小樽市議会 令和6年第1回定例会 2024年3月5日
教育行政執行方針と令和6年度の教育予算案について
2024年3月5日、小樽市議会の一般質問で、松岩一輝議員が「教育行政執行方針と令和6年度の教育予算案について」質問し、教育長 林秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 松岩一輝 議員
- 答弁者
- 教育長 林秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 松岩一輝
次に、第2項目、教育行政執行方針及び令和6年度の教育予算案についてであります。林秀樹教育長におかれましては、平成28年2月27日に教育長に就任され、3期8年にわたって務めてこられました。この間、新型コロナウイルス感染症が拡大し、これまでの教育活動を行うことが難しいと見込まれるときも、児童・生徒の学びを止めることなく、様々な取組を行われてきました。このたび、任期途中で退任をされるとのことですが、長きにわたり本市の教育行政に御尽力いただき、大変お疲れさまでございました。会派を代表し、感謝申し上げますとともに、今後のますますの御健勝と御多幸を心よりお祈り申し上げます。初めに、林教育長がこれまでの任期の間に重視したことや力を入れて取り組んだことを伺います。後任に提案されている北海道教育庁空知教育局義務教育指導監の中島正人氏に対して、任期途中で退任される林教育長が引き続き取り組んでほしいことや期待することについて伺います。小樽市教育推進計画に示される八つの目標の1について、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善とはどのようなことか伺います。ICT教育の推進について、学習者用デジタル教科書を市内全ての小・中学校に配備するとありますが、通常の教科書と学習用デジタル教科書の違いを例示した上で、期待される教育的効果について伺います。郷土に対する誇りと愛着を育む事業については、目標2において、ふるさと教育のほか、目標7において、文化芸術の振興については、高島越後盆踊りなどの地域の伝統芸能や無形文化財に触れる機会の提供を行うとありますが、学習過程における伝統芸能などの児童・生徒の学びや体験について伺います。いじめの防止については、最近では学校内の目に見えることに限らず、SNSやネット上のいじめが問題になっています。これらの防止活動はどのように取り組むのか伺います。目標4について、コミュニティ・スクールを新たに6校指定することで、市内全ての小・中学校で導入されることになり、地域住民との連携・協働による学校づくりを進めるとありますが、設置するだけでは機能しません。学校と地域住民との関係構築について、教育委員会はどのように支援するのか伺います。目標5について、中学校の部活動改革は、拠点校方式を採用する種目を増やすとありますが、計画について伺います。令和4年度に子どもたちが選ぶ「ふるさと100選」事業が行われました。改めて自分たちの地域を見詰め直し、ふるさと小樽のすばらしさを伝え合う事業として、大変教育効果の高い事業ですが、令和5年度にユーチューブで公開されている事業の動画の再生数は決して多いとは認められない状況にあります。この事業の目的を踏まえ、来年度以降も子供たちに同様の趣旨の活動を継続的に行うことが望ましい旨の意見を学校現場の教職員の方々より受けておりますが、教育委員会の見解を伺います。少子化により、市内の児童・生徒数は減少傾向にあるものの、教育委員会や教職員の業務状況を拝見すると、教育に関連する行政需要は日々増加し、複雑化しているように推察されます。特に学校現場をサポートする学校教育支援室の役割は、今後より一層重要になっていくと考えられますが、教員出身である指導主事の職員数を示した上で、適正な職員配置になっているのか、見解を伺います。以上、第2項目の質問を終わります。
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
松岩議員の御質問にお答えいたします。ただいま、教育行政執行方針と令和6年度の教育予算案について御質問がありました。初めに、任期中に重視したことや力を入れて取り組んだことにつきましては、学校教育においては、子供たちのための教育行政を、社会教育においては、市民のための教育行政を行うことを心がけるとともに、総合的かつ長期的な視点で効果的に事業を行うため、学校教育と社会教育を融合させた初めての計画として、小樽市教育推進計画を令和元年度に策定したところであります。具体的な取組としては、子供たちが安全で安心な学校生活を送ることができるよう、市内全校の校舎と屋内体育館の耐震化を図るとともに、通級指導教室の拡充や教育支援センターの設置を行ってまいりました。また、子供たちへの教育内容の充実を図るため、一般教職員の加配、主幹教諭の配置、ALT、学校司書をはじめ様々な教職員を増員するなど学校運営や指導体制の強化を図るとともに、児童・生徒のふるさと小樽への愛着を育み、これからの小樽を担う人づくりの取組として、小樽港内遊覧屋形船への乗船や潮ねりこみ参加を全小・中学校に拡充するなど、ふるさと教育の充実に努めてまいりました。また、社会教育の分野では、新総合体育館の建設に向けた事業をスタートさせたほか、小樽が誇る文化遺産の保存や活用を図るため、小樽市歴史文化基本構想を策定し、小樽市指定文化財の指定や日本遺産の取組につなげるとともに、重要文化財旧日本郵船株式会社小樽支店の保存修理工事についても完工のめどをつけられたのではないかというふうに考えております。次に、後任の教育長に対し、引き続き取り組んでほしいことや期待することにつきましては、子供たちや市民の皆様の視点を大切にしながら、様々な学校教育上と社会教育上の課題に向かって果敢に取り組んでいただきたいと考えており、その結果として教育行政が子供たちや市民の皆様が主役となる活力あるまちづくりの牽引役として機能できるよう期待をしているところであります。次に、主体的・対話的で深い学びに向けた授業改善につきましては、主体的・対話的で深い学びは、学習する子供の視点に立ち、子供たちが見通しを持って粘り強く学習に取り組み、互いに協働することや教員と対話をすることなどを通じ、自己の考えを広げ深めるとともに、知識を相互に関連づけて、より深く理解していく学びであり、これを実現するため教員が日常的に授業を振り返りながら、子供たちが中心となる授業に改善していくことであります。次に、通常の教科書と学習者用デジタル教科書の違いと期待される教育的効果につきましては、学習者用デジタル教科書は紙の教科書とは違い、1人1台端末上での拡大表示や、漢字に振り仮名を表示することのほか、特に外国語におきましてはネイティブスピーカーの音声による読み上げ、再生速度の変更などがあります。これらの機能を活用することで、これまで以上に子供たち一人一人に応じた学習を進めることが可能になるなどが効果として期待されます。次に、学校における伝統芸能など児童・生徒の学びや体験につきましては、国や市の指定文化財である松前神楽、高島越後盆踊りの行事、向井流水法、忍路鰊漁撈の行事の四つの保持団体が、ふるさと教育と文化財の伝承という両方の観点から、市内小・中学校へ講師を派遣し、地域に根づく伝統芸能や文化財を学ぶことや、踊りや泳法などが体験できる民俗芸能伝承事業を実施しており、今後も引き続きこの取組を継続してまいります。次に、SNSやネット上のいじめに対する防止活動の取組につきましては、市内中学校区において、インターネット上のいじめ防止等について子供たちが主体的に話し合う、小樽いじめ防止サミットを開催するとともに、各小・中学校では、子供たちにとって身近な事例などを題材に、外部講師等による情報モラル教室を実施しているところであります。今後も、これらの取組を継続するとともに、啓発動画を作成するなどして、子供たちや保護者に注意喚起することで、ルールやマナーを身につけさせる取組を強化してまいりたいと考えております。次に、コミュニティ・スクールに対する学校と地域住民との関係構築のための支援につきましては、小樽市教育委員会では、コミュニティ・スクールの運営主体である各学校運営協議会の運営経費や児童・生徒、保護者、地域の方を対象とした講演会の開催経費などについて支援を行うほか、各学校運営協議会の特徴的な取組など、他の協議会の活動の一助となるような情報の発信を引き続き行うとともに、今後は、活動状況の調査を通じて各協議会の課題や要望を把握し、学校と地域住民の関係構築に資する支援の方法や課題解決に向けての取組について検討してまいりたいと考えております。次に、部活動指導員の増員につきましては、令和6年度に部活動を新設することに伴い、部活動指導員を新たに採用する予定であります。また、拠点校方式の採用種目につきましては、現在、実施しております陸上競技やサッカーと茶道を引き続き実施するほか、令和6年度には軟式野球と男女のバレーボールに加え、文化系の部活動を3種程度開設する予定であります。今後につきましては、引き続き、校長会や市内のスポーツ団体、文化団体と協議してまいりたいと考えております。次に、「ふるさと100選」事業と同様の趣旨の活動を継続することにつきましては、令和4年度に市制施行100周年の記念事業として、子供たちが校区にある自分のお勧めの場所等について話し合う活動を通して、ふるさと小樽のよさに気づき、郷土愛を育むことを目的とした、子どもたちが選ぶ「ふるさと100選」事業を実施したところでありますが、令和5年度には、本事業で選んだ場所を遠足で巡った学校もあることを承知しております。今後、「ふるさと100選」事業の趣旨は、ふるさと教育にとって重要であると考えておりますので、どのような活動を行うことができるのか、校長会と協議してまいりたいと考えております。次に、指導主事の適正な職員配置につきましては、これまでも業務量と職員数について検証を行ってきており、平成27年度、令和元年度にそれぞれ1名ずつ増員し、現時点では7名の配置となっております。現在の配置につきましては、道内他都市と比較しても少ない人数ではありませんが、学校教育の様々な課題への対応が必要な部署のため、近年、指導主事の業務が増加する傾向にありますので、業務量と職員数について適正な配置となっているか、今後も検証してまいりたいと考えております。