小樽市議会 令和6年第2回定例会 2024年6月17日
こども基本法について
2024年6月17日、小樽市議会の一般質問で、橋本布美絵議員が「こども基本法について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 中島正人、保健所長 田中宏之が答弁しました。
- 質問者
- 橋本布美絵 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 中島正人、保健所長 田中宏之
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 橋本布美絵
第3項目め、こども基本法について。子供たちが、こども基本法を学ぶ機会について質問いたします。こども基本法成立に関わった、自身もヤングケアラーの経験を持つ日本大学、末冨芳教授はこのように言っています。子供たちが幸せに生まれ育ってほしい、よき生を送ってほしい、その願いを捨てた人類は滅びの道を歩む、日本は今その途上にあると、大変、厳しい言葉ではありますが、決して目を背けてはいけない言葉です。1989年に国連総会において、児童の権利に関する条約、いわゆる子どもの権利条約が採択され、1994年に日本は批准しました。日本も批准している子どもの権利条約について御説明ください。そこから30年もの年月を要し、令和5年4月にこども基本法が施行され、1年がたちます。1994年当時の政府が、我が国では子供の権利が既に国内法制で保障されていると立ち止まることがなかった間に、子供を取り巻く環境は、いじめ、虐待、ヤングケアラー、不登校や貧困、自死など、たくさんの問題が深刻化しています。こども基本法を受け、現段階で本市での子供・子育て支援の考え方についてお示しください。こども基本法が成立してからも、直ちに子供や若者の権利が実現されるわけではありません。こども基本法は、国や地方自治体がこども施策に取り組むための基本理念です。地域で子供に日常的に接する大人、親や教師をはじめ、行政職員や我々地方議員も、主体者である子供・若者と共に学んでいく必要があります。こども基本法と共に発足したこども家庭庁や、「こどもまんなか社会」を目指す初めてのこども大綱などメディアでも目にする機会はありますが、子供の定義が18歳までのような年齢で区切ったものではなく、心身の発達の過程にある者としていること、20歳代、30歳代への支援や、子供が健やかに成長できるように子育て当事者への支援も盛り込まれていることなどを、どれぐらいの人が知っているでしょうか。自治体として広く市民にアナウンスすることや子供たちにも学ぶ機会をつくることは必要ではないかと考えます。これまで市民や子供たちが、子どもの権利条約やこども基本法を学ぶ機会はありましたでしょうか。また、今後、学ぶ機会を設ける予定についてお示しください。ユニセフでは、子どもにやさしいまちづくり事業(Child Friendly Cities Initiative)として、子供と最も身近な行政単位である地方自治体が子どもの権利条約に明記された子供の権利を具現化する取組をしています。現在、先進国、開発途上国を合わせて2022年9月現在、40か国以上で展開されています。日本でも2021年6月に正式に事業を開始し、既に五つの自治体がユニセフ日本型CFCI実践自治体としてCFCIの実践を行っています。世界的に子供を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中、その課題解決のための大きな役割を担う地方自治体に、国際的な基準にのっとり、子ども施策を推進していくことを期待した取組です。日本での五つのCFCI参加自治体のうち、二つは道内で、ニセコ町と安平町になります。CFCI事業では、子供も社会の一員として扱われ、まちづくりの主体、当事者として位置づけられます。特に、子供たちが有意義かつ包括的にまちづくりに参加すること、そしてどんな子供も差別されることなく扱われるための政策と実効性が求められます。「子どもにやさしいまち」を構成する要素として10項目が掲げられ、9項目は全ての自治体で共通する項目で、例えば「子どもの参画」、「子どもにやさしい法的枠組み」、「子どもへの影響評価」、「子どもに関する予算」などで、10項目めは、各自治体の固有の課題に特に取り組むために定めることにより、国際的な基準にのっとって進めながらも自治体の個性を反映することもできるようになっています。そして、この取組により、SDGsの達成にも大きく貢献することができます。第7次小樽市総合計画の基本計画は、「1-1 子ども・子育て支援」から始まります。これは迫市長の重点課題と位置づけている表れと感じます。その中には、「(8)子どもの基本的人権の尊重と保護」に子どもの権利条約の普及と啓発とあります。もし、本市でも、ユニセフのCFCIのような事業を取り入れることができたら国際的な評価を受けることになり、市民の市に対する誇りの醸成となり、このまちに住みたい、子育てしたいと意欲につながるでしょう。今後、ユニセフの子どもにやさしいまちづくり事業のような世界基準の事業を施策することに対しての見解をお示しください。ユニセフでは、子どもにやさしいまちづくり事業の参加以前に、それに準じた10項目の構成要素のうち、幾つかを目標にして独自に取り組むことも進めています。また、学校での年度初めのクラス目標作成などに、こども基本法の理念を盛り込むなど、教職員の方々の負担にならない進め方も提案されています。小・中学校で子供たちが、こども基本法や子どもの権利条約を学ぶ機会はありますでしょうか。また、持つべきと考えますが、見解をお示しください。子供を取り巻く様々な問題の解決に、子供自身が権利の主体者であるということを知ることが必要です。小樽市の子供・若者にとって、小樽市がふるさとであり続けるために、大人の責任を果たしていきたいと願います。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、こども基本法について御質問がありました。初めに、児童の権利に関する条約、いわゆる子どもの権利条約につきましては、子どもの権利条約は、18歳未満の児童を権利の主体と位置づけ、大人と同様に、一人の人間としての人権を認めるとともに、成長の過程で保護や配慮が必要な子供ならではの権利も定めている条約であり、差別の禁止、子どもの最善の利益、生命、生存及び発達に対する権利及び子どもの意見の尊重の四つの原則があります。次に、こども基本法の施行を受けた本市での子供・子育て支援の考え方につきましては、本市ではこれまでも、誰もが安心して子供を生み育てられるよう、妊娠から出産、子育て期の切れ目のない支援を行ってきたところであります。今後も、同法の趣旨を踏まえ、次代を担う全ての子供が心身の状況や置かれている環境等にかかわらず、権利の擁護が図られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指していくという視点を持ちながら、様々な施策を推進してまいりたいと考えております。次に、子どもの権利条約やこども基本法を学ぶ機会につきましては、子どもの権利条約に関しましては、本市の事業として実施している、おたる子ども会議においてこの条約の内容を説明しているほか、市のホームページに子どもの権利条約の概要のページを設け、ユニセフの子供向け学習サイトへのリンクを設定するとともに、条約の四つの原則などについて広く市民周知を図っております。今後は、これらの取組を継続することに加えて、こども基本法の理念についても広く市民や子供たちに情報発信を行うよう努めてまいりたいと考えております。次に、ユニセフの事業につきましては、ユニセフが実施する子どもの権利条約を具現化する当該事業は、子どもにやさしいまちづくりを進める上で大変参考になる取組であると感じておりますので、当該事業における10項目の構成要素などにも留意をしながら、今後の施策展開に生かしてまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 中島正人
ただいま、こども基本法について御質問がありました。小・中学校における、こども基本法や子どもの権利条約を学ぶ機会につきましては、子どもの権利条約は社会科において、全ての子供が人間らしく生きるために必要な権利であることなどを学んでいるほか、市教委の資料により、子供が一人の人間として尊重されることなどについて啓発しております。また、こども基本法については、学級活動や児童会・生徒会活動において、子供たちが身近な課題を主体的に解決する機会を設けることなどにより、同法の基本理念を学ぶことができるよう、学校に指導してまいりたいと考えております。(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
再質問 9番 橋本布美絵
では、1点だけ再質問させていただきます。HPVワクチンの勧奨者へのはがきを、4月にもう既に出されていて、8月にも予定されているということを伺って大変に安心しております。まず知ってもらうこと、目につくような方法が必要であろうということで、昨年に私も質問させていただいて、そのような取組をしていただけるということは大変感謝しております。ただ、先ほども御答弁いただいたように、実際に市内の実態調査というかアンケートなどといった取組はなされておりませんので、厚生労働省で出された数字に合わせますと、キャッチアップ接種をそもそも知らないという方が1,500人ぐらい、また、どちらか迷っている、困っている方が1,700人ほどいると想定されるという数字でしか判断がつかないので、この人数が仮に本当にいるとしたら、まず、はがきが2回送られたことで、ここが気づきとなって、この人数の皆さんが結果として接種してくださればいいのかな、ここがある意味で目標になるのかとは思います。ワクチン接種というのが、検診などと違った性質上、目標を設定しづらいというのは非常に理解できるのですけれども、最終的には全員に接種していただくことが目標にはなるのかと思うのですが、このはがき2回で本当に1,500人また1,700人の方に判断してもらえるかというのは少し疑問が残ります。ほかにも様々な対応をしてくださっているようですが、8月のはがきの結果をもって、またさらに取り組む必要が出てくる場合には、御検討いただけるのかということを再度確認して、あとは予算特別委員会で続けたいと思いますので、そちらだけ御答弁ください。
答弁 保健所長 田中宏之
橋本議員の再質問にお答えをいたします。今、再度の接種勧奨のはがきを8月に発送するという予定としているところですが、これは一応9月までが標準的な接種期間の終期ということで考えておりますので、その前の8月に、はがきを送るということにしているわけです。これは医師の判断にもよりますが、最長11月まで初回の接種時期を延ばすということも一応可能ではありますので、8月に送ったはがきの反応がどうなのかということを見ながら、場合によっては11月に至る前に医療機関等を通して、あるいは今後、予定しているSNSなどを通して、さらなる周知を図っていくということをこれから考えていきたいと思います。