小樽市議会 令和2年第3回定例会 2020年9月7日
財政問題について
2020年9月7日、小樽市議会の一般質問で、松田優子議員が「財政問題について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 松田優子 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 松田優子
2項目め、財政問題について伺います。令和元年度の一般会計の決算状況についての御説明によれば、実質収支で1億 4,000 万円余りの黒字にはなっているものの、実質単年度収支では5億 1,000 万円以上の赤字となったといいます。平成 30年度の一般会計の決算状況では、実質収支で約2億 1,600 万円の黒字にはなりましたが、実質単年度収支では1億 9,000 万円余りの赤字でしたので、30 年度と比較すると令和元年度の実質単年度収支は3億2,000 万円も増加したことになり、赤字幅が 2.6 倍になってしまいました。なぜ、このように赤字幅が拡大したのか、御説明願います。また、どちらも実質収支の黒字は確保したとはいうものの、これは財政調整基金を取り崩して財源対策をしたからにほかならず、単年度収支、実質単年度収支は4年連続の赤字となっています。このような状況について、どちらも決算説明書では、「本市の財政は、何らかの財源対策を講じなければ収支均衡予算を編成できない状況が続いており」と全く同じくだりで、それに続き、人口減少で市税や地方交付税等の一般財源の減少云々、そして最後に「今後も厳しい財政運営が続くものと予想されます」と、全く同じ言葉で終わっています。これが端的に小樽市の財政状況を表す言葉と言えます。同じく決算説明書の財政構造の現況によれば、小樽市の歳入科目構成では、市税と地方交付税が 50%以上を占めていることから、市税は元より、地方交付税は人口が大きく影響されてきますので、この言葉が裏づけられます。市では今後、財政運営についてどのように考えているのか、お聞かせください。そこで心配なのが、今年の財政状況です。令和元年度は市税では法人市民税が減となったものの、固定資産税や入湯税が増となり、市税自体は前年度より微増したと説明がされていますが、今般の新型コロナウイルス感染症影響下における市内経済の状況を見ると、本年は法人市民税のみならず、個人市民税、そして観光客の減少から入湯税も減収になるのではないかと懸念しますが、今年度の収支見込みについてはどのような認識を持たれているのか、お聞かせ願います。そればかりか、今の市内経済状況からいくと、本年の事業所得や個人所得が減収になり、来年度の税収にもかなりの影響があると思われますが、これらについても御見解をお聞かせ願います。-32-また、さらに懸念されるのが、本年度末で期限切れを迎える過疎法による国からの財政支援がどうなるかということです。総務省の有識者会議では、法の期限切れを控え、来年度以降の過疎地域への支援の在り方を検討中とのことですが、支援が途切れた場合、今後も厳しい財政運営が続く小樽市にとって、重要課題です。この点についての認識をお聞かせください。ともかく令和2年度の実質単年度収支が5年連続で赤字にならないよう願って、この項の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、財政問題について御質問がありました。初めに、令和元年度決算状況についてですが、まず、実質単年度収支の赤字幅が拡大した理由につきましては、平成 30 年度決算と元年度決算を比較しますと、歳入では市税は約 6,700 万円、地方交付税は約 9,100 万円、それぞれ増額となったものの地方消費税交付金が約1億 3,300 万円、臨時財政対策債が約3億 700 万円と大きく減少となりました。また、歳出では、超過交付額返還金が約2億 4,500 万円増加したことなどにより、実質単年度収支の赤字幅が拡大したものと考えております。次に、今後の財政運営の考え方につきましては、本市においては人口減少に伴い、市税や地方交付税などの一般財源収入の減少が見込まれ、さらに、このたびの新型コロナウイルス感染症の収束時期がいまだ見通せない現状では、さらなる歳入減が懸念され、今後も財政調整基金からの多額の繰入に頼らなければ収支均衡予算を組むことができない大変厳しい財政状況、財政運営が予想されます。そのため、収支改善プランに掲げた歳入増や歳出減の取組による収支改善効果を見込むほか、財政調整基金の繰入に頼らない財政構造を目指し、新年度予算編成において事業の厳選に努め、歳出を抑制し、同基金の繰入額を減らしていくことにより、将来の大型事業や不測の事態に対応できるように基金残高を確保してまいりたいと考えております。また、国に対しても、地方の厳しい状況を踏まえて、地方交付税などの地方財政措置の拡充をするよう、北海道市長会などを通じて要望してまいりたいと考えております。次に、今後の財政状況についてですが、まず、今年度の収支見込みにつきましては、新型コロナウイルス感染症は個人や法人を問わず経済全体に大変大きな影響を与えており、歳入においては市税のほか、譲与税、交付金なども減収が見込まれます。また、歳出においては、新型コロナウイルス感染症により休止した事業があるものの、扶助費は年々増加傾向にあることから、今年度の決算は厳しい収支になるものと考えております。次に、来年度の税収につきましては、個人市民税は前年の所得などにより課税されるものであり、新型コロナウイルス感染症の影響による今年の所得の減少に伴い、減額が見込まれ、各法人の決算額に基づいて課税される法人市民税についても、同じく新型コロナウイルス感染症の影響による事業収益の減少に伴い減額が見込まれます。なお、固定資産税・都市計画税についても、新型コロナウイルス感染症の影響により、事業収入が減少した中小企業者、小規模事業者の税額を軽減する特例措置により減額が見込まれますが、この措置による減収については新型コロナウイルス感染症対策地方税減収補填特別交付金により、全額国費で補填されることとなっております。次に、過疎法の支援が途切れた場合の認識につきましては、過疎地域自立促進特別措置法による過疎対策事業債は、元利償還金の 70%が地方交付税措置される有利な起債であり、法の期限切れにより令和-33-3年度以降の過疎債の借入れができない場合、本市の財政運営に多大な影響を及ぼすものと考えております。本年4月に総務省の過疎問題懇談会において、新たな過疎対策に向けた答申により、現行過疎法の期限以降も引き続き過疎対策を講じていくための制度が必要と示されておりますので、本市が引き続き過疎債の借入れができるよう、地元選出の国会議員などを通じて強力に要請をしたところであります。