小樽市議会 令和6年第3回定例会 2024年9月9日
防災について
2024年9月9日、小樽市議会の一般質問で、佐藤奈緒美議員が「防災について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 佐藤奈緒美 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 佐藤奈緒美
2項目めは、本市における防災についてお聞きいたします。我が国は地震大国と言われ、今までも幾多の大地震を経験してまいりました。北海道では1993年7月の南西沖地震、北海道ブラックアウトとも呼ばれた2018年の北海道胆振東部地震はまだ記憶に新しいのではないでしょうか。各地の地震速報を見ますと、毎日、全国のあちらこちらで地震発生のニュースを目にいたします。今年の1月に発生した能登半島地震は、当初想定をはるかに超える災害でありました。この能登半島を含む北陸地方で20世紀以降に発生したマグニチュード6以上の大きな地震は、1930年に発生したマグニチュード6.3の大聖寺地震以来15回以上もあります。同じ日本海沿いとはいえ、小樽市には能登半島のような大きな地震は来ないのではないかという声をよく耳にすることがありますが、過去に震度4は2018年の北海道胆振東部地震を含め11回、震度5は北海道南西沖地震の際に1度経験しております。市内には518か所の土砂災害警戒区域もあることから、地震による津波被害もさることながら、さらには土砂災害も想定されます。本市のホームページでも、災害規模が大きくなればなるほど、発生直後からいろいろなところで建物の倒壊や火災が同時発生し、全ての災害現場に消防や警察など公的機関が駆けつけることは不可能な状態となり、被災者支援等の緊急対応、すなわち公助に限界が生じます。このことから共助と自助が重要になりますとあります。万が一、大規模な災害が発生した場合は、一般的に市役所や消防及び警察による救助活動や支援物資の提供など公共支援である公助の割合は10%、地域やコミュニティーの人たちが協力して助け合う共助の割合は20%、自分自身の身の安全を守る、いわゆる自助の割合が70%と言われておりますので、自分たちの地域は自分たちで守るという連帯感に基づき、地域の方々が自主的に結成する防災組織である、いわゆる自主防災組織の活動強化は必須です。ですが、本市の自主防災組織の活動カバー率は約25.6%と全国の60%を大きく下回っている現状です。このカバー率の低さは、本市における防災の課題の一つであろうかと考えます。本市は、昨年の2023年7月に自主防災組織の活動カバー率100%である埼玉県春日部市と連携協力に関する都市間協定を結んでおります。私ども自由民主党は、今年7月にその春日部市に視察に行き、春日部市危機管理防災課の御担当者より御準備いただいた資料を基に防災対策についてお話を伺いました。人口や市民の平均年齢、また地形や産業など、いずれも本市とは違う都市ではありますので、春日部市が行っている自主防災組織への関わり方の全てを本市で取り入れていくことはもちろん困難な部分もあるかと思いますが、本市にはどの部分を取り入れていくことが望ましいのか、どのような環境を整えることが必要なのかなど、春日部市と本市の取組を照らし合わせながら、自主防災のカバー率を向上させていくことは重要と考えます。それらを踏まえて、本市の防災対策について、特に自主防災組織の活動への関わりについての所見をお聞きいたします。最初に、この春日部市、小樽市の連携協力に関する都市間協定についてお聞きいたします。まず、春日部市とはどのような経緯で協定を結んだのでしょうか、お聞かせください。続きまして、この協定の中から幾つかお尋ねいたします。「災害対策に関する相互応援による「安全・安心なまち」づくりの推進」とあります。「この協定に基づく取組を効果的に推進するため、情報交換や意見交換を行うものとする。」とありますが、定期的に行われているものなのでしょうか、または災害時に行われるものなのかをお聞かせください。「取組の実施については、必要に応じて、別途、覚書を締結するものとする。」とありますが、近々、その予定があればお示しください。もし予定があるならば、どのような事柄なのかを併せてお聞かせください。続きまして、自主防災組織への関わりについてお聞きいたします。本市の自主防災組織について、市の考えをお聞かせください。また、災害発生時における被災者全般への対応、特に高齢者、身体の不自由な方、子供たちなど、災害弱者に対する特別な対応についての考え方、対応方法をお聞かせください。また、本市では、昨年2023年においては前年より354万人増加の761万人もの観光客が訪れる北海道を代表する観光都市でございます。この観光客への対応については、小樽市観光客等の災害時対応マニュアルを基に行われると思いますが、関係機関のネットワークを構築させ、十分な連携、そして迅速な対応が必要であると考えられます。本市では、どのような方法でこのネットワークの強化を図っていらっしゃるのでしょうか。また、最近、新たに観光に関わる事業を始めた関係機関事業者へは、どのように周知し、綿密な関係を構築しているのかについてお示しください。自主防災組織を強化していくことは、地域の安全は地域で守るという共助の基本認識の向上が求められるのではないかと考えます。阪神・淡路大震災の教訓の伝承と市民への防災への取組を推進、純然たる民間自立の発想や、その民間パワーの努力によって、地域防災力向上のために、自治体によっては防災士の認証を受けた方を自主防災組織に配置や活用を促進している傾向が多く見受けられます。本市では、このことについてどのような見解をお持ちでいらっしゃるのか、お聞きいたします。続きまして、災害警報発令時の市職員、自主防災組織等への伝達方法について、現在はどのような方法で行われているのかをお聞かせください。また、本市が目指す自主防災組織の活動カバー率の達成率と、そこに向けた課題、そして、その課題を解決するべく対策をお聞かせください。この項目、最後にお聞きいたします。本市では、春日部市以外にも他都市や多種多様な企業と災害対策に関わる協定を結んでおります。他都市との災害対策に関わる協定について、現在の状況をお聞かせください。小樽市地域防災計画に記載されている企業のほかにも災害協定が締結されている企業もあり、今後も増えていくとお聞きしております。現在、災害協定を結んでいる企業は何社になりますでしょうか。協定を締結するに当たって、当該基準はあるのでしょうか。また、締結する際の規定などがありましたら、お聞かせください。第2項目の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、防災について御質問がありました。初めに、埼玉県春日部市との都市間協定締結の経緯につきましては、令和4年9月に春日部市長と私が対談したことがきっかけとなりました。春日部市の水害への対応や自主防災組織の組織率が100%であるなど、災害対策の取組が本市の参考となり、災害対策に関する相互応援により、安全・安心なまちづくりの推進が図られるほか、北海道新幹線の札幌延伸を見据え、まちづくりや地域振興などの分野においても連携の効果が期待されることから、都市間協定を締結することとなったものであります。次に、この協定に基づく意見交換などにつきましては、本年1月にオンライン会議を開催し、避難所の開設方法や市民への情報伝達手段などについて意見交換を行ったほか、災害時の庁舎利用や防災備蓄庫などの状況を確認するため、2月には春日部市に職員を派遣したところであります。また、春日部市からは避難行動要支援者に対する取組状況について問合せがあるなど、災害時だけではなく、平時から意見交換を行っているところであります。次に、覚書の締結につきましては、都市間協定の締結と同時に、災害が発生した場合において、被災市の応援要請に応え、応急対策及び復旧対策を円滑に遂行するため、両市間の応援を迅速に遂行することを目的に、春日部市と小樽市との災害対策における相互応援に関する覚書を取り交わしております。現時点では、これ以外に覚書締結の予定はありません。次に、本市の自主防災組織についての考えにつきましては、自主防災組織は、防災における共助の主体であり、大規模災害発生時においては公助の速やかな対応が困難となることも想定されることから、市民にとって重要な存在と考えております。このため、各町内会等に対し、自主防災組織の結成に係る啓発を継続的に行うとともに、自主防災組織が計画する各種訓練や研修に対し、支援を行っているところであります。次に、災害発生時における被災者への対応につきましては、被害情報や避難情報、復旧等に係る情報を発信するとともに、避難所の開設や支援物資の提供など、必要な支援を行うこととしております。特に、高齢者や身体の不自由な方、子供たちなど、いわゆる災害弱者への対応としましては、個別避難計画に基づく支援や避難所における個室の提供のほか、必要な支援物資に対する配慮などが考えられます。次に、小樽市観光客等の災害時対応マニュアルに基づく関係機関とのネットワーク強化につきましては、平常時から関係機関が緊密な関係を築き、訓練や定期的な勉強会などを通して人的ネットワークを構築し、有事に備えることとしております。しかしながら、現状において訓練や勉強会等は十分ではなく、また、現行マニュアルは内容の見直しが必要であることから、今後、改訂作業に取り組むとともに、訓練や勉強会等の開催についても検討し、関係機関のネットワーク強化に努めてまいりたいと考えております。次に、新たに観光事業を始めた事業者への周知や関係構築につきましては、関係団体などの災害時連携団体を通じて災害時対応マニュアルの周知や関係構築が行われることになりますので、改めて、本市から災害時連携団体に対し、新たに事業を始めた事業者へのマニュアルの周知について要請してまいりたいと考えております。次に、自主防災組織における防災士の配置につきましては、地域防災力の担い手である防災士が自主防災組織に加わり、災害時のみならず、日頃から地域の防災訓練などに携わることにより、地域の防災力向上が期待できることから、自治体において防災士の配置や活用が進められているものと考えております。次に、災害警報発令時の市職員や自主防災組織等への伝達方法につきましては、津波警報の発令など職員の参集が必要な警報の発令は、消防本部の順次指令システムや登録制メールの自動配信機能を利用し、自動音声による電話やメールにより職員へ連絡することとしております。なお、職員の参集に至らない災害警報については、庁内メールで市職員へ周知しておりますが、自主防災組織等への個別、直接の連絡は行っておりません。次に、本市の自主防災組織の活動カバー率につきましては、令和4年度末の時点で25.6%、本年4月1日現在では44.2%と増加しておりますが、自主防災組織は防災における共助の主体であることから、将来的には100%を目指す必要があるものと考えております。活動カバー率向上の課題といたしましては、本市は比較的災害が少ないことにより地域住民の防災意識が高くないことや、高齢化による地域防災活動の担い手減少などが考えられますので、引き続き、防災意識の高揚と自主防災組織の役割や重要性の周知を図るとともに、町内会等の防災に係る組織や活動状況を改めて確認するなど、活動のカバー率の向上に努めてまいりたいと考えております。次に、他都市との災害対策に係る協定の状況につきましては、北海道と道内全市町村が結ぶ協定のほか、愛知県半田市、宮崎県日南市との3者協定、また、埼玉県春日部市との間において相互の応援に関する連携・協力について災害協定を締結しております。次に、民間企業との災害協定につきましては、現在70社と物資供給等の災害協定を締結しております。締結する際の基準や規定はありませんが、災害時における食料品や生活必需品、避難場所の提供など、本市が必要とする支援をいただける企業と締結しているところであります。