音更町議会 平成16年第2回定例会 2004年6月14日
景気の回復について
2004年6月14日、音更町議会の一般質問で、佐藤和也議員が「景気の回復について」質問し、町長 山口武敏が答弁しました。
- 質問者
- 佐藤和也 議員
- 答弁者
- 町長 山口武敏
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 佐藤和也
通告に従いまして、一般質問いたします。長引く不況のもと、商工業界を取り巻く環境は厳しさを増してきています。景気の回復については、現状をどうとらえるかはいろいろありますが、東京の景気が上向いたとしても、北海道の景気が上向くのはその後というのが過去の実態であり、まだまだ先が見通せないというのが本当のところではないでしょうか。大都市に富が集中し、地方都市は疲弊し続ける。企業活動においても、一部の大企業が一人勝ちし、中小においては生き残りができるかという不安が増大しているのが実態だと思います。いかに収益を上げるか以前に、いかにつぶれないか、生き残りをかけた厳しい企業競争をしていることは、本定例会の行政報告にもありました北海道コカ・コーラボトリング株式会社帯広工場の工場部門の廃止を見ても明らかであります。本来、自らの努力で競争力をつけ経営していくのが商工業のあるべき姿でありますが、今後とも厳しい経済状況が引き続くことが予想されます。町長は、平成16年度の町政執行方針の中で、商工業の振興について、商工会の各種活性化事業に支援をするとともに、商工業振興資金融資制度に商工会などと連携して対応する旨を示され、期待するところですが、いま一歩踏み込んだ政策を望む声もあるのではないでしょうか。幸い、本町においては、基幹産業である農業が堅調なことからまだ救いがありますが、今後の自主財源を少しでもふやしていくために、十勝川温泉観光を含む商業、興業を元気なものに育てていき、次の産業基盤の柱としていく必要は大きいと考えます。本来であればもっと支援の増大をと声を大きくしたいところですが、厳しい財政状態は周知のとおりであり、今後の検討課題と考えます。今回の私の質問は、直接公共事業などを発注する音更町としてのあり方の面からの質問といたします。以下の点についてお伺いします。1、音更町の商工業者の現況について、どのように認識されているのか。2、音更町が発注する公共事業や物品購入、業務委託などが本町商工業者に与える影響の大きさは。3、入札時においては、公正はもちろんでありますが、商工業者の育成の意味で健全な競争になっているか。4、町内業者へ発注率を高める考えはないか。5、発注の時期、方法について十分に考慮されているか。6、商工業者の活性化に資するか検討されているか。以上であります。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
商工業者に対する支援、育成についてお答えをいたします。まず、本町における商工業者の現況についてで、どのように認識しているかとの御質問でありますが、御承知のように、バブル崩壊以降、我が国の社会経済はデフレ現象に陥るなど景気の低迷が長期化しております。最近の新聞報道などでは経済に明るい兆しが見えてきたと報じられておりますが、北海道など地方においてはそのような傾向はまだ見えておりませんし、帯広財務事務所が毎月発表している十勝経済情報では、公共事業が前年を大幅に下回っているほか、住宅建設戸数や主要小売店の売り上げ、自動車新規登録台数も前年を下回っており、更に、融資額も減少しているとのことであります。一方、雇用面では、有効求人倍率が若干前年を上回っているものの、今年3月の管内景況は総じて停滞しているとなっており、本町を含めて十勝管内の商工業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあるものと認識をしております。次に、町が発注する公共事業などが本町商工業者に与える影響についてでありますが、これらの発注に要する町の支出は、地域経済の振興や発展につながるだけではなく、雇用の創出や所得にも効果が及ぶことから、町内の商工業者に与える影響は大きいものがあると考えております。ただ、近年は町財政の厳しさを背景に、公共事業の抑制や単価の縮減、更には経常経費の削減などにより、必ずしも業者の期待に応じられるような方向に向かっていないと思っております。次に、入札時における公正の確保と商工業者の健全育成でありますが、入札に際しましては、契約の適正な履行と適正な競争の確保を図ることが前提となりますので、現状としては入札参加資格を有する業者の中から、建設工事にあっては工種や設計金額に応じて4名ないし8名の業者を指名し、競争入札を行っております。また、入札の透明性を高めるために、設計金額が130万円以上の工事等については、事前に予定価格を公表しているところであります。ただ、物品購入や業務委託等の発注内容によっては、高齢者の生きがい対策や障害者の福祉対策などを推進する観点から、社会福祉協議会や更葉園等の営利を目的としない団体を指名して随意契約を行うケースも若干ありますが、いずれにいたしましても、町内業者が工事などを発注することによって、施工技術の高揚と雇用の維持拡大に努めていただけるよう、今後とも健全な発注に意を配してまいりたいと存じます。次に、町内業者への発注率を高める考えについてでありますが、町が発注する公共事業につきましては、特殊な技術や機械設備などを必要とするものを除き、そのほとんどを町内業者に発注しており、平成15年度における町内業者への発注率は93%となっております。また、物品等の購入についても、精密度や性能の保持などを必要とする特殊なもの以外はできるだけ町内業者を指名するなどの配慮を行っているほか、業務委託などについても、多種多様な委託がある中で、特殊な技術が要求されるもの以外は町内業者に発注している実態にあります。このようなことから、今後におきましても町内商工業者の実態を考慮しながら発注してまいりますので、御理解をいただきたいと存じます。次に、発注の時期と方法への考慮についてでありますが、発注に当たっては、今日の厳しい諸情勢を踏まえて、可能な限り早期に行わなければならないと思っております。特に公共事業につきましては、早期発注に加えて年間を通じてバランスよく発注できることが望ましく、できる限りの努力はしているところでありますが、新年度の積算単価などを使用して設計することから、5月中旬以降の入札にならざるを得ないのが実情であります。また、事業の施工に当たっては、事前に現場周辺の住民に対して説明を行うことや、補助事業については補助内示を受けてから入札を行うために、発注が集中する時期や、逆に少ない時期も生じてしまう傾向にございます。これらにつきましては、いたし方のない面もありますが、発注の時期や方法などは受注者の作業工程や労働時間、勤務体系に影響が及ぶことから、受注者にも配慮をした計画的、効率的な発注について、今後とも工夫をしたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。次に、商工業者の活性化についての御質問でありますが、町といたしましては商工業の活性化は大きな課題であり、音更町商工会とも連携しながら有効な方策はないか模索しているというのが実情であります。商工業の安定経営には円滑な金融対策が重要なことから、この不況の時代を何とか乗り切っていくため、昨年度、商工業振興資金の融資枠を1億円拡大した結果、単年度融資実行額が前年に比べ約1億円増加しており、有効に活用されたと思っております。また、この融資制度に伴う利子等の補給についても実施しているほか、今年度、音更商工会において、商工業者や消費者、子供たち、地域が共同して町のにぎわいを創出するアートワークショップの活性化事業に助成を行っているところであります。このほか、観光振興につきましても、観光協会への補助や各種イベントを支援しており、更に道道帯広浦幌線の拡幅工事にあわせ、十勝川温泉市街地にふさわしいデザイン灯を今年度から設置いたします。いずれにいたしましても、町としましては1日も早い景気の回復を期待するところであり、今後も商工会と連携を図りながら、商工業者自らが活性化に向けた発想やアイデアなどの提案があれば支援、協力について十分意を配してまいりたいと思っておりますので、御理解を賜りたいと存じます。以上でございます。
質問 3番 佐藤和也
ありがとうございました。一定の理解をいただいた答弁だろうというふうに思っております。実は私、この質問をしまして、非常に、質問を通告してから微妙だなというところを感じておりまして、どのような形でお話ししたらいいのかなと考えていました。と申しますのは、午前中にも小針議員の方から入札についていろいろありました。入札制度については、厳正に行われれば、それはもちろんそうしなければならないのでしょうけれども、そのようなことになった場合に、一つはそれでよろしいのですけれども、もう片方に違う問題があるのかなと。たまたま私が、分類でいくと商業者になっていますので、余り強く言い過ぎますと、何か自分のために言っているのではないかというふうに思われるのは嫌なので、ちょっと考えながらお話ししているのですけれども、例えば、一つひとつは正しい、法律に従ってやっている。例えば担当者はきちっと考えて、この仕事をどのようにすることによって、非常に、より安く、限られた予算の中でできるかということを考えて発注をしていくと。それはそのとおりでありまして、何も全く問題はないわけでありますけれども、では、その担当者、少し係から今度は課に目を移す、課から部に目を移していくということで、だんだん、上の方から見ていったときに、一つひとつ、一人ひとりの部署ではちゃんと正しく行われて、それはそれでよろしいのですけれども、ではトータルとして見たときに、どうなのだろう。偏りはないのかなといったことが心配になるわけであります。厳正な入札をする。当然、競争原理が働くことが必要ですから、より安いところに落ちていく。そのときに、本町の業者はどうなのかなと。先ほど町内業者に93%、高い率で回っているのだということを聞いて安心しているのですけれども、一番恐ろしいのが、厳正に行って正しいのですけれども、ふと振り返ってみたら、弱いところ、町内の業者がばたばたつぶれていたということはないのだろうかと、そういう心配をしております。大きな企業、または中小企業ということ、力の持ったところであれば大丈夫なのでしょうけれども、零細なところとか、そういったものも数多く抱えているのが地方の町の実態だとするならば、そういったところにはどのようにしたらいいのかなと。かといって、余り甘くしていくと、いろいろな問題も起きていくと。その意味で私先ほど微妙だなと、どういう聞き方をしたらいいのかなというところなのです。再質問なのですけれども、個別で、実は私もこんなに、6点もこういう箇条書き的に質問をしたことはなかったので、1個1個お答えを、再質問ということではなくて、トータルで、このような考え方のもとに私は質問しましたということをお話し申し上げて、そして町長のそれに対する考え方をお答え願うという形の再質問にしたいと思っております。考え方の視点の問題をちょっと変えてみたいなということがあります。先ほども申し上げましたけれども、額を大きくして支援してくれ、または育ててくれということではなくて、同じ限られた予算の中でも、そのやり方によってはより効果的なものがあるのではないかなということでございます。先ほど町長の答弁の中にも随所にそういう形のお答えがあったと思うのですけれども、確認という意味でお話ししたいと思います。入札などの時期、どの時期にするのだ、閑散期ではなく、繁忙期ではなくと、そういったことは先ほど伺いました。あと、やり方です。どういった出し方をしていくのだということでも違ってくるのかなと。同じ金額で受注した人がより利益を上げやすいようなやり方はないのだろうかなと。そのためには、恐らく十分な話し合いなり、またはその仕事がどのような内容なのか、その業者にとってどのような形でやれるのかということを十分に話し合いをすることによってそういったことも可能なのかなと。その意味では、少々仕事量は増えるかもしれませんけれども、予算とかそういったものの金額的なものとしては、増やすわけではなく同じ中身でできるのではないかなと。そういった意味合いで、ただ自分の仕事、行政サービスをするために仕事を出すのだというところからもう一歩進んで、これを出すことによって、その業者がどのような形でよりよく健全に育っていって、そしてその後に本町の歳入の部分でまた協力してもらう、そういう還元してもらえる、よく町長が言われるパートナーシップの、ある意味では役場の行政職員が相手方のこと、町内の業者の方のことも考えながら執行していく、先ほどもありました、かなり考えていただいたと思いますけれども、もう少し突っ込んだ形で考えながらやっていただくことによってできるのかなと。その意味で、一人ひとりはやっているのだけれども、先ほど言いましたけれども、トータルで見たときにどうかなということもあります。その意味で町長がどのようにお考えになっていらっしゃるのか、そして、例えば入札については、例えばですけれども、ある時期を見計らってこういう形で、少し軸足を厳しいところからちょっとこちらに移すこともあってもいいのかなというようなことを何かお聞かせ願えれば安心できる部分もあるのかなと。少なくとも厳しく歳出をカットしていって、音更町の役場としては生き残ったけれども、町内の業者が困ってしまったというようなことにならないような形で考えていただければなという思いでこの質問をいたしました。そういった点から、町長としてどのようにそういったことについてお考えになられるのかお伺いして、再質問としたいと思います。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
今、いろいろと企業の振興策といいますか、この不景気、厳しさの中でどう生き残っていくかということは、議員がおっしゃったように、特にこういう地方の零細企業といいますか、そういう方々にとってはちょうど今が試練のときなのかなと。また実際に、我が町の実態、あるいは全国的に言えることでありますけれども、やはり日本の経済そのものはだれが支えているかといえばやっぱり、中小企業の皆さん方であろうと思います。ある資料を見ますと、日本の生産力の60%は中小企業なのだよ。流通においても80%、就労においても75%、このように中小企業の皆さん方が景気を支え、経済を支えている。しかし、一方でやっぱりこの景気を乗り越えていくためには、中小企業の皆さん方がやはり景気がよくなっていかなければ、完全に立ち直っていける、今の時代に対応していける、こういう強い力を身につけなければ、日本の経済もやはり持ちこたえていけないのではないかなと、基本的にはそのように思いますし、したがいまして、我が町の実態においても大変だということが言えるのかなということでございます。いずれにしましても、今議員がおっしゃるように、入札等の扱いについては、これはさじかげんだとか、そういうのはなかなかいかないのかな。私どももやはり何でもかんでも削ればいいということは、やはり適正な一つの単価というのが指標的なものとしてあるわけでございますけれども、やはり財政も大変だというようなことからすれば、ある程度10%から15%、単独事業等についてはそういうもののやはり配慮をしなければならない。しかし、いつでもかつでもそればかりやりますと、結局今ある業者の方々を泣かせることといいますか、それこそ経営不振に陥ってしまうということも言えるのかなと。ですからなかなか私どもも、一方が立つと一方が立たないという、こういう一つの現象が出てまいります。しかしこういうときでございますから、基本的に、やはりある程度抑えるものは抑え込んでいかなければならないというようなことも言えるのかなと、そのように思っております。基本的にやはり、帯広あたりも、はっきり言って音更の業者等が指名すらも入らないというようなことで、そのようなこぼし話を聞かされたこともございます。さりとて我が町の場合にはなかなかそういう場合にもいかないという事情がございます。ということは、やはり音更町から7、8千人の方々がやはり帯広へ向いて勤めに行っておられる。やはり帯広市の、そこに事務所を開いての会社でありますけれども、実態からいうとやっぱりそういうような傾向もありますし、業者間でそれぞれ提携をし合っているというようなところもあるようでございます。いずれにしましても、こういう事情から、今、何とか音更町といたしましても、一方的にあれもこれも削る削るの一方作用だけではなくして、やはりある程度詰めるものは詰めていかなければならないと思っておりますけれども、こういう公共事業そのものがだんだん少し減ってきているというのが実情でございます。ただ、今後、補助金制度を削減をして、それぞれ地方税をどんどん移譲していくと、こういうような考え方がありますから、だんだんそういう点では補助事業という一つ、あるいは公共事業というものを考えた場合に、それぞれの財源措置がそれぞれの町村に移譲されてくると、こういうようなことでございますから、そういう形でもなってきますと相当、町の権限といいますか、そういうものが出てくるのかなと。先ほども御指摘ありましたように、できるだけ早くというようなことであれば、そういう補助制度がなければ、遅いものになりますと8月ごろでないと補助金が決定しない。決定しないのに事前着工したらだめだと、こういうことになりますと、北海道のような寒冷地の場合には、非常にその仕事が遅れてしまう。こういう余分な経費もかかってしまう。このようなことが言えるのかなと。いずれにしても、先ほど議員がおっしゃったように、トータル的な一つの考え方で、いろいろと御意見として承ったわけでありますけれども、お話されていることは、私ども心情的には同じ気持ちでもありますし、できるだけ、どうせ発注を年内にするものは、早くやったりあるいは時期を考えたり、あるいは先ほども言いましたような一つの適正単価といいますか、こういったものはときには単費でやるようなものは、ある程度落とすときは落とすと、こういうようなこともあろうかと思いますが、それにもやはり限度というのがあるのかなと、そんなふうに思っているところでもございます。非常に厳しいときでありますから、非常にぎくしゃくとした、こういう時代がもう少し続くのかなと、そのような感じをいたしておりますけれども、今のところ音更の企業さんが倒産したとか、余りそういう話は私どもに聞こえてきませんし、業者間もこういう大変なときでありますから、お互いに、まさしく業者間がパートナーになって、この苦しい時期をお互いに2で割って取り組んでいこうと、こういうような、そういう企業の方も今芽生えつつあるわけでございます。そのような観点で非常に、こういう公共事業が減るということで、単に公共事業が減るということはやっぱり、言うなれば日本の経済を左右してしまう、あるいは雇用の問題も出てくると、こういう全てのものに絡みがあるのかなと、そのように思っているところでもございます。議員の先ほどおっしゃったようなことについては、我々も同じような考え方、意見も持っておりますから、それらを十分尊重させていただきながら取り組んでまいりたいと思いますので、御理解をいただきたいと存じます。