小樽市議会 令和5年第1回定例会 2023年2月28日
人口減少問題について
2023年2月28日、小樽市議会の一般質問で、高橋克幸議員が「人口減少問題について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 高橋克幸 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 高橋克幸
次に、人口減少問題についてであります。人口減少の現状と推計についてであります。小樽市人口ビジョンは、改訂版が令和2年に策定されました。この人口ビジョンは、小樽市における人口の現状を分析し、人口に関する認識を市民と共有し、今後目指すべき将来の方向と人口の将来を提示するものと記載されております。本市の人口は昭和39年9月の20万7,093人をピークに毎年減少を続けている状況であります。年齢3区分別の人口の推移では、老年人口(65歳以上)は増加を続けており、生産年齢人口(15歳から64歳)及び年少人口(14歳以下)は減少が続いております。平成2年には年少人口が老年人口を下回り、逆ピラミッド型の傾向がさらに進んでいる状況であります。国立社会保障・人口問題研究所の2018年の推計によりますと、本市の人口は2025年には10万236人、18年後2040年には6万9,422人になるとされています。また、65歳以上の老年人口は2040年に生産人口を上回り、2045年には高齢化率約52%と市民の2人に1人以上の割合になると推計されています。さらに、20歳-68-から39歳までの若年女性人口は2010年1万2,937人に対し、2040年では4,278人と約33%まで大幅に減少するという推計であります。このような推計についてどのように認識をされているのかお示しください。また、以前にも質問しましたが、若年女性人口の減少対策は喫緊の課題であり、複合的な施策が急務であります。どのように考えられているのかお答えください。自然動態、社会動態の推移であります。昭和32年(1957年)から転出者が転入者を上回る社会減が続いています。転入・転出ともに同じような減少傾向となっています。また、昭和62年(1987年)から死亡率が出生数を上回る自然減が始まり、本格的な人口減少段階に入りました。出生数は減少し、死亡数が増加しているため、その差は年々開く傾向にありますが、直近10年前との比較ではどのようになっているのか、主な要因も含めお示しください。今後の人口減少対策についてであります。地域ブロック別の人口移動の推移では、若者を中心に札幌市及び関東への転出超過の割合が高くなっている状況です。この傾向が今後も一定程度継続すると予想されており、さらに、子育て世代の減少、低出生率の継続により出生数の減少が進み、高齢化も進むことから、死亡数の増加傾向が続くものと予想されています。他都市では、人口減少対策を喫緊の重要課題として位置づけ、総合計画の見直しや内部組織の中に人口減少対策室の設置や外部委員会の設置など、具体的な対策に向けて動きが出ているようであります。本市では、これまでどのような対策を行ってきたのか、今後どのような対策を講じていくのか、推進体制も含め、市長の見解を伺います。さらに他都市では、交流人口の増加対策や今後増加傾向が考えられる外国人労働者の受け入れ体制の充実、移住までは厳しいと考える方々に2か所地域の居住の誘致推進、また、若い家族世帯を呼び込むためのピンポイント対策など、その地域の実情を勘案した具体的な内容を政策として実施しているようであります。人口減少対策に特効薬はありませんが、粘り強く、本市でも具体的で継続性のある対策の検討が必要であると考えます。若者の地場産業への定着のため、地元企業との連携や情報共有を構築し、札幌などの大都市との賃金格差の是正の検討、本市の特色であるものづくり産業への支援拡充など、未来の小樽の産業を支える人材をつなぎ止めておけるような対策を早急に検討・実施すべきであると思いますが、見解を伺います。次に、こども医療費助成制度の拡充についてであります。公明党は、子育て支援が今後の日本の最重要課題の一つであるとの観点から、昨年11月「子育て応援トータルプラン」を発表いたしました。さらに、公明党子育て応援トータルプラン推進委員会を立ち上げ、3月をめどに具体的な政策提言を行う予定であります。政府は、異次元の少子化対策に挑戦するという岸田総理の指示を受けて設けた、こども政策の強化に関する関係府省会議が本年1月に開かれ、4月のこども家庭庁の発足までに、子育て家庭への経済支援や育児休業制度の拡充などが議論されるようであります。また、子供予算倍増に向けて国会において議論が進められており、子育て支援の拡充を期待するものであります。さて、少子化対策として、子育て世帯への負担を軽減するこども医療費助成制度は、全都道府県、全市町村で実施されています。しかし、こども医療費助成制度は国で統一的な制度となっているのではなく、都道府県、市町村ごとに制度が異なっているのが現状であります。本市のこども医療費助成制度については現状どのようになっているのか、通院と入院の制度内容についてお示しください。インターネット上のアンケート結果のランキングで、住みやすいまちや子育てしやすいまちなどでは、子育て世帯において、引っ越し先のこども医療費助成制度は要チェック事項の一つと言われております。-69-厚生労働省の「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」での令和3年度の市町村の調査結果において、通院に対して何歳まで助成を実施しているかを見ますと、就学前までのみの自治体が全体の約2%、40自治体。15歳までとしている自治体が約48%、832自治体。18歳までとしている自治体が約47%、817自治体となっております。また、通院に対しての助成における所得制限については、所得制限なしの自治体が約87%、1,521自治体。所得制限ありは約13%、220自治体となっております。この厚生労働省の調査に対してどのような感想を持たれたのか、見解を伺います。この中で特記すべきは、北海道南富良野町であります。「すこやか子ども医療費」という名称で、ここでは、ゼロ歳から満22歳到達最後の3月31日までの医療費が対象であります。保護者が町内に居住していれば、対象となる子供が高校や大学進学で町外に転出した場合であっても対象となるなど、ほかには見られないほどの手厚い制度が設けられています。また、最近の報道では、函館市が令和5年4月1日から高校生以下の医療費を所得制限を設けず無償化すると発表しました。道内の人口10万人以上の9市のうち、高校生以下の完全無償化をするのは初めてのようであります。昨年4月時点で、高校生以下の完全無償化している道内の市町村は70以上であり、率にして約40%になるようであります。このように、少子化の危機意識の高い自治体は、子育て支援対策に力点を置いている傾向があるように思います。本市においても、人口減少対策として少子化対策が重要であります。先ほど述べたように、子育て世帯への負担軽減であるこども医療費助成制度の拡充は必要不可欠であると考えます。事業費の試算について伺いますが、年齢対象別に中学生までの通院・入院、高校生までの通院・入院について無償化にした場合、それぞれ事業費の試算はどのぐらいになるのかお示しください。また今後、他都市と同様に中学生まで、そして高校生までと、段階的な拡充の着実な実施を要望いたしますが、市長の見解を伺います。以上、第2項目の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、人口減少問題について御質問がありました。はじめに、人口減少の現状及び推計と今後の対策についてでありますが、まず、国立社会保障・人口問題研究所の人口推計につきましては、算定時の傾向が将来も続くなどの条件の下に推計されていると認識をしておりますが、本市においては年間2,000人程度の人口減少が今後も続くとともに、少子高齢化も進行し、生産年齢人口が減少することや、2045年には老年人口が生産年齢人口を上回り、高齢者比率が52.1%になるなど、本市にとって非常に厳しい推計が示されているものと認識をしております。次に、若年女性人口の減少対策につきましては、本市において2045年には若年女性人口に限らず、20歳から39歳までの人口推計が2015年と比較をし、約64%減少することは大きな課題と考えております。これは高齢化率が高く、子供を産み育てる世代の人口が少ないことが大きな要因の一つと考えており、子育て世代の移住定住の促進とともに、妊娠期から子育て期までの切れ目のない子育て支援体制の充実のほか、公園や教育環境の整備など、子育て世代の人口対策の充実を鋭意検討し、スピード感をもって進めていかなければならないと考えております。次に、自然動態、社会動態の直近10年前との比較につきましては、平成24年と令和4年を比較した場合、自然動態につきましては、自然減が411人の増となり、内訳といたしましては出生数が272人の減、死亡数が139人の増となっていることから、少子高齢化の影響により自然減が増加傾向にあります。社会動態の比-70-較につきましては、社会減が563人の減となり、特に札幌市との間では社会減が390人の減、道外とでは社会減が209人の減となっており、札幌市と道外との間の社会減の抑制が見られますが、この人口動態が新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響などを受けた一過性のものなのか、今後も分析が必要と考えております。次に、これまでの人口対策と今後の人口対策につきましては、これまで子育て支援策の拡充を中心に人口対策を進めてきたところであり、少子高齢化が進む本市においては、社会減に歯止めをかけることが非常に重要であることから、「子育て」、「しごと」、「移住」の三つの対策を柱に、人口対策に取り組んでまいります。また、推進体制につきましては、昨年9月に設置をした人口戦略推進本部などで社会減の抑制対策について検討を進め、分野横断的に関連する施策を効果的に組み合わせ、人口対策を戦略的に推進をしてまいります。次に、小樽の産業を支える人材の定着につきましては、これまで市内に就職を希望する学生等の就職率向上や、地元定着を目的とした若者就職マッチング支援事業や合同企業説明会の実施、また、働く場の確保のため、小樽商工会議所と連携をし、事業承継の取組などを行ってまいりました。今後も、小樽市中小企業振興会議などにおいて、市内経済団体や事業者の皆様から、その現状や対策についての御意見を伺い、市としてさらなる取組について検討をしてまいります。次に、こども医療費助成制度の拡充についてですが、まず、本市のこども医療費助成の内容につきましては、小学生以下に対しては、通院と入院ともに自己負担を初診時一部負担金のみとしており、実質無償化を実現しております。また、中学生に対しては、通院への助成は実施しておりませんが、入院への助成を実施しており、非課税世帯の自己負担を初診時一部負担金のみとし、課税世帯については自己負担を1割としております。次に、子供の医療費援助についての国の調査結果に対する見解につきましては、全ての都道府県及び市町村が乳幼児等に関わる医療費の援助を実施しておりますが、その内容については対象年齢、所得制限や一部自己負担の有無など、自治体によりそれぞれ異なっているものと認識をしております。そうした状況からは、やはり全ての子供が平等に医療給付を受けられるよう、国による全国一律の助成制度の創設が望ましいものと考えております。次に、子供の医療費を無償化した場合の事業費の試算につきましては、中学生までの通院と入院に関わる事業費を年間ベースでお示しをいたしますと、実質無償化をした場合は、通院は約3,900万円、入院は約200万円。完全無償化した場合は、通院は約5,400万円、入院は約230万円になるものと試算をしております。また、高校生までの医療費を無償化した場合の事業費については、現時点では試算をいたしておりません。次に、こども医療費助成の段階的な拡充の実施につきましては、他都市の動向なども踏まえ、本市においても子育て世帯の家計負担の軽減に向け、着実に拡充を進める必要があると考えておりますので、引き続き庁内で議論を重ねながら、令和6年度以降の実施に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。