小樽市議会 令和5年第3回定例会 2023年9月11日
子育て関連の課題について
2023年9月11日、小樽市議会の一般質問で、高野さくら議員が「子育て関連の課題について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 高野さくら 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 高野さくら
2項目め、子育て関連の課題について伺います。最初に、分娩対応について伺います。小樽市の保健行政に掲載された人口動態総覧では、2012年、小樽市の出生数は646人、2022年現在では出生数385人と10年前に比べると261人減り、市内で子供を産める場所は、社会福祉法人北海道社会事業協会小樽病院とおたるレディースクリニックの二つです。後志管内の医療機関では、市内の2医療機関と、JA北海道厚生連倶知安厚生病院の3か所だけです。小樽協会病院は、北海道が地域周産期母子医療センターとして認定している施設となっており、母体、胎児、新生児に健康上の問題や合併症を悪化させる危険がある方に対し、産科、小児科を備え、そのほか関連診療各科の医師スタッフが親密な連携を取り、妊娠22週から出生後満7日未満までの期間を周産期に係る比較的高度な専門医療、救急医療行為を常時担うことができる医療機関となっています。しかし、母体、胎児のリスクによっては、分娩受入れができていません。私の知り合いには、40歳以上だからと年齢で断られた方がいると聞いています。そんな中、来年1月末には年平均300件の分娩対応していたおたるレディースクリニックが分娩取扱い休止を発表しました。妊娠をすれば定期的に健診に行かなくてはならず、健診回数も週1回から月1回と、妊婦の状況によって変化します。私自身1人目は34時間近くお産にかかり、あの激痛に耐えられる自信がなかったので、2人目の出産は精神的な負担軽減から無痛分娩をしている札幌市の医療機関を選んで出産をしました。出産前は受診のたびに仕事を休み、往復2時間以上、交通機関を使っての受診は肉体的にも大変だったことを記憶していますが、ミドルリスク以上の妊婦は市外に行き健診から出産をしなければなりません。どの医療機関も早めに分娩予約をしなければ受入れが難しい状況の中、そもそも高齢出産等のリスクのある方は、年齢により断られる可能性もあります。安心して医療機関に行くことなどを考えれば、妊娠を機に市外で出産し、子育てをしようと考えてしまう方も多くなり、人口減少にもつながる深刻な問題だと考えます。市長は、現在でも、地域周産期母子医療センターとしてリスクがある方が受け入れられない状況や、人口減にも関わる問題についてどのように考えていますか。周産期医療は、産科と小児科の双方から周産期の母体、胎児、新生児に一貫した総合的な医療を提供し、母子の健康を守るのが周産期医療となっています。しかし、実態は先ほどお話ししたとおり、母体、胎児のリスク状況によっては受け入れられない状況があります。北後志の周産期医療の維持に、積丹町や古平町など小樽市を含めた6市町村と北海道、小樽市医師会、余市医師会等は、2016年に北後志周産期協議会を設置し、医療関係者等と連携をしながら、安心して子供を産み育てる地域を目指して会議が何度か開催されていますが、こうした周産期医療として不十分な点について、北後志周産期医療協議会として議論を行ってきたのでしょうか。市内の分娩対応は、医療機関の奮闘によって支えられています。産科及び小児科等を備え、周産期に係る比較的高度な医療行為を行うことができる医療機関として、小樽協会病院を地域周産期母子医療センターとして北海道が認定していますので、行政として医療機関に任せることなく、周産期医療が守られるように市としても北海道に働きかけをする必要があるのではないでしょうか。妊産婦の支援として、北海道では妊産婦安心出産支援事業を行っています。2020年には改定がされ、自宅から最寄りの分娩可能な医療機関まで25キロメートルを超える場合は、交通費助成が受けられるようになりました。安平町では、北海道の妊婦安心出産支援事業に含まれない方に対し、自治体独自制度として、町内から町外の産科医療機関を受診するときに、自家用車を含め、妊婦健診から出産1か月健診の合計16回分の交通費一部助成を行っています。本市でも、妊産婦安心出産支援事業活用も含め、妊産婦の健康管理の充実や負担軽減のためにも、市外の産科医療機関を受診する際には、安心して出産に臨めるように、出産に係る医療機関への交通費等の助成を求めますが、いかがですか。本市における母親の年齢階級別出生数で見ると、60%以上が30歳以上で子供を出産しています。今後も高齢出産の増加に伴い、ハイリスク妊婦が増えることが想定されます。厚生労働省は、周産期医療について必要に応じて周産期医療圏の柔軟な設定を行い、医療機関機能の集約化、重点化を進めるとしています。周産期医療の質の向上や安全確保をしていくことは大事ですが、今ある地域周産期母子医療センターの必要性についてのお考えをお聞かせください。次に、小樽市保育所等の在り方検討についてです。市立保育所は、奥沢保育所、銭函保育所、手宮保育所、最上保育所、赤岩保育所の五つの施設があります。このうち老朽化が進む手宮保育所と最上保育所は、2020年5月に公共施設再編計画で、在り方や整備方針が定まるまで現施設を当面維持と決定しました。その後、市議会に公共施設再編に係る調査特別委員会がつくられ、今後の公共施設をどうするか議論した上で、小樽市公共施設長寿命化計画が2021年3月に策定されました。公共施設長寿命化計画の中では、手宮保育所については整備が急がれるため、2024年度の第1期において建て替えとし、最上保育所については2031年から2040年の第2期に建て替えする予定でしたが、7月19日の各会派代表へ、小樽市保育所等の在り方検討についてという文書がこども未来部から出され、今後の就学前の児童数や保育需要を見ながら、五つの公立保育所を含み、市内全体の保育所等の在り方を決めると突然説明がされました。手宮保育所の建て替えは、財政部公共施設担当を配置し、公共施設の再編に関する調査特別委員会の中で各議員の意見なども考慮してまとめられた計画です。それなのに、その計画がまるでなかったかのようにし、決まった建て替えについても児童数などを見て原部で今後について決めていくということは、議会軽視であり、組織原則にも反するのではありませんか。日本共産党は、公立保育所で唯一、耐震化が未実施な手宮保育所については、老朽化が深刻なため、建て替え候補地がほかに見つからなければ、現在地も含めて検討を求めてきました。これまでの市の答弁では、現在地は敷地が狭く、駐車場の確保ができないなどの理由から現在地での建て替えは考えていないとのことでしたが、保育所、幼稚園、認定こども園の基準では、幼稚園の園舎は2階建て以下が原則となっていますが、保育所の園舎の階数については規定がないので、3階建ても考えれば理論上可能です。園庭についても、日常的に使用できる距離であれば、保育所と隣接する必要はないとされています。手宮保育所では、玄関前の階段のタイルが剥がれ落ちたり、ボイラーが壊れて修理をしたりなど、老朽化が著しく、震度7以上の地震があれば子供たちの命が守れません。子供たちの命を守るためにも一刻も早く現在地で建て替えを進めるべきです。お答えください。市内では、保育所等に入りたくても入れない入所待ち児童が63人います。保育所に入所しても、希望する保育所に入れない方も思います。私自身、兄弟で入れる保育所がなく、梅ヶ枝町から桜まで1年近く通っていました。通常は30分で自宅から保育所までたどり着く道も冬期間は片道1時間かかり、保育所の送迎だけで毎日疲れていましたが、私のように保育所等に入りながら空きを待っている方も少なくありません。希望する保育所に入れないことでやむを得ず企業主導型保育に入った方や、小樽市から転居した方もいます。こうした子育て世代が市外に転居していることを考えれば、せめて現状の公立保育所数を維持するべきではないでしょうか。2項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、子育て関連の課題について御質問がありました。初めに、分娩対応についてですが、まず、地域周産期母子医療センターである小樽協会病院でのリスクのある妊婦の受入れにつきましては、北海道医療計画では、地域周産期センターは周産期に関わる比較的高度な医療を提供することとされており、リスクの程度によっては、札幌市内の総合周産期センターなど市外の医療機関で出産していただく場合もあるものと考えております。小樽協会病院の分娩実績を見ますと、妊娠糖尿病や妊娠高血圧、精神疾患合併等のハイリスク分娩を年間で70件ほど取り扱っており、北後志地域の周産期医療の確保に精力的に当たられているものと認識しております。次に、ハイリスク分娩の受入れについての北後志周産期医療協議会での議論につきましては、本協議会は、北後志地域における周産期医療体制を安定的に維持するため、小樽協会病院に対して地域が一体となってバックアップ体制の充実を図ることを目的として設置しているものであり、これまで本協議会において御指摘の件を議題として議論したことはありません。次に、周産期医療を守るための北海道への働きかけにつきましては、この7月に保健所長が北海道保健福祉部地域医療課を訪れ、北後志地域における周産期医療の維持のため、市内分娩施設の減に伴う小樽協会病院の体制強化の必要性等について説明し、共通の認識に立っていただくよう働きかけてきたところであります。市といたしましては、今後とも、北海道との連携を密に図り、状況に応じて必要な支援を求めてまいります。次に、出産等に関わる市外の医療機関受診時の交通費等の助成につきましては、他都市における事業の実施状況のほか、妊婦健診や分娩等における医療機関の利用状況等の把握に努めながら研究してまいりたいと考えております。次に、地域周産期母子医療センターの必要性につきましては、本市を含む北後志地区の住民にとって、安全・安心な出産環境を維持するためには、市内にある小樽協会病院が今後とも地域周産期母子医療センターとして存続することが不可欠であると考えております。次に、小樽市保育所等の在り方検討についてですが、まず議会軽視及び組織原則にも反するとの御指摘につきましては、保育所等の在り方検討は第2期小樽市子ども・子育て支援事業計画に基づき、小樽市子ども・子育て会議等の意見を踏まえ、庁内関係部局で協議を行い、公立保育所全体の提供体制の方向性を定めるものですが、公共施設長寿命化計画の内容を変更する目的で行うものではありませんので、議会軽視及び組織原則に反するという御指摘は当たらないものと考えております。次に、手宮保育所の現在地での建て替えにつきましては、現在地は敷地が狭く、建て替え時の仮園舎や園庭の確保もできないことなどから難しいものと考えておりますので、引き続き適地を探してまいりたいと考えております。次に、公立保育所数の現状維持につきましては、今後の就学前児童数や保育需要の見通しなどを基に官民の役割分担も勘案し、市内全体の保育所等が今後どうあるべきかを教育、保育関係者等の意見も踏まえながら整理する中で慎重に判断する必要があると考えております。