小樽市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月13日
(1)蘭島地域の医療体制について/(2)石狩湾新港の内貿航路について/(3)潮見台のバス停留所について
2023年12月13日、小樽市議会の一般質問で、小貫元議員が「蘭島地域の医療体制について」「石狩湾新港の内貿航路について」「潮見台のバス停留所について」について質問し、市長 迫俊哉、保健所長 田中宏之が答弁しました。
- 質問者
- 小貫元 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、保健所長 田中宏之
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 小貫元
一般質問をします。初めに、蘭島地域の医療体制について質問いたします。蘭島・忍路地域には、かつて地域の医療を担ってきた蘭島医院がありましたが、2005年に閉院しており、現在、医療施設がない状況です。小樽市は第7次小樽市総合計画の基本計画において、地域医療の項で施策の内容を示し、良質で安全な医療の提供を一つとして掲げています。そして、かかりつけ医を持っている市民の割合を増やすとしています。さらに、市民アンケート指標として、安心して医療を受けられる環境が整っていると感じている市民の割合も2019年より増やすとしています。これらの目標を達成するには、近くに医療施設があることが望ましいと思いませんか。市長の思いを聞かせてください。市保健所によると、市内の医療施設は92か所で、このうち、施設内の医務室や夜間急病センター、保健所などを除くと80か所です。この80の医療施設を中学校区別に分けると、少ない校区は向陽中学校区、望洋台中学校区が1施設、忍路中学校区は一つもありません。話は変わりますが、厚生労働省は、地域包括ケアシステムの導入に当たり、おおむね30分以内に必要なサービスが提供される日常生活圏域を単位として想定していると説明し、この日常生活圏域とは、具体的には中学校区としています。市民の医療を受ける権利を守るためには、医療施設は最低でも中学校区に一つ以上が望ましいと思いませんか。市長の見解を示してください。また、医療施設を中心として半径4キロメートルの円を描きますと、円から外れる地域は、小樽市内では銭函4丁目、5丁目、張碓町と新光町の間の一部、そして忍路、蘭島地域になります。この4キロメートルとは、へき地保健医療対策等実施要綱により、無医地区の条件として、原則として、医療施設がない地域で、当該地区の中心的な場所を起点として、おおむね半径4キロメートルの区域内に50人以上が居住している地区であって、かつ容易に医療施設を利用することができない地区に照らして地図に落としたものです。無医地区やそれに準じる準無医地区に該当するとは言いませんが、医療施設の配置として参考にできる距離要件です。このようなことを考慮すれば、自治体として、この地域の住民に医療を提供する制度を確立することが必要ではないでしょうか。例えば、曜日を限定して、廃校になった学校施設を利用した市立の診療所や民間診療所の誘致も一つの手法です。市として具体化に向けた検討を求めます。お答えください。奈良県宇陀市では、昨年4月より動く診療所がスタートしました。移動診療車には、医師、看護師が同乗し、エックス線撮影、血液検査、心電図、エコー検査など、診療所とほぼ同等の医療機器が搭載されています。診療は、火曜日、水曜日、金曜日のそれぞれ2時間です。北海道の2021年度の統計では、小樽市の医療施設数、病院と一般診療所の合計と対10万人との率は、人口10万人以上の市で函館市に次ぐ2番目に多い状況であり、人口の割に医療施設が多い自治体です。しかし、個人病院が地域医療を支えている地域では、今後、蘭島地域だけでなく医療提供が難しくなってきます。将来的な課題として、このような移動診療車の導入についてどのように考えますか、お答えください。次に、石狩湾新港の内貿航路についてです。昨年、石狩湾新港では、秋田港とのコンテナ貨物の移出入がありました。これは、昨年8月の大雨の影響でJRが利用できなくなり、船で代替したからです。ただ、私が心配するのは、このことが石狩湾新港と本州日本海側の港を結ぶ航路のためのトライアルであってはならないということです。市長は、今回の代行輸送について、小樽港ではなく、石狩湾新港を利用したことについてどのように思っていますか。11月21日の石狩湾新港管理組合議会で、このことを受け、内貿コンテナ定期航路に手を出すつもりはないと明言してくださいと質問しました。答弁では、物流の停滞を回避するためと、ここまでは事実を述べました。それに加え、過去には内貿定期コンテナ航路が就航、内貿貨物の潜在的な需要が十分見込まれるため、企業のニーズの把握に努めるとまで答弁しました。限られた日本海側の物流を小樽港から奪う気満々だと私は捉えました。もともと、管理組合は港湾計画改訂のときから中央水路を掘り込み、内貿定期航路の整備を考えていました。これに対して小樽市がどういう態度を取ったか。当時の迫俊哉総務部長は、本会議で次のように答弁しています。ほかの港から石狩湾新港に荷物を持ってくることにつきましては、基本的にゼロサムの話でして、北海道全体として荷物が発生するわけではないですし、北海道全体の発展に寄与するわけではないと管理組合に申し上げてきた。結果として、内貿のバースにつきましては既定計画どおりというふうにされたと。それから海上取扱貨物の動向が変わったかといえば、北海道の内貿貨物は2013年の1億7,053万トンから2020年には1億5,687万トンと減少傾向です。私は、北海道の海上取扱貨物の現状から、石狩湾新港に内貿定期航路は必要ないと考えますが、市長の考えをお聞かせください。石狩湾新港管理組合が行う内貿定期航路実現に向けた取組に対して、小樽市はどのように対応していくのかお答えください。最後に、潮見台のバス停留所について質問します。小樽駅に向かう潮見台のバス停留所は、高速バスと路線バスの二つがあります。このうち、路線バスのバス停は、勝納親睦町会の方や潮見台中学校付近の方などが主に利用しています。潮見台小学校横の市道水産学校裏通線と国道5号の交差点から少し歩かなければなりません。古くから近所に住んでいる方からは、地下歩道の出口辺りに以前は設置されていたので戻せないかと要望を受けました。バス停の設置は、交通への支障、安全の確保など、様々な検討がなされて現在のところに設置されていると承知しています。しかし、確かに潮見台中学校や潮見台小学校から国道に出るには、どちらも坂道なのです。さらに、国道を渡るには地下歩道を通らなければなりません。高齢になれば、ますます大変になります。以前のように、地下歩道出口付近にバス停を移動できないか、バス事業者と協議を重ね、地元町内会からの意見聴取などをしてほしいと思いますが、現時点での市の考えを示してください。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
小貫議員の御質問にお答えいたします。初めに、蘭島地域の医療体制について御質問がありました。まず、近くに医療施設があることが望ましいとの見解につきましては、多くの市民の皆様は、できる限り住まいの近くにかかりつけ医療機関などの医療機関があることを望んでいるものと考えております。次に、中学校区ごとに一つ以上医療施設がある状態についての見解につきましては、市内の各所に医療機関が所在することにより、かかりつけ医療機関などへの通院が容易になるものと考えますが、そもそも自由開業医制の下で医療機関の開設に何らかの地理的基準を設けることは難しいものと考えております。次に、蘭島地域などでの診療所の開設や誘致につきましては、直ちに同地域において医療機関を開設、誘致することは難しいものと考えておりますが、地域の事情を伺いながら、どのような対応ができるか検討してまいりたいと考えております。次に、移動診療車の導入につきましては、交通の便が悪い過疎地域における新たな医療提供の形式であると認識しておりますが、直ちに導入を目指すことは難しいものと考えております。今後、将来的な導入の可能性について、医師会などと意見交換を行ってまいります。次に、石狩湾新港の内貿航路について御質問がありました。まず、小樽港ではなく、石狩湾新港が代行輸送に利用されたことにつきましては、代行輸送は、大雨の影響を受け、秋田県内のJR奥羽線が寸断されたことによる物流の停滞を回避するために実施されたものであり、JR貨物が緊急対応として代行輸送経路を検討し、石狩湾新港の利用を決定したものであり、同社の判断によるものと認識しております。次に、石狩湾新港の内貿定期航路の必要性につきましては、石狩湾新港管理組合から具体の航路が示されていないことから、現時点では判断できませんが、取扱貨物量の減少など、小樽港のフェリーに影響があってはならないものと考えております。次に、内貿航路実現の取組に対する本市の対応につきましては、石狩湾新港管理組合が内貿定期航路の実現に向けて取り組むようであれば、本市といたしましては、現在のフェリー航路を含めた小樽港の権益の堅持を念頭に対応してまいりたいと考えております。次に、潮見台のバス停留所について御質問がありました。小樽駅に向かうバス停留所の移設につきましては、当該停留所は、要望者の方がお住まいの地域だけではなく、他の地域にも利用者がいることから、一つの地域の御要望だけで停留所を移動させることは困難なものと考えております。(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
再質問 6番 小貫元
再質問をいたします。最初に、蘭島地域の医療体制について、医療施設は近くにあったほうがいいだろうというお話と、中学校区に一つ以上が望ましいと思わないかということに対しては、地域基準を設けることは難しいという見解を示していただいたのですけれども、ここで質問したのは、基準を設けたらどうかという話ではなくて、大体、中学校区に一つぐらいあったほうが望ましいと思わないかという市長の思いを聞いたので、そのことについてお答えいただきたいと思います。同様に、総合計画の中で、このようにかかりつけ医を持っている割合を増やすと決めたのですけれども、しかし、実際にはそうなっていないという実情がありますけれども、こういうことについてどう考えているのか、お答えいただきたいと思います。あと、医療施設を誘致することは難しいというお話なのですけれども、ただ、意見は聞いていただけるような答弁だったので、ぜひ具体的に町内会等に意見をお伺いするような機会を設けていただきたいと思いますが、ここについて、もう少し詳しくお答えいただきたいと思います。次に、石狩湾新港の問題ですけれども、JR貨物の判断だと。そのとおりなのです。ただ、苫小牧港が既に秋田港とのルートがあるのに、なぜ石狩湾新港に行ったのかと。やはりそこには、恐らく石狩湾新港のポートセールスなりなんなりが影響しているのではないかというのがあると思うのです。だから、こういった事態に、常に小樽港の貨物を狙っていくという、やはり攻めの姿勢が今後、必要ではないかと思うのですけれども、これについてお答えいただきたいと思います。あと、内貿定期航路についてですけれども、小樽港に影響があってはならないということですけれども、そのとおりだと思うのです。やはり、苫小牧港との、太平洋側との関係がある中で、石狩湾新港と小樽港で日本海側の物流を奪い合っていては意味がないと思うのですけれども、仮にそうなった場合の影響があってはならないということなのですが、石狩湾新港で実施された場合に、小樽港への影響というのはどのように考えているのか、このことについて答弁をお願いいたします。
答弁 保健所長 田中宏之
小貫議員の再質問にお答えいたします。私からは、蘭島地域の医療体制についてお答えしたいと思います。まず、一つ目の中学校区程度の地域の範囲で医療施設が最低でも一つ以上あることが望ましいと思わないかというお尋ねでありますけれども、市民の立場からいたしますと、そのように近くに医療機関があることが望ましいということは、議員の御指摘のとおりかというふうに思います。それから、二つ目の総合計画にも掲げている、かかりつけ医を持つ市民の割合を増やすための方策ということですけれども、今般の新型コロナウイルス感染症対策の中でも、まずはかかりつけ医にかかりましょうということを働きかけさせていただきましたけれども、加えて、今後、国の制度の中で、かかりつけ医機能を医療機関からの情報提供制度の中で積極的に発信をしていこうという新たな制度が始まりますので、そうしたところを通しても、保健所設置市としても、そういったものを見ていただくように市民に働きかけていくということを進めて、かかりつけ医を持つ方を増やしていきたいというふうに思います。それから、3点目の蘭島地域の町内会の方々の意見を直接聞いてはいかがかというお話がございましたけれども、この点については、できるだけ私どもが直接お話を伺う方向で、まずは地域の医療事情がどうなっているのか伺ってまいりたいというふうに思います。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 市長 迫俊哉
小貫議員の再質問にお答えをさせていただきます。石狩湾新港の内貿貨物に対する思いというのは、先ほど御質問の中にもありましたけれども、私が総務部長時代にお答えした考えと全く変わっておりません。まだ具体的に何も決まっておりませんので、小樽港がどういうふうに、小樽市としてどのような姿勢を示していくか、あるいは小樽港への影響も問われましたけれども、航路も決まっているわけではありませんし、規模も分かりませんので、この小樽港への影響については、お答えすることは今の時点ではできないかというふうに思っております。私どもの姿勢といたしましては、先ほど御答弁をさせていただきましたように、小樽港のフェリー航路を含めて、小樽港の権益を堅持する、そういう姿勢で臨んでいきたいというふうに思っております。小貫議員の御質問の中にもありましたけれども、管理組合で内貿貨物の潜在的な需要が十分見込まれるというような管理組合の御答弁があったという趣旨でありますけれども、内貿航路の需要が十分見込めるというような状況であれば、各港湾管理者がそれぞれの既存の内貿航路の利用促進を一生懸命やっているわけですから、北海道としてはそういう後押しをむしろしっかりやってもらいたいという思いでいることだけはお答えさせていただきたいというふうに思っております。(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
再質問 6番 小貫元
まず、医療のほうは話を伺う方向でということで、町内会との関係を答えていただいたのですけれども、石狩湾新港のほうは、市長も恐らく思いは似たようなところにあるのかということで受け取っていました。これを質問したのは北野元議員でした。当時、私は予算特別委員会で隣に座っていて、こういう答弁をするのだと思いながら話も聞いていました。ただ、確かに2024年の問題があって、仮に貨物が増えたとはいえ、小樽港はもう過去にフェリー貨物で今の倍を扱ってきたわけですから、そうしたらそれ以上、日本海側ルートで増えるのかと言ったら、そこまで確かに増えるのだったら、お互いが一緒に北海道の発展のためにやっていこうという話は分かるのですけれども、そこまで見込めない場合であれば、市長も北海道に対する意見は言っていましたけれども、今時点で判断できないという部分があるにしろ、やはり現状のままでは明確に反対していくべきではないかと思います。苫小牧港は、もう既に敦賀便経由で九州まで手を出していますから、こういったところで、日本海側の物流をこの小樽港が担うのだという気持ちを、北海道にも、管理組合にも、強く発信していただきたいというふうに思います。これについて答弁をお願いいたします。
答弁 市長 迫俊哉
小貫議員の再々質問にお答えいたします。日本海側の物流を小樽港が担うということで、石狩湾新港の内貿航路については反対をする意思を示せということでありますけれども、たしか私が総務部長としてお答えをさせていただいたときというのは、石狩湾新港の長期構想か何かを議論している際だったというふうに記憶しております。いずれにいたしましても、構成員として、長期構想が一応認知されているわけでありますので、我々としては、あからさまに反対という立場はなかなか取りづらいというふうには思っておりますけれども、ただ、今、小貫議員の御質問の中にもありましたけれども、貨物については石狩湾新港だけの問題ではなくて、もっと北海道全体を視野に入れて、北海道全体で貨物がどのように動いているのか、取扱貨物量がどういうふうになっているのか、そういった客観的な事実を示していただいた上で、我々の態度は表明していきたいというふうに思っております。