小樽市議会 令和7年第4回定例会 2025年12月9日
財政について
2025年12月9日、小樽市議会の一般質問で、新井田邦宏議員が「財政について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 新井田邦宏 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 新井田邦宏
初めに、昨夜からの地震により、被害に遭われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。また、今後もしばらくの間は大きな地震が予想されるため、緊張感を持って質問してまいりたいと思います。それでは、令和7年第4回定例会に当たり、公明党を代表して質問をいたします。財政について。まずは、小樽市新総合体育館及び新市庁舎についてです。この近年、市民の皆さんをはじめ、事業者の皆さんなど、物価高騰の影響を受けており、それは自治体においても、日常的な影響はもちろんのこと、施設の建設などの積算や計画にも大きな影響を受けている昨今であります。北見市は新庁舎建設後、財政の圧迫により、現在は令和6年11月策定の北見市財政健全化計画を基に、財政の立て直しを図っております。合併自治体の特例であった合併算定替が順次縮小され、昨今の物価高騰、労務単価高騰など、起債の償還が大きな理由となっており、基金からの一時的な補塡で収支を保ってきたところでありますが、収支差の改善に至らず補塡を重ねた結果、基金残高が枯渇する見通しとなってしまった状況で、抜本的な財政構造の見直しを図っている状況にあります。小樽市においても、今後、大きな施設の建設を控えており、小樽市新総合体育館は入札不調で、現在、次の入札に向けて計画や設備の内容など、あらゆる面から、将来的な財政負担の視野をしっかり持ちながら協議を重ねているところであると思います。小樽市新総合体育館の後に控えているのは、新市庁舎であり、新市庁舎の建設についても検討や協議を重ねていかなければならない段階に入っていると考えます。小樽市新総合体育館、そして新市庁舎のいずれも、現在の施設では老朽化が進んでおり、耐震基準を満たしておらず、道内の各市町村においても、老朽化と耐震性不足と防災拠点としての機能を備えた施設としても、大事な役割を担う建物として計画を進めております。災害が少ないと言われている本市としても、もし万が一の備えとして、耐震性を備えた施設、とりわけ災害時にしっかり機能しなければならない拠点というのは、なくてはならないことであり、共通認識としてあるかと思います。そこで伺いますが、小樽市新総合体育館と新市庁舎の建設時期を入れ替えることを検討されたことはありますでしょうか。建設時期を入れ替えた場合、小樽市公共施設長寿命化計画や小樽市中長期財政収支計画への影響は、どうなるのでしょうか。2021年後半から世界的に続く原材料高騰や物価高騰、また人件費高騰、エネルギーコスト上昇などにより、民間も官公庁も関係なく、大きな影響を受けております。そして、価格転嫁もできていないという企業が多く、各企業努力にも限界が来ている状態にあると思います。自治体についても、毎年上がる物価や人件費に対して、積算単価などへの反映もし切れていない現状もあると考えます。ここまでの物価高騰は、予想もできなかった事態であります。本市においても財政については、近年では市長を先頭に理事者の皆様、職員の皆様の努力で、ここ数年の黒字が続いております。過去には財政難の時期もあり、将来的には人口減少による税収減も見込まれる中、いかに小樽市を存続させていけるか、大事なときであると考えます。どんな企業でも、急に売上げや利益が上がることは珍しいことであり、毎日の積み重ねや前進、改善により、その何年先や何十年先の土台を作り上げていくものであります。粘り強く熟慮を重ね、共に打開への道筋をつくっていきたいと考えます。次に、ジャパンファンドの地方自治体版についてです。本市の財政について伺います。現在は、令和5年12月に策定した小樽市中長期財政収支計画を基に財政運営をされているところでありますが、今月で丸2年がたちます。計画の目標は、収支を10年間全体で捉え、この間の収支不足総額を大幅に圧縮させることにより、将来にわたる財政の健全性を確保するとされており、計画の期間を令和6年度から令和15年度までの10年間と定めております。公明党として、現在、取り組んでいる政策の一つに、国による政府系ファンド、ジャパンファンド創設に向けて議論、検討がされております。公明党の岡本三成政務調査会長によると、国が持っている資産を運用して、その利益を国民に還元するというファンドで、NISA(少額投資非課税制度)は自分のための資産を運用しますが、その政府版だと考えていただけたら分かりやすいとのことです。国としては、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用開始から24年間で得た累積180兆円の収益の実績があり、こういったノウハウや人材を集めて、ジャパンファンドを進めるという方向で我が党より訴えております。国でも、将来的な政策になってくるのを前置きにしてにはなりますが、地方自治体として、仮にファンドという形で財源確保の運用ができたとしたら、市として前向きに検討でき得るものなのか、また、どのような財源が対象となり得るか、お示しください。また、地域課題の解決に向けての資金調達という観点ですが、東近江市版SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)という事例があります。事業者の計画に成果目標を設定し、従来は行政からの各補助金事業によって資金調達し、補助金の使い方をチェックする仕組みであり、それまでは事業の効果が十分検証されていないことがあったり、市民の関わりが少なく、関心の広まりが少ないことが課題となっておりました。住民主体の地域活性化なども課題となっていた中で、市の補助金改革と地域における社会的投資の普及を目的として発足しました。事業を応援してくださる市民による出資から資金提供をいただき、地域内で実施されるコミュニティービジネスの立上げを支援するコミュニティビジネススタートアップ支援を行って、事業期間終了時に成果があれば、行政がその元本を出資者に償還しようとするものです。2016年から始まって10年目、第1期から第9期の成果実績について、全ての採択事業は各採択事業者で設定した成果指標を達成しており、成果連動支払いを受け、これを原資として、地元企業や地域住民等の資金提供者に償還。成果連動型支払いは、採択事業者にとって成果達成の動機づけになっていることが確認されたとのこと。また、各採択事業では、事業実施中、資金提供した地域住民が店舗に足を運び、声かけするなど、地域で新たな交流が生まれたそうです。これが事業者の刺激にもつながり、成果の達成の一助となっているようです。これまで採択された事業者は、今も市内で活動を継続し、地域課題解決に取り組み、ステップアップして活動の幅を広げているそうです。投資と収益、成果、そして還元、時間はかかり、専門知識も必要になってくるのではないかと考えますが、中長期的な目線でジャパンファンドの地方自治体版や、先ほどの滋賀県東近江市の事例のような取組、収支改善対策としての新たな自主財源等を確保する取組の一つとして検討されてはいかがかと考えます。次に、ガソリン税暫定税率の廃止の影響についてです。ガソリン税の暫定税率の廃止が今国会で提案され、11月28日金曜日の参議院本会議で全会一致により可決、ガソリン暫定税率廃止法が成立し、半世紀以上続いた暫定税率が廃止となりました。地方への税収減少が報道されたりもしております。暫定税率の廃止については、長引く物価高から国民生活を守るため、2024年12月に自民党、公明党、国民民主党の3党幹事長が合意。今年7月には、与野党6党の国会対策委員長が暫定税率の年内廃止で一致するなど、与野党で協議が進められてきました。与野党協議で臨む上で、公明党は、廃止に伴う影響や現場の課題について業界団体と意見を交わしてきました。特に、トラック業界からの要望を踏まえ、協議の中では、軽油引取税の暫定税率を財源とする運輸事業振興助成交付金について、国民生活や産業活動の社会インフラとして不可欠な安全で安定したトラック輸送を支えるため、維持すべきだと強く主張してきました。合意文書に、軽油引取税の廃止には同交付金など特有の実務上の課題に適切に対応した上でとの文言を盛り込ませ、交付金の維持を担保いたしました。また、離島への輸送コストなどから、沖縄県に適用されているガソリンの負担軽減策についても、公明党の主張を反映して、これまでの経緯や地域の実情を踏まえ、本則税率の軽減措置を講ずると明記させました。一方、協議の最大の課題であった約1兆5,000億円の税収減に対する恒久的な代替財源の確保は引き続き検討してまいりますが、赤羽一嘉税制調査会長は、期日である年末、来年末までに結論を得るため、責任ある議論を進めていかなければならないと語っております。こういった背景の中、廃止にこぎ着けてまいりました。ガソリンや軽油を使う自動車を生活の移動手段とされている市民や、運送業や配送業などのトラックや自動車でお仕事をされている事業者にとっては、この物価高騰、燃料費高騰の状況下においては、特にその効果はとてもよいことであると思います。しかし、その税収であった財源で賄われていたものもあり、その金額は、北海道では約300億円、札幌市では約38億円、そして小樽市でも減収となる見込みとなっております。そこで伺いますが、本市において、年間でどのくらい減収となる見込みでしょうか。そして今後、年末で廃止となり、減収の影響を受ける時期はいつになるでしょうか。減収に対して、本市としては、どのように対応するお考えでしょうか。市民としては、単純に令和7年12月31日にはガソリン1リットル当たり25.1円が廃止となり、令和8年4月1日からは軽油が1リットル当たり17.1円が廃止となり、車で行動する方や車両を抱える運送会社、バス会社など、助かる部分は大きいと考えます。その財源として使われてきた分、税収として支えてきた部分がありますので、公明党としては、廃止で終わりではなく、その代わりとなる財源について議論していく予定であります。以上、1項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
新井田議員の御質問にお答えいたします。ただいま、財政について御質問がありました。初めに、小樽市新総合体育館及び新市庁舎についてですが、まず、建設時期を入れ替える検討につきましては、現在、それぞれにおいて施設規模や事業手法を再検討中であり、これまで行ったことはありません。次に、建設時期を入れ替えると想定した場合の影響につきましては、小樽市新総合体育館や新市庁舎の整備事業は、本市が実施する建設事業の中でも、建築費用や後年度の公債費負担が大変大きな事業であります。そうした中にあっても、事業実施に当たっては、施設規模や事業手法を見極めながら、小樽市公共施設長寿命化計画の見直し案でお示しする各施設の整備スケジュールや、小樽市中長期財政収支計画の収支見込みに大きな影響を生じさせないように進めたいと考えております。次に、ジャパンファンドの地方自治体版についてですが、同様の仕組みによる自主財源確保の検討につきましては、本市が保有する資金のみをもって、誰にファンドを運営していただけるのか、運営をどのように監視していくかなど、課題が多いものと認識しております。また、本市が保有する運用可能な資金としては基金が想定されますが、基金は最も確実かつ有利な方法により、管理する必要があることから、難しいものと考えております。次に、ガソリン税暫定税率の廃止の影響についてですが、まず、本市の減収額につきましては、本市に影響のある地方揮発油譲与税の税率が、1キロリットル当たり現在の特例税率5,200円から本則税率4,400円に引き下げられ、率にして15.38%の減となることから、令和7年度当初予算ベースで、約1,000万円の減収になるものと試算しております。次に、減収の影響を受ける時期につきましては、地方揮発油譲与税は、毎年度6月、11月、3月に譲与されることから、令和8年3月に譲与される地方揮発油譲与税から減収の影響を受けることになります。次に、ガソリン税の暫定税率廃止に伴う減収への対応につきましては、廃止に伴う譲与税の減少分は、国において恒久的な代替財源を措置すべきものであるため、今後の国の動向を注視しながら、必要に応じ、市長会を通じて要望等を行ってまいりたいと考えております。