小樽市議会 令和6年第3回定例会 2024年9月9日
災害時における男女共同参画について
2024年9月9日、小樽市議会の一般質問で、下兼薫議員が「災害時における男女共同参画について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 下兼薫 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 16番 下兼薫
第3項目めの質問です。災害時における男女共同参画についてお聞きいたします。奥能登を震源とした令和6年能登半島地震の発生から8か月が経過いたしました。まちでは、道路の復旧が進み、お店も徐々に営業を再開し始めていますが、その一方で瓦礫が撤去されていない地域やいまだ断水が続いている地域など、被災地にはまだ多くの震災の傷跡が残っています。突然やってくる災害に備えて、平常時からの男女共同参画の推進が防災・復興の基盤となり、力強く復興を進めていくためには、男女共同参画の視点を取り入れた防災・復興体制を確立する必要があると考えます。東日本大震災をはじめとするこれまでの災害においては、様々な意思決定過程への女性の参画が十分に確保されず、女性と男性のニーズの違いなどが配慮されないといった課題が生じました。内閣府男女共同参画局では、「災害対応力を強化する女性の視点~男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン~」の中で、こうした観点から国の防災基本計画、男女共同参画基本計画、避難所運営ガイドライン等において次の事項が定められました。「地域の防災力向上を図るため、地方防災会議の委員への任命など、防災に関する政策・方針決定過程と防災の現場における女性の参画を拡大する。」、「市町村(都道府県)は、自主防災組織の育成、強化や、防災リーダーの育成等を図るものとし、その際、女性の参画の促進に努めるものとする。」、「市町村は、指定避難所の運営における女性の参画を推進するとともに、男女のニーズの違い等男女双方の視点等に配慮するものとする。特に、女性専用の物干し場、更衣室、授乳室の設置や生理用品・女性用下着の女性による配布、巡回警備や防犯ブザーの配布等による指定避難所における運営管理に努めるものとする。」、「市町村(都道府県)は、応急仮設住宅の適切な運営管理を行うものとし、その際、女性の参画を推進し、女性の意見を反映できるよう配慮するものとする。」、「被災地の復旧・復興に当たっては、あらゆる場・組織に女性の参画を促進するものとする。」としています。そこでお尋ねします。まず、防災・危機管理体制における女性の参画についてです。昨年5月には、さきのガイドラインに基づく地方公共団体の取組状況を発表しています。小樽市の回答を見てみますと、「本庁の行政職員のうち、防災・危機管理部局に配置されている女性職員の状況を教えてください。」の設問に対し、「防災・危機管理部局職員総数は6人、うち女性人数は1人」と回答しています。次に、「令和5年1月1日から令和5年12月31日までの間に、職員に対し、「男女共同参画の視点からの防災」をテーマにした研修・訓練を1回以上実施しましたか」の設問には、「いいえ」と回答しています。研修・訓練は必要だと思いますが、実施しなかった、あるいはできなかった経緯をお聞かせください。また、今後、実施の予定はありますか。本市は地方防災会議を設置しています。会議の委員の人数は30人、うち女性委員は6人です。「地方防災会議に女性委員を増やすための取組をしていますか」の設問には、「はい」と回答しています。では、どのような取組をしているのか、お聞かせください。やはり、委員の半数は女性が必要だと考えますが、小樽市はどうお考えでしょうか。今までの防災会議の中で女性委員の意見が反映された部分はありましたか、お聞かせください。平常時の備えとして、避難所運営マニュアルの作成や見直しに際し、男女共同参画の視点を持っていただきたいと思っています。本市の御見解をお聞かせください。マニュアル作成や見直しに当たって、女性団体などから聞き取りを行ったことはありますか。行った場合、どの団体で、聞き取りした時期、内容などをお聞かせください。行っていない場合、聞き取りの必要はあると考えますが、今後、検討するお考えはありますか。次は、避難所での女性の環境についてです。災害時に避難所等で女性が直面する課題として、育児、介護、女性用品の不足、プライバシーや衛生の問題、不眠、膀胱炎や婦人科系の疾患、炊き出しや掃除などの過度な負担、そしてDV、性暴力などが挙げられています。まず、育児、介護、女性用品についてですが、小樽市では、育児、介護、女性用品の配置はどのようになっていますか。サイズや用途を言いたくても、わがままだと受け取られるおそれから、なかなか言い出せない。さらに、避難所で生理になった女性がナプキンをもらいに行ったところ、男性職員から「1人2個ね」と言われた話があります。避難所に女性職員が不足しているためではないでしょうか。では、小樽市では、指定避難所の女性職員の配置についてどのようにお考えでしょうか。次に、プライバシーや衛生の問題についてです。小樽市が想定している指定避難所でのプライバシー確保はどのようになっていますか。避難所では入浴もままならず、着替えたり体を拭いたりすることも難しく、我慢し続けると婦人科系の疾患につながるおそれもあります。次に、DV、性暴力の問題についてです。災害時でもDVや性暴力、性的ハラスメントが起きています。これは学術調査により、東日本大震災で改めて明らかになりました。小樽市では避難所で女性を守ることについてどうお考えでしょうか。当事者の女性たちが避難所の運営への参画や防災対策づくりに入っていることが当たり前の状態をつくっていくことが大事だと思います。避難所では、男女それぞれのリーダーが必要だと思います。小樽市は女性のリーダーの必要性、育成についてどのようにお考えでしょうか。内閣府は2020年、女性の視点を盛り込んだ防災・復興ガイドラインを作成、トイレや更衣室などを適切な場所へ設置することや性暴力防止、相談窓口の周知を促したとあります。「災害が起きてからではなくて、平常時から、きちんと女性が参画している状況をつくっていくことが重要です」、減災と男女共同参画研修推進センター共同代表の浅野幸子さんはおっしゃっています。防災の鍵は女性の参画。女性が関われば避難所が変わる。小樽市には女性の声を防災へ生かすため、女性の参画を促進していただきたいです。第3項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、災害時における男女共同参画について御質問がありました。初めに、防災・危機管理体制における女性参画についてですが、まず、男女共同参画の視点からの研修・訓練につきましては、これまでも女性の視点に立った配慮について本市の避難所運営マニュアルなどにおいて取り入れてまいりましたが、研修・訓練の実施に当たり、特に男女共同参画の視点をテーマに据えて実施するまでには至っておりませんので、今後は能登半島地震における避難所運営の課題なども踏まえながら、研修や訓練に取り入れることを検討してまいりたいと考えております。次に、本市防災会議に女性委員を増やす取組につきましては、防災委員を委嘱する際には、構成機関に対し、可能な範囲で女性からの登用をお願いしているほか、公募委員は女性を条件にしているところであります。また、国におきましては、女性目線での防災対策を推進するため、女性委員の割合を30%以上とすることを目標としていることから、まずはこの目標をクリアできるよう、取り組んでまいりたいと考えております。次に、防災会議における女性委員の意見の反映につきましては、女性委員から特段の意見はありませんでしたが、小樽市地域防災計画などの内容を審議いただき、その内容を承認いただいております。次に、避難所運営マニュアルの作成などにおける男女共同参画の視点につきましては、現在の避難所運営マニュアルでは、避難所設置に当たって女性を配置することのほか、更衣室や授乳室の確保、男女別トイレの設置、避難所の巡回など女性の視点を取り入れておりますが、見直しの際には、能登半島地震の課題なども踏まえ、改めて整理したいと考えております。次に、避難所運営マニュアルの作成などにおける女性団体等からの聞き取りにつきましては、これまで女性からの意見は聞き取りをしておりますが、女性団体等からの聞き取りは実施いたしておりません。防災対策を推進する上では、ただいま答弁させていただきましたとおり、女性の視点は重要であると考えておりますので、今後、見直しを行うに当たっては女性団体等への聞き取りを行ってまいりたいと考えております。次に、避難所での女性の環境についてですが、まず、本市での育児、介護、女性用品の配置につきましては、育児用品として液体ミルク、紙おむつ、おしりふきを、介護用品として紙おむつ、おしりふきを、女性用品として生理用品を旧天神小学校に備蓄しており、それぞれ被災後2日から3日分の数量を確保いたしております。次に、指定避難所の女性職員の配置につきましては、避難所運営マニュアルにおいて指定避難所の開設に際しては、名簿班に女性を配置し、女性のニーズを把握するほか、物資班の窓口に女性を配置し、女性用下着や生理用品などを直接本人に支給することなど、女性の視点からの配慮を行うこととしております。次に、指定避難所でのプライバシー確保につきましては、災害時に避難所となる小・中学校において、女性が授乳や着替えに利用できる教室を確保することやトイレを男女別にすることのほか、段ボールベッドや間仕切り、避難所用テントなどを設置することとしております。次に、指定避難所で性暴力などから女性を守ることにつきましては、避難所は避難者の生活の場であることから、本市の避難所運営マニュアルにおいて避難所運営委員会を編成することとしており、避難所内の秩序維持や防犯対策のため、定期的に巡回を行うとともに、警察によるパトロールを要請することとしております。また、避難所内に危険箇所がないか、女性から意見を聞くことや、トイレ、風呂、シャワー室の周辺では複数での行動を徹底するなど、犯罪の発生防止に努めることとしております。次に、避難所における女性のリーダーの必要性と育成につきましては、ただいま申し上げました避難所運営委員会においては、年齢や性別の違いによる様々な視点に配慮する必要があることから、女性に参画いただくことが必要であるものと考えております。また、避難所開設時には、市職員が対応に当たることから、女性職員には限りませんが、避難所開設・運営に係る職員研修を令和4年度から行っているところでありますので、女性職員の参加を今後、進めてまいりたいと考えております。