小樽市議会 令和6年第4回定例会 2024年12月10日
財政について
2024年12月10日、小樽市議会の一般質問で、新井田邦宏議員が「財政について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 新井田邦宏 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 新井田邦宏
令和6年第4回定例会に当たり、公明党を代表して質問いたします。まず、財政から、小樽市中長期財政収支計画について伺います。実質収支では、平成22年度に累積赤字を解消し、そこから14年連続で黒字となり、昨年度までは平成30年11月に策定の小樽市収支改善プランにより、収支改善に努めてきたかと思います。目標と実績の検証として、収支改善取組後の収支は令和3年度以降で、財政調整基金の年度末残高は令和元年度以降で、計画最終年度値をそれぞれ上回っており、プランの目標である収支改善取組後の収支の黒字化と財政調整基金の確保は達成できているとあり、その上で昨年12月には、令和7年度までの小樽市収支改善プランを、より将来に備えるために、中長期の視点から令和6年度から令和15年度までの10年間の期間として、小樽市中長期財政収支計画を策定し、財政の健全化を確保していくこととしております。計画の目標として、「将来にわたり持続可能なまちづくりを行い、かつ財政の健全性を確保し続けるためには、中長期の視点で財政運営を行い、現下の人口減少や老朽化施設の更新などの複雑多様化する行政課題に適時・適切に財政出動を行って対応し、収支状況が厳しいときは財政調整基金を活用しながらも、将来への備えとして同基金を確保し続けなければなりません。現状では、令和12年度以降に厳しい財政状況が見込まれることから、収支を10年間全体で捉えて、この間の収支不足総額(約65億円)を大幅に圧縮させることに主眼を置いて、初年度から計画的に改善に取り組むことにより、財政状況が厳しい時期にあっても財政調整基金の年度末残高を20億円程度維持し、将来にわたる財政の健全性に繋げていくものとします。」とあります。目標達成に向けた収支改善対策についても、令和12年度以降の収支を改善させることがポイントとあり、中長期の視点に立って備えていくことで、持続性の高い財政運営に取り組むともあります。そこで伺いますが、計画の初年度となる今年度の収支見込みとしてはいかがか、お示しください。目標達成に向けた収支改善対策の中で、今後10年間で期待できる新たな自主財源などの確保に積極的に取り組むとありますが、現時点で検討している新たな取組があればお示しください。現時点での計画には、ふるさと納税にも力を入れ、財源として、より確保できるように進めることと思いますが、一例としてですが、NFT、非代替性トークンを活用している自治体もあるようです。NFTとは、唯一無二のデジタルデータ、もしくはデジタルデータに唯一性を持たせることを可能にする技術とのことで、デジタルデータは従来、絵画や宝石と違って所有者を証明したり、偽造を防いだりすることが困難であるため、固有価値を持たせることが難しかったですが、NFTは、データの改ざんや複製を困難にするブロックチェーン技術によって、著作権や所有権を証明できる、言わばNFTは、このデータは自分のものだと主張できる名札や証明書とも言えるもので、これによって、デジタルデータにも唯一無二の資産価値を付与することが可能になっております。特典つきでデジタル住民票として販売している自治体もあるようです。隣の余市町でも導入されており、希少なワインを購入する権利や、あるゲーム内で使用できるアイテムをふるさと納税のNFTとしての返礼品として提供しているようです。話を戻しますが、この計画では、令和12年度以降の備えとしているとのことで、その要因の一つとして、大型の公共施設の公債費であります。令和11年度から13年度で予定されている市庁舎建設事業費に対する備えについても対策しておりますが、事業費60億円という試算は、小樽市新総合体育館の事業費においても、昨今の物価高騰などによる影響が大きく出ていることを考えると、毎年度とは言わずとも、試算の見込みも計画に反映していかなければならないくらい大きく変動するのではないかと思うのですが、現時点での60億円という事業費の見直しを行った場合や、これに伴い、庁舎建設基金の積立額に変更があった場合は、小樽市中長期財政収支計画の見直しのタイミングはありますでしょうか。また、現時点での市庁舎建設事業に対しての国の補助金などが想定されていればお示しください。大きな事業ほど、事前の準備や様々な状況の変化など想定し得ることに対応していくことで、可能な限り事業費の負担軽減や最善の事業が可能になると考えます。本計画自体ももちろん備えた計画として策定されておりますが、さらなる状況の変化への対応をしていっていただきたいです。中長期的な財源の確保を計画、推進の最中ですが、国では、自由民主党と公明党と国民民主党が年収103万円の壁引上げの関係で、与野党で協議を進めておりますが、年収の壁が178万円に引上げになったときに、全国各地の自治体では、地方税収の減収が取り沙汰されており、一部の自治体の首長は、定例記者会見の場などで、概算での減収額も示しているところもあります。本市でも11月29日に行っております迫市長の定例記者会見の中でも、年収103万円の壁を178万円に引き上げた場合の個人住民税の減収額について、試算値として示しておられました。概算で約16億4,000万円という影響額となるようで、市税全体で言うと約11.7%に当たる試算とのことでした。11月25日にあった全国知事会で、減収になる全額について、恒久的な財源の補塡を求めたとありました。これから具体的に国で議論して、どういう制度になるかというところではあります。地方財源への配慮も、国からの何らかの措置もあることと思います。103万円以内に収入を抑えるデメリットとして、勤務日数や時間が限られるため、雇用する事業者にとっても、働き手にとっても、物価高騰や賃金アップによっても意識が強くなっているところであります。103万円の壁が引き上げられた場合、本市における雇用の観点においては、事業者や働く人にとって、どのような効果があると考えますでしょうか。2018年からは配偶者特別控除の拡充により、パートの主婦の方については、103万円の壁を実質的に解消してきたり、昨年10月から年収の壁・支援強化パッケージとして、106万円の壁を越えても、手取り額を減らさない企業に、従業員1人当たり最大50万円を支援したり、130万円の壁を超えても、社会保険料が発生しないように扶養に最大2年間とどまれるようにしたり、段階的に進んできておりました。103万円の壁の国の制度見直しについて、本市によい効果をもたらすか注視していきたいです。次に、令和6年度補正予算の中で、新小樽(仮称)駅周辺駐車場等整備関係事業費についてです。建設が進められている北海道新幹線の札幌延伸工事について、建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、今年の5月初頭に当初予定としていた2030年度末の開業が困難であると表明し、それまで2030年度末開業に向けて進めてきた北海道や沿線自治体にも影響を及ぼしております。本市においても、鉄道・運輸機構による駅施設の実施設計業務の委託履行期間が令和7年11月まで延期されたことに伴って、その設計と調整が必要な本市発注の駅附帯施設実施設計業務についても履行期間を延長することによる繰越しとしており、また、渡島トンネル、北斗市-渡島管内八雲町では、地質がもろい工区や粘土質の工区などで掘削が難工事となっており、羊蹄トンネルでも岩塊が次から次に確認され、撤去しながら掘削を進めておりますが、こちらも難航しております。こういったことから、鉄道・運輸機構は、複数のトンネルにおいて3年から4年程度の遅延が発生しており、工期短縮策をもってしても2030年度末の開業は極めて困難としております。そうなると、昨今の物価高騰や資材不足などもあり、今後の事業費に影響もあるのではないかと考えます。来年度への繰越しとしておりますが、今後、示される開業時期によっては、さらなる開業延期にもなる可能性が高く、その際の市が実施する事業費の見込みとして、本市としてどう想定されておりますでしょうか。その場合、現在の計画から、事業費の高騰などを考慮して、規模の縮小など、計画内容にも影響してしまうのか。そうならないように何か備えられる方策はあるかお聞きします。こちらも小樽市新総合体育館のように、物価高騰などの影響が大きく、事業費としても大きくなったという経緯があるため、想定し得る状況には早くから想定して備えておくことで、対応できる道筋も立てておけるのではないでしょうか。以上、1項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
新井田議員の御質問にお答えいたします。ただいま、財政について御質問がありました。初めに、小樽市中長期財政収支計画についてですが、まず、今年度の収支見込みにつきましては、現時点では事業執行中の段階であり、お示しすることはできません。次に、自主財源等を確保するために、現時点で検討している新たな取組につきましては、観光振興における財源確保策として、令和8年度の宿泊税導入に向けた取組や、企業版ふるさと納税におきましては、トップセールスをはじめ、ウェブサイトの活用によるPR強化を図っているほか、本年9月に策定した小樽市ネーミングライツ導入ガイドラインに基づき、まずは来年度の開設を予定している小樽港観光船ターミナルへの導入に向けて準備を進めているところであります。次に、市庁舎建設事業の事業費等の見直しに伴う本計画の見直しのタイミングにつきましては、本計画では、策定から3年経過後をめどに計画全般についての検証を行うこととしておりますので、その際に、本事業の状況も踏まえた上で見直したいと考えております。次に、市庁舎建設事業に対しての国の補助金等につきましては、現時点で想定している国の補助金等はありませんが、再生可能エネルギーに関わる補助金など、附帯設備や構造により、対象となる補助金等の活用を検討してまいります。また、他都市の例を見ますと、緊急防災・減災事業債など、地方交付税措置のある有利な起債を活用しておりますが、この起債は、令和7年度までの時限措置とされておりますので、全国市長会において制度の継続を要望しているところであります。次に、103万円の壁引上げの雇用への効果につきましては、働く人にとっては、いわゆる103万円の壁を意識せずに働けるようになることで、年収が増える効果があり、事業者にとっては、これらの人の働く時間が増えることで、人手不足の解消に一定の効果が期待できるものと考えております。次に、令和6年度補正予算についてですが、まず、北海道新幹線の開業延期に伴う新小樽(仮称)駅周辺駐車場等整備関係事業費への影響につきましては、人件費や資材のさらなる高騰などにより、増加するものと予測されますが、開業時期が示されておりませんので、事業費の見込みを算出することはできません。次に、事業費の高騰による計画への影響などにつきましては、現段階では、開業延期に伴う計画内容の変更は考えておりません。しかしながら、事業費の高騰などに対応するため、状況を見定めながら、工事の早期着手などについて検討を行いたいと考えております。