小樽市議会 令和3年第1回定例会 2021年3月2日
広報について
2021年3月2日、小樽市議会の一般質問で、中村誠吾議員が「広報について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 中村誠吾 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 16番 中村誠吾
最後、第5項目めの質問をいたします。新型コロナウイルス感染症対策に直面している現在においては、特に地方自治体の広報の仕事について改めて考えなければならないと私は思っています。それは、市として市民に伝えたい情報がとにかく多くなってしまったということがあります。また、情報の内容についても早く伝えないと、どんどん陳腐で意味のない情報になってしまうのです。しかし、このような現状を考えると、新型コロナウイルス感染症対策で、何とかしなければならないというよりは、私は、もともと本質的な問題が内在していて、それが新型コロナウイルス感染症により分かりやすく表面化したにすぎないではないかとも考えています。ただ、問題を目の当たりにして、一つ一つ解決していくのは大変難しい問題です。具体的に広報を行うに当たって、どの手段を使ってという点だけでも難しい問題があります。その手段についてお聞きしたいのですが、考えられる手段は広報おたる、ホームページ、テレビ、ラジオ、フェイスブック、ツイッター、その他のSNSがあると思います。それぞれの特徴があると思いますが、小樽市ではそれぞれの手段について全庁的に統一した基準で使い分けをしていますか。私は広報については、戦略的にしっかりと使い分けて初めて効果的な広報ができると考えています。そして、受け手が使っている情報手段は、時代とともにどんどん変化します。私は小樽市の広報にとって、しっかり分析しなければならない大きな変化が二つあると考えています。まずは、新聞購読率の低下です。日本新聞協会の調査で、新聞の発行部数と世帯数の推移があります。2007年調査では1世帯当たりの部数が1.01でした。しかし、2020年調査では0.61になっています。13年間ですが激減しました。そして、この数字が小樽の広報にとって重要なのは、広報おたるも新聞の折り込みで配布しているからです。お聞きしたいのは、広報おたるが新聞折り込みで届けられている部数は、2010年と2020年でどれほど変化していますか。私は、減少傾向はこれからも続くと考えています。それでも今後も広報おたるは新聞折り込みでの配布を続けて行きますか。自治体の広報誌の配布方法として、新聞折り込み以外には自治会・町内会による配布が考えられます。道内の自治体で自治会・町内会による配布を行っている自治体は、例えば主要10市でどれほどありますか。広報誌の在り方として、広く市民に手に渡るのは一番の目的ですから、新聞折り込みと、自治会・町内会による配布のメリット・デメリットをしっかり比較し、費用対効果を冷静に分析していくべきだと私は考えています。-87-市長は新聞折り込みと自治会、町内会による配布のメリット・デメリットの主なものは、どのようなことがあると考えられますか。私なりに自治会・町内会による配布のメリットを考えたときに、町内会が配布してもらう対価として委託料として支払うと、町内会の活動の貴重な財源になるのではないかと考えていますが、小樽市としてどう考えますか。一方で、新聞折り込みは確実に毎月1日に市民の手に渡るというメリットがあります。自治会・町内会による配布では実際市民の手に届くには、数日のタイムラグがあるのかもしれません。しかし、そもそも広報誌を確実に1日に届けなければならないという位置づけが今の社会情勢において必要なのか、私は少し疑問があります。それはもう一つ分析しなければならない大きな変化と関係します。私は総務省の平成30年版情報通信白書に注目しました。この白書によれば、2008年調査と2017年調査の比較がありますが、個人のインターネット利用率が50代で82.2%から92.4%へ、60代が51.1%から73.9%へ、そして70代でも27.7%から46.7%となっています。スマートフォンの保有率でも70代の高齢者だから、ネット環境がないのでというステレオタイプの考え方では効率よく、そしてしっかりと市民に周知することはできないと思います。そして、この分析でありますが、インターネットの利用者が新規増加したというよりは、利用者の加齢により利用率が伸びているとのことでした。つまり、今後70代以上でもインターネットやスマートフォンが主流になる時代になるのは確実なのです。広報誌は、情報を早く伝えるという点、見つけやすくするという点では、インターネットには全くかないません。だからこそ確実に、毎月1日に様々な情報を届けるという役割は、ホームページ等のインターネットに任せていくべきではないかと考えています。そうすると、広報誌として市民に何を訴えていくのか、それはじっくりと市政の課題を理解してもらう読み物として伝えていく、このような役割を果たして行ってもらうということになるのではないでしょうか。私は時代に合った広報誌にしていかなければならないと思っています。例えば、情報パレットの部分、私はここを見直していくべきではないかと考えています。実際に情報パレットを見てみますと、子育て情報から始まっています。いつから子育て情報が先頭なのでしょうか。そして、小樽市として情報パレットの掲載順に広報としての戦略はありますか。先ほど小樽市の広報にとってしっかり分析しなければならない大きな変化と言いましたが、子育て世代に当てはめてみますと、子育て世代はスマートフォンを9割以上持っている一方、新聞購読率は高くないと思います。情報パレットに掲載している子育て情報の費用対効果をしっかり検討した結果、このような紙面になっているのか、疑問を感じます。もちろん情報は、ないよりあればいいと思いますが、広報誌の誌面も大きな費用がかかるのです。費用対効果を検討して、スマートフォンの情報提供に移行していくのは必要なことだと思いますが、いかがでしょうか。私は情報パレットだけを変えればよいとは思っていません。小樽市の広報全体として、時代に合っていないと感じている具体例を挙げただけにすぎません。とにかく、広報おたるの在り方を一度見直さなければならないと思っていますが、小樽市として近々根本的に見直すおつもりはありますか。広報は市役所の中でも社会の変化を受けやすいところだと思っています。つまり、日々見直していかなければならない分野だと思っています。市役所としては、異質な仕事であり、苦労は多いと思いますが、市民のために頑張っていただければと期待しています。以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、広報について御質問がありました。初めに、本市が有する情報発信手段の使い分けに関する基準につきましては、全庁的な基準はありませんが、基本的にはスピード感があり情報料等に制約のないホームページを使用し、それを補完する意味で、例えば制作スケジュールが間に合えば広報おたる、急を要する重要な情報は新聞折り込みチラシ、タイミングが合えばテレビやラジオを使うなど、その情報に応じて一つの手段にこだわることなく発信手段の使い分けをしているところであります。次に、広報おたるの新聞折り込みによる配布部数につきましては、各年度の年度末の部数で申し上げますと、平成23年3月号は4万8,955部、令和3年3月号は3万6,065部となっており、10年間で1万2,890部の減となっております。次に、新聞折り込みによる配布の継続につきましては、この配布方法は折り込み部数は減ったとはいえ、市内全世帯の6割近くをカバーしており、また配布の定時性や確実性が高いこと、必要経費である折り込み手数料や配送料が他の配布方法よりも低廉であることなどの理由から、当面は主たる配布方法の一つとして継続していく必要があるものと考えております。次に、道内主要10市における自治会や町内会による広報誌配布の状況につきましては、全体の配布部数に占める当該配布方法の割合は、各市によってばらつきがありますが、道内主要10市中、旭川市、釧路市及び本市の3市を除く7市が自治会や町内会に広報誌配布の一部を依頼していると聞いております。次に、新聞折り込みと自治会や町内会による配布のメリット・デメリットにつきましては、新聞折り込みのメリットといたしましては、先ほども申し上げましたとおり配布の定時性や確実性が高いこと、他の配布方法に比べ、手数料等の単価が低廉であることがあり、またデメリットといたしましては、配布対象が新聞購読者である市民の皆さんに限られることが挙げられます。一方、自治会や町内会による配布では、町内会等にお支払いする委託料や手数料が活動の支援につながることがメリットとして挙げられますが、デメリットといたしましては他都市の状況を見ますと、その委託料等が新聞折り込みとの比較で割高となっていることが挙げられます。次に、町内会による配付の対価としての委託料につきましては、仮に町内会等に広報おたるの配布を依頼した場合には、その委託料や手数料は依頼する配布部数にもよりますが、町内会活動の収入面の一助となるものと考えております。しかしながら、道内他都市の例を見ますと、この委託料や手数料の額の平均が、本市の新聞折り込みの手数料の2倍程度に上がっておりますことから、現状では新聞折り込みに替えて実施をすることは難しいものと考えております。次に、広報おたるの情報パレットの先頭の記事が子育て情報となった時期につきましては、子育て情報は平成20年5月号から情報パレットの先頭の記事として掲載をしております。情報パレットの掲載順につきましては、当時、若い子育て世代にも広報誌に興味を持っていただきたいという考えから、子育て情報を先頭の記事に据えたという経過があります。情報パレットにつきましては、掲載ページを固定しておくことが、見る方の利便性につながるものと考えております。次に、スマートフォンなどのインターネットを活用した情報提供への移行につきましては、確かに子育て世代などの若い世代に対する情報提供は、昨今では広報おたるという紙ベースよりもインターネットなどの電子媒体が有効と考えられるところであります。-89-広報おたるに掲載する記事をインターネット等による情報提供に移行していくことは、今後、欠かせないものと考えておりますが、一方で、紙ベースの広報おたるを必要とする市民の皆さんの存在も忘れてはならないものと考えております。次に、広報おたるの見直しにつきましては、現状の広報おたるの最大の課題といたしましては、紙面の作成、配布準備に日数が取られますことから、タイムリーな記事が掲載できないという点が挙げられます。この課題をクリアできるのが、インターネット等の電子媒体を活用した情報発信となりますので、現在も適宜、市のホームページ等を活用した情報発信を行っているところでありますが、一方でインターネットの環境がなく、広報おたるを唯一の市政に関する情報源とされていると市民の皆さんが多いことも事実であります。将来的には広報おたるについても、紙ベースから電子化への移行を段階的に進めていく必要があるものと考えておりますが、当面は記事内容や紙面構成の充実を図りながら、市民ニーズに沿った情報提供に努めてまいりたいと考えております。(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
再質問 16番 中村誠吾
再質問をさせていただきますが、端的に2点再質問をさせていただきます。まずは、予算のことなのですが、人件費のことを取り上げさせてもらいました。数字としては他市に比べて道内で最も悪い数字です。それで数字のことですから、これこそ目標値を立ててPDCAサイクルを回していく必要があるのではないかと思っています。ただ、現場に現状を理解してもらわなければ、始まらないのです。個々の意識をきちんと持たなければ。小樽市ではそういう単位でいくと、課や係単位で他市と比較して、自分の業務に人件費がどれほどかかっているのか、客観的な数字で認識できる仕組みが今はまだないと私は思っているのです。それは少なくとも私が現場で仕事をしているときは、そのような話は耳にしませんでした、私も勉強不足だったのでしょうけれども。私は人件費を減らせなんて、掛け声だけでは何も変わらないと思っています。それで、コスト意識を持つというのは、積み上げた数字を把握していないとコスト意識は持てませんよね、自分が積み上げてこないと。そうしないと全体像は見えないし、分析もできないのだと思っています。対策も行えないということになるのではないかと考えています。それで、予算規模に対して関わる総人件費がどうなのか、私は課長レベルで数字を押さえておいて、結果を市長や副市長が全体として見渡せる仕組みをつくってほしいなと思っています。一部できているのかもしれません。それで、市として客観的な課や係単位の人件費を把握していく取組が必要だということは今言ったのですけれども、人件費とリンクする話なのですが、事務改善を行って、効率よく業務を行ったり、例えば、事務をなくした結果として業務量が減って、何度もしつこく言っていますけれども、それと同時に人件費が減っていくというふうにしなければならないと考えています。少し前置きが長くなったのだけれども、何を再質問したかというと、人件費を減らすということは、単なる給与削減を指すのではなくて、業務の見直しや効率化の取組を進めるという理解をしていますが、あえて聞きます。市長も同じ考えでよろしいでしょうか。そして最後に、並行在来線です。私は路線の維持と財政負担の縮小は、今の現実を見ると二律背反だと思っています。そうなると、小樽市として小樽から新函館北斗までの路線をどうするのかという決断は、迫られてくると思っています。もちろん今の時点でどのようにするのですかと質問するのは酷だとも思っているのです。でも、新幹線-90-開業日は令和12年度末に決まっているのです。つまり、並行在来線に小樽市が関わる日も決まってくるのです。開業の何年前には路線をどうするのか、財政負担はどれくらい可能なのか、しつこく聞いていますけれども、小樽市としての考えをまとめておく必要があると、現状で思っていますか。そして、どのようなスケジュール感を持っていくのかをお示しください。
答弁 市長 迫俊哉
中村誠吾議員の再質問にお答えをいたします。1点目につきましては、人件費の件についてお尋ねがありましたけれども、私も基本的には同じ考え方でございます。収支改善プランの中にも人件費の抑制というのは、一つの項目として掲げられておりますけれども、基本的には人件費の抑制ありきではありませんので、絶えず社会あるいは経済状況の変化を見極めながら、不断に事務の改善に取り組んでいく。あるいは、先ほども御答弁させていただいたように、時代の変化に合わせて業務の効率化を図っていく、そういった意味で様々な効率化を図った上で最終的に人員配置を考えて、その結果として、人員の削減、人件費の抑制というものが可能になるというふうに考えておりますので、中村誠吾議員と同じように人件費の抑制がありきだというふうには考えておりません。それから、並行在来線の考え方でございますけれども、並行在来線の対策協議会の中で、これは昨年私も参加をさせていただきましたが、これまでの協議会では、開業5年前、つまり令和7年度までにその方向性を決めることとしておりましたけれども、やはり新幹線の開通あるいは並行在来線の在り方というのは、その地域のまちづくりに関わる問題でもありますので、各首長の皆様方からは令和7年度までと言わずに、スピード感を持って議論をしていきましょうということが決められております。そうした中で、先ほどの御答弁の中にもありましたけれども、現在、並行在来線の対策協議会の事務局である北海道では、令和3年度の前半の協議会で現在やっております収支予測等の調査をやっておりまして、これが先ほど言いましたように令和3年度の前半で示されることになっておりますので、そういったデータが示された時点で、私どもといたしましても、どういった方法が利便性の高い地域公共交通として維持ができるのかどうかということを、庁内での議論もこれをもって加速させていきたいというふうに思っておりますので、今の質問にお答えをいたします。小樽市としての考えをまとめておく必要があるというふうには当然考えておりますし、スケジュール感につきましては、先ほども申し上げましたけれども、北海道の並行在来線対策協議会の中から示されたデータをもって、庁内での議論を加速していきたいというふうに考えているところでございます。