小樽市議会 令和6年第4回定例会 2024年12月9日
eスポーツ振興について
2024年12月9日、小樽市議会の一般質問で、白濱聡議員が「eスポーツ振興について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 中島正人が答弁しました。
- 質問者
- 白濱聡 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 中島正人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 8番 白濱聡
みらいの白濱です。会派を代表し、質問させていただきます。最初に、eスポーツの振興について。eスポーツにおいては、国外はもちろん国内でも数万人が参加するイベントが行われ、近年、盛り上がりを見せております。eスポーツの人気とともに、ゲームを利用することにより、身体的特徴や年齢、国籍を超えてコミュニケーションが取れることが注目され、地域交流の活性化や医療、福祉、教育、国際交流に活用する動きが全国に広がっており、自治体による取組や関心を持つ自治体が増えてきております。eスポーツとは、エレクトロニック・スポーツの略称で、コンピュータゲーム、ビデオゲームなどを使った対戦競技のことを指し、国際オリンピック委員会でも正式競技として採用するか議論が進められており、早ければ2028年のロサンゼルス大会以降に採用されると予想されております。eスポーツの市場規模は、一般社団法人日本eスポーツ連合によると、国内のファンは2022年の時点で約776万人、オンラインの視聴の普及もあり、2025年には1,000万人を超えると予想されております。また、現在、世界での競技人口は1億3,000万人以上、視聴人口は4億5,000万人以上と言われております。世界各地でeスポーツの国際大会が開催され、試合観戦と動画視聴によるファンを含めると、今後、さらなる普及と成長が予想されております。eスポーツは、通信環境がそろっていれば継続して実施可能であることや、対戦相手とのプレーを通して若者と高齢者等の世代間交流や、イベントや大会開催などを通して地域活性化へもつながっていくとのことであります。また、国もeスポーツの地域課題解決力に注目しております。このように、経済的効果と社会的効果が期待されることから、本市においても様々な観点からeスポーツの振興をしていくべきではと考え、質問させていただきます。福祉におけるeスポーツ振興について質問してまいります。eスポーツは普通のスポーツとは違って体力を競うものではないため、シニアでも気楽に参加することができることから、導入した高齢者施設では、高齢者がeスポーツを楽しみながら実施することで、プレー中の手や指を使う動作や対戦者とのコミュニケーションなどから脳の血流が促進され脳の活性化につながり、認知機能、理解、判断、記憶などの維持や改善に効果があるとされております。さらに、eスポーツを継続して行った高齢者の心の活性度、意欲と安定度に関する二次元気分尺度では、実施後において活性度が優位に向上し、高齢者の心理面に対して好影響をもたらす可能性が期待できるとされております。また、フレイル予防にもつながっているとのこと。定期的に開催されるイベントを通して友達もでき、交流不足の解消、孤独感の解消ができ、生きがいへつながることが期待されております。ここで、地方自治体がeスポーツを活用している事例を挙げてみます。上士幌町では、介護予防・認知症対策の一つとして、株式会社NTTe-Sportsと株式会社東北海道第一興商との三者の協働・連携で、2022年7月から2023年3月の期間で、eスポーツを活用した介護予防事業として、毎週水曜日、高齢者がまちの施設に集まり、太鼓の達人などのリズムゲームを楽しみ、高齢者の健康維持と地域コミュニティー活性化を図る取組を実施。また、宮城県仙台市では、NTT東日本と連携し、2022年4月から9月に高齢者のフレイル予防にeスポーツが有効かを確かめる共同実証実験を開催し、結果として現在、高齢者の生きがい、健康づくりの推進のため、eスポーツが体験できるイベントや教室等を、国のデジタル田園都市国家構想交付金デジタル実装タイプ、TYPE2を活用し、展開しております。このように産・官・学が連携し、健康効果の検証や交流促進に向けた取組を進めています。そこでお聞きいたします。認知症予防やフレイル予防、健康増進についてのeスポーツの効果について、本市の認識を伺います。また、eスポーツを通じての若者から高齢者まで多世代間交流や、障害者と健常者の交流など共生社会の実現について、本市は取り組む考えがあるのか、見解をお示しください。次にお聞きいたします。市内にeスポーツを導入されている民間の障害福祉サービス提供事業所がありますが、把握されている事例があればお知らせください。また、本市として今後、他市の事例にあるように、eスポーツを活用した介護予防事業や体験会などを実施していくことについての見解をお示しください。ここで、eスポーツを通じた事業展開には国のデジタル田園都市国家構想交付金を活用できるようですが、これはどのような交付金なのか、お示しください。また、本市においても、宮城県仙台市の事例のようにこの交付金を活用することが可能でしょうか、お知らせ願います。次に、この中項目の最後としてお聞きいたします。福祉におけるeスポーツの活用について、市長の見解をお聞かせください。次に、教育分野におけるeスポーツ振興について質問いたします。大阪府枚方市でのeスポーツを活用した不登校支援策についての先進事例を述べます。児童・生徒の支援のプログラムの一つとして、近隣の民間施設を利用したeスポーツ体験の取組を実施。具体的には、ゲーム用パソコンを使って、複数の児童・生徒が席を並べて同じゲームで競い合うミニゲームに取り組むもので、このプログラムを実施することにより、自宅を出ることが難しかったりする児童・生徒が、eスポーツ体験であればと参加し、体験中に同世代で会話することに楽しみを感じる児童・生徒の例が出てきているとのこと。特に、不登校の子供を持つ保護者からは、自宅から外に出て楽しんでeスポーツを体験したことを子供がうれしそうに話をしたとのこと。大阪府枚方市では、不登校の子供たちにとっても、楽しく社交性の向上と心理的な安定感につながるものとし、多数、御意見をいただいていることや、eスポーツをきっかけに社会とのつながりができたり、ゲームを通じたコミュニケーション能力の向上につながったりするなど、eスポーツは不登校支援に一定の効果があるものと捉えて、子供の社会的自立を目指す本格的な事業とするとし、取り組んでいるとのこと。そこでお伺いいたします。児童・生徒の不登校支援についてのeスポーツの効果について、本市の認識を伺います。次に、大阪府大東市の事例を挙げます。市の教育委員会では、不登校児童・生徒を多層的に支援する教育支援センターを開設、校外学習としてeスポーツスポット大東にて、小・中学生によるハイスペックパソコンを使った対戦型ゲームを企画、児童・生徒が仲間と一緒に協力することにより、非認知能力、特にコミュニケーション力の向上を目指すものです。学校に登校するということのみに固執するのではなく、子供たちが学びにアクセスできているかという点に力点を置いた支援で、人間関係の不安や大人数が苦手など、様々な理由により登校しづらい状況にある子供たちの学校以外の居場所を開設し、学校と家庭の橋渡し的な役割を担い、学習・生活・遊び等の場と機会を提供し、学校への復帰だけではなく、将来的な社会的自立を目指し支援を行っているとのこと。そこでお聞きいたします。本市においてeスポーツを活用し、不登校児童・生徒を支援していくことについての見解をお示しください。eスポーツは戦略的趣向や問題解決能力、共感とエンパシー、認知機能向上など様々な効果が各分野で実証されています。さて、小樽市民の声として、小樽市新総合体育館基本構想(案)に対して提出された意見等の概要の中で、新総合体育館で行う競技が示されているが、開業予定の6から7年先の旬の運動を予想する調査行為はあったのか。eスポーツ、HADO、モルック、身体障害者向けボッチャなどが現時点で考えられる。さらに今後、高齢者比率が高まることから、高齢者の健康増進、基礎体力確保の視点の競技を用意する必要があるとの記載があります。少なからずとも、eスポーツについて貴重な御意見が挙がっております。また、eスポーツは2019年から国民スポーツ大会で文化プログラムの一環として行われており、今年の国スポでも6年連続で全国都道府県対抗eスポーツ選手権として文化プログラム事業に認定されております。そこでお聞きいたします。これまでに市教委が関わったeスポーツの主なものについて、お知らせください。また、現在、小樽明峰高校にはeスポーツ部という部活動があります。小樽アニメパーティーでは、今年の9月8日日曜日に市立小樽文学館の前庭を会場として、eスポーツ大会が開催されました。ウイングベイ小樽には話題のARスポーツHADOというeスポーツ施設があります。このように市内ではeスポーツについて様々な動きがあります。次に、eスポーツ実施の入り口として体育館や他施設で実施場所を設け、体験的な取組等を実施してみることが必要と考えますが、市民の御意見の中にもあるように、小樽市新総合体育館で実施するスポーツの中の一つとしてeスポーツを取り入れていくことについての見解をお示しください。eスポーツが今後、半永久的なスポーツとなり得るかは歴史が浅いので判断できません。しかし、スポーツ実施率の向上につながるものと考えられますし、ぜひ積極的に他のスポーツと同様に取り組んでいただきたいものと思います。次に、まちづくりとしてのeスポーツ振興についてです。この項の最後に、eスポーツによる地域コミュニティー活性化への取組が地域創生としてまちづくりに好影響をもたらしていくことについて伺ってまいります。千葉県勝浦市の事例です。勝浦市は自然あふれる漁港と観光のまちと市の魅力を上げております。しかし、人口減少率は県内の市町村でワースト2位、市職員が勝浦中央商店会にある空き店舗を利用した勝浦eスポーツCHALLENGEを開催したところ、成果として、今まで交わることがなかった小学校6年生と大学生が真剣勝負で交流するなど、性別差、年齢差、身体障害の有無を超えた交流が多々見られ、地域活性化が促進したとのこと。次に、岡山県岡山市の事例で、岡山駅前商店街は高齢化などにより商店街青年部が消滅する危機に。そこで、2018年にゴールデンフェスタ岡山を開催し、eスポーツプロプレーヤーを呼び、一般の方々との対戦会などを実施したところ、これが道行く人たちに注目を浴び、その模様は多くの地元テレビや新聞などに取り上げられ、その後も商店街主催のイベントを積極的に開催し続けたところ、様々なゲームコミュニティーとの交流が徐々に広がり、商店街から岡山全域、さらには周辺の県と連携を取りながら、eスポーツの輪を広げようとする動きに着実につながり、経済効果を含めまちづくりにおいて重要なキーパーソンになっているとのこと。また、湧別町では、デジタル田園都市国家構想交付金(地方創生推進タイプ)を活用し、ワークショップや体験会の企画運営、eスポーツを通じた活気あるまちづくりを推進しているとのこと。以上のように、eスポーツによる地域コミュニティー活性化への取組は全国的に広がりつつあります。また、官民連携を行い、取り組んでいく地方創生であるものと思います。そこで、この項の最後の質問として、今後、まちづくりとしてのeスポーツの振興について、市長の見解をお示しください。以上で、第1項目の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
白濱議員の御質問にお答えいたします。ただいま、eスポーツ振興について御質問がありました。初めに、福祉におけるeスポーツ振興についてですが、まず、認知症予防やフレイル予防等へのeスポーツの効果につきましては、他市での実証事業などによりますと、eスポーツへの取組の仕方によっては認知機能の改善などに一定の効果が期待できるものと認識しております。次に、eスポーツを通じての共生社会の実現に向けての取組につきましては、eスポーツは、年齢、障害の有無やその程度に関係なく参加し、競い合えることが考えられること、また、見て楽しめるものでもあるという特徴があり、様々な人の交流の場をつくるツールの一つになり得るものと考えておりますので、どのようなゲーム内容や運営方法が効果的か情報収集に努めてまいります。次に、市内でeスポーツを導入している事例につきましては、障害者の就労継続支援事業所では、就労に向けたパソコン操作に慣れる一環として行っており、放課後等デイサービスでは児童の興味を広げ、生活能力向上につなげる訓練として導入している事業所があります。次に、eスポーツを活用した介護予防事業などの実施につきましては、今後、他市の事例も参考に介護予防事業の参加者からも御意見をお聞きしながら、研究してまいりたいと考えております。次に、デジタル田園都市国家構想交付金につきましては、デジタルの力を活用して地方の社会課題解決や魅力向上を図るため、デジタル実装に必要な経費や地方創生に資する取組などを支援するものであります。次に、本市が交付金を活用できるかにつきましては、デジタル田園都市国家構想交付金は、現在、国において名称を新しい地方経済・生活環境創生交付金に変更し、制度を検討中であると承知しているところですが、現時点の情報では、デジタル実装に必要な経費や地方創生に資する取組などの支援メニューは継続されると伺っており、活用できる可能性はあるものと考えております。次に、福祉におけるeスポーツの活用につきましては、社会的孤立の解消や高齢者の認知予防効果、多世代間交流のツールとしての役割などが期待されておりますので、福祉分野において有効的なコンテンツなどについて、他の自治体での取組や実証結果など情報収集に努めてまいります。次に、まちづくりとしてのeスポーツ振興についてですが、私の見解につきましては、ただいま御答弁を申し上げましたとおり、福祉分野における効果が期待されるほか、本市においてもイベントが開催され、地域コミュニティーの活性化などまちづくりにもつながるものと認識しておりますので、他市の事例なども参考にしながら、研究してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 中島正人
白濱議員の御質問にお答えいたします。ただいま、eスポーツ振興について御質問がありました。教育分野におけるeスポーツ振興についてですが、初めに、児童・生徒の不登校支援についてのeスポーツの効果につきましては、市教委ではeスポーツと不登校支援との関連について研究はしておりませんが、他都市での事例によりますと、eスポーツ体験により不登校児童・生徒の社会とのつながりやゲームを通じたコミュニケーション能力の向上に一定の効果が期待できるものと認識しております。次に、本市において、eスポーツを活用し、不登校児童・生徒を支援していくことの見解につきましては、他市では、eスポーツによるチームプレーを通して、不登校児童・生徒が仲間と協力することにより、非認知能力やコミュニケーション能力の向上が期待できる一方で、子供たちがオンラインで不特定多数の人とつながることによるトラブルや、ゲーム依存により自己調整の妨げとなり、不登校状況を助長するのではないかという見解もあることから、市教委では、eスポーツを活用した不登校支援について、他市の取組や実証結果など情報収集に努めていく必要があるものと考えております。次に、これまでに市教委が関わったeスポーツの主なものにつきましては、令和5年度には、小樽青年会議所の主催で市内小学生102名が参加し、市内小学校体育館や商店街においてeスポーツの大会を開催しており、令和6年度には、大会実行委員会の主催で市内小学生101名、北後志5町村の小学生42名が参加し、市内小学校体育館や商店街、仁木町において、同様の大会が開催されております。どちらの事業についても、市教委が後援しております。次に、小樽市新総合体育館においてeスポーツを実施することにつきましては、令和6年2月に策定した小樽市新総合体育館基本計画では、第6節、施設の管理運営方針において、「子どもから高齢者まで、広くスポーツや健康づくりに親しむことができるよう、利用者ニーズの把握に努めるとともに、時代の変化を的確に捉え、魅力ある健康プログラムやイベントを企画します。」としております。このような考えの下、近年、目覚ましく発展しておりますeスポーツに関しましては、今後、小樽市新総合体育館の運営について検討していく中で、体験プログラムの実施やイベント開催の可能性について検討してまいりたいと考えております。