小樽市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月11日
男女共同参画について
2023年12月11日、小樽市議会の一般質問で、下兼薫議員が「男女共同参画について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 下兼薫 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 16番 下兼薫
次に、男女共同参画について伺います。男女共同参画社会とは、「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会」と定義されております。本市は現在、第3次小樽市男女共同参画基本計画の期間にあります。迫市長も平成15年3月に策定した小樽市男女平等参画基本計画から20年。男女共同参画社会への意識は社会に少しずつ浸透してきているものの、依然として性別による固定的な役割分担意識や様々な分野における男女格差が残っており、男女共同参画社会実現のために取り組むべき課題が多くありますとおっしゃっておいででしたが、我々も共感の念を持っております。直近の10年間でもライフスタイルの変化、社会情勢の変化など男女共同参画を取り巻く課題は多様化しています。そこで、第2次小樽市男女共同参画基本計画で何が課題として見えたのか、第3次小樽市男女共同参画基本計画にはそれが反映されているのか、成果指標と照らしてお尋ねいたします。初めに、男女の役割の固定化が近年どの程度解消されたかという点です。令和3年11月の市民意識調査で、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」の設問に、「同意」、「どちらかといえば同意」とする割合は全体で12.9%となっており、その割合は男性のほうが高くなっています。この回答の年齢別、男女別の傾向はどうなっていますか。同様に、「男女の地位の平等感」の結果では、学校教育以外は全て「男性が非常に優遇されている」、「どちらかといえば男性が優遇されている」の合計、特に政治、社会通念や慣習、職場の3分野においては60%を超えています。この回答における男女別、年齢別の傾向はどうなっていますか。夫婦の役割についての認識が解消に向かっていることに対して、社会的地位の性差は男性が優遇されていると感じる方は多い傾向にあることは、多少の違和を感じます。そして、市民意識調査における男女共同参画社会という言葉について知っている方の割合も全体の52%と半数を超えたものの、現実として遅れている分野も少なくない、つまり知行合一となっていないとも言えるわけです。そこで、政策方針決定過程への女性の参画の拡大についてお尋ねします。市の審議会等への女性の参画の拡大に関し、直近の女性委員の登用率はどうなっていますか。また、今後の目標は何%を目指していますか。女性参画を推進するためには、啓発の活動も重要なものと感じます。女性の人材育成と登用に関する啓発活動の充実ではどのような施策をお考えでしょうか。加えて、計画の中には小樽市の女性職員の職域の拡大と管理職等への登用促進とありますが、現在、小樽市職員の女性職員の割合と女性管理職の割合をお示しください。委員会等に出席される理事者の顔ぶれでも、男性が多いことは一目で分かります。そもそも絶対数として男性職員が多いのは理由の一つとして理解しておりますが、相対で考えても大きな伸びがあるようにも見えないことからお聞きします。女性管理職の登用率が上がらない原因は何だとお考えでしょうか。さらに、小樽市として、これから女性職員、女性管理職の登用率をどのように上げていくおつもりなのか、お聞かせください。世界経済フォーラムが2023年に発表したグローバルジェンダーギャップ指数ランキングにおいて、日本は146か国中125位と先進国の中では最下位でした。他国と比べ最も男女格差が開いたのは、政治や経済分野での女性の参画率、管理職比率です。これは、企業組織や政治家の構成メンバーが男性に偏っており、かつ、意思決定権を持つ役職には女性が不在である場面が多いということです。私たち市議会も、会派を超えて女性議員数増に取り組んでいかなくてはと自省するところでもあります。男女共同参画が必要な理由は一言、日本の国を健全な形で継続していくためです。次に、計画の基本方向1に示されている男女共同参画の意識の浸透についてお尋ねします。外向きの啓発の重要性については先ほど申し上げましたが、市役所の内向きの意識改革はどうなっているのでしょうか。男女共同参画に関する広報と啓発活動の充実では、男女共同参画の視点から見た表現方法の周知や男女共同参画に関する市職員研修の充実を図るとありますが、具体的にどのような取組をお考えでしょうか。再び意識調査のアンケートですが、調査の手法に関して次のことをお聞きします。男女共同参画に関する情報の提供と活動への支援では、市民意識調査を5年ごとに実施し、実態把握及び公表を行いますとありますが、調査対象の人数と性別、年齢をお聞かせください。次に、基本方向3の男女共同参画を阻害するあらゆる暴力の根絶について、DVに関連してお伺いします。必ずしも男女に限るものではありませんが、家の中というクローズドな場における暴力的行為は顕在化しづらく、エスカレートしやすい問題です。身体的、精神的、経済的DVを受けている方を助けるため、特に緊急性が高いケースの場合、すぐに保護できるようシェルター機能を有する施設としてハード整備が必要であると考えます。計画にも、配偶者やパートナー等からの暴力等の予防対策や発見に努める。さらに、被害者を発見した場合は緊急一時保護施設や警察など関係機関と連携し、被害者の保護等適切な対応に努めますとありますが、小樽市内に緊急一時保護施設はありますか。ないのであれば、これから保護施設を造るおつもりはありますか、お聞かせください。並行して、ソフトとして相談につながりやすい施策展開も欠くことはできません。同様に計画には女性相談等の充実では、相談員の技能や専門性の向上に努めますとありますが、現在、対応している相談員は何名いますか。対面のみならずSNS等を用いた相談体制など、昨今、様々な団体も行政区の垣根を越えて活動されていることから、そうした方々との連携の推進も要望として申し添えるところであります。当時、京都大学大学院文学研究科・文学部の伊藤公雄教授は、男性たちに男女共同参画の重要性を認識してもらうためにと題したコラムの中で次のように述べています。男女共同参画というと、やはりまだ多くの方が女性の問題と思われるのではないでしょうか。しかし、これは男性の問題でもあり、もっと言えば日本社会の未来の課題なのです。少子高齢化社会はこれまでのように男性だけが社会を支える仕組みでは維持できないと。さらに1970年代以後、日本社会で急速に拡大した、男性は長時間労働、女性は家事、育児、さらに条件の悪いパート労働という仕組みは日本経済成長を支える一方で様々な問題を生み出してきました。何よりもまずこの性別分業体制が生み出したひずみに男性たちは気づくべきでしょう。女性の持つ潜在能力に、日本の男性はいまだに気づいていないのですともあり、まさに古くから今に至るまで残り続けてきた価値観を変えていく必要性を論じています。男女共同参画を進めるには、何よりもワーク・ライフ・バランスが前提になります。ワーク・ライフ・バランスとは、単に仕事を抑制し私生活を大切にすることではなく、性別によらず合理的な役割分担をし、共に家庭、地域に責任を持つことと解釈しています。この仕組みがうまく形成できれば、子育てや高齢者介護の面でも多くのプラスを生み出せると考えるのです。もちろん性的マイノリティーの方も含めてジェンダーギャップを解消し、誰もが暮らしやすい社会を目指していくことは、小樽市としても御認識いただけているとは思いますが、一層の推進に期待しております。以上、2項目の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、男女共同参画について御質問がありました。初めに、令和3年11月に実施した男女共同参画に関する市民意識調査における、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだと思う」という設問に対する回答の男女別の傾向につきましては、「同感する」、「どちらかといえば同感する」と回答した割合は、女性8.1%、男性18.5%と男性のほうが高くなっております。また、年齢別の傾向につきましては、20歳代以下が2.6%、70歳代以上が20.1%となっており、おおむね年齢が高くなるにつれ割合が増えるという傾向となっております。次に、男女の地位の平等感についての設問のうち、政治、社会通念や慣習、職場の三つの分野に対し、「男性が非常に優遇されている」、「どちらかといえば男性が優遇されている」という回答があった男女別の傾向につきましては、政治及び社会通念や慣習では男女別でほぼ差はなく、職場では男性のほうが高くなっております。また、年代別の傾向につきましては、3分野とも年代による特別な偏りはなく、全ての年代で割合が50%を超えております。次に、市の審議会等の女性委員の登用率につきましては、令和5年4月1日現在36.2%となっております。また、今後の目標につきましては、第3次小樽市男女共同参画基本計画では令和13年度の目標値を45%と設定しております。次に、女性の人材育成と登用に関する啓発活動の充実につきましては、これまでも女性のエンパワーメントを目的としたセミナーや講演会、パネル展などの開催により周知、啓発活動などを行ってきたところであり、今後は市のホームページを活用した周知、啓発も含め、さらなる内容の充実を図ってまいりたいと考えております。次に、本市の女性職員と女性管理職の割合につきましては、第3次小樽市男女共同参画基本計画において成果指標としている正規職員の数値を令和5年5月時点で申し上げますと、女性職員が38.8%、女性管理職が20.2%であります。次に、女性管理職の登用率が上がらない原因につきましては、管理職となる40歳代から50歳代の女性職員の割合がやや少ないことのほか、これまでに把握しているものとしては、仕事と家庭生活の両立ができなくなる、自分の能力に自信がないなど、管理職への昇任を望まない理由や背景があることが原因ではないかと考えております。次に、女性管理職の登用率をどのように上げていくかにつきましては、女性職員のキャリア意識向上のための研修やこれまで女性職員が少なかった部署への配置による職域拡大など、女性職員が管理職となることに対する不安を軽減できるよう、取り組んでまいりたいと考えております。次に、男女共同参画の視点から見た表現方法の周知につきましては、市民意識調査からは、男は仕事、女は家事のような性別で生き方や役割を固定してしまう意識が根強く残っている状況も見受けられることから、このような意識にとらわれない表現についてのガイドラインを作成し、市の刊行物等に取り入れていくほか、様々な場面で広く活用してもらえるよう情報の周知を図ってまいります。また、市職員に対する研修につきましては、採用から間もない時期での啓発が効果的であると考え、採用後6か月を経過した職員への研修において男女共同参画に関する講義の時間を設けておりますが、今後は、採用後10年程度や係長職、管理職への昇任時など、継続的な機会を設けることを検討してまいりたいと考えております。次に、市民意識調査につきましては、本市に居住する18歳以上の男女各1,000名、合計2,000名に対し、住民基本台帳に基づく無作為抽出により実施する予定であります。次に、DVに関する緊急一時保護施設につきましては、当該施設は、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律で都道府県が実施する配偶者暴力相談支援センターの一業務として位置づけられているもので、本市には同センターは設置されておりません。市町村が配偶者暴力相談支援センターの機能を有する施設を設置することも可能ですが、北海道は札幌市にこの機能を有する施設を設置しており、また対応件数も少ないことから、市内に当該施設がないことで対応に苦慮した事例がないのが現状でありますので、本市で設置する予定はありません。次に、現在配置しているDVに関する女性相談員につきましては、専任の女性相談員を男女共同参画課に1名配置しております。