小樽市議会 令和8年第1回定例会 2026年3月2日
主要事業について
2026年3月2日、小樽市議会の一般質問で、白濱聡議員が「主要事業について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 白濱聡 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 8番 白濱聡
主要事業について。「変化の時代にしなやかに応え、活力と安心が調和するまちづくり」の基本方針に基づき、六つのまちづくりの視点に沿って、令和8年度当初予算に計上された主な事業の概要の御説明をお聞きいたしました。主要事業の一覧を拝見しますと、新規事業として47事業、拡大された事業が16事業、拡大事業数は昨年度の11事業から増加されており、昨年度の新規事業からの拡大が3事業、2期連続し、拡大された事業が2事業となっております。新規事業が拡大されていく、あるいは連続して事業拡大されていく傾向は、私としてはよい事業執行、ひいては市政執行の表れでもあると言えるものと思っております。また、一方では、予算が縮小されるなど、主要な事業として現れてこない事業、一定の役割を果たして終了された事業、たくさんの事業の中には、継続されず終了した事業等もあるものと推察しております。時代の変化にしなやかに応えていくということなのかと思うところでもあります。令和7年度は、「まちの強みと民の力による未来を志向したまちづくり」、歴史や海、港などの本市の強みと市民・民間の力を最大限に生かしながら人口対策をはじめ、新たなにぎわいの創出、脱炭素など時代の変化に柔軟に対応した未来志向のまちづくりを推進との基本方針の下、事業を進められております。少し気が早いのですけれども、予算を執行中の最終段階でもあり、新年度の事業を判断する過程で大切な事柄でもあると思われますので、令和7年度当初予算の主要事業の基本方針と、推進を図ってこられた事業を振り返り、効果のあった事業については今後も継続できるとの判断に至った理由、思うように効果が現れていない事業、費用対効果が薄い事業についてはどのような観点、事由の下で見直しがされ、令和8年度の事業取組につながっていくのか、もし廃止、縮小または統合とした事業があるのでしたら、事業名と効果額をお示しください。令和8年度当初予算の主要事業分類は、令和6年度から3期連続され、本市の持続力向上につながる六つのまちづくりの視点から分類し、示されております。令和8年度の事業に対する当初予算づけに際しては、先ほども述べましたが、前年度の各事業の過程における実績や成果も参照されることと思っております。そこで、六つの視点ごとに各事業を拝見した中からお聞きいたします。まずは、「人口対策」です。新規事業として13件、拡大事業が5件、産後ケア事業の3期連続拡大、昨年の1か月児に加え、5歳児健康診査費の新設、こども誰でも通園制度の新設に伴う乳児等のための支援給付費の新設、小樽公園の再整備の実施、教育環境には整備、移住希望者には関係人口の促進という新たな文言が加えられ、それぞれの整備と促進、おたる移住・起業「ひと旗」サポートセンターの名称は、以前のスローガン「ここが、ひと旗揚げる場所。小樽市」に起因するものと思っており、継続性を感じており、さらに対象地域こそ限定されますが、移住加算と若者加算もある新規就農支援事業費の新設、入船公園の駐車場整備、学校給食費保護者負担軽減、小・中学校トイレ洋式化改修推進など全般的に六つの視点の中で市長が最重要課題としている人口減対策に、予算額も含め、ウエートは高い印象が見受けられ、期待しております。そこで伺います。人口減少対策の成果が出るまでには相当の時間を要するものと考えられますが、人口対策の諸事業を通して、新年度は社会減をどのくらいまで数値として見込んでいるのか、数年後に社会減から社会増へ移行すべく目指しているものなのかなどを含め、人口対策の諸事業について市長の御所見を伺います。次に、「次世代を見据えたまちづくり」について伺います。デジタル技術の活用による市民サービスの向上と行政課題への対応について、厳しい財政状況が続く中ではあるものの、市民サービスを低下させることなく、予算を配分されていかれるということでもありますので、行政手続のオンライン化や外部人材を招聘し、DXが推進されることにより目指すところについてお示しください。また、事業の取組として、一過性のものではなく、できるだけ長く継続していただきたいと思っております。そういう意義においても、ゼロカーボン推進事業は連続して拡大しながら取り組んでおりますが、脱炭素社会の実現に向け、来年度における取組のポイントについて伺います。また、2期連続されての本庁舎整備検討事業については、令和7年度には新庁舎の規模、機能のほか、概算事業費や財源、基本構想策定のスケジュールが再検討されたものと思われますが、引き続き検討や調査に時間を要することから、小樽市本庁舎長寿命化計画の改定時期が令和7年度から令和8年度に1年間延期されました。庁舎が分散されている現状、人口減少に伴う職員数の適正化と自治体DX推進計画の取組に伴う行政手続のオンライン化、老朽化した他の公共施設の複合化など様々な課題を踏まえ、小樽市本庁舎長寿命化計画の改定では、どの辺りにポイントを定め、検討する予定なのかを伺います。次の視点、「魅力を活かしたまちづくり」です。本市の強み、歴史、港、食などの魅力を生かしたまちづくりについて、令和7年7月30日に小樽市歴史的風致維持向上計画が国の認定を受けたことにより、これまでの小樽市登録・歴史的建造物は本市のみの3分の1であった助成が、計画に基づく重点区域内の歴史的風致形成建造物に指定となれば、国からも3分の1補助されることとなり、建造物の外観保全に要する経費の一部助成が計3分の2に拡大、このことにより所有者の修繕費の負担が軽減され、さらに貴重な歴史文化資源の保全が図られることをはじめ、それらを活用した地域の活性化や観光振興などが促進され、市民の郷土に対する愛着も深まっていくものと思っております。ここでお聞きしておきたいことは、御説明の中に歴史的風致形成建造物を指定するとありました。これまでは、小樽市登録・指定歴史的建造物とされていた建造物がありますので、予定されている歴史的風致形成建造物の指定はどのような流れで進められていくものなのか、お示しください。魅力を活かしたまちづくりでは、併せて第3号ふ頭及び周辺再開発の継続事業についても注視してまいります。次に、「活力を生み出すまちづくり」です。新規事業が8事業盛り込まれており、その中で特に注目したところは、本年4月から導入される宿泊税の税収見込額約2億100万円から、基金繰入金として6,000万円、一般財源から8,371万円、合計予算額1億4,371万円の地域DMO交付金事業であります。そこでお尋ねいたします。これまでの幾つかの事業の再編集約とのことでありますが、地域DMOとして小樽観光協会が、地域の稼ぐ力を引き出し、司令塔として機能を発揮できるようにと、総額として約6,000万円、前年度より予算額が加算された新規事業ということでもありますので、この事業により地域DMOが観光振興のために推進する取組は何であるのかをお知らせ願います。新規となるこの事業の実施に当たっては、費用対効果や後年度の負担、宿泊税の効果的な活用などを踏まえて実施していくことが重要と考えます。そこで、今回、宿泊税を活用し、交付金を創設する判断に至った理由についてお示しください。さらに、本事業から観光地域づくりに期待される観光振興としての効果についてお示しください。次に、五つ目の視点、「安全・安心なまちづくり」です。安心・安全は、迫市長が次世代とのキーワードとともに、1期目初登庁の折から約束されているキーワードでもあります。約7年半前、就任時の四つの約束の一つは「安全をつくり、安心を生む」として、「すべての市民が健康で、生きがいと夢を抱きながら、安心・安全に暮らすことができるまちづくりを進めます。」でありました。令和8年度の安全・安心なまちづくりでは、「災害に備えた体制整備や支援が必要な方への支援など、全ての方にとって安全・安心なまちづくりを進めます。」であります。7年半の任期中、世の中の大きな出来事として、平成30年9月6日、北海道胆振東部地震、令和2年、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言から、令和5年5月8日、5類感染症になるまで、令和6年1月1日、能登半島地震、令和7年にはヒグマによる人身被害、農業被害対策など災害に対する体制の強化や様々な支援が安心・安全なまちづくりに欠かせない事業となりました。また、厳しさを増す暑さへの対策など、変化の時代にしなやかに応えていかなければならないのだと思われます。活力と安心が調和するまちづくり方針がかいま見えるものでもあります。一つ伺うことといたしまして、緊急医療体制の確保として、新規事業として公的病院等救急医療体制確保事業費補助金が示されておりますので、本事業についての背景をお示しください。次に、六つ目の視点、「暮らしを支えるまちづくり」です。物価高騰対策、健康・生きがいづくり、交通ネットワーク構築と、市民生活にとっては欠かせない事業でありますので、よろしくお願いいたします。この項の最後にお聞きいたします。迫市長にとって、六つのまちづくりの視点から、まちづくりの思いを端的に表現していただけるとしたならば、何と表現していただけるものか。ずばりお示しいただきまして、この項の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、主要事業について御質問がありました。初めに、令和7年度予算の主要事業の振り返りと継続・廃止等につきましては、令和8年度の事業は、社会や環境の変化も踏まえ、必要性、効果などを十分検証し、予算計上しており、廃止・縮小した主な事業といたしましては、人口戦略推進事業のうち移住体験実施事業は、事業所からの需要がないため廃止し、大気汚染関係事業は、人口減少や大気環境の改善等に伴い、大気常時監視測定局の配置を2か所に縮小し、その効果額はそれぞれ約134万円と約66万円となっております。次に、人口対策につきましては、社会動態は様々な要因が複雑に影響することから単年度での目標設定はいたしておりませんが、近年、社会減が200人台まで抑制されてきておりますので、まずはさらなる社会減の抑制を目指してまいりたいと考えております。そのため、安心して子育てできる環境づくりと事業・就業への支援により、居住地としての魅力をアップさせ、同時に移住促進の効果的なプロモーションを戦略的に実行することで、選ばれるまちを実現してまいりたいと考えております。次に、本市におけるDX推進の目指すところにつきましては、デジタル技術やデータを活用し、行政手続のオンライン化や会議のペーパーレス化等を進めるほか、外部人材の知見を生かしたDXの取組支援や職員の育成に取り組むことで、市民の利便性向上と職員の業務効率化を図り、人口減少社会にあっても持続可能な行政運営の実現を目指しております。次に、ゼロカーボン推進事業につきましては、これまで市民には、行動変容を促すイベントなどを、事業者には、省エネ診断費用の補助やゼロカーボンに取り組む事業者に対する認定制度のほか、脱炭素経営の必要性等に関するセミナーなどを実施してまいりました。令和8年度におきましても、裾野を広げていくための機運醸成に向けた取組を継続いたしますが、さらに一歩進めるため、事業者に対しては、カーボンニュートラル化プランの作成を支援し、脱炭素に向けた道筋や効果の見える化を行うとともに、モデルプランとして市のホームページなどで公開し、市内事業者への動機づけ促進を図ってまいります。また、市民に対しましては、家庭におけるエネルギー費用の負担軽減と温室効果ガス排出量の削減を図ることを目的に、省エネ家電の購入等に対する補助を実施してまいります。次に、小樽市本庁舎長寿命化計画改定のポイントにつきましては、建築費の高騰、人口減少や少子高齢化など社会情勢の変化による影響を踏まえ、将来の財政負担を考慮した規模・機能の検討を進める必要があるものと考えております。このため、行政機能の分散化やDXを活用した窓口サービスの改善などの自治体フロントヤード改革の推進による市民の利便性向上と効果的な行政サービスの提供方法を検討してまいります。また、財源の確保と行政の効率化の観点から、国などの地方財政措置が活用可能な老朽化した公共施設との複合化を検討してまいりたいと考えております。次に、歴史的風致形成建造物の指定の流れにつきましては、市指定有形文化財建造物、国登録有形文化財建造物及び市登録・指定歴史的建造物として、既に価値づけされている建造物につきましては、所有者の意見を聞き、同意を得た上で指定の通知を行い、建造物に標識を設置いたします。また、現在、価値づけされていない未指定の建造物につきましては、景観審議会等の専門家による調査及び評価を行い、市登録・指定歴史的建造物などに価値づけした上で、同様の手続を進めてまいります。次に、地域DMO交付金により、小樽観光協会が推進する取組につきましては、データ分析に基づくマーケティングの責任者であるCMOを新たに配置することで、各種データの継続的な収集や分析を行い、観光地経営戦略の策定を進めるほか、国内外の観光客誘致の取組や受入れ環境整備、夜間や閑散期の誘客に向けた観光課題対策の取組などを推進するものであります。次に、交付金の創設理由につきましては、観光庁が昨年3月に改正した観光地域づくり法人の登録制度に関するガイドラインにおいて、安定財源の強化が示され、地方自治体からDMOに対する宿泊税などを原資とした財政支援の必要性が高まったこと、さらに、小樽市宿泊税検討会議からDMOへの総合的な支援に対して、最優先で宿泊税を充当すべきとの御意見をいただいたことを踏まえ、新たに地域DMO交付金を創設したものであります。次に、期待される効果につきましては、小樽観光協会が安定した財源を確保することで、観光地域づくりの司令塔としての役割を果たし、本市の観光地としての魅力をさらに向上させるとともに、地域の稼ぐ力を最大限に引き出すことにより、持続可能な観光地域づくりの実現が図られるものと考えております。次に、公的病院等救急医療体制確保事業費補助事業の背景につきましては、昨年4月、市内の2次救急医療を担う済生会小樽病院、小樽協会病院、小樽掖済会病院の公的3病院から昨今の医師や看護師などの確保に係る費用や医療材料費等の高騰により、救急医療の体制維持が困難となりつつあることから、市に対して財政支援の要望がありました。市といたしましては、市民の安全・安心のため、公的3病院を対象に救急医療に係る収支不足の範囲内で補助を実施し、市内の救急医療体制の維持を図ることとしたものであります。次に、六つの視点からのまちづくりの思いにつきましては、令和8年度の市政執行の基本方針を「変化の時代にしなやかに応え、活力と安心が調和するまちづくり」と掲げ、人口減少、少子高齢化、外国人住民と観光客の増加、デジタル化の進展など社会の変化が加速する中、オーバーツーリズムやヒグマ対策、医療体制の確保、人手不足への対応など、本市が直面する新たな課題にしっかりと対応し、港や歴史などの強みを生み出す活力と暮らしの安心を両立したまちづくりを進めてまいりたいと考えております。