小樽市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月11日
地域共生社会について
2023年12月11日、小樽市議会の一般質問で、下兼薫議員が「地域共生社会について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 下兼薫 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 16番 下兼薫
次に、地域共生社会についてお伺いします。先ほどの男女共同参画にも密接に関連する地域共生社会について、この項でお伺いいたします。制度、分野ごとに縦割りや支え手、受け手という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が我が事として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて丸ごとつながることで、住民一人一人の暮らしと生きがい、地域を共につくっていくのが地域共生社会です。社会福祉法では、地域生活課題の解決を図るために、地域のつながりを再構築し、子供から高齢者まで性別や年齢、障害の有無にかかわらず、全ての人々が住み慣れた地域で助け合い、支え合いながら安心して暮らせる地域づくりを進めることを地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者に求めています。小樽市においても地域福祉を取り巻く環境の変化や課題に対応するため、令和3年度から令和5年度までの3年間を計画期間とする、第1期小樽市地域福祉計画を策定しました。「つながりを持てる地域づくり」、「「助けて」と言える地域づくり」、「安心して暮らせる地域づくり」の三つの目標の下、小樽市社会福祉協議会との連携を密にしながら、地域の皆様や地域活動団体の皆様と協働を深めながら計画を推進していくことを目指しています。かつては、地域の相互扶助や家族同士の助け合いなど、地域、家庭、職場といった人々の生活の様々な場面において支え合いの機能が存在しました。しかし、現在では、高齢化や人口減少が進み、地域、家庭、職場という人々の生活領域における支え合いの基盤が弱まってきています。誰もが役割を持ち、お互いが配慮し、存在を認め合い、そして、時に支え合うことで、その人らしい生活を送ることができるような社会としていくことが求められています。今年度が第1期小樽市地域福祉計画の最終年度でありますが、コロナ禍にも見舞われた中、たくさんの施策が実施されてきました。計画の中から、幾つかお伺いします。まずは地域拠点に関してです。基本目標ごとの取組では、「地域住民同士がつながるための拠点づくり」の中で、行政が取り組むこととして、モデル地区を選定し、共生型、常設型の居場所の立ち上げを目指しますとありますが、モデル地区は選定されたのでしょうか。お互いに支え合う仕組みの一つとして、ボランティアの方々の活動についても目を向けてみましょう。「地域におけるボランティア活動の推進」では、アンケートにおいて、地域活動の参加状況、ボランティア活動の参加率は13.3%と低い状況です。小樽市が取り組むこととして、小樽市社会福祉協議会と連携し、ボランティアに関する情報を発信するとあります。これまでどのような発信が行われましたか。ボランティア活動の参加促進を目的としたボランティアポイント制度などの仕組みづくりについてお示しください。同様に、市民同士が助け合う組織ではあるものの、高齢化に加え、近隣とのつながりが脆弱化する社会の中で様々な課題を抱えるのが町内会です。「町内会活動への参加促進」には、小樽市は小樽市総連合町会と連携し、町内会活動に学生や子育て中の若い世代が参加できる仕組みづくりを検討するとともに、町内会活動の情報発信に努めるとありますが、どのような検討や取組を行っていますか。また、全国的に見ても、核家族化や少子高齢者化などに起因する孤独、孤立の問題が取り沙汰されています。高齢化率の高い本市でも直面する課題であります。特に高齢の男性は、女性と比べて孤立の状況に陥りやすいとも言われます。生涯未婚率も高まり、孤独、孤立は高齢の方に限られることでもありません。性別にかかわらず、人生も多様化しているのです。男性が地域社会で孤独、孤立に陥るリスクも増大しています。小樽市として対応可能な窓口はありますか。あれば、どのような御対応をされているのか、お答えください。申し上げてきたように、これまでの数十年とは違う、複雑化した社会課題は、枚挙にいとまがありません。それに伴い、従前の行政の仕組みに当てはめたとき、制度のはざまにあって支援が困難なケースも増えています。そのため、本市ではワンストップ窓口として、福祉総合相談室が機能していると認識しております。「漏れのない相談支援体制づくり」では、困ったときに相談しやすい環境づくりの問いで一番多い回答は、「どんな困りごとでも相談できる総合相談窓口の設置」とあり、庁内に福祉総合相談室が開設されましたが、相談窓口に来られた人数を開設年からお聞かせください。今で言うアウトリーチの役割を担ってきた民生・児童委員も、成り手不足と高齢化が大きな課題であり、欠員をカバーするにも苦慮しています。マンパワーが不足することで、活動の環境は一層大変になっていくという悪いスパイラルも見受けられます。本市における民生・児童委員の数の推移では、令和元年度において、定数345人に対して336人が活動している、つまり9人が欠員となっています。欠員の補充に向けて、どのような手を打たれているのか、御説明ください。民生・児童委員は、担当する地域に暮らす身近な相談相手として本当に重要な役割を担っています。業務量の増加、課題の複雑化、多様化、相談業務の負担が増していることなどが上げられていますが、委員の方々も高齢化しています。大変な業務であることはよく知っております。何とか地域のために頑張っている委員の方々の業務改善についてもお考えいただきたいところです。続けて、いわゆる買物難民の対策についてです。地域福祉計画のアンケート調査で、交通の利便性の充実や身近な地域で買物が可能など、暮らしやすさを求める回答は54.3%にも上っています。地域に商店がない市民は、車やバスなどで買物に行かなければならず、高齢者の方々や身体的ハンディキャップを抱える方にとって、大きな不便を感じながら日常を営んでいます。同様の課題のある室蘭市では、全国初の試みとして、NPO法人が運営に当たる福祉コンビニと称するお店がオープンしました。買物が困難な高齢者の支援に特化し、配達も行う。肝になるのは、目的が営利でないため、人口の少ない地域でも店舗の継続ができるという点です。地区別ワークショップでも、北西部はお店も減り買物をするのも大変である。障害者の就労支援として買物代行などができないかという意見も出されています。小樽市は、こういった意見を進めていくお考えはありますか。先日、厚生常任委員会視察で愛知県春日井市へ赴き、本市も来年度に手を挙げる重層的支援体制整備事業について事例の御説明をいただきました。2020年に地域福祉計画を策定してから、僅か2年で重層的支援に取り組んだということです。市の職員と事業者の実務担当者で研究会を組織し、研修プログラムの開発、人材育成の体制整備に重点を置いたとのことです。視察での学びの一つとして、地域共生社会の実現に向けては、官民の連携した取組を調整するコーディネーター的な役割を担う人材が重要であるということがあります。本市も、重層的支援体制整備に向け検討する中、こうしたコーディネーター的役割の人材の必要性についてどのようにお考えでしょうか。また、春日井市では、社会福祉協議会が基幹型地域包括支援センターとして、地域包括支援センターをつなぐハブの役割を担っています。本市では、四つの圏域に分けて地域包括支援センターが存在していますが、基幹型地域包括支援センターとして、各地域包括支援センターを束ねる役割も必要であると考えます。現状、その機能を担っているのはどこで、今後どのようにしていくお考えか、お聞かせいただけますか。以上、この項の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、地域共生社会について御質問がありました。初めに、地域福祉計画における共生型、常設型の居場所の立ち上げのモデル地区選定につきましては、昨年実施した塩谷地区での地域福祉計画のワークショップの中で、居場所についての意見交換を行いましたが、居場所の形態や運営方法など課題として想定されることが多く、今計画期間中のモデル地区の選定は実現できなかったものであります。世代間交流や地域活動の促進のための居場所づくりの必要性は認識しておりますので、引き続き、第2期計画の中で検討してまいります。次に、ボランティア活動の推進につきましては、まず、ボランティア情報の発信は、小樽市ボランティア市民活動センターが、紙媒体のほかアプリやSNSを利用し、各登録団体の活動状況の周知、団体への助成金の情報提供やボランティア講座の案内などの周知を行ってきたところであります。また、本市の補助金により、令和3年度にボランティアポイント事業を開始し、福祉除雪、配食、学校支援などの活動の参加者に対してポイントを付与する仕組みづくりを進めております。次に、町内会活動への参加促進に向けた取組につきましては、町内会は、街路防犯灯やごみステーションの管理、地域の安全のための防災活動など日常生活に不可欠な役割を担っていることから、市民の皆さんに町内会の重要性を再認識していただき、活動への興味、関心を深めてもらうため、各町内会の活動の状況を市のホームページ等から発信し、周知していくこととしております。また、デジタル化を進める町内会に対し、支援を検討しているところであり、一般的にデジタルの知識や技術に明るい若年層の参加を促進できるような取組について、総連合町会と協議してまいります。次に、男性が孤立・孤独に陥った際に対応可能な窓口につきましては、性別を問わず、福祉総合相談室「たるさぽ」で困り事に関する相談を受けております。対応につきましては、その方の困り事を伺い、必要な支援制度の案内や手続に同行するなどしております。次に、福祉総合相談室開設以降の相談件数につきましては、「たるさぽ」の新規相談件数でお答えいたしますと、令和3年度476件、令和4年度211件、令和5年度が11月末時点で169件となっております。次に、民生・児童委員の欠員につきましては、全国的な問題であり、本市も欠員の解消に至っておりません。欠員の補充に向けては、この数年はコロナ禍で訪問活動が制限されておりましたが、民生・児童委員の活動を市民に知ってもらうため、広報おたるに掲載するほか、民生・児童委員は、PRカードの配布、地域の集まりでの活動の紹介を行っております。また、民生児童委員協議会会長会におきまして、周知用リーフレットを用いた勧誘活動、報道機関への記事の掲載依頼、活動のスリム化による負担軽減など、今後の欠員補充に向けた効果的な対策について検討していると伺っております。次に、買物難民の対策につきましては、地区別ワークショップで、障害者の就労支援として買物代行はできないかという御意見もありましたので、就労支援サービス事業者に、買物代行サービス実施の可能性について御意見を伺うなど研究してまいりたいと考えております。次に、重層的支援体制整備事業実施におけるコーディネーターの必要性につきましては、この事業では複合化、複雑化した相談に対応するため、行政や民間の相談窓口がしっかりと連携することが重要であります。そのためには、民間事業者との調整などを担う幅広い知識と豊富な経験を有する福祉専門職のコーディネーターの配置は必要であると考えております。次に、基幹型地域包括支援センターにつきましては、福祉総合相談室地域包括ケアグループが、各地域包括支援センターの統括、困難ケースや虐待事例などに一緒に対応するなど基幹型地域包括支援センターの役割を担っており、今後も担当していく考えでおります。