みんなの議会

小樽市議会 令和5年第1回定例会 2023年2月28日

財政問題について

2023年2月28日、小樽市議会の一般質問で、高橋克幸議員が「財政問題について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
高橋克幸 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 11番 高橋克幸

令和5年第1回定例会に当たり、公明党を代表して質問いたします。初めに、財政問題であります。小樽市収支改善プランについてであります。本市では、今後、人口減少が続くものと予想され、地方税や地方交付税など一般財源の収入の減少が見込まれており、さらに厳しい財政状況が続くと考えられます。このような背景の中で、平成30年11月、収支改善プランが策定されました。計画期間は令和元年度から令和7年度であります。中間点である令和4年の検証を確認しましたが、目標値の達成に至らないとの答弁でありました。そもそも、プラン策定当初から半数以上の項目で効果額の数値がなく、不完全なものとして問題があると指摘をしてまいりました。現在、自治体DXの推進を推進している状況にあり、平成30年時点で考えられていたベースが違っていると感じております。現状の収支改善プランの課題や問題点についてどのように考えられているのか、また、大幅な見直しや根本的につくり直しが必要と考えますが見解を伺います。このプランの取組に関わる職員定数適正化計画や外部委託化、業務委託の拡充など、DX推進に伴う組織改革や業務改革が大きなポイントになるものと考えますが、今後の考え方やスケジュールをお示しください。次に、歳入、歳出について伺います。歳入であります。一般会計の中で一般財源の約9割近くを占めている市税と地方交付税の増減が、予算編成に大きな影響を与えます。令和5年度当初予算の中で、市税全体では対前年比で約3億4,000万円の増額となっており、その内訳として、個人市民税では約1億8,000万円の増、法人市民税では約3,000万円の増、固定資産税は約2,000万円の増、都市計画税では約1,000万円の増、たばこ税では約8,000万円の増であります。これらの増減の理由と、市民税の直近5年間の推移で、平成31年度と令和5年度を比較し、傾向も含めお答えください。次に、地方交付税の対前年度比では普通交付税は約6,000万円の減であり、特別交付税は約4,000万円の減、臨時財政対策債は約3億2,000万円の減となりました。普通交付税、臨時財政対策債がともに減となっているようですが、それぞれどのように算出されたのか、これらの増減の理由とともにお示しください。地方交付税の算定方法は、基準財政需要額から基準財政収入額を差し引いた額であり、いわゆる財源不足額と言われているものであります。また、基準財政需要額の算定方法は国で決められた算定項目ごとに単位費用、測定単位、補正係数を掛け算で算出されたものの合計であります。この中で、測定単位は自治体の人口とする項目が多くあり、人口減少が確実に基準財政需要額に反映されるため影響が大きく、結果、地方交付税の減少が続くものと思います。ここ数年は、財政調整基金を取り崩して予算編成を繰り返しており、本市の脆弱な財政構造を考えるとき財政状況は厳しく、財政調整基金頼みでは限界であります。今後の財政の課題について、市長の見解を伺います。次に、歳出であります。経費別では、人件費が対前年度比で約4億1,000万円の減、扶助費が約1億円の減、公債費が約1億1,000万円の減、建設事業費が約5,000万円の減となっております。それぞれの主な要因についてお示しください。-64-公債費ですが、最近の傾向として減少傾向にあります。地方債はある程度の範囲内で活用すべきことは当然ですが、後年度の財政負担を生ずることから、その限度をどこに求めるかが問題であります。通常、健全性に影響を与えないためには、公債費比率は10%を超えないことが望ましいと言われております。今後、小樽市公共施設長寿命化計画等の実施により、公債費比率の増加が懸念されるところであります。財政のバランスを検討する上で、公債費比率の上限設定について、どのように考えているのか見解を伺います。次に、他会計借入金の償還であります。平成23年度をピークに、毎年着実に償還が行われ、先が見える状態になってまいりました。他会計からのそれぞれの借入残高と、今後の償還計画及び償還最終年度についてお示しください。また、他会計借入金の償還終了による今後の財政の影響について、どのように考えられているのか見解を伺います。次に、財源対策基金であります。他都市においても財源対策は重要課題の一つであります。様々な検討の上で対策を行っているようであります。特に最近顕著なのはふるさと納税であり、紋別市や根室市は全国でも常に上位にランキングされています。自治体ではいろいろな対策のために基金を創設し、政策を実行しているようであります。本市においては、他都市を参考に対策を検討し、昨年度よりもさらに増額傾向と伺っていますが、今年度の状況について、増収対策の内容及び対前年度比でお示しください。また、今後のふるさと納税の対策について見解を伺います。今後の市税の増収対策として、新たな市税の検討や企業誘致などプラス要素の財源対策はどのように考えているのか、市長の見解を伺います。次に、基金についてであります。基金は地方自治法第241条で、普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、特定目的のために財産を維持し、資金を積み立て、または定額の資金を運用するために設ける財産であると規定されています。積立基金には財政調整基金、減債基金、特定目的基金に区分されているようであります。財政調整基金は、地方公共団体における年度間の財源の不均衡を調整するための基金であり、近年の予算編成では必要な財源となっています。地方財政法第7条第1項では、「地方公共団体は、各会計年度において歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合においては、当該剰余金のうち二分の一を下らない金額は、これを剰余金を生じた翌々年度までに、積み立て、又は償還期限を繰り上げて行なう地方債の償還の財源に充てなければならない」と定められています。厳しい財政状況にあって、この基金の積立ては重要であります。この財政調整基金の残高規模の考え方ですが、他都市では一定の割合を目標として設定しており、平均では、標準財政規模の10%程度が適正という考え方で進めているようであります。仮にこの考え方でいくと、本市の標準財政規模とその10%程度とはどのような数値になるのか、お示しください。この残高規模の目標設定は必要と思いますが、どのように考えられているのか見解を伺います。減債基金についてであります。この基金は、市債の償還財源を確保し、将来の負担軽減と財政の健全な運営に資するための資金を積み立てることを目的に設置された基金であります。本市の状況では、小樽市の概況によりますと、平成16年度以降残高はなく、令和3年度まで積み立てておらず、ゼロでありました。前年度補正予算では、国が臨時費目として創設され、減債基金積立金として約4億2,000万円が計上されました。これまでの減債基金の経緯と、どのように算定されたのかお示しください。-65-減債基金の考え方では、償還のための計画的な積立てにより、将来の負担軽減と世代間の負担の公平性や次の世代に負担を先送りすることが予防できるとされているようであります。法的に積立て基準はないようですが、他都市でも行われている一定の基準が必要と思いますが、どのように考えられているのか見解を伺います。次に、令和4年度の決算の見通しについてであります。除雪費の増額等で懸念されるところでありますが、現在の状況で決算の見通しを分かる範囲でお示しください。これからの市政運営を考えますと、財政上の観点から、これまで以上に選択と集中という政治的判断が求められると思いますが、今後の財政運営の考え方について、市長の見解を伺います。以上、第1項目の質問を終わります。

答弁 市長 迫俊哉

高橋克幸議員の御質問にお答えをいたします。ただいま、財政問題について御質問がありました。初めに、収支改善プランについてですが、プランの課題や問題点につきましては、平成30年11月に策定以降、新型コロナウイルス感染症に対応するため、テレワークやオンライン会議、窓口キャッシュレス決済などの自治体DXを急速に進める必要が生じているほか、昨今の原油価格や物価の高騰が今後の財政運営に大きな影響を及ぼすことが見込まれるなど、社会情勢が大きく変化をしております。これまで、収支改善に向けた取組項目の検証や収支見通しの時点修正を行ってきているところではありますが、収支改善を着実に進め、老朽化した施設の建て替えなどの今後の財政需要に対応できる財政構造を目指すためには、現状に即して目標値を設定できない取組項目の再整理や、収支見通しの精査が必要であると考えております。このことから、計画が終了する令和7年度を待つことなく、プランの在り方を含めて見直しの方向性を検討してまいりたいと考えております。次に、歳入、歳出についてですが、まず、市税が対前年比で増となった理由につきましては、個人市民税の増収は、人口減少に伴い納税義務者数は減少している一方で、1人当たりの所得金額は増となっていることによるものであります。法人市民税の増収は、大口法人に係る減因要素はあるものの、全体としては企業の業績の伸びにより増となっております。固定資産税及び都市計画税の増収は、家屋の新築及び増築に伴う増収が主な要因であります。たばこ税の増収は、消費量が増えていることによるものであります。また、市民税の推移につきましては、令和元年度と5年度の当初予算の比較でお答えをさせていただきますが、個人市民税は約1,000万円の減、率にして1%未満の微減となっており、傾向といたしましては、2年度まではほぼ横ばいで、3年度は大きく減となりましたが、4年度以降は回復をしてきております。法人市民税は約2億6,000万円の減、率にして19.6%の減となっており、3年度までは減少しておりましたが、4年度以降は少しずつ回復をしてきております。次に、普通交付税と臨時財政対策債につきましては、普通交付税は基準財政需要額において、人口や生活保護者数で算定される需要額が減となるものの、総額としてほぼ同額と見込んでおりますが、基準財政収入額においては、市税や地方消費税交付金などの増収により総額として増加が見込まれることから、前年度より減少するものであります。また、臨時財政対策債においても、地方交付税の原資となる国税収入-66-の増収見込みに伴い発行額が抑制されることから、前年度よりも減少するものであります。次に、今後における財政の課題につきましては、令和5年度当初予算編成においては、財政調整基金からの取崩し額を4年度当初予算と比べて約1億4,000万円圧縮したところであります。しかしながら、財政調整基金の取崩しによる収支均衡予算を編成する状況は変わっておらず、財政の健全化は道半ばであります。今後も自主財源の確保に努めるなど、財政調整基金に頼らない予算編成にしていくことが課題であるものと考えております。次に、経費ごとの主な対前年度増減要因につきましては、人件費は定年延長に伴う退職予定者数の減などにより退職手当で約4億8,000万円、扶助費は医療扶助費における利用見込みの減などにより生活保護費で約2億6,000万円、公債費は市債残高の減などにより約1億1,000万円、それぞれ減少いたしました。建設事業費は、桂岡小学校の校舎等耐震補強等事業費で約8億3,000万円の増となりましたが、忍路中央小学校の校舎等耐震補強等事業費で約5億2,000万円、クルーズターミナル整備事業費で約2億9,000万円、(仮称)堺町駐車場整備事業費で約2億6,000万円、それぞれ減となったことなどにより減少したものであります。次に、公債費比率の上限設定につきましては、直近の令和3年度決算における公債費比率は5.6%であり、健全性の観点から一般的に望ましいとされる10%の半分程度であることから、現時点で設計を行う考えはありません。しかしながら、今後、事業規模が大きい建設事業が予定されており、主な財源として市債が想定されることから、公債費比率が高くなることも懸念されるため、今後においても後年度の負担が過度にならないよう、計画された事業の実施に当たりましては、その優先度や事業費、財源の有無などを十分に検討し、将来の公債費負担に留意する必要があるものと考えております。次に、他会計からの借入金につきましては、下水道事業会計の令和3年度末時点での借入残高は約8億2,700万円、償還最終年度は8年度。産業廃棄物等処分事業会計については同じく約5,000万円、6年度となっております。また、償還計画における元金償還額は、4年度が約2億6,300万円、5年度が約2億6,400万円、6年度が約1億9,400万円、7年度が約1億1,400万円、8年度が約4,200万円となっております。次に、他会計借入金の償還終了が本市財政へ与える影響につきましては、毎年度の償還財源は一般財源であることから、償還終了により財政負担が軽減をされ、収支改善につながるものと認識をいたしております。次に、財源対策、基金についてですが、まず、ふるさと納税の今年度の状況につきましては、増収対策としてポータルサイトの増設や返礼品の掘り起こし、検索連動型広告の導入により寄附金額の増額につながったものと考えており、寄附件数は対前年度比約40%増の5万7,000件、寄附金額は約35%増の9億円を見込んでおります。また、今後の対策につきましては、組織体制を強化し、引き続き魅力ある返礼品の掘り起こしに努めるとともに、各ポータルサイトにおいて、小樽市へ寄附を選択してもらえるようキャンペーンを実施して魅力ある返礼品の紹介をするなど、プロモーションの充実を図ってまいりたいと考えております。次に、今後の市税増収などの財源対策につきましては、新たな自主財源となり得る法定外目的税である宿泊税の導入についての議論を進めるとともに、新たな設備投資や雇用の場の創出により、固定資産税や市民税の増収効果が期待される企業誘致に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。次に、財政調整基金の残高規模の目標設定につきましては、令和4年度における本市の標準財政規模は319億597万1,000円であり、仮にその10%が同基金残高の適正規模であると試算いたしますと約32億円となり、一方、5年度当初予算編成後の同基金残高は約27億円であり、標準財政規模の10%には達しておりません。また、5年度当初予算編成では、財源対策として同基金から約3億4,000万円を取り崩して収支均-67-衡を図っていることから、今すぐに残高の目標設定を行うことは難しいものと考えており、まずは当初予算編成において、同基金に頼らない財政構造を目指し、着実に収支改善に取り組む必要があるものと考えております。次に、減債基金の積立ての経緯及び算定につきましては、減債基金は平成16年度からの「三位一体の改革」による地方交付税の削減により財源不足が生じたことから、全額を取り崩し、その後22年度決算において累積赤字は解消するも、年度間の財源の不均衡を調整するための基金である財政調整基金の確保を優先し、減債基金の積立ては行わなかったところであります。また、令和3年度に減債基金に積立てをした4億2,000万円は、3年度普通交付税の再算定において、臨時財政対策債発行可能額の27.4%が基準財政需要額として算定されたものであります。次に、減債基金残高の基準の設定につきましては、同基金は市債の償還に必要な財源を確保し、将来にわたる市財政の健全な運営に資するために積み立てることを目的として設置をされた基金であります。本市においても、今後予定される建設事業の市債償還に備え、同基金に積立てを行うという考え方もありますが、一般財源を減債基金に積み立てられるまで財政状況が改善している状況にはないことから、現時点では、一定の基準を設けることは難しいものと考えております。次に、令和4年度の決算見通しについてですが、まず現時点での見通しにつきましては、例年、歳出においては一定程度の不用額が見込まれますが、事業執行中の段階であることや、今後の歳入動向にも左右されることから、具体的な見通しをお示しすることはできません。次に、今後の財政運営の考え方につきましては、令和5年度の当初予算編成は、事業の厳選に努めた結果、財源不足額を圧縮でき、当初予算編成後の財政調整基金を前年度より約7億円多い約27億円を確保することができました。一方で、新型コロナウイルス感染症の長期化を背景に、現在も歳入動向は予測しにくい状況の中で、昨今の原油価格の高騰や物価上昇の影響による歳出増が続くことが見込まれるため、将来にわたり行政サービスを安定的に提供できる財政構造の確立を目指し、決して気を緩めることなく、これまで以上に自主財源の確保や事業の厳選に努め、必要な施策に適切なタイミングで財政出動できるよう備えてまいりたいと考えております。

出典:小樽市議会 令和5年第1回定例会 2023年2月28日 議事録 PDF(84ページ) 間違いを知らせる