小樽市議会 令和7年第3回定例会 2025年9月9日
財政、政策について
2025年9月9日、小樽市議会の一般質問で、白川貴城議員が「財政、政策について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 中島正人が答弁しました。
- 質問者
- 白川貴城 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 中島正人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 白川貴城
令和7年第3回定例会に当たり、公明党を代表して質問します。初めに、財政・政策について質問します。令和6年度一般会計決算についてお伺いします。令和6年度の国の経済財政運営は、新しい資本主義の下、物価高への対応や賃上げ促進、少子化対策などを通じて、民間需要主導の持続的成長を目指す方針でした。地方財政についても、前年度並みの一般財源を確保し、安定的な行政サービスの継続が求められました。こうした中、本市では、最重要課題である人口減少対策のほか、近年の社会情勢や気候変動に伴う新たな行政需要に対応するための取組に重点を置いた予算編成でした。最終的に、一般会計の決算は、歳入で固定資産税や地方交付税などが予算額を上回り、歳出で職員給与費や他会計への繰出金などに不用額が生じたことから、財政調整基金の取崩額を減額した上で、実質収支は約2億円の黒字を確保しました。実質収支は、前年度に引き続き黒字となりましたが、財源対策として、財政調整基金3億8,000万円を取り崩しており、実質単年度収支は、令和2年度以来4年ぶりに約8億1,700万円の赤字となっています。このことから、財政調整基金の取崩しなしでは均衡予算が組めない状況が継続していることが課題となっております。ここでお伺いしますが、令和6年度の財政力指数、3か年平均は0.469であり、標準的な行政サービスを提供するために必要な経費に対し、53.1%を普通交付税に依存している状況にありますが、令和3年度からほぼ横ばいに推移しているように見られます。この原因についてお聞かせください。次に、令和6年度の経常収支比率は95.0%で、90%を超える状況が続いており、政策的な事業に使える財源が少なく、非常に硬直した財政構造となっています。令和3年度から徐々に上昇しておりますが、令和7年度以降の見込みと対策についてお知らせください。次に、令和6年度の実質公債費比率、3か年平均で3.6%、単年度で見ても約3.4%とあり、将来負担比率を見ても、令和4年度で26.0%、令和5年度で25.0%、令和6年度で26.6%と推移しています。この結果を見る限りでは、硬直性が高いながらも、財政の健全性を確保しつつ、将来世代への負担を抑えているというポジティブな見方ができ、子育て世代への移住のアピールにもつながるのではと考えますが、令和7年度以降の実質公債費比率と将来負担比率についてどのような予測をされているのか、お示しください。次に、令和6年度の最重要課題である「人口対策」「次世代を見すえたまちづくり」「魅力を活かしたまちづくり」「活力を生み出すまちづくり」「安全・安心なまちづくり」「暮らしを支えるまちづくり」の6分野における主要事業について、それぞれの分野で特に効果があった事業についてお知らせいただき、その効果の内容について御説明ください。次に、効果が薄かった、見えなかった取組についてお知らせください。また、それらはどのような見直しがどのタイミングでなされ、今年度の取組につながっているのか、お知らせください。令和6年度一般会計決算説明書には、歳入の決算について、令和5年度と比較して、法人市民税、固定資産税・都市計画税などで増となっております。ここでお伺いしますが、法人市民税、固定資産税・都市計画税の令和5年度からの増の主な要因について、それぞれ御説明ください。次に、歳入の市税の収入未済額については、過去5年を遡ってもほぼ横ばいとなっておりますが、市税全体の収入未済額のうち、高額滞納となっているもの、収入未済額回収についてどのように考えているのか伺います。また、新たに不納欠損になる見込みなどは考えられるのでしょうか。市税の収納率の向上について、どのような対策を講じているのか、御説明ください。令和6年度一般会計の歳出の決算については、令和5年度と比較して、総務費は保健所等の移転に伴う公共施設等再編経費の皆増などにより、衛生費はごみ焼却処理施設の改良工事に伴う北しりべし廃棄物処理広域連合負担金の増などにより、土木費は観光船ターミナル整備事業費や港湾管理事務所整備事業費の増などにより、教育費は令和5年度から繰越しとなった小・中学校の空調設備整備事業費の皆増などにより、職員給与費は給与改定や退職手当の増などにより、それぞれ増の結果でした。一方で、総務費、土木費の不用額が大きいと見受けられます。ここでお伺いしますが、総務費、土木費について、それぞれどの事業にどのような要因があってこのような不用額が出たのか、お聞かせください。また、それぞれの予算の見積り精度について問題がなかったのか、お聞かせください。続いて、令和7年度一般会計補正予算に関連して伺います。人事給与システム改修事業費について、当初予算では599万5,000円の予算でしたが、このたび、子ども・子育て支援法の改正によりシステム改修を実施するとして、758万2,000円の補正予算が組まれております。ここでお伺いしますが、当該補正予算額である758万2,000円の改修はどういった内容で進められるのか、御説明ください。次に、このたびのシステム改修の費用について、国からの補助などの財政措置はあるのか、お知らせください。次に、子ども・子育て支援法の改正により、新たに子ども・子育て支援金制度が創設されますが、現行の子ども・子育て拠出金との違いを御説明ください。次に、支援金制度の施行に向けたシステム改修のスケジュールについて、国民健康保険制度と後期高齢者医療制度でそれぞれどのように進められていくのか、お示しください。次に、子ども・子育て支援金制度の理念と、その必要性、意義について、人口減少、少子高齢化が進む本市において、子育て支援策を着実に進めることを重点公約に掲げている市長の見解をお聞かせください。続いて、今後の市政について伺います。令和7年度の予算編成方針では、人口減少対策を最重要課題と位置づけ、子育て・仕事・移住を柱とした施策や、自治体DX、ゼロカーボンの推進に重点的な配分を行う方針となっておりますが、令和7年度も今月で上半期を終えることとなります。今年度実施している事業について現時点で見えている効果や課題についてお聞かせください。次に、明年は迫市長2期目の締めくくりの年になると思いますが、令和8年度の基本的なスタンスについて、市長の見解をお聞かせください。我が党は、「子どもの幸せを最優先する社会」を目指して、結党以来、教科書無償配布や児童手当の創設等の政策を実現してきました。2022年11月には結婚、妊娠・出産から子供が社会に巣立つまでライフステージに応じた切れ目のない政策を、子育て応援トータルプランとして取りまとめました。2030年までの7年間で最大限実現することを強く要望しております。その中で、経済的支援の強化として、学校給食の無償化を挙げており、本年2月、自民党、公明党、日本維新の会の3党で、2026年度から小学校を念頭に、地方の実情等を踏まえて、給食費無償化を実現する等の方針を合意しました。ここでお伺いしますが、国で小学校給食費無償化が決まり、子育て支援が大きく前進したと思いますが、教育長の所感をお示しください。また、小樽市としてもしっかりと取り組んでほしいと思いますが、考えをお示しください。次に、北海道新幹線は一部トンネル工事の難航などによって、札幌延伸開業の予定が2030年度末から2038年度以降に後ろ倒しになったことを受けて、新小樽(仮称)駅周辺整備を予定している本市に対して、本年5月10日に我が党から佐藤英道衆議院議員、阿知良寛美道議会議員、田中勝一道議会議員と、市議団を代表して秋元議員らが影響の調査に訪れました。その際、迫市長からの要望を受け止め、国に働きかけたことにより、政府発表の経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる骨太の方針で、北海道新幹線早期開業に向けた記載がなされました。このことを受けて、市長の御所見や期待される効果についてお伺いします。続いて、行政評価についてお伺いします。令和7年第1回定例会でも、令和5年度以降休止となっている行政評価について質問しました。そのときの市長答弁では、行政評価の考え方については、指標を用いて施策を点検し、その後の施策に生かすという考え方は、基本的には変わりないが、指標の推移のみで、施策の効果を的確に把握することの難しさも感じているところであるとあり、また、「第7次小樽市総合計画の各施策の効果的・効率的な推進」「目標管理型・成果志向の市政運営の推進」「事業の見直しやスクラップアンドビルドなどの改善に対する職員意識の醸成・向上」「市民意見の反映と市民への説明責任の確保」の四つの視点を基本に、改めて評価の在り方を検討するとともに、指標による的確な効果測定の難しさや、御指摘のあった市民生活への効果の示し方などを課題として、適切な評価の手法と公表の仕方について検討してまいりたいと考えているとのことで、令和7年度には再開したい旨の御答弁がありました。ここでお伺いしますが、令和7年度も折り返しを迎えることとなりますが、行政評価の再開状況について御説明ください。次に、再開するに当たり、これまでの本市の行政評価は、施策の評価が中心であることから、個別の事務事業レベルでの成果やコストの分析が限定的となってしまっていること、予算との連携が弱く改善の具体性に欠けてしまうことや、指標の設定が曖昧なものがあること、成果との因果関係が不明瞭であるものがあること等、課題と感じる点についてどのような改善がなされるのか、御説明ください。次に、先進都市では既に実施しておりますが、事業の費用対効果の検証がしっかりと行えるように、事業ごとの人件費・施設費・管理経費などを含めたフルコスト計算の導入についての考えをお聞かせください。また、費用対効果が分かることで、職員の達成感や、やりがいにもつながるものと考えますが、見解をお伺いします。以上、1項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
白川議員の御質問にお答えいたします。ただいま、財政・政策について御質問がありました。初めに、令和6年度一般会計決算についてですが、まず、令和3年度以降の財政力指数の推移につきましては、基準財政収入額は、市税収入等の伸びにより増加傾向にあるものの、人件費の上昇や物価の高騰等により、基準財政需要額も増加傾向にあることから、結果として指数があまり変化せず、横ばいになっているものと考えております。次に、令和7年度以降の経常収支比率の見込みと対策につきましては、比率の積算において多くの割合を占める義務的経費である人件費や扶助費が増加傾向にあるほか、これまで抑制に努めてきた公債費についても、今後の建設事業により増となる見込みであることから、比率は上昇するものと考えております。そのため、企業誘致や人口減少対策などの施策をさらに進め、市民税や固定資産税など、市税収入全体の増加を図り、安定した財政基盤を確保する必要があるものと考えております。次に、実質公債費比率と将来負担比率の予測につきましては、数値の試算はしておりませんが、建設費の高騰が続いており、令和7年度以降においても、事業実施の財源として市債が大きな割合を占めることから、後年度の公債費負担が増え、比率は共に上昇することが見込まれます。次に、主要6分野の効果のあった事業につきましては、まず、「人口対策」では、放課後児童クラブの利用手数料の無償化、「次世代を見据えたまちづくり」では、小樽港第3号ふ頭の観光船ターミナルの整備、「魅力を活かしたまちづくり」では、旧日本郵船株式会社小樽支店のリニューアル工事、「活力を生み出すまちづくり」では、クルーズ船の誘致と受入れ体制強化の取組、「安全・安心なまちづくり」では、学校など公共施設への冷房設備の整備、「暮らしを支えるまちづくり」では、路線バス事業者の収支不足への補助などが本市の課題解決に向けて効果的であったと考えております。次に、効果が薄かった事業につきましては、一例を申し上げますと、発達障害のある子供を対象とした親子ワーケーション事業が、令和6年度は見込みを大きく下回る3組の参加にとどまりましたが、今年度の予算編成の中で、利用促進に向けた議論を行い、連携する宿泊施設の増加や、より効果的なPRのための募集ページの改善などを行った結果、既に昨年度を上回る参加につながっているところであります。次に、前年度と比較して、法人市民税、固定資産税・都市計画税が増収となった主な要因につきましては、法人市民税は、国内の経済動向が改善し、企業の業績が好調であったことによるものであり、固定資産税及び都市計画税は、収入率の向上、償却資産の設備投資が増加したことによるものであります。次に、市税高額滞納案件の収入未済額につきましては、税の公平性、公正性の観点からも、収入未済となった税額にかかわらず、粘り強く納税交渉を行い、徴収努力を続けていきたいと考えております。次に、今後の不納欠損の見込みにつきましては、滞納案件の財産調査をした上で、不納欠損の要件に該当するのかを慎重に判断する必要がありますので、現時点ではお示しすることができません。次に、市税の収納率の向上対策につきましては、新たな滞納を可能な限り増やさないようにするため、早期の納税交渉を行い、収納率の向上に取り組んでいるところであります。次に、総務費と土木費における不用額の主な要因につきましては、総務費ではふるさと納税寄附額の減に伴い、基金積立金と関係経費で約4億2,100万円、土木費では除雪費において想定していた降雪量よりも下回ったことから約8,900万円、ロードヒーティング更新事業費と橋梁長寿命化事業費において、国庫補助金の減により、事業の一部について実施を見送ったこと等により約1億8,900万円、それぞれ不用額が生じたことなどによるものであります。また、予算見積りの精度につきましては、いずれも過去の実績や伸び率等を考慮して計上しているものであり、適切に見積もったものと考えております。次に、令和7年度一般会計補正予算に関連してについてですが、まず、補正予算額の改修内容につきましては、本市職員の給与から子ども・子育て支援金を控除するため、人事給与システムを改修するものであります。次に、システム改修費に対する国からの財政措置につきましては、国民健康保険など医療保険者のシステム改修に対する補助制度はありますが、自治体が事業主として職員の給与から子ども・子育て支援金を控除するためのシステム改修に対する財政措置は、現時点では示されておりません。次に、新たに創設される子ども・子育て支援金制度と、現行の子ども・子育て拠出金との違いにつきましては、子ども・子育て拠出金は、児童手当や放課後児童クラブなど国が定めた子育て支援事業のための財源として、厚生年金加入者がいる事業主のみが負担しているのに対し、子ども・子育て支援金は令和5年12月に国が策定したこども未来戦略により創設された新たな支援金であり、児童手当の拡充や妊婦のための支援給付など、少子化対策を強化するための各種施策の財源として、全ての医療保険の保険料に合わせて、労使折半で負担するものであります。次に、国民健康保険などにおける支援金制度のためのシステム改修につきましては、令和7年度当初で予算措置を行っており、本年8月に事業者と業務委託契約を締結し、来年4月の施行に向けて作業を進めてまいります。次に、子ども・子育て支援金制度の理念とその必要性や意義についての見解につきましては、子ども・子育て支援金制度は、子供や子育て世帯を全世代、全経済主体が支えるという理念の下に創設された新しい仕組みであり、国全体が少子化と人口減少の危機的な状況にある中で、社会全体で子供や子育て世帯を応援する上で必要な制度であると考えております。また、高齢者や子育て中ではない方など、支援金を充てる給付を直接受けない方にとっても、実効性のある少子化対策の推進は、地域社会の維持や国民皆保険制度の持続可能性を高めることにもつながり、重要な意義を持つものと認識しております。次に、今後の市政についてですが、まず、今年度の実施事業における現時点での効果や課題につきましては、予算を執行している段階でありますので、お示しすることはできませんが、本年4月より放課後児童クラブの開設時間を拡大したことや、おやこの集いの場の整備を進めていること、さらにはゼロカーボン推進事業としての市民向け啓発活動や事業者向け省エネ診断など各事業の着実な実施に努めているところであります。次に、令和8年度の基本的なスタンスにつきましては、今年度の人口対策をはじめ、次世代を見据えたまちづくりや魅力を活かしたまちづくりなどのまちづくりの視点を基本とし、今後の新年度予算編成の中で、各部の意見も聞いた上でお示ししてまいりたいと考えております。次に、経済財政運営と改革の基本方針に、北海道新幹線の早期開業に向けた記載がなされたことにつきましては、本市にとって今回の記載は前向きな動きであり、大きな一歩と受け止めております。基本方針には、一日も早い開業の実現に加え、沿線自治体の声を聞きながら、開業の遅れによる影響にも対応していく方針が示されております。これにより、地域経済の活性化や、まちづくりの遅れによる影響が低減されるとともに、地域の実情が政策に反映されることを期待いたしております。次に、行政評価についてですが、まず、行政評価の再開につきましては、10月には実施ができるよう、現在準備を進めているところであります。次に、課題の改善につきましては、これまでの行政評価において、指標の推移を軸とした評価に限界があることや、評価に関わる業務量に見合う実効性の確保が課題であると考えており、現在、個別事業の有効性や効率性も含めた多角的な評価をできるだけ簡素な形で行えるよう、考えているところであります。次に、フルコスト計算につきましては、事業の効率性を検証する上で必要な要素であり、本市が目指すべき職員像の一つとして掲げる「コスト意識を持った職員」の育成に資するものと考えられますので、評価作業の効率性も勘案しながら、導入について考えてまいります。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 中島正人
白川議員の御質問にお答えいたします。ただいま、財政・政策について御質問がありました。今後の市政についてですが、小学校給食費の無償化が決まったことにつきましては、給食費を負担する子育て世帯の負担軽減が図られるとともに、無償化により、安定的に質の高い給食を提供できるものと考えております。また、現時点では国から詳細な制度設計が示されておりませんが、実施に向けて情報収集を行い、この取組をしっかり進めてまいりたいと考えております。