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小樽市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月17日

教育について

2025年6月17日、小樽市議会の一般質問で、松井真美子議員が「教育について」質問し、教育長 中島正人が答弁しました。

質問者
松井真美子 議員
答弁者
教育長 中島正人

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 松井真美子

教育についてです。初めに、魅力ある学校づくりについてお聞きします。今年3月に、小樽市不登校対応マニュアルが策定されました。マニュアルの「はじめに」の部分には、「本来、学校は、すべての児童生徒にとって楽しい「学びの場」であり、様々な体験や仲間づくりを通して社会性を育み、将来にわたって自立し、夢や希望をもった大人へと成長していく準備をするところでもあります。」として、不登校に関しては、魅力ある学校づくりを進めると同時に、多職種の専門家や関係機関とも連携・協力しながら、個々の児童生徒の状況に応じた具体的な支援を展開していくことが重要であることを踏まえ、マニュアルを作成したとあります。初めに、このマニュアルにある魅力ある学校とはどのような学校であると考えているか、お示しください。多くの不登校児童・生徒は、学校の中で違和感を抱え、傷つき、我慢に我慢を重ねた上で登校できなくなるのではないでしょうか。NPO法人が実施した不登校の当事者ニーズ全国調査によると、不登校中の児童・生徒が最も嫌だったことは、登校強制や望まぬ干渉・接触などの登校刺激が一番多く、44.7%です。そして、状態が悪い変化をしたきっかけとなったことも、親や学校からの登校強制や登校刺激が最も多いという結果が出ています。対応マニュアルでは、登校できない児童・生徒に直接会うことを重視していることが伺えます。心の傷の回復を妨げ、状態を悪化させることのないように、一人一人の対応について、十分な配慮が必要だと思いますが、いかがですか。また、欠席日数に応じ、細かく対応が示されています。マニュアルを基本としながらも、教員の柔軟な対応が必要であると考えますが、いかがですか。対応マニュアルには、不登校の要因や背景は多様かつ複雑であるので、SCやSSW等を活用して、チームによる組織的・計画的な支援を行うとあります。今年度、SCは小・中学校を合わせて10名、SSWは1名の配置です。相談体制の充実に向けて、計画的に人数を増やしていくことが必要ではありませんか。また、不登校に関わる専門家などによる教員向けの研修は行われていますか。性的少数者を支援するNPO法人が公表した調査で、LGBTQなど性的マイノリティーの中高生の約9割が、学校で困難やハラスメントを経験し、6割を超える中高生は、教職員から困難やハラスメントを経験したという結果が出ています。また、自殺念慮や自傷行為は平均と比べて3倍から4倍という高さで、調査では小学校の早い段階で、多様な性について学ぶ必要性を指摘しています。ユネスコが中心となり、国際的に進められている包括的性教育は、人権をベースとして、多様性や科学的な性教育、互いを尊重し、よりよい人間関係を築くことを目指す教育です。専門の外部講師による包括的性教育を学校教育活動の中で進めてはいかがですか。2024年に行われた全国学力・学習状況調査で、学校に行くのは楽しいと思いますかという質問に、当てはまらない、どちらかといえば当てはまらないと回答している小樽市の児童・生徒は約2割に上りました。この結果は、全国平均より中学生で4%、小学生では5.5%も多い数字です。この受け止めについて質問した昨年の第4回定例会で、児童・生徒がやらされていると感じるのではなく、主体的に学び、分かる喜びを実感する授業づくり、人間関係づくりに取り組むことが大切であると答弁がありました。なぜ学校に行くのが楽しくないのか、どうしたら楽しい学校になると思うか、独自調査として子供の思いを聞くようにしてはどうかと思いますが、いかがですか。宿題が多過ぎると保護者の方からよくお聞きします。小学生でも家庭教育のほかに、算数や漢字など複数の宿題が出て、それをこなすのが精いっぱいで、やりたい勉強ができない。宿題が終わらず、学校を休んだなど、これでは本末転倒です。保護者の帰宅が遅く、勉強を見ることができない家庭、部活動や習い事で帰りが遅いので、寝る時間を削って宿題をやる児童・生徒など状況も様々です。主体的な学びを保障する教育環境が必要だと思うのですが、いかがですか。全国学力・学習状況調査、いわゆる全国学力テストは、2013年に抽出式から全員対象の悉皆式に変わりました。都道府県別順位が注目されるため、テスト対応に時間を費やし、行事が犠牲になることもあると聞きます。4月に全国学力テストが行われるので、小樽市の学校でも春季休暇中に過去問題をやっておくように求められるという話も聞いています。全国学力・学習状況調査は、子供と教師に、時間的にも精神的にも必要以上にストレスを与えるものだと思います。全国学力・学習状況調査に対する教育長の見解をお聞かせください。専門家の中には、悉皆式ではなく、誰が対象となるか分からない抽出式のほうが日頃の学習成果を調査するには、よほど正確だと述べています。抽出式について、教育長の見解をお聞かせください。教育費についてお聞きします。義務教育であっても、制服代や教材費、校外学習費や給食費に加え、塾や習い事など、教育費は子育て世帯に重たい負担となっています。さきの第1回定例会で、我が党の酒井議員も紹介しましたように、道内でも制服購入助成や修学旅行、給食費など、少子化対策として様々、子育て支援に取り組んでいる自治体があります。教育長からは、小樽市PTA連合会からも、校外学習を充実させるための学校配当の予算の増額、見学旅行や修学旅行などにかかる費用の補助、教材費や給食費、部活動への補助など、保護者負担軽減に関わる要望が寄せられていると答弁がありました。給食費の無償化も今年度は実施されませんでした。給食費の無償化について、どんな検討がされたのでしょうか。校外学習費の負担が大きいという声は、私も保護者の方からお聞きします。さきの答弁では、令和6年度の平均値で、小学校の宿泊研修費は約4,000円、修学旅行費は約2万3,000円、中学校の宿泊研修費は約2万1,000円、修学旅行費は約6万9,000円ということでした。先日、宿泊研修に参加した中学生の保護者の話では、研修費のほかに、当日の食事代や自主研修費として7,500円程度を持たせる指示があったそうで、研修に参加するには、合計約2万8,000円のお金が必要になります。大きな金額だと思います。授業中、班に分かれて計画作成をするようですけれども、経済的な理由で行けない生徒がいるとしたら、残念なことだと思います。体験格差につながることのないように、授業の一環として行われる宿泊研修の負担軽減が必要ではありませんか。教員の働き方についてです。北海道教育委員会の発表では、公立教員志願者が過去最低の3,493人です。道教委では、教員採用試験日程の前倒しや、採用要件緩和など対策を講じてきたということですが、必要なのは、教員になりたいと思えるような労働条件にすることです。教員の時間外在校等時間の上限は1か月45時間以内、1年間360時間以内とされていますが、北海道教職員組合が昨年に実施した調査で、実質的な残業時間が月80時間の過労死ラインを超えた小・中学校教員は、2割近くに上っています。小樽市教育委員会では、働き方改革として、校務支援システムの導入、労働安全衛生体制の整備、時間外在校等時間の公表など取組を進めてきたにもかかわらず、2023年度、年間360時間を超えた教員の割合は39%、1度でも月45時間を超えた教員の割合は42%でした。4割もの教員が上限を超えた残業をせざるを得ない実態があります。持ち帰り残業はこれに含まれていません。現状の校務の見直しでは進まないと思います。2020年度から始まった学習指導要領では、小学校4年生以上で毎日6時間授業となり、小学校2年生でさえ、6時間授業の日があります。6時間授業を行った後、定時の退勤までに残っている時間は、小学校で60分程度、中学校では30分程度しかありません。ノートの点検やテストの採点、翌日の授業の準備、学校行事の準備、部活動、保護者への連絡など、授業後の教員の仕事は膨大で、これでは長時間労働は避けられません。教員が勤務時間内にしっかり翌日の授業準備ができるように、標準授業時数を減らすことが必要ではありませんか。2024年度の教頭の時間外在校等時間が、平均で小学校が約70時間51分、中学校が65時間39分と、特に長時間です。教頭が長時間労働にならざるを得ない背景には、どのようなことがあるのですか。持ち帰って、業務を行っているものについては、調査をしていないということですが、調査するべきではありませんか。同時に、アンケートを実施して、教員の声を聞いてはいかがですか。根本的な残業を解消するには、教員定数を増やすことではありませんか。教育長のお考えをお聞かせください。3項目めの質問は以上です。

答弁 教育長 中島正人

松井議員の御質問にお答えいたします。ただいま教育について御質問がありました。初めに、魅力ある学校づくりについてですが、まず、小樽市不登校対応マニュアルにある魅力ある学校につきましては、児童・生徒が主体的に学びに向かい、分かる喜び、できる喜びを実感する授業が行われるとともに、児童・生徒一人一人にとって安心して過ごすことのできる温かい居場所があり、互いのよさを認め、励まし、支え合いながら、友達との絆を感じ合うことができる学校であると考えております。次に、不登校児童・生徒の対応に係る一人一人への配慮につきましては、不登校児童・生徒への支援では、背景にある要因を把握し、適切に支援につなげることが大切であり、なぜ行けなくなったのかと原因のみを追求することや、どうしたら行けるかという方法のみにこだわるのではなく、本人の気持ちの理解に努めるとともに、思いに寄り添いながら支援を行う必要があるものと承知しております。特に、不登校が長期化している場合には、登校を支援するのがよいのか、学校外の支援機関につなげることがよいのか、休養を優先することがよいのかなど、一人一人の心身の状況や変化を見守りながら、目標の幅を広げた支援をすることが大切でありますので、児童・生徒、そして保護者の思いや願いを受け止めながら、丁寧に対応していくことが必要であると考えております。次に、欠席日数に応じた対応を柔軟に行うことにつきましては、不登校児童・生徒への支援においては、背景にある要因を多面的かつ的確に把握し、早期に学校と市教委、関係機関が連携し、適切な支援を組織的に行うことが求められておりますが、学校の対応につきましては、児童・生徒一人一人の心身の状況や保護者の願いなどを踏まえ、柔軟に対応する必要があるものと考えております。次に、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの増員につきましては、令和5年度に市費のスクールカウンセラーを1名増員し、小学校への派遣回数を増やすとともに、スクールソーシャルワーカーについても、勤務日数を週3日から5日とし、相談体制を強化してきたところであります。増員につきましては、相談回数の推移や他都市の状況を踏まえながら、必要に応じて検討してまいりたいと考えております。次に、不登校に関わる専門家などによる教員向けの研修につきましては、平成28年度から継続的に大学教授等を講師とし、魅力ある学校づくりを基盤とした不登校支援の在り方について学ぶ不登校対策研修会を行うとともに、令和6年度はスクールカウンセラーを講師とし、児童・生徒の理解や教育相談についての理解を深める研修会を実施しております。令和7年度においても、大学教授を講師とした研修会に加え、小樽市不登校対応マニュアルを活用した研修会の実施を予定しております。次に、専門の外部講師による包括的性教育を学校の教育活動の中で進めることにつきましては、現在、本市の多くの小・中学校で、保健所やこども家庭課職員などを外部講師とした、生殖器官や妊娠についての知識の習得をはじめ、LGBTへの理解や性暴力防止などをテーマとした出前講座を実施しているところです。学校における性に関する指導につきましては、学習指導要領に基づき、児童・生徒が性について正しく理解し、適切な行動が取れるよう、専門的な知見を有する外部講師を活用するなどして、学校教育活動全体を通じて実施してまいります。次に、独自調査により、子供の思いを聞くことにつきましては、各学校では、全国学力・学習状況調査における児童・生徒質問調査のほか、教育相談やアンケート等により、子供たち一人一人の学校に対する思いを聞く機会を設けておりますので、改めて独自調査をすることは考えておりませんが、子供の素直な思いや考えを生かし、より多くの子供たちが楽しいと感じることができる学校づくりに向け、学校とともに取り組んでまいりたいと考えております。次に、主体的な学びを保障する教育環境につきましては、変化の激しい社会の中で、未来のつくり手となる子供たちがやらされていると感じるのではなく、主体的に学び続けることが重要であると考えており、そのためには、学校における1人1台端末を効果的に活用した主体的、対話的で深い学びによる授業改善や、児童・生徒の興味・関心に基づいた探求的な学習を行うことが教育環境の充実につながるものと考えております。次に、全国学力・学習状況調査につきましては、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、児童・生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、学校における児童・生徒への学習指導の充実や、学習状況の改善等に役立てることを目的として実施されております。本調査は、本市の教育や教育施策の改善、さらには児童・生徒一人一人の学習状況の把握と指導の充実を図る上で、有効なものであると考えております。次に、全国学力・学習状況調査の抽出式についての見解につきましては、本調査の実施方法については、様々な御意見があることを承知しておりますが、抽出式で行った場合、現在の方法に比べ、学校や児童・生徒の学力及び学習状況などを正確に把握するためのデータが減少し、指導の改善に生かすことが難しくなるほか、経年による比較も困難になるものと考えております。次に、給食費についてですが、まず、給食費の無償化についての検討につきましては、給食費における保護者負担の軽減策として、物価上昇に対応した給食費値上げ分の補助及び無償化について検討を進めましたが、両方の実施には多額の財源が必要であることから、給食費保護者負担分を据え置くことを優先し、無償化については実施を見送ることとしたものであります。次に、宿泊研修費の負担軽減につきましては、教育機会の均等という観点に立てば、できるだけの支援を講じていくことが望ましいと考えておりますが、限られた財源の中での予算措置となることから、宿泊研修費だけでなく、予算全体でどの事業を優先するか、慎重な検討が必要であると考えております。次に、教員の働き方についてですが、まず、標準授業時数につきましては、国が学習指導要領で示している各教科等の内容を指導するのに要する時数を基礎として、学校運営の実態などの条件を考慮して定めたものであり、指導の内容とともに、国において検討されるべきものと考えております。次に、教頭の長時間労働につきましては、教頭は教職員の勤務管理や行事の準備、運営、保護者対応、教育委員会等との連絡、トラブルや緊急時の対応など、学校運営を円滑に進める上で、多岐にわたる業務を担っていることから、時間外在校等時間が長くなっているものと考えております。次に、持ち帰り業務についての調査やアンケートの実施につきましては、教員が自宅などに持ち帰って業務を行った際には、その内容や時間などを正確に把握することは難しいことから、調査を行う予定はありませんが、働き方改革に関する教職員の声を聞くことについては、校長会と協議してまいりたいと考えております。次に、教員定数を増やすことにつきましては、教職員の時間外在校等時間を削減するために、校務の効率化や学校運営体制の見直しなどの取組を行っておりますが、教職員の基礎定数及び加配定数の改善や専門スタッフの配置拡充についても重要であると考えておりますので、引き続き、北海道都市教育委員会連絡協議会を通じて、要望を行ってまいりたいと考えております。

出典:小樽市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月17日 議事録 PDF(88ページ) 間違いを知らせる