、十分なエビデンスといいますか、根拠というのがまだ確立されていないので、非常に慎重な立場をとっているところでございます。将来的な可能性まで私どもは否定はいたしませんけれども、いましばらくその研究成果に期待をしているというところが本心でございますので、そのように御理解をいただきたいというふうに思います。以上でございます。
再質問 13番 久野由美
因果関係云々というふうなお話がありましたけれども、だんだん高齢化になりますと、老眼と同じように、老人性難聴を引き起こす可能性もあります。その発見にも努められる聴覚検査だというふうに私は認識しております。次の質問をいたします。今回の答弁の中に、要するに特定健診はメタボリックシンドロームに着目して創設されたものであり、検査項目に聴覚検査は含まれていないと。聴覚検査を含めることがよいのか検討しなければならないという御答弁をいただきました。メタボがといいますか、特定健診に聴覚検査を入れることが望ましくないというふうにもしお考えであるならば、どんな健診であれば聴覚検査を導入可能なのか、すべきなのか、また、聴覚検査は導入すべきでないのか。どのような御見解をお持ちでしょうか。
答弁 民生部長 今村茂
先ほども申し上げましたとおり、町が行っている健康診査には聴覚検査は含まれておりません。ただ、私どもがふだん受けております総合健診、人間ドック、それから各事業所が労働安全衛生法の規定に基づいて行われる一般健康診査の中には聴覚検査は含まれております。これは必須項目として含まれております。これは、いわゆる働く環境等が聴力に与える影響等を考慮して恐らく検査項目に含めているのではないかというふうに思っております。私どもが御答弁をさせていただいた趣旨は、聴力検査は特定健診、特定健診につきましては、あくまでも現在の国の制度、それから考え方の中で、メタボリックシンドロームの着目した点において設定をされている、創設されている制度でございますので、そこに聴覚検査を含めることについては慎重にならざるを得ないというふうなことでございます。したがいまして、特定健診、今後の研究成果あるいは国の動向によっては、それは考えられないわけでは、完全に否定をするわけではございませんけれども、今の段階で、どの健診に聴覚検査を含めるのがいいのかどうかについては、先ほどの因果関係もございますし、老人性難聴の場合は、それを治すという治療方法については、まだ治療方法についてはほとんどないというのが実態でございまして、解消するためには補聴器等をつけなければならないというようなことが解消の方法として言われているところでございますので、現時点において、どの健診に聴覚検査を含めるのかどうか、また、町として聴覚検査にどのように取り組んでいくのかについては、いましばらく期間が必要かなというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいというふうに思います。以上です。
再質問 13番 久野由美
また、続いて、御答弁の中に、聴覚検査に際には騒音等の影響を排除しなければなりませんので、施設や設備等の面においても対応できる状況が求められるというふうにおっしゃっています。乳幼児健診、または児童の身体測定等の中にも聴覚検査入っていますよね。そのときにはでは一体どのようにして行われているんでしょうか。騒音の影響を排除しなければならない特定の環境をそこで整備し、つくって、その中で聴覚検査は行っているんでしょうか。私が経験した中には、乳幼児の耳の聞こえについては、赤ちゃんがわあわあたくさんいらっしゃるところで、両方の耳のそばで手をたたいて聞こえるかどうかの判断からまず乳幼児検査はスタートします。学校に入っても、小学校に入学するときにも、通常の身体検査と同じように、体育館または教室の中で、皆さんがいる中で、器具を耳に当てて、聞こえるかどうかの聴覚検査というふうな認識しか持っておりません。今は特別な環境で、騒音を排除した状況の中で聴覚検査というのは行われているんでしょうか、その点お示しください。
答弁 民生部長 今村茂
乳幼児の際の聴覚の検査については今どのような方法で行われているか、どういう制度のものなのかについては、今確認をさせていただきますので、確認をしてお答えを申し上げます。それから、私どもが受ける、いわゆる総合検診の中で受ける方法としては、たしか町内の中では耳鼻咽喉科が2院ございますし、総合病院、人間ドックを行っている病院が二つございます。それぞれいわゆるある程度防音装置が行われて、聴覚検査をする器具を装着をして検査が行われておりますので、そういう意味の上においては、先ほども町長からのお答えを申し上げましたとおり、設備的あるいは施設的にもある程度騒音を排除した中での検査が必要であるというようなことで認識をいたしているところでございます。乳幼児の件につきましては、少しお時間をいただきたいというふうに思います。
再質問 13番 久野由美
では、乳幼児に、聴覚検査については後ほど御答弁をいただきます。では、一般の聴覚検査、児童等は学校では行っていないんですか。すべての聴覚検査は専門医を受診して聴覚検査を行っているというふうな認識でよろしいんでしょうか。
答弁 教育長 荒町利明(教育長は2015年3月まで)
学校、小中学生の健診につきましては、学校保健法に基づいた項目の中でやっておりまして、内科検診と歯科検診等に限られておりますので、聴覚検診まではやっていないということであります。
再質問 13番 久野由美
まだ御答弁ないようですので、再質問させていただきます。国の方向性を見ながら、道の指示を待ちながらというふうな先ほど御答弁ありました。研究が進み、難聴と認知症の関係が確立された際には国においても何らかの措置が講じられるだろうというふうに先ほどから何度もお伺いをしております。道内どこに住んでいても、日本どこに住んでいても同じ福祉、同じサービスが受けられる、本当にすばらしいことかと思います。しかし、それで、音更に住んでよかった、音更に住みたい、音更に住み続けたいというふうに感じるでしょうか。どこに住んでも受けられるサービス、福祉は、これはどこでも一緒。音更がなぜいいのかというふうな、そういうふうな判断基準にこの点では全く入らないということになりますが、その点いかがでしょうか。音更町独自で自発的に、積極的に取り組めることがあるのになぜされないのでしょうか、また、なぜできないのでしょうか、その点お示しください。
答弁 民生部長 今村茂
先ほども申し上げましたとおり、私どもも聴覚検査を否定している、将来的な可能性まで否定しているわけではございません。私どもとしては、確実、いろいろな因果関係でありますとか、治療方法が確立されるというのはなかなか難しいことかもしれませんけれども、それらを踏まえて対応をさせていただきたいということでございますので、私どもとしては、音更町が住みよい町であるということについては、その一因として、いろいろな保健事業でありますとか、福祉が充実しているというようなところも一つの判断材料になるということは私どもも、議員のおっしゃるとおり、その辺は判断基準であるのかなというふうには思いますが、個々具体的なことになりますと、それに町が取り組むべきことについては、いろいろな状況を勘案して慎重に判断しなければならないものもございますので、その辺は御理解をいただきたいというふうに思います。それから、先ほど乳幼児の聴覚検査の話がございましたけれども、今、状況を少し聞きますと、子供さんがお生まれになって1週間程度で、病院の機器を使用して聴覚検査が実施されているのが多いというふうにお聞きをいたしているところでございます。状況としてはそのようなことでございます。以上でございます。
再質問 13番 久野由美
続けていいようなので。中高年層を対象にした難聴に関する調査があります。その中で、会話のときの誤解やすれ違いなどコミュニケーションをめぐりさまざまな問題があり、そうした問題の多くは耳の聞こえにくい場合により生じていることが明らかになりました。耳が聞こえにくいと感じている人は、会話の相手に配慮を依頼することは、自分からは申し出にくいという遠慮や耳が遠いと思われたくないなどの気持ちが働き、できない状況にあります。そして、周りの環境に対し、耳が聞こえにくい高齢者への理解がおくれているという意識を強く持っています。また、周囲にいる難聴者について、コミュニケーション上の問題として、自分が話についていけていないと感じる程度に比べ、周囲の難聴者のほうが話についていけていないと感じる程度が高いとのデータも上がっております。つまり、自分も耳の聞こえに不安があるにもかかわらず、本人が自覚していない可能性が多いということです。例えば、加齢に伴い老眼鏡や補聴器などを使用することになりますが、補聴器は老眼鏡に比べ、使用に対し、なれるまでに時間がかかります。また、難聴に気づくのがおくれると、補聴器ではカバーできない状態になることも少なくありません。この点からも聴覚検査の必要性が私は高いと思われます。聴覚検査を行うことで、老人性難聴なのか、それとも痴呆症の兆しなのか、この点を判断するためにも聴覚検査の導入をすべきかと思いますが、この点についての御見解をお伺いいたします。
答弁 民生部長 今村茂
今、久野議員から研究成果の一端の御紹介がございました。高齢者のコミュニケーション障害の要因の一つとして、認知症のほか、3分の1近くが難聴の方で、それから、この難聴によるコミュニケーション障害が見過ごされていた経過があって、早期発見により解消が可能であるというような研究成果は私どもも承知をしておりますし、それを否定するものではございません。ただ、これは、繰り返しになりますが、現在、そういうような研究成果については、予測的なところというようにとどまっているものでございますので、まだ厚生労働省の中でも、検査項目のガイドラインの中でも慎重な取り扱い、いわゆる推奨できるかできないかということになると非常に判断が難しいというような見解が示されておりますので、私どもといたしましては、将来いろんな研究が進み、国も、重いのか軽いのかわかりませんけれども、腰を上げた時点で、ある程度私どもの町として考えるべきところについては考えていきたいというふうに思いますので、そのように御理解をいただきたいというふうに思います。以上でございます。休憩(午後 0時05分)
答弁 教育長 荒町利明(教育長は2015年3月まで)
先ほど、午前中の久野議員の、新入学児童の際の健康診断における聴覚検査を実施しているのかしていないのかという御質問がございました。大変申しわけございません。私、勘違いをしておりまして、聴覚検査においては医療機関で既に実施してきているというような考えを持っておりましたので、実施していませんと申し上げたんですけれども、聴覚検査につきましては、進学児童の健康診断にあわせて学校内で聴覚検査を実施しておりますので、訂正しておわびを申し上げます。
再質問 13番 久野由美
特定健診に聴覚検査を導入できないかということで、実は内科医に参考までにお話を聞きました。すると、健康診断の項目に視力検査、聴覚検査があるために、聴力を検査する機械は健康診断をする病院ならば置いてあり、物理的には可能だというふうにおっしゃっておりました。また、検査費用も、実費で千円程度、保険適用ならば七、八百程度でしょうとのことでありました。先ほどの65歳以上の特定健診受診率20.2%、この数字から見て予算として計上することは困難かどうなのか、その点をお聞かせください。
答弁 民生部長 今村茂
ただいま予算上困難かどうかという御質問をいただきましたけれども、費用の問題も御質問の中にございました。ただ、私どものほうでただいまそれを特定健診に含めるという決断はいたしておりませんので、今ここでそれが予算上大丈夫なのかどうかということについては、お答えは差し控えさせていただきたいというふうに思っております。特定健診に含める含めないのことにつきましては、午前中の御質問にお答えをしたとおりでございます。以上でございます。
再質問 13番 久野由美
埼玉県坂戸・鶴ヶ島医師会、聞こえはコミュニケーションの基本であり、難聴が認知症を引き起こす原因の一つであることに注目し、平成18年から基本健診に聴覚検査を実施してきました。特定健診に移行してからも、坂戸市、鶴ヶ島市それぞれで実施されています。平成19年で9,653人受診され、575人に異常が認められ、専門医へ再受診を勧奨したそうであります。早期発見のために有効だというふうに私は考えますが、この点についての御見解をお伺いいたします。
答弁 民生部長 今村茂
今御質問の中で御紹介をいただきましたのは、埼玉県鶴ヶ島市の耳鼻咽喉科の医師、この方は、いろんな福祉事業も何か多角的にやっておられる方が研究の成果として述べられているというのは承知をいたしております。最終的には、報告の中にも、簡易検査を行うことによって高齢者難聴の早期発見に有効な結果が得られたというような御報告もいただいております。ただ、私どもといたしましては、先ほども申し上げたとおり、聴力検査についてはいましばらく慎重に考えさせていただきたい。今後の研究成果、あるいは国の動向も踏まえて慎重に考えさせていただきたいということを申し上げておりますので、そのように御理解をいただきたいというふうに思います。以上でございます。
再質問 13番 久野由美
鶴ヶ島市のことは御存じですので、簡易聴覚チェッカーの導入等も御存じかと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 民生部長 今村茂
簡易の検査の方法については、申しわけございません、私どものほうで具体的にどのようなものが簡易なのかについては承知いたしておりません。申しわけございません。
再質問 13番 久野由美
簡易聴覚チェッカーというものがあります。早期に専門的な聴力検査を必要とするかどうかを見きわめる取り組みに使用されております。この簡易聴覚チェッカーには音生を発生させる機能があり、聴力の見きわめチェックの際に、単語や会話を聞かせ、聞こえた声を反復させることで、本当に声はどう聞こえているのかという聞こえの確認、それから、声がどう聞こえているのかという聞こえ方の確認、また、どの程度覚えられているかという短時間の記憶の確認をチェックいたします。実物がありませんので、こういうものです。自称ペギーちゃんというそうです。これを使用して簡易チェックを行うんですが、簡易聴力チェッカー用紙というものも地域包括支援センターのほうでこれは作成されております。この中には、16項目の音声が流れるようになっております。例えばペンギン、鶏、飛行機、自動車というふうなものから、聞かれたことに答えるようになっております。きょうは何年何月何日ですか、きょうは何曜日ですか、知っている野菜の名前をできるだけ言ってください等々、ただ単に聞こえているのではなく、どのように聞こえているのかということをチェックするものになります。このチェッカーを使うことによって、考えることを促す、それから答えることを促す、時系列の記憶の確認をチェックする等々の専門的な認知症の検査が必要かどうかを見きわめることができるというふうに言われております。この簡易聴覚チェッカーは実は5万9,800円程度するそうです。特に販売を促すものではありませんけれども、こういうふうなものが実際に出て、これを使用して専門医への勧奨を行っているという自治体もございます。これについて、この簡易聴覚チェッカー、特定健診に例えば聴力検査が導入できないとなれば、このような器具を使って簡易聴覚のチェックをするということはお考えになれないでしょうか。御答弁をお願いいたします。
答弁 民生部長 今村茂
より具体的な御提案でございます。ただ、私どもも、今の簡易検査の方法等について今お教えをいただきましたので、今すぐどうこうというのはございませんけれども、先ほど、答弁の繰り返しになりますけれども、聴力検査については、まだ予測性の域を脱していないというようなこともございますので、いましばらく慎重に判断をさせていただきたいというふうに思っております。ただ、今現在、ただいま御紹介をいただきましたものについては、担当のほうにも十分研究はさせたいというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上でございます。
再質問 13番 久野由美
この簡易聴覚チェッカーは携帯電話を大きくしたような程度の大きさで、持ち運びが簡単にできます。ですから、例えば要支援の方、それから、介護認定には至らない2次予防高齢者の方、さらに老人会やスポーツ学級、健康相談やさまざまな場面で使用することが可能であります。先ほど来より調査研究というふうにおっしゃっておりますので、実際には私がこの後述べることも一緒に調査研究していただきたいと思いますので、述べさせていただきます。鶴ヶ島市では、血圧をはかるように気軽に行えるような取り組みが大切だとされてこの簡易聴覚チェッカーのほうを導入いたしました。特定健診に聴覚検査を導入できないのであれば、やはり町独自で、高齢者の方が集まるさまざまな場面で使用できる簡易聴覚チェッカーの導入を検討していただきたい。また、65歳以上の方に生活機能の基本チェックリストを郵送していますよね。この中の、その中に25項目の検査項目が入っておりますが、その中に耳の聞こえについての質問は入っているのかどうなのか。もし入っていなければ、質問項目にこれを加え、聞こえにくいと答えた方に介護予防教室に参加していただく、また、簡易聴覚チェッカーで検査をし、専門医へ勧奨するというふうなことはできないのかどうなのか、その点御答弁をお願いいたします。
答弁 民生部長 今村茂
御意見十分承りましたけれども、御質問の中にございました2次予防の基本チェックリストにつきましては、昨年までは、医療機関に受診をしていただいて、そこで特定、以前であれば特定高齢者というような言い方をいたしましたけれども、そういう方をいわゆる把握するという事業につきましては、今年度からは、対象の方に、ただいま御質問の中にございましたとおり、基本チェックリストをお配りをして、それで判断をするということにしてございます。この25項目につきましては、これにつきましても国の指針が出ておりまして、その中で項目が基本的には決められているところでございます。それは、運動、栄養、口腔、閉じこもり、認知症、うつ、大きく分けましてこれの6項目の分野にわたりますけれども、その中にあわせて25項目の項目があるということでございます。その中の認知症の中には、周りの人からいつも同じことを聞くなどの物忘れがあると言われていますかというような質問、それから、電話番号を調べて電話をかけることをしていますか、きょうは何月何日かわかりますかというような、わからないときがありますかというような、認知症の判断基準としてはこの3項目ということになっているところでございます。音が聞こえる聞こえないというようなストレートな言い方の項目はないように思っております。以上でございます。
答弁 民生部長 今村茂
御質問、漏れておりました。申しわけございません。このチェックリストに町独自の項目を設けるのかというようなことでございますが、私どもは、この基本チェックリストをもとに、いわゆる栄養指導でありますとか転倒予防教室でありますとか、そういう事業につなげるというようなことでやっておりまして、現在、私どものほうで、このチェックリストに町独自として項目を設けることについては現在のところ考えておりません。国からも、項目については、追加については慎重に判断というようなことも言われておりますので、私どもとしては、現在のところは、この基本チェックリストに今の問題をつけ加えるというようなことについては現在のところ考えておりません。以上でございます。
再質問 13番 久野由美
先ほどの御答弁の中に、「聴力の低下については、ふだんから本人や家族が意識を持っていればある程度の判断が可能でありますので、介護予防の観点から意識の啓発に努めてまいりたい」というふうに御答弁いただきました。ですが、私が知人からお話を伺ったところ、80代のおばあちゃんがいらっしゃる。話かけると、最初のうちは何度か聞き返してくるけれども、それでも楽しそうに家族で会話をしていた。それから徐々に質問や声かけに、「うん」とか「そうだね」とか、質問自体には答えずに適当な相づちを打つようになった。耳が遠くなったんだねという家族の認識で、家族はなるべく大きな声でお話をするように努力されていたそうです。しかし、耳が遠いから聞いても無駄だよというふうに思い始め、声かけも少なくなってきた。そうしているうちに身の回りのことができなくなり、排せつの失敗が多くなり、奇行が出るようになった。専門医に連れていき診断をしてもらうと認知症とのこと。家族が想像するより進行が速かったそうであります。もう少し早目にわかってあげていられたらと思うことがたくさんあるというふうにおっしゃっておりました。認知症の早期発見または老人性難聴、これは一般の方々ではやはりなかなか見きわめが難しい。そういうふうに思っていても、一緒に暮らしている御家族が認知症になったという判断を下すのは一般の方々には大変に難しいことであります。そのためにでも積極的な取り組みを音更町として始められるというふうなお気持ちにはならないでしょうか。私、今までにも何度か提言等を申し上げてまいりました。その都度、調査研究いたしますというふうなお答えをいただいておりますけれども、公の場でその調査研究した結果をいただいたことが一度もございません。これはいつまでにどのような結果で、先ほど来より言われているように、国の方針が出た時点で決定するということでしょうか。音更町に住んでよかった、音更だからこそこういうことを実施しているというふうな、そういう考え方をお持ちになれないのかどうなのか、その辺、簡潔に御答弁いただきたいと思います。
答弁 民生部長 今村茂
簡潔ということでございますので、お答え申し上げます。繰り返しになりますけれども、将来的な可能性まで否定は私は何もしておりませんし、異議を唱えるものではございませんが、現在のところ、いましばらく研究する期間はいただきたいというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいというふうに思います。以上でございます。