小樽市議会 令和3年第1回定例会 2021年3月2日
財政問題について
2021年3月2日、小樽市議会の一般質問で、高橋克幸議員が「財政問題について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 高橋克幸 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 高橋克幸
令和3年第1回定例会に当たり、公明党を代表して質問いたします。新型コロナウイルス感染症が発症して1年が経過をいたしました。この間、この感染症でお亡くなりになられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げます。また、現在も病床にある皆様の御快復も御祈念申し上げます。さらに、医療従事者の皆様、市長をはじめとして、保健所や担当職員の皆様、そして長きにわたり現場で対応されている関係者の皆様に心から敬意を表する次第であります。できるだけ早期にこの危機を乗り越えられるように、念願をするものであります。それでは、質問に入ります。初めに、財政問題であります。令和3年度の予算が編成され、収支均衡予算を目指して努力をされてきたかと思います。まず、令和3年度の予算編成に当たり、どのような考え方で取り組んでこられたのか、市長の見解を伺います。次に、歳入についてであります。一般会計の中で一般財源の約9割近くを占めている市税と地方交付税の増減が予算編成に重大な影響を与えます。市税全体では、対前年度比で約3億1,000万円の減額となっており、その内訳として個人市民税では約4億8,000万円の減、法人市民税では約1億円の減、固定資産税では約3億6,000万円の増、都市計画税では約100万円の増、たばこ税では約5,000万円の減であります。これらの増減の理由と市民税の直近5年間の推移で、平成29年度と令和3年度を比較し、傾向も含めお答えください。次に、地方交付税の対前年度比では、普通交付税は約5億5,000万円の減であり、特別交付税は約5,000万円の増、臨時財政対策債は約5億2,000万円の増となりました。普通交付税が大きく減となり、補うように臨時財政対策債がほぼ同額程度の増となっているようでありますが、それぞれどのように算出されたのか、これらの増減の理由とともにお示しください。地方交付税の算定方法は、基準財政需要額から基準財政収入額を差し引いた額であり、いわゆる財源不足額と言われているものであります。また、基準財政需要額の算定方法は、国で決められた算定項目ごとに単位費用、測定単位、補正係数を掛け算で算出されたものの合計であります。この中で、測定単位は自治体の人口とする項目が多くあり、人口減少が確実に基準財政需要額に反映されるため影響が大きく、結果、地方交付税の減少が続くものと思います。ここ数年は財政調整基金を取り崩して予算編成を繰り返しており、本市の脆弱な財政構造を考えるとき、綱渡りの状況は脱し切れず、財政調整基金頼みでは限界であります。今後の財政の課題について、市長の見解を伺います。次に、財源対策であります。他都市においても財源対策は重要課題の一つであり、様々な検討の上で対策を行っているようであります。特に、最近顕著なのはふるさと納税であり、紋別市や根室市は全国でも3位、5位と常に上位に-61-ランキングされております。自治体ではいろいろな対策のために基金を創設し政策を実行しているようであります。本市においては、他都市を参考に対策を検討し、増額傾向と伺っておりますが、今年度の状況と増収対策の内容及び対前年度比でお示しください。また、今後の市税の増収対策や移住対策、企業誘致などを見据えた新たな財源対策はどのように考えられているのか、市長の見解を伺います。次に、他会計借入金の償還であります。平成23年度をピークに毎年着実に償還が行われ、先が見える状態になってまいりました。他会計からのそれぞれの借入残高と今後の償還計画及び償還最終年度についてお示しください。次に、令和2年度の決算の見通しについてであります。除雪費の増額等が懸念されるところでありますが、現在の状況で決算の見通しをお示しください。今後の財政運営では、収支改善プランの次の段階として行財政改革プランの策定が必要と考えますが、見解を伺います。これまで以上に選択と集中という政治的判断が求められると思いますが、今後の考え方について市長の見解を伺います。第1項目めを終わります。
答弁 市長 迫俊哉
高橋克幸議員の御質問にお答えいたします。ただいま、財政問題について御質問がありました。初めに、歳入についてですが、まず予算編成の考え方につきましては、本市の財政状況は平成28年度決算から実質単年度収支が4年連続で赤字であり、今後の市税などの歳入がコロナ禍により不透明な状況であります。このことから、将来への必要な投資と持続可能な財政運営の両立に向けて、事務事業の徹底した見直しにより財源を捻出するなどの財政の健全化を進めるとともに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に努めながら、コロナ禍で停滞した市内経済を回復軌道へ乗せるなど、これまで本市が進めてきた将来を志向したまちづくりを着実に前へ進めていくための予算を編成したところであります。次に、市税の対前年比の増減理由につきましては、個人市民税の減収は新型コロナウイルス感染症による影響を、リーマンショック時の減少幅を参考にして、納税義務者の減や1人当たり所得金額の減を見込み積算したところであります。法人市民税の減収は、新型コロナウイルス感染症による影響に加えて、税率の引下げや法人数の減少などによるものであります。固定資産税及び都市計画税の増収は、評価替えや新型コロナウイルス感染症等に係る固定資産税等の軽減措置に伴う減収があるものの、徴収猶予の特例制度による納期限延長分の収入を見込み、固定資産税ではこれに加えて大型償却資産の増加によるものであります。たばこ税の減収は、健康志向の高まりや健康増進法の改正による喫煙可能場所の限定などにより、消費量の減少が続いていることによるものであります。また、市民税の推移につきましては、平成29年度と令和3年度の当初予算の比較でお答えいたしますが、個人市民税は4億5,770万円の減、率にして10.8%の減となっており、傾向としては2年度まではほぼ横ばいでしたが、3年度は新型コロナウイルス感染症の影響により大きな減となっております。法人市民税は3億3,320万円の減、率にして25.6%の減となっており、元年度から減額傾向となってお-62-ります。次に、普通交付税と臨時財政対策債の算出内容と増減理由につきましては、普通交付税においては基準財政収入額は全国的な地方税の増減率を勘案して減と見込む一方で、基準財政需要額については人口減少や生活保護費が減となるほか、臨時財政対策債への振替の影響により大きく減少したことから、昨年度よりも減少するものと見込んでおります。なお、臨時財政対策債の算定に当たっては、令和2年度の決定額に国から示された増減率を勘案し大きく増加するものと見込んでおります。次に、今後における財政の課題につきましては、令和3年度当初予算編成においては、財政調整基金からの取崩し額を令和2年度当初予算と比べて約5億円圧縮したところであります。しかしながら、議員の御指摘のとおり、財政調整基金の取崩しにより収支均衡予算を編成する状況は変わっておらず、財政の健全化は道半ばであります。今後も人口減少に伴う市税や地方交付税などの一般財源収入の減少や、このたびの新型コロナウイルス感染症の収束時期が見通せず、さらなる歳入減も懸念される中で、近未来を見据えたまちづくりを進めるためには、自主財源の確保が大きな課題であると考えております。次に、財源対策などについてですが、まず令和2年度におけるふるさと納税の状況などにつきましては、寄附件数は約2万5,000件、寄附金額は約3億9,000万円と見込んでおり、前年度と比べて件数で3.5倍、金額で2.7倍の増加となっております。また、増収対策といたしましては、返礼品の充実を図ったこと、既存ポータルサイトの小樽市紹介ページを見やすく修正したこと、ポータルサイトを一つから三つのサイトに増やしたことなどが挙げられます。次に、今後の市税の増収対策や新たな財源対策につきましては、市税は自主財源の根幹をなしており、必要な施策や事業を行う上で欠かせない財源でありますが、人口減少や少子高齢化が進む現状において、その増収を図るには移住などの人口対策や企業誘致の促進策が重要であると考えております。人口増や企業誘致を一朝一夕に実現することは難しく、その実現に向けて今後も継続して取り組んでまいりますし、ふるさと納税による寄附金収入は、本市の歳入増対策の柱となり得る取組であることから、さらなる増収に向け取り組んでまいりたいと考えております。次に、他会計からの借入金につきましては、下水道事業会計の令和元年度末時点での借入残高は約13億1,100万円、償還最終年度は令和8年度、産業廃棄物等処分事業会計については同じく約1億3,000万円、令和6年度となっております。また、償還計画における元金償還額は、2年度が約2億9,100万円、3年度が約2億7,200万円、4年度が約2億6,300万円、5年度が約2億6,400万円、6年度が約1億9,400万円、7年度が約1億1,400万円、8年度が約4,300万円となっております。次に、令和2年度決算の見通しにつきましては、現時点では事業執行中の段階であり、例年歳出においては一定程度の不用額が見込まれますが、具体的な見通しをお示しすることはできません。次に、行財政改革プランの策定につきましては、現在の収支改善プランは、将来にわたって安定的に持続可能な行政運営をなし得る財政構造とするために、収支改善に向けた具体的な歳入増や歳出削減の取組を掲げ策定したものであります。その取組には、財政面の削減ばかりでなく、業務の進め方や手法の見直しによる効率化など、行政面の改善も併せて進める内容となっていることから、行財政の両面において、まずは収支改善プランに掲げた取組を着実に推進し、策定目的の達成を目指したいと考えており、現時点で新たなプランの策定は予定をいたしておりません。次に、今後の財政運営の考え方につきましては、先ほども申し上げましたとおり、本市においては人口減少に伴う市税や地方交付税などの一般財源収入の減少や、新型コロナウイルス感染症の影響により、-63-さらなる歳入減も懸念されることから、今後も厳しい状況が続くことが予想されます。そのような中にあっても、喫緊の感染拡大防止と地域経済、雇用の維持に努めるほか、人口減対策や公共施設の長寿命化対策などの進めなければならない政策課題に対応するため、事業の選択や集中により、一般財源の圧縮に努めるとともに、ふるさと納税による寄附金などの増収を図ることにより自主財源を確保していく必要があるものと考えております。