小樽市議会 令和6年第2回定例会 2024年6月19日
(1)産後ケア事業について/(2)総合福祉センター移転について/(3)バスの乗務員不足について
2024年6月19日、小樽市議会の一般質問で、松井真美子議員が「産後ケア事業について」「総合福祉センター移転について」「バスの乗務員不足について」について質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 松井真美子 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 松井真美子
一般質問します。産後ケア事業についてです。2020年に閣議決定された少子化社会対策大綱には、子育て世代包括支援センターの整備促進、産後ケア事業の全国展開などで妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援体制を地域で構築するとともに、児童虐待の発生予防にもつなげることなどが記されています。子育て世代包括支援センターについては、本市では2020年9月に妊娠・出産・子育てのワンストップ相談拠点として、保健所内に開設されました。産後ケア事業は、産後の母親の身体の回復や心の安定を図り、安心して子育てができるように支援をすることを目的とした事業です。2021年度から市町村の努力義務となり、2022年度時点で84%、1,462の自治体で実施されています。出産後の母親は体が回復途中にある中、家事をしながら授乳や沐浴、オムツ替え、そして赤ちゃんが泣きやまない、寝てくれないなど、どうしていいのか分からないのに頼れる人が近くにいない場合が多々あります。このようなことが背景にあり、産後ケア事業のニーズが高まっています。本市では、2018年度から産後ケア事業がスタートしました。市町村の努力義務となった2021年度は11人、延べ12人が利用、2022年度は47人、延べ61人が利用しました。昨年度、2023年度の利用者は69人、延べ135人と、前年度と比較して出生数が95%に減ったにもかかわらず、利用者は147%に、延べ利用数は220%に増えました。市長は、利用が増えた要因は何だとお考えですか。利用者からどのような感想や意見が寄せられていますか。また、それについての市長の見解をお聞かせください。利用が広がったとはいえ、利用者が多かった昨年度でも出産した方の2割以下しか利用していません。そこで、小樽市としての産後ケア事業の位置づけについてお聞きします。産後ケア事業は、家族などから援助が得られない人や心身の調子が優れず支援が必要な人が利用できるものという位置づけですか。それとも、誰でも気軽に利用してくださいという位置づけですか。産後ケア事業には、病院などの施設に行ってケアを受けたり、赤ちゃんを預けて母親が休養できる日帰りのデイケア型と宿泊型、利用者の自宅に助産師が出向いてケアを受ける訪問型がありますが、本市ではデイケア型と訪問型を行っています。デイケア型は小樽協会病院で4か月未満の赤ちゃんと母親、訪問型は1歳未満の赤ちゃんと母親が対象で、合わせて5回まで利用することができます。札幌市では、6か月未満の赤ちゃんと母親を対象にデイケア型と宿泊型が通算7日間まで利用できます。出産後1年くらいまでは育児によって精神状態に問題が生じる可能性が高いということで、産後ケア事業の努力義務対象が出産後4か月未満から1年未満に拡大されています。本市のデイケア型の対象は、産後4か月までです。産後は動けない時期もあり、利用に至らないこともありますので、せめて札幌市と同じ6か月まで広げるべきではありませんか。産後鬱は、出産女性の約1割に発症し、最悪の場合、自殺に至ることもあると言われています。体と心をゆっくり休める場として、宿泊型の導入も検討してはいかがでしょうか。次に、小樽市総合福祉センター移転についてです。第1回定例会では、移転について、利用者からのアンケートは取っていない。今後、丁寧な説明をして意見を伺っていきたいと市長から答弁がありました。私が聞いたところでは、説明はないと利用者の方がおっしゃっています。最低限、利用者からアンケートを取って丁寧に進めていくべきだと思いますが、いかがですか。現在の小樽市総合福祉センターは、バスを降りるとすぐ目の前にあるので、車を運転しない高齢者などにとって行きやすいという声を聞きます。ウイングベイ小樽に移るとなると、バスを降りてから施設の4階までの距離を歩くのは大変で、サークルは続けられないと不安の声が寄せられています。小樽市公共施設長寿命化計画では、「耐震性能に課題があり、老朽化が進んだ総合福祉センターの整備は急がれます。しかし、高齢者の利用者が多いことから、利便性の良い市中心部での整備が望まれておりますが、現時点では適地がないため、利用可能な民間施設等が生じるまで現施設を「維持」とします。」とされていました。計画で、市中心部が望まれているとしていた小樽市総合福祉センターをウイングベイ小樽に移転すると決めた理由をお聞かせください。仮に、市中心部への移転が難しいということであれば、単独でも現在地で建て替えをすることについての検討は十分したのでしょうか。小樽市総合福祉センターでは、高齢者を対象に週に2回、100円で入浴できるサービスがあります。福祉総合相談室によると、入浴サービス利用者は2023年度は合計6,314人、1日平均63人の方が利用しています。多くの高齢者の楽しみの居場所になっています。自宅にお風呂があっても広いお風呂に入りたいという方、また、独り暮らしで人恋しくて来るという高齢者もいます。衛生面でも精神面でも経済面でも、高齢者が元気に暮らす支えとなる福祉事業です。それでも、市長は入浴施設は必要ないとお考えになりますか。老朽化で移転しなければならない状況は確かに理解できますが、現在地にという要望が強い状況で、利用者の合意がないまま進めるべきではないと考えます。まずは立ち止まって、しばらくはそのまま残すべきではありませんか。次に、バスの乗務員不足についてです。バスの減便が進んでいます。バスの時間を気にして買物を早々に切り上げるお客さんが増え、活気がなくなったという商店街の声や、残業して札幌市から帰るとバスがないので札幌市への移住を考えるという市民の声も聞き、バスの減便問題はまちづくりに直結していると感じます。市は、市民が移動するための公共交通を守り、小樽のまちを衰退させないためにも、乗務員不足問題を事業者と協力して進める必要があるのではないでしょうか。その一つの案として、市内バス路線における女性のバス乗務員の確保について質問します。タクシーやトラックでは女性のドライバーをよく見かけますが、バスの女性乗務員の割合は1%台です。全国的には増加傾向にありますが、小樽市で見かけないのは残念です。女性乗務員を増やすためにバス事業者が小樽市で取り組んでいることを把握していればお聞かせください。また、本市で女性のバス乗務員が増えることについて、市長の見解をお聞かせください。国土交通省が行ったバスの運転者の確保及び育成に向けた検討会では、検討会が実施したバス運転者に対するアンケートによれば、潜在的になりたいという女性は多いとの声が上がっている。検討会においても、特に地方部の女性は自動車を運転する機会が多いため、運転業務に違和感を持たない。勤務の定時性が確保されている路線バスは、既婚女性にとっても働きやすいといった指摘もあり、女性運転者の本格的な定着や大幅な増加を図っていくことは喫緊の課題であるとしています。そのためには、トイレや更衣室などの整備はもとより、短時間勤務の導入や休暇制度など、勤務体系について働く女性の目線で見直し、ハードとソフトの両面から女性が働きやすい労働環境の整備を進めること。そもそも、女性がバス運転者になれるというイメージが持たれていない可能性があることから、女性向けに特化させてPRを強化する必要があるとしています。自治体でも取組が行われています。岩手県や富山県では、新規採用者の試用期間の給与助成や女性乗務員用のトイレや更衣室などを整備した事業者への補助を設けるなど、県が助成して環境整備を進めているところがあります。道にも助成制度を設けるよう、近隣町村と協力して要請するお考えはありませんか。女性の採用を強化するために、チラシの新聞折り込みや教習所へのポスター掲示、採用窓口に女性スタッフを配置して女性が相談しやすい雰囲気をつくるなど、工夫している事業者もあります。また、東京都葛飾区では、バス乗務員への居住手当や女性乗務員の環境整備のための補助金をこの6月の定例会に補正予算案で提出するということです。本市として、事業者と相談してできることは積極的に協力をすることが必要ではないかと思いますが、いかがですか。以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
松井議員の御質問にお答えいたします。初めに、産後ケア事業について御質問がありました。まず、産後ケア事業の利用が増加した要因につきましては、令和4年度から利用料を無料にしたことに加え、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に移行したことに伴い、以前よりも外出に対する抵抗感が軽減したことなどが影響しているものと考えております。次に、利用者からの感想や意見とその見解につきましては、授乳の悩みが減って気持ちが楽になった、ゆっくり休息することができ、とてもリフレッシュできたなどの感想や、これからもぜひ続けてほしいなどの意見をいただいたり、産後の育児に対する不安や心身の疲労などを抱える方への効果的な支援になっているものと考えております。次に、産後ケア事業の位置づけにつきましては、心身の不調または育児不安があるなど、育児支援を必要とする方だけではなく、母体の体力回復への支援など心身のケアや育児サポートが必要な方も広く対象としております。次に、デイケア型の利用対象期間の拡大につきましては、当該事業の委託先の受入れ体制等を踏まえて現在の対象期間を設定しているところでありますが、利用者からは出産後4か月以降の利用を希望する声もあることから、今後、他都市の実施状況の把握なども含め研究してまいりたいと考えております。次に、宿泊型の導入につきましては、産後に家族のサポートが十分受けられない状況にある方や授乳が困難な状況のまま分娩施設を退院した方などへの支援として宿泊型は有効と考えますが、助産師等の専門職による実務担当者の配置など、国のガイドラインに基づく要件もあることから、まずは他都市の実施状況や利用ニーズ等の把握に努めてまいりたいと考えております。次に、小樽市総合福祉センター移転について御質問がありました。まず、利用者への説明につきましては、利用者へのアンケートは実施しておりませんが、現在、利用者及び団体への説明を行っているところであり、今後、ポスターの掲示やチラシの配布などを行い、広く移転についての周知を図ってまいりたいと考えております。次に、ウイングベイ小樽への移転を決めた理由につきましては、現在の施設は老朽化が進み、耐震基準も満たしていないという課題があり、早期の移転が望ましいと考えております。ウイングベイ小樽は、耐震性能やバリアフリーに対応し、高齢者等が安心して施設を利用することができるとともに、利用環境の改善も期待されることから、総合的に判断し、移転を決定したものであります。次に、現在地での建て替えにつきましては、小樽市公共施設長寿命化計画において利用可能な民間施設等が生じるまで、現施設を維持すると整理したため、建て替えの検討は行っておりません。次に、入浴施設の必要性につきましては、入浴施設は利用者の方の憩い、くつろぎの役割を担っている施設であると認識しております。一方で、施設の維持には燃料費等多額の経費がかかっており、また移転先において代替施設を整備することは困難な状況であります。老人福祉センターは、健康の増進、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を供与することを目的とする施設であり、入浴施設が廃止された場合でもそれらの機能を維持することで、その目的を果たすことが可能であると考えております。次に、施設を現在地にそのまま残すことにつきましては、現在の施設は老朽化が進んでおり、耐震基準も満たしていないことから早期の移転が望ましいと考えております。次に、バスの乗務員不足について御質問がありました。まず、女性乗務員を増やすことにつきましては、市内のバス事業者においては、女性専用休憩室の設置のほか、妊娠から育児期間中のサポート体制を整えるなど、女性が働きやすい環境の整備に努めているとお聞きしております。また、市といたしましては、乗務員不足が深刻化する中、市内の路線バスを維持していくには、運行に必要な乗務員数の確保が必要と考えており、女性乗務員の採用増加はその一助になるものと考えております。次に、乗務員採用に係る助成制度につきましては、女性の採用に限ってはおりませんが、これまでも乗務員確保に対する支援制度の創設について、北海道に対し後志総合開発期成会を通じて要請を行っております。次に、乗務員の採用のためのバス事業者への協力につきましては、市といたしましては、これまでも乗務員確保策として広報おたるやSNSなどによる情報発信のほか、企業説明会の案内など事業者と連携し、取組を進めておりますが、今後も女性の採用を含め乗務員確保に協力してまいりたいと考えております。(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
再質問 3番 松井真美子
再質問をさせていただきます。産後ケア事業について、アンケートで授乳の悩みが減って気持ちが楽になったとか、これからもぜひ続けてほしいという意見が寄せられているということで、やはり大事な事業ということを改めて感じました。周りに頼ることができないで精神的な不安を抱えながら、育児放棄などという悲しい事故につながることもありますので、ぜひ多くの方に気軽に利用していただきたいということを改めて感じました。産後ケアの位置づけは、広く対象としているということを聞いて安心しましたけれども、まだまだ2割以下というところでは、皆さん、出産後はなかなか自分の体も大変な中、赤ちゃんのお世話を優先しなければということで頑張って、不安があってもやっておられまして、自分がケアしてもらってもいいのかと、ちゅうちょしているという部分もあると思いますので、気軽に利用していいのですよということをもっと積極的に打ち出してほしいと思うのです。ほかの自治体では、産後ケアは有料となっている場合がありますけれども、本市は無料になったということで、そこは本当にすばらしいと思うのです。それに加えて、さらにどうぞ利用してくださいと、気軽に利用してくださいということを前面に打ち出すということで、小樽市が子育てを応援しているのだ、優しいなということがより伝わると思います。そういう精神的な満足というのは心に残りますので、さらに積極的な姿勢をアピールしていただければと思います。デイケア型も研究していきたいということもおっしゃっていただいていますので、そういうことも含めて、より利用しやすい事業に拡充していくということで、再度お考えをお聞かせいただければと思います。次に、小樽市総合福祉センター移転についてで、アンケートは取っていないと。ただ、今、説明が行われているところだということです。やはりアンケートも取らないで、今、説明が行われているというのは、遅いなという実感です。丁寧な説明をして意見を伺っていきたいということだったので、アンケートを取るのかと私も思っていました。市長は、まちづくりの三つのキーワードで、対話の重視を一つに挙げています。今回の移転のことを利用者の方が新聞報道で知ってびっくりしたとおっしゃっているので、本来だったら決まる前に、利用者に説明してから進めるということをするべきだったと思いますけれども、もう既にここまで話が進んでいますので、これからポスターを貼ったりということで説明をしていくというお話もありましたが、ぜひ直接、利用者の方の声を聞く機会を設けていただきたいと思います。もう一つ、小樽市総合福祉センターのことで、やはり利用者との話合いとか合意がない中で、移転ありきで進めるべきではないのではないかと思いますので、立ち止まるべきではないかということを再度お願いしたいと思います。あと、バスの乗務員不足についてです。女性の乗務員が増えることは乗務員不足解消の一助になるという御認識を伺いました。やはり、女性の運転手を見かけないので、なってもいいのか、なれるのかという部分がありますので、女性に特化してというか、特に女性の方がなれるのですということをアピールする部分で、もう少し積極的に市として関われることがあればと思いますので、その点をお願いします。
答弁 市長 迫俊哉
松井議員の再質問にお答えいたします。1点目は、産後ケアについてお尋ねがありましたが、御質問の趣旨は、今後とも利用増に努めていただきたいということ、あるいは内容の充実に努めていただきたいという趣旨と受け止めました。少子化対策ですとか子育て支援策は、金銭的な負担軽減だけではなくて、やはり精神的な負担軽減というのも重要な要素だと思っておりますので、育児の環境を整えるですとか、保育の環境を整えていくとか、あるいは教育の環境を整えていくということにつきましては、今申し上げましたように少子化対策や子育て対策として大変重要な要素だと思っておりますので、御指摘の件については、しっかりと検討してまいりたいと思っております。内容の充実については、まだ様々な課題もあるとも認識しておりますので、その課題の解決ですとか財源の捻出といったものも検討しながら考えていきたいと思っております。2点目の小樽市総合福祉センター移転につきましては、本来、十分な説明があってから進めるべきではなかったのかという点につきましては、御指摘のとおりだと思っております。基本的には、それができなかったことについては申し訳なく思っておりますけれども、利用者の声を改めて聞くようにという御指示、御意見、御要望でもありますので、移転することについては、我々はこのまま進めさせていただきたいと思いますけれども、移転後の要望などもあれば聞いていかなければいけないと思っておりますので、機会を見て利用者の声は伺ってまいりたいと思っております。それから、改めて立ち止まって考えるべきではないのかにつきましては、今、御答弁申し上げましたけれども、老朽化も進んでおりますし、現行どおり、ウイングベイ小樽に移転をさせていただきたいと思っております。それから、バス乗務員の関係ですけれども、改めて申し上げるまでもなくドライバー不足というのは深刻な状況になっております。御質問があったように、これを補完するためには女性のドライバーの確保、あるいは外国人材を活用するしかないと思っておりますけれども、外国人材を登用するまでには、まだまだ制度的な問題もあって時間もかかると思っておりますので、女性がドライバーとして勤務できるような形をバス事業者ともしっかりと意見交換をさせていただきながら、御質問にあったのは女性でもバスの運転手になれますということをPRしていただきたいということだと思いますので、この辺についてはバス事業者ともしっかり協議をさせていただきたいと思っております。