小樽市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月13日
(1)公共交通の在り方について/(2)通学バス助成について
2023年12月13日、小樽市議会の一般質問で、高野さくら議員が「公共交通の在り方について」「通学バス助成について」について質問し、市長 迫俊哉、教育長 林秀樹、福祉保険部長 勝山貴之が答弁しました。
- 質問者
- 高野さくら 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 林秀樹、福祉保険部長 勝山貴之
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 高野さくら
一般質問をします。まず、公共交通の在り方について伺います。小樽市内の路線バスの冬ダイヤが今年12月1日から改正されました。これまでも市内バス路線運行便数は度々変更されていますが、2020年から2021年は1,000を超えていた路線バスの便数が、現在は895便です。このまま便数が減ることになれば、4年後には500便になってしまいます。市長は、新型コロナウイルス感染症拡大により、市内路線バスの収支悪化、バス路線の減便はやむを得ないと以前答弁していましたが、市民からは、仕事帰りに乗っていたバスがなくなり困っている、このまま減便が続くのであれば市外への転出も考えるなどの声が聞かれます。バスの減便は市民生活に影響があるだけではなく、市内経済や人口減少にも大きな影響があると考えます。市長は、バスの減便についてどのように捉えていますか。市民生活に影響が出ても仕方がないという立場でしょうか。まちづくりや住民の足を守っていく立場から、公共交通の在り方について、行政としてバス路線維持をするための検討が必要ではないでしょうか。市内のバス路線の減便は、バスの利用者が減っていることやバスの運転手不足により、便数を確保することが困難だと言われています。これまで、バスの利用促進の取組として、マイカー通勤自粛キャンペーンの実施やバスロケーションシステム、免許返納者、転入者への公共交通に関する情報提供の実施を行っています。朝・夕方の通勤や通学の時間帯はバスの利用客が多く、混雑している状況ですが、日中の利用者は少ない傾向があります。日中の利用客を増やし、利用促進に取り組むことが必要ではないかと考えますが、日中の利用促進の取組はされているのでしょうか。また、取組に対する市長の見解をお聞かせください。全国的にバスの運転手不足は言われています。小樽市内でも、バスの運転手確保に苦慮されています。本市では、広報おたるに乗務員募集の広告を出すことや乗務員を主役にした動画の撮影などをしています。新たな対策として、何か考えていることはあるのでしょうか。大分県別府市では、公共交通事業の運転手不足解消のために、別府市に移住し、バスやタクシー運転手として就職した方に対し支援金を出す移住支援金交付制度を行い、佐賀市では、2種免許取得費を補助、三重県では、60歳になる消防職員をバス運転手として活躍ができるよう取組をしています。本市では、今年から保育士確保策として、就労1年、3年、6年の方に補助金の交付を行っています。他都市の事例を見ながら、運転手不足の解消について考える必要があるのではないでしょうか。市内に居住されている70歳以上の方に交付されているふれあいパス制度は、1977年に本市議会へ70歳以上のバス料金を無料にしてほしいとする請願が提出され、多くの市民や団体からの要望により、1997年に実現されました。事業目的に「高齢者が積極的に社会に参加し、ふれあい、もって心身の健康の保持と生きがいの創出に資すること」とされていることからも、本市にとっても重要な制度となっています。しかし、無料から始まったこの制度は、1乗車当たり100円と有料化が行われるなど制度改正が度々行われ、2021年度からは、ふれあいパス制度の回数券発行制限が年間12冊に制限されました。2015年に行ったふれあいパス利用状況調査結果では、購入者1人当たりの平均購入冊数は12.2冊。15冊までの利用者が78%あったことを考えたら、12冊では足りないという声が出るのも当然です。この間にも、日本共産党小樽市議団には、住む地域によって2路線使わないと病院に行けないなど利用の違いがあるのに一律に制限するのはおかしい、以前のように制限を設けないでほしいなどの切実な要望が今も届いています。冊数制限が行われた次の年には64.6%から交付率が10%も下がり53.7%になっていることからも、以前よりも使いづらくなっていることの現れではないでしょうか、より利用しやすい制度にしていくためにアンケート調査を行い、市民の利用実態や考えを把握することを求めます。お答えください。以前は、バス乗車証を降車時に提示してから回数券を出さなければ利用できなかったふれあいパスが、乗車証が不要となり、利用者からは、荷物が多いとき、つえを持っているときは乗車証を見せるのが大変だったので、回数券のみになって助かっているといった声も聞いています。しかし、回数券は、小樽駅前ターミナルやオタモイ、真栄の各営業所、バスの車内で購入しないとならず、バス車内では在庫に限りがあり、また、乗客が多いと買い求めづらいという声があります。これら以外で回数券を購入できる場所を増やすことが必要ではないでしょうか。ふれあいパスの制度目的は、高齢者の社会参加による生きがいづくりと健康保持です。市長は、利用目的や使用回数を踏まえた上で、対象者の増加やそれに伴う事業者の負担に鑑み、将来にわたって制度を維持するよう継続性と公平性に見直しをしたと言い、当面は現制度内容を維持していくと、これまでの議会答弁でも話しています。現制度内容にして3年目になります。ふれあいパスの利用を増やすことは、高齢者の社会参加を促すことだけではなく健康保持にもつながります。市民満足度向上や高齢者の健康維持のためにも利用制限をやめて、より利用しやすい制度にしていくことを求めます。お答えください。最後に、通学バス助成について伺います。北山中学校と末広中学校の2校が統合され、2017年4月には新しい学校として開校し6年目となりました。北陵中学校は北小樽唯一の中学校であり、市内の中学校でもバス通学をしている生徒が多い学校となっています。通学距離が長くなる生徒の保護者などから、通学に対する心配の声や不安の声が統合前後にあり、この数年の中でも同様の不安の声が聞かれますが、そのことについてどう思われておりますか。小樽市では、バス通学助成を行っていますが、最初から行われていたわけではありません。1993年度に小学生のみを対象とし、バス利用している保護者に対して通学定期の半額を助成し、その要件は2キロメートル以上という距離要件で、対象期間も3か月という限定でした。その後は、対象者を中学生にも拡大し、住民からは議会に何度も通年助成を求める陳情が上がるなど住民運動が実り、2007年度には定期代を通年助成全額補助となり、小学生は2キロメートル以上、中学生は3キロメートル以上の通学距離がある方に対してバス通学助成の実施がされることになりました。北陵中学校では、全生徒226人在籍のうち87人がバス通学をしています。そのうち3キロメートル未満の8名は、バス通学助成が出ないため実費です。私は、以前の議会質問で、3キロメートル未満でも冬期間はバス通学助成をすることはできないのだろうかと聞いたところ、特別交付税の算定基準が、豪雪地帯において3キロメートル以上であることなどから通年バス通学助成は難しいという答弁でした。学校を統廃合することによって費用負担をすることになったわけですから、バス通学助成をするべきではないでしょうか。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
高野議員の御質問にお答えいたします。初めに、公共交通の在り方について御質問がありました。まず、バスの減便につきましては、バス利用者の減少による収益の悪化に加え、バスの乗務員不足の深刻化により、運行便数を維持したままでは路線の維持が困難なため、減便はやむを得ないものと考えておりますが、路線を維持することによって、市民生活を支えてまいりたいと考えております。次に、バス路線を維持するための検討につきましては、これまでも市ではバス事業者に対し、市内バス路線の収支不足に対する補助やバスロケーションシステム導入による利用促進策など、路線維持のための施策を実施しておりますが、今後も路線を維持していくためには、利用促進策だけではなく、深刻化する乗務員不足への対応として、引き続き国に対し北海道市長会を通じて雇用の確保及び定着に向けた支援制度の創設を要望すると同時に、市としても、事業者とともに対策を検討する必要があると考えております。次に、日中の利用促進の取組につきましては、現在、日中に焦点を当てた利用促進策としては、SNSを活用した情報の発信、免許返納者や転入者に対する情報提供のほか、バスロケーションシステムの活用の周知などを実施しておりますが、今後もこれまで実施してきた利用促進策を継続するとともに、新たな取組を検討することにより、日中を含めた全体の利用促進を図ってまいりたいと考えております。次に、乗務員の確保に向けた新たな取組につきましては、今年度、市内の小・中学生が将来の職業選択肢の一つとして認識いただくことを目的とし、バス事業者が実施する体験教室への参加について小・中学校に依頼しております。また、乗務員不足の解消については、他都市の取組事例も参考にしながら検討していく必要があると考えております。次に、ふれあいパス事業のアンケート調査につきましては、平成28年度に市民アンケートを行い、令和3年度に制度の見直しを行ったところでありますが、将来的に制度の見直しを行う場合には、市民の皆さんの御意見に耳を傾けながら、利便性が向上するような仕組みを検討してまいりたいと考えております。次に、回数券の購入場所につきましては、購入チケットを用いて回数券を購入してもらう仕組み上、回数券の在庫管理、事業費の請求、販売手数料の支払いなどの課題が多いため、バス車内やバス事業者の営業所以外での回数券販売は難しいものであると考えております。次に、ふれあいパス事業の在り方につきましては、本事業は多くの市民の皆さんに利用されており、重要な事業であると認識をしております。限られた財源の中で今後も事業を継続するために、購入上限を設けることは必要であると考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
高野議員の御質問にお答えいたします。通学バス助成について御質問がございました。初めに、北陵中学校において、通学距離が長い生徒の保護者からの不安の声につきましては、長距離の通学に対する不安の声は、ここ数年は市教委には届いておりませんが、負担があることは認識しておりますので、少しでも通学がしやすいように、一定以上の距離をバスで通学する児童・生徒に対しては、バス通学児童・生徒に係る通学費助成事業実施要綱に基づき、通学に要する費用を助成しているところであります。次に、通学距離が3キロメートル未満の費用負担を生じた生徒に対するバス通学助成につきましては、通学費助成に対する特別交付税は、通学距離の片道で小学生は4キロメートル以上、中学生は6キロメートル以上が対象となっておりますが、本市は、国が定める豪雪地帯の基準を適用していることから、小学生2キロメートル以上、中学生3キロメートル以上を対象として、市内全小・中学校の該当する児童・生徒に助成していることから、北陵中学校において3キロメートル未満へ助成を拡大することは難しいものと考えております。(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
再質問 5番 高野さくら
それでは、何点か再質問したいと思います。まず、日中のバスの利用促進の取組についてや、ふれあいパスについても伺ったのですけれども、先ほど答弁がありました。私は、ふれあいパスの冊数制限を行ってから、やはり利用できる対象者は増えているのに、ふれあいパスを使ってバスを利用される方が減っていることを考えれば、利用制限をやめることで日中のバスの利用促進にもつながって、高齢者の健康維持や社会参加につながるというふうに考えます。そういった点からも、ふれあいパスの制限はしないほうがいいのではないかというふうに思うのですけれども、その点について、まずお考えをお聞かせください。あと、バスの運転手の確保についてもお伺いいたしました。これからバスの運転手の時間外労働の上限規制も始まって、ますますバスの運転手の確保は必要だというふうに思います。全国的にもバスの運転手不足というふうに言われていますけれども、道内のバスの運転手の平均年齢が50歳代というふうなことを考えても、やはり運転手確保策は本当に早めにやっていかなければいけないのかというふうに思うのです。答弁では、検討したいような答弁があったのですけれども、前向きにぜひ検討していただきたいと思うのですけれども、前向きな検討だということでよいのか、その点、伺いたいと思います。あと、通学バス助成について伺いました。ここ最近は不安の声が聞かれないというような答弁だったのですけれども、でも実際に不安の声が今もあるわけです。特に秋から冬にかけては、周りが、外が暗くなるのも早いですから、子供の安全対策の観点から心配の声が聞かれています。本当は通年助成すべきだというふうに思うのですけれども、冬期間の数か月だけでも、難しいとは言っていましたけれども、難しいというだけで助成することはできないわけではないと思いますので、ぜひ検討していただきたいと思いますので、再度、答弁をお願いします。
答弁 市長 迫俊哉
高野議員の再質問にお答えいたします。運転手の確保策についてお尋ねがありましたけれども、地方自治体でどんなことに取り組めるかということは非常に難しいかというふうに思っております。高野議員の御質問の中にもありましたけれども、ドライバーを採用したバス事業者に対して、あるいは就職した方に対して支援金を出すということは考えられますけれども、効果としてどれぐらいあるのかというのは、なかなか把握は難しいのではないかというふうには思っております。ただ一方で、道路交通法が改正されておりまして、大型2種の免許要件というか年齢要件が引き下げられたりしていますし、今、国でも、外国人労働者の在留資格としてドライバーを加えてはどうかというような検討をされているとは私も認識もしておりますけれども、やはりそういった国の法律改正ですとか制度改正によらなければ、抜本的にドライバー不足を解消していくというのは、基本的には私は難しいのではないかというふうには思っております。ただ、我々としてできることがあれば、高野議員から前向きに、また積極的に考えていただきたいというお話がありましたので、この辺りは地元のバス事業者と、地元自治体としてできることはしっかり前向きに考え検討していきたいというふうに思っておりますけれども、基本的には、やはり国に頼るところが大きいのではないかと思っておりますので、我々の取組と並行して、北海道市長会などを通じて、ドライバー確保の要請などは国に対して行っていくことも併せて必要なのではないかというふうに思っているところでございます。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 福祉保険部長 勝山貴之(福祉保険部長は2025年3月まで)
高野議員の再質問にお答えいたします。私からは、ふれあいパスの冊数制限の件でございますけれども、日中のバスの利用者が減っている理由の一つとして、ふれあいパス冊数制限があるのではないかというお話でしたけれども、バスの利用が減っている、いろいろな理由があると思います。この間、コロナ禍もありましたので、そういう形で外出を控えたということもあったとは思いますけれども、ふれあいパスの冊数制限が直接バスの利用減につながっているというふうには考えてはおりません。ただ、冊数制限につきましては、これまでも何回も御答弁させていただいておりますように、この事業を安定的に継続させていくために、皆さんの議論を踏まえて制度改正をしたという中で冊数制限を設けさせていただいたということでございますので、これは御理解いただきたいと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
高野議員の再質問にお答えいたします。通学距離の見直しをすべきではないかと、せめて冬期間だけでも検討できないでしょうかという御質問かというふうに思います。先ほどの本答弁でも答弁させていただきましたけれども、特別交付税の支給対象の基準値ですけれども、小学生が片道4キロメートル以上、中学生が片道6キロメートル以上、豪雪地帯においては、それぞれ2キロメートル以上、3キロメートル以上ということになっているというお話をさせていただきましたけれども、本市につきましては、国が定める豪雪地帯の基準を適用しているということで、現状では通学距離の見直しについて検討することは難しいものと考えておりますが、児童・生徒の通学に対する環境整備ということは大切だと認識しておりますので、私どもで北海道都市教育委員会連絡協議会を通じて、道や国に対して、現在、スクールバスへの支援も含めて、北海道の地域性に配慮した新たな補助制度の創設などの財政措置について要望を行っているところでございます。(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
再々質問 5番 高野さくら
再々質問させていただきます。1点伺いたいと思います。通学バス助成についてなのですけれども、今、道に対してもいろいろ要望していきたいというような答弁があったのですけれども、それは必要なことだと思いますし、要望していただきたいというふうに思うのです。ですけれども、最初に本質問でも私が話しましたけれども、やはり少しずつでも、この間も、今までは3か月のみ限定だったものを延ばしたりなどということで助成を広げてきた経過が小樽市であるわけです。実際に通学に対する不安の声もあるということで、子供の安全対策の観点から、ぜひ検討していただきたいというふうに言っているわけで、検討はしませんではなくて、検討はしてほしいということなのです。なので、ぜひもう一度お願いいたします。
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
高野議員の再々質問にお答えいたします。通学距離の見直しについてでございます。子供たちの安全対策として通学助成の距離を短くしていただきたいというお話でございますけれども、国の基準に準拠しているということもございます。それから、10万人以上の他都市の状況等も勘案して、これまでも私どもとしても検討してきました。そういった中で、助成の在り方について、北海道の特殊性という冬の厳しい状況もあるということも踏まえて、道や国に対して、地域性を配慮した新たな補助制度の創設ということを要請しているということでございますので、何も検討していないわけではなくて、私どもとしても、財源の問題は非常に大きい問題がございますので、そういったことも含めて制度の創設について要望しているところでございますので、御理解いただきたいというふうに思っております。