小樽市議会 令和3年第1回定例会 2021年3月2日
並行在来線について
2021年3月2日、小樽市議会の一般質問で、中村誠吾議員が「並行在来線について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 中村誠吾 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 16番 中村誠吾
第4項目めの質問をいたします。北海道新幹線開通が2030年、令和12年に控えています。新小樽(仮称)駅も開業し、小樽市の大きな武器になると思います。新幹線は観光を主要産業とする小樽市にとって大きな強みとなります。また、今は新型コロナウイルス感染症の問題もあり、外国人観光客を見ることはありませんが、10年後はきっと外国人観光客は戻ってくるはずです。そうなると外国人観光客に評判のよい新幹線が乗り放題の切符がありますし、小樽の外国人観光客の誘致にとっても大きな力になります。このように新幹線開業の様々な経済効果が光とするなら、一方で並行在来線はよく影の存在だと表現されています。影だと言われる由縁は、並行在来線の経営の厳しさです。新幹線が開業すれば、並行して走っている路線の乗降客は減ります。だからこそ収益性は落ち、JRと切り離すのです。ある種のJRを救済するための政策といいます。しかも、小樽-札幌間は新幹線が並行して走っているにもかかわらず、並行在来線としてJRから切り離しません。札幌近郊で一体的に運行しているという理由だと思いますが、所有と運行を切り離すこともできますので、言わばJR救済制度の側面が顕著に表れていると思います。だからこそ影と言われてしまうのでしょう。もちろん国の制度ですし、既に決定事項ですので、賛成、反対をこの場で言っているわけではありません。私たちが考えなければいけないことは、赤字という影を薄くする。可能なら影ではなく黒字という光にするということを目指さなければなりません。まず、お聞きします。どのように路線を残すのか、様々なシミュレーションがありますが、この件については、北海道新幹線並行在来線対策協議会で議論がなされていると思います。改めて確認の意味も含め、まず現状示されている数字があればお答えいただきたいのですが、小樽市として並行在来線の経営分離後に最大幾ら負担をしなければならないのか。そして、その後、毎年どの程度の負担を覚悟しなければならないのかをお答えください。また、新型コロナウイルス感染症は、JR各社の経営を揺るがしています。体力がある本州3社ですら大幅な赤字となっています。JR北海道に至っては、存続の危機と言える状況なのかもしれません。小樽市は今後JR北海道の経営状況が、市の負担に大きく影響するような事態を覚悟しなければならないのでしょうか。まず、小樽市や北海道、その他の市町村の負担はどうなるのか、この数字がないと小樽市にとって、北海道にとって、どのような路線の在り方がいいのかが出てきません。地域の負担額は具体的にはいつ頃示されると思っていればよろしいのですか。また、並行在来線には多くの市町村が関わります。多くの市町村の意向や意見をまとめる必要があり-85-ます。それぞれの市町村で置かれている状況は、考え方も違うと思います。大きく分けると小樽から倶知安までは比較的乗降客が見込める区間なのかもしれません。また、長万部から新函館北斗までは貨物列車も走るのでJR貨物の関与がありますし、鉄路の廃止の議論はまず出てきません。そして、一番経営的に苦しいのは、倶知安から長万部だと思っています。もし鉄路を廃止するのであれば、真っ先に検討する対象になる区間なのかもしれません。大きく三つに分けたとしても、これだけ置かれている状況は異なります。この状況を踏まえて、現段階で小樽から新函館北斗まで全てまとめて検討していくことになると考えていますか。それとも幾つかに分けて検討していくことになると考えていますか。私は、現時点で考えるべきこと、現時点で一番目指す目標は、とにかく小樽市としてできる範囲で乗降客を増やす施策などを今から考えておくということに尽きると思います。既に余市-小樽間については一定程度の乗客がいます。ここは小樽市が関与していかなければならない並行在来線にとっては、数少ない強みと言えるのではないでしょうか。強みをさらに強くする、私はオタモイや長橋に新駅を造る、それぐらいの覚悟を持って利用客の促進に臨んでいただきたいと思っています。まず、小樽市として余市-小樽間の利用客の促進について、何か具体的に考えていることはありますか。私は、余市-小樽間ですら利用客を促進できないなら、長万部-小樽間の存続は難しいのではないかとも考えています。とにかく、巨額の負担をしなければならない話です。そして、その巨額の負担について、不確実性があるわけではなく、確実に来るものなのです。まだ先の話ではないかと、議論するには早いと思うかもしれませんが、鉄道は長期的視野で考える必要がある施策です。まちづくりとして既に考えておかなければならない問題だと思います。第4項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、並行在来線について御質問がありました。初めに、並行在来線に係る本市の負担につきましては、現在、北海道や沿線自治体で構成される北海道新幹線並行在来線対策協議会において函館本線の函館-小樽間が、北海道旅客鉄道株式会社から経営分離された後、第三セクター鉄道とした場合及びバス転換とした場合の収支見通し等を調査している段階ですので、現時点では本市が負担すべき額には明らかになっておりません。次に、JR北海道の経営状況による影響につきましては、基本的な考え方として並行在来線は、JR北海道とは別の運行主体となることから、JR北海道の経営状況が直接影響するものではないと考えております。次に、地域の負担額が示される時期につきましては、先ほど申し上げました収支見通し等の調査結果が、令和3年度前半の協議会で示されることになっており、これは地域の負担額そのものではありませんが、協議会が並行在来線沿線の地域交通の在り方について協議するための検討材料となるものであります。なお、地域の負担額が明らかになる時期については、現時点では示されておりませんが、協議会では今まで以上にスピード感を持って議論を進めていくこととしております。次に、検討する区間につきましては、現在、協議会では沿線15市町を取り巻く環境の違いなどを考慮し、函館-長万部間の渡島ブロックと長万部-小樽間の後志ブロックに分けて協議を行っております。-86-また、先ほど申し上げました調査において、比較的利用者の多い函館-新函館北斗間及び余市-小樽間の収支予測等も算出することとしており、協議会ではこうした区間についても検討していくこととなっております。次に、余市-小樽間の利用促進につきましては、現時点で具体的な検討はしておりませんが、経営分離後における地域交通が第三セクター鉄道かバス転換であるかにかかわらず、利便性の高い地域公共交通を維持するためには、利用促進を図ることが重要であると考えておりますので、交通手段に応じた利用促進策についても今後検討していかなければならないものと考えております。