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小樽市議会 令和4年第3回定例会 2022年9月13日

市長の市政執行について

2022年9月13日、小樽市議会の一般質問で、松田優子議員が「市長の市政執行について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
松田優子 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 2番 松田優子

令和4年第3回定例会に当たり、公明党を代表して、質問をさせていただきます。質問に入る前に、新型コロナウイルス感染症に感染し、お亡くなりになった方々に、謹んで哀悼の意を表するとともに、現在、治療、療養中の方々が一刻も早く回復されることを心から願っています。それでは、早速、質問に入らせていただきます。市長の市政執行について伺います。先般行われた市長選挙において、我が党が推薦した迫市長が再選されましたが、市職員の経験があるとはいえ、就任直後に北海道胆振東部地震でのブラックアウトの対応、そして2年目には新型コロナウイルス感染症という世界的規模で次世代に語り継がれるような災禍に遭遇し、市民の安全・安心な生活を守るため、1期目の4年間は無我夢中で市政運営に当たってきたと思います。ゆえに、この2期目は迫市長の真価が問われることになります。そこで、最初に、本市の重要課題である人口減少対策について伺います。市長は1期4年の期間中でやり残したこととして、人口減少に歯止めがかけられなかったことを挙げられ、これが2期目の大きな課題になると述べておりました。そして、人口減少の考え方として、自然減と社会減の二つがあるものの自然減を抑えることは非常に難しいので、社会減にターゲットを絞り、その施策として小樽に住む若い世代の方に小樽で安心して働いて子育てができる環境づくりと、小樽に移住してくる方のサポート体制や支援策を拡充していくとのことでした。そのため、重点公約のイの一番に子育て支援策の推進を掲げておりましたが、どのような施策を考えているのか、具体的にお示しください。また、参考までに伺いますが、市長が今期で新たに打ち出した支援策や拡充を考えている支援策の中には、新たな財源確保が必要なものもあると思いますが、おおよそで結構ですので、その試算額をお示しください。ある識者が、日本の出生率が低迷しているのは、将来に漠然とした不安感を抱いていることが原因の一つで、夫婦で暮らすだけでも大変なのに子供を持つとさらに負担が増えると考え二の足を踏んでしまう人がいる。昔と比べて親が子供1人にかける時間とお金がどんどん増えている。まずは、若い世代が将来に対し楽観的になれることが大事で、社会全体で子育てを支援する、応援する、子供がいるだけで祝福される雰囲気を醸成すれば、自然と子供を持ちたいと思うだろうと述べ、その識者は、子育て支援は費用対効果が高い次世代への投資であるとも指摘していましたが、これには私も全く同感で、当市が昨年度の機構改革で子育て支援の担当部署名をこども未来部としたことがそれを物語っています。ただ単に目先にとらわれることなく、将来を見据えた子育て支援策を行ってほしいと考えますが、このことに対する市長の認識を伺います。さて、1期目と2期目の公約を比較したときに、「文化、芸術、スポーツに取り組む児童生徒の活動を-55-支援し、豊かな感性を育み、潜在的な可能性を引き出す環境づくりを進めます。」という全く同じ文言がありました。これを再び掲げたのは、1期目では達成しなかったからなのか、また、達成したが、さらに充実させたいという意味なのか不明ですので、これについての1期目での具体的な取組とその成果、そして、2期目の新たな取組についても具体的にお示しください。なお、私が市長の1期目の公約の中で評価したい施策の一つが、経済的困難を抱える家庭などの子供への学習支援体制を整え、学力や学習意欲の向上を支えるとして立ち上げた、おたる子ども未来塾です。これは、子供の学習面のサポートに不安がある方のために高校進学に向けた学力アップを支援するほか、子供自身の進路や勉強、そして、生活の困り事などの相談や保護者の子育ての悩みにも対応してくれるという多岐にわたるものですが、すばらしいのは、2年連続で受講生全員が志望校に合格したということです。私も開校式や閉校式などに参加させていただきましたが、未来を担う子供たちの笑顔に元気と勇気をもらっています。子供の居場所づくりにも貢献していると思われ、事業開始当初は中学生が対象でしたが、現在は、試行として、おたる子ども未来塾を受講していた高校生も受け入れていると伺っています。しかし、第7次小樽市総合計画によれば、おたる子ども未来塾の目標値は 50 人となっていることから、今後はこれを試行ではなく本格的に受入れ、受講人数を増やすなど、目標値に近づけるよう、さらに取組を強化していただきたいと思いますが、お考えをお聞かせください。さて、もう一つの社会減の歯止めをかける施策として起業支援を含めた移住政策がありますが、私は起業などを目的にする移住ももちろん大切ですが、同時に、他都市と比べて小樽は住みよいまちだから住んでみたいと思わせる住民目線の移住策も大事ではないかと思います。そのためには、プロモーションビデオなども小樽に移住してきたからの発信だけではなく、生まれてからずっと小樽に住んでいる方からの発信や、一旦市外に出たけれども、やはり生まれ故郷がよいというUターン者の声も大いに発信していただきたいと思いますが、そのことについての認識を伺います。ともあれ、人口減少については、どこの自治体も抱えている問題です。市長は以前から人口減少に特効薬はないが、継続的に取り組みたいと述べられ、過日の記者会見で若手職員を登用し、組織横断的なチームを編成させて、庁内にある人口減少対策庁内検討会議を改組する形で議論させたいとの考えを発表されておりましたが、どのような組織体制で人口減少対策に取り組むのかお伺いいたします。人口減少対策は、市にとって待ったなしの課題ですので、スピード感、スケジュール感を持って体制の構築や人選を進めてほしいと思いますが、このことについての認識を伺います。次に、これに関連して、空き家対策について伺います。このことについて、市長は公約としては明言しておりませんが、常に認識していると思われます。人口減少と空き家は切り離せない問題で、高齢者のみか、高齢の単身世帯が多い我が市では喫緊の課題であり、平成 27 年5月に国において空家等対策の推進に関する特別措置法が施行され、自治体が空き家等の対策に取り組む仕組みが整備されたことに伴い、平成 29 年2月に小樽市空家等対策計画を策定し、管理不全な空き家等に対する措置などの取組が進められ、現在は令和4年度から8年度の5年間を第2次空家等対策計画として位置づけ、その対応が進められています。しかしながら、昨今は以前にも増して近隣の空き家についての苦情・相談が我が会派にも寄せられています。市内のあちこちで空き家が見受けられ、中には今にも崩れそうな空き家がバス道路に面しており、心配になりますが、家の前には、危険、近づかないでくださいという小さな看板が立っているだけです。そこで伺います。現在、市内の空き家はどのくらいあり、そのうち管理不全の空き家と特定されている空き家は何軒くらいあるのか、1次計画と2次計画での推移でお示しください。-56-大概、管理不行き届きの空き家等は、所有者の目が届きづらい市外在住のためではないかと推察しますが、管理が行き届かない空き家全般について、市では管理責任を促す方法として、どのような対応を行っているのか伺います。なお、究極的な対応として、所有者に代わって自治体が建物を除却する行政代執行という制度がありますが、それはどのような経過をたどって発令されるのか伺います。その上で、今後、小樽市において、行政代執行をせざるを得ないくらいまでに対応を迫られている空き家はあるかどうかも、参考までにお聞かせください。空き家、空き地の利用促進については、空き家・空き地バンクへの登録制度がありますが、これまでの登録及び成約件数についてお聞かせください。また、市では数年前から空き家の除却費用を一部助成する制度や小樽市内に転入し、既に2年以上居住する世帯と三世代同居・近居を始める場合に、中古住宅の購入・増改築の費用について一部を補助する制度を始めましたが、これなどは空き家をなくすることに効果的な制度であると評価しますが、この補助制度の開始から今までの申請件数をお示しください。また、昨今問題になっているのが空き地の問題です。空き家を壊したことにより安心したのか、その後の管理が見逃され、空き地が樹木や雑草で覆い尽くされ、ジャングル状態になっている場所を最近見かけましたが、これほどになるには幾年もの期間を要したと思います。今後は空き家と同様、市として建物除却後の空き地への対応が迫られるのは必至と思われますが、このことについての認識をお聞きいたします。空き地については、空き家ほど制度が整っていないのが現状で、今後は市長会を通して国に働きかけるなど、空き地に対しての管理責任の法整備について要望いたします。次に、財政問題について伺います。市政を執行する上で、その要は何といっても財政問題です。令和3年度の決算説明書によれば、一般会計の決算では、前年度に比べて歳入総額が 5.8%の減であったにもかかわらず、歳出総額も 8.1%の減であったため、翌年度に繰り越す財源を除いた実質収支は約 16 億 9,500 万円の黒字となり、実質単年度収支も約 16 億 1,200 万円の黒字で、6年ぶりの黒字と記載されています。令和2年度は一般会計の実質収支は約 1 億 6,600 万円の黒字を確保しましたが、財源対策として財政調整基金を取り崩したことから、実質単年度収支は約 1 億 5,500 万円の減で5年連続の赤字となったとの報告でした。令和2年度と比較し、財政規模は減少したにもかかわらず黒字、しかもその額は1桁多い 15 億円以上も増額となっています。コロナ禍で経済界をはじめ、市民の方も所得の減少などでつらい思いをしている方が多いと思います。黒字になったのは予算計上しているのにもかかわらず、予算通りに執行しなかったため、黒字になったのではないかと単純に思ってしまう方がいるかもしれませんので、一般会計の収支が一転して黒字になった主な要因について御説明願います。令和3年度の一般会計の歳出科目の執行状況を見てみると、歳出予算現額約 708 億 5,500 万円に対して約3%、金額にして約 24 億 3,750 万円の不用額になっています。予算執行額が不用になった理由は様々だと思います。科目によって規模が違いますので、単純に金額だけでは比較できませんが、金額で多いのは民生費、衛生費、商工費、土木費、教育費など、億単位の不用額になっておりますが、不用額の割合が多かった主な事業やその理由が判明していたら、御説明願います。3年度決算について、地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づき算定した健全化判断比率及び資金不足率は、早期健全基準及び経営健全化基準を下回ったとあります。そして、地方公共団体の財政力-57-の強弱を示す指標として財政力指数がありますが、報告によれば、小樽市の3年度の財政力指数は 0.463で、年々その指数は上がっているとはいえ、行政サービスを提供するために必要な経費の半分以上は普通交付税に依存している状況は全く変わっていません。道内主要都市 10 市の平均は 0.564 で、札幌市はともかく、苫小牧市は 0.773 で、普通交付税に依存している率は小樽の半分以下です。小樽市の財政力指数が低い要因をお示しください。また、平成 24 年度から令和3年度までの 10 年間の推移を見ると徐々に指数は上がっているものの、その差は 0.036 です。財政力指数を上げるため今までもいろいろと努力してこられたことと思いますが、今後さらに財政力指数を上げるための施策等があれば、お示しください。なお、財政構造の弾力性を示す指標として経常収支比率があり、本市の経常収支比率は 90%を超える状況が続いており、非常に硬直した財政構造になっています。令和3年度で 91.6%と、やはり 90%を超えていますが、この 10 年間の最小値となり、少しずつ硬直の度合いが緩んできているように思います。決算の黒字化や各指標の改善が図られておりますが、令和元年度から7年度までの7年間にわたる収支改善プランを策定し、取り組んできた効果もあるのかと思いますので、この点の認識についてお聞かせください。一般会計及び各特別会計の歳入歳出決算の審査に当たった監査委員からは、市民のニーズや国の財政政策の動向などを的確に見極めながら、選択と集中による効率的かつ効果的な行財政運営に努められることを切に望むものとの意見があるように、大事なことは、黒字にすることだけを目的にするのではなく、無駄な出費は抑えつつも支出しなければならない事業にはしっかり予算を使うこと、その見極めをしっかりしていただきたいと思いますが、その点についての認識を伺います。この項では、市長の今後の市政執行について、抜粋して何点かお聞きしました。本市において最重要課題である人口減少や少子高齢化が進む中で、限られた財源で複雑多様化する課題を解消しながらも、誰もが安心し、豊かに暮らしていけるまちづくりをするのは大変だと思いますが、市民目線に立って、立てた公約は必ず実現していただけるよう、今一層の努力をして市政執行に当たっていただきたいと思いますが、市長の決意を再度お伺いし、この項の質問を終わります。

答弁 市長 迫俊哉

松田議員の御質問にお答えをいたします。ただいま、私の市政執行について御質問がありました。初めに、人口減少対策についてですが、まず、子育て支援策の推進につきましては、子育てに関わる家計負担の軽減」においては、こども医療費助成のさらなる拡大や保育料の引下げなどを想定しており、「保育環境の改善」においては、老朽化した民間保育施設の整備や、保育施設のICT化などを想定しております。また、「保育士の確保」においては、新規に就労した保育士に対する助成などを想定しており、「子どもの居場所の充実」においては、子ども食堂などを運営している地域の団体と連携した、居場所の確保に向けた取組などを想定しております。次に、子育て支援策の拡充等に伴う新たな財源確保に関わる試算額につきましては、子育て支援策の中での優先度や具体的な予算額などの中身は、今後、庁内において検討していくことになりますが、既に試算しているものの一例といたしまして、中学生までの医療費助成拡大に必要な金額を年間ベースでお示ししますと、実質無償化した場合は約 4,100 万円、完全無償化した場合は約 5,630 万円になるものと推計を-58-しております。次に、将来を見据えた子育て支援策の認識につきましては、人口減少、少子化が進む中、誰もが安心して子供を産み育てられるよう、妊娠から出産、子育て期の切れ目のない支援が必要であるとともに、行政だけではなく地域全体で子育てを支援する支え合いの仕組みづくりも進めていかなければならないと考えております。そうした取組を通じて、生まれてきた全ての子供が不安や不自由を感じることなく健やかに成長しながら、このまちへの愛着や誇り、将来への夢や希望を持つことができ、また、その子供たちがこのまちで子育てをしていきたいと思えるような施策を展開していくことが重要であると考えております。次に、「文化、芸術、スポーツに取り組む児童生徒の活動を支援し、豊かな感性を育み、潜在的な可能性を引き出す環境づくりを進めます。」という公約の1期目での具体的な取組とその成果につきましては、文化・芸術の分野では、小・中学生を対象とした札幌交響楽団のコンサートを開催したことや、親子で日本の伝統文化を体験する伝統文化親子教室の開催を支援し、こと、生け花、日本舞踊などの教室を実施したほか、令和2年度に全国大会に出場する小・中・高校生に対する文化芸術大会出場奨励金の制度を新設したことなどが挙げられます。スポーツの分野では、スポーツのきっかけづくりのため、幼少期から体を動かすことの楽しさを感じてもらう子供教室を新たに開設したほか、エスポラーダ北海道によるフットサルスクールや、レバンガ北海道によるバスケットボールアカデミーを新たに開校するなど、プロスポーツチームとの連携に取り組んだところであります。その成果につきましては、少し長い視点で見ていかなければなりませんが、例えば、これまでも伝統文化親子教室に参加されたことを契機に、伝統文化に興味を持ち、本格的にお稽古に通うこととなった子供たちがいることは、その成果の一つではないかと考えております。2期目では、1期目で実施した取組を充実することのほか、新たな取組として各学校で部活動が減少していく中、少しでも多くの生徒が希望する部活動を選択できるよう、中学校の運動・文化部活動の改革を進めるなど、今後とも支援を充実してまいります。次に、おたる子ども未来塾における今後の取組につきましては、令和3年度から高校生の受入れを試行的に行っており、この結果を踏まえながら、現在の実施内容についても検証を行った上で、高校生の本格的な受入れの拡大について検討をしてまいりたいと考えております。次に、移住政策の情報発信につきましては、ホームページやパンフレットなどでは、本市に移住されてきた方の移住体験談を中心に、外からの目線で情報発信を行ってまいりましたが、今後につきましては、小樽に住み、小樽に愛着を持つ方や小樽にUターンされた方からの小樽ならではの情報をホームページやSNSなどで発信をしたいと考えております。次に、人口減少対策に取り組む組織体制につきましては、外部有識者を座長に戦略的に調査、検討、提案を行う組織を設置することとし、この構成員として、部局横断的に意欲のある若手職員を募ることといたしました。また、移住促進に向けた、ひと旗プロジェクトチームのように、具体的な取組を部局横断的に検討するプロジェクトチームを設置するほか、各部局では引き続き、所掌事務に関わる人口対策を検討してまいります。これらから提案を受け、一体的かつ体系的に施策を決定していく期間として、これまでの人口対策庁内検討会議を改組し、私を本部長として、副市長、全部長職で構成する人口戦略推進本部を設置することとしております。-59-次に、人口減少対策組織の体制の構築につきましては、人口減少対策は本市の最重要課題であり、早いものは令和5年度予算に反映したいと考えており、早急に人口戦略推進本部で議論を重ねてまいります。また、若手職員による新たな組織の人選につきましても同様に進めてまいります。次に、空き家対策についてですが、まず空き家の推移につきましては、小樽市空家等対策計画における空き家は 2,423 件、第2次小樽市空家等対策計画では 1,869 件で、そのうち管理不全な空き家は第1次計画では 386 件、第2次計画では 409 件となっており、管理不全な空き家は増加していることから、これまで以上に周知・啓発などの対策を講じていく必要があると考えております。次に、管理責任を促す方法につきましては、管理不全な空き家の所有者等に対し、指導文書に空き家の適正な管理に向けたパンフレットを同封し、送付をいたしております。このほか、予防保全の観点から、空き家所有者等に対し、市のホームページや広報おたるなどで適正な管理に努めていただくよう周知・啓発を行っております。次に、行政代執行までの流れにつきましては、空家等対策の推進に関する特別措置法では、地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしている空き家については、庁内の委員で構成する認定審査委員会を経て特定空家等に認定をし、指導・助言、勧告、命令を順次行い、最終的に行政代執行による空き家を除却することになります。また、特定空家等の措置については、現在、指導・助言により改善を促している段階であることから、行政代執行に至るものはありません。なお、このような特定空家等は自然現象などにより急激に状態が悪化することがあるため、適宜状況の把握に努めてまいりたいと考えております。次に、空き家・空き地バンク制度の登録及び成約件数につきましては、制度を開始した平成 21 年度から令和3年度までの 13 年間で、登録件数は空き家 17 件、空き地1件の合計 18 件であり、成約件数は空き家 15 件、空き地1件の合計 16 件となっております。次に、空き家の解体助成の申請件数につきましては、制度を開始した平成 30 年度から令和3年度までの4年間で 40 件、また、三世代同居・近居を始める際の中古住宅の購入や増改築費用に対する移住・定住促進住宅取得費等補助金の申請件数につきましては、令和3年度に2件となっております。次に、空き地に対する認識につきましては、近年、空き地の雑草や樹木の繁茂による害虫の発生、隣地や道路への越境に対する相談が増加をしております。しかしながら、空き地の場合は市が所有者の調査や指導をする法律がないため十分な対応ができないことから、法整備が必要であると考えております。なお、国でも管理不全な空き地に対し行政の関与を確保するための仕組みについて検討を進めていることから、その動向について注視をしてまいりたいと考えております。次に、財政問題についてですが、まず一般会計の実質単年度収支が黒字となった主な要因につきましては、歳入では、新型コロナウイルスワクチン接種対策費負担金や新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業費補助金などの国や道からの超過交付された支出金が約3億 9,500 万円になったことと、一般財源収入では、予算現額と比較して市税や特別交付税などで約4億 1,800 万円の増となり、財政調整基金からの繰入金は約2億 3,800 万円の減となった結果、約1億 8,000 万円の増となったことによるものであります。また、歳出では、一般財源ベースの不用額が特別会計、企業会計の繰出金で約1億 4,500 万円、職員給与費で約1億 4,300 万円、除雪費で約1億 2,100 万円、児童扶養手当などの児童福祉総務費で約 7,200 万円など総額で約 10 億 3,700 万円生じたことによるものであります。次に、不用額の割合が多かった主な事業と理由につきましては、民生費では不用額が約8億 6,000 万円-60-のうち主な事業としましては、児童扶養手当経費で約 7,600 万円、介護保険事業会計繰出金で約 7,000 万円となっており、これは児童扶養手当の対象者数が見込みより少なかったことや、介護保険事業特別会計では人件費や委託料などの事務費の減、保険給付費の減などによるものです。衛生費では、約4億 1,600 万円のうち新型コロナウイルスワクチン接種事業費で約1億 8,100 万円、新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業費で約 4,600 万円となっており、見込みよりもワクチン接種者数が伸びなかったことなどによるものです。商工費では、約3億 5,600 万円のうち中小企業経営安定健全化資金貸付金で約2億 3,000 万円となっており、見込みより新規貸付が伸びなかったことなどによるものであります。土木費では、約2億 3,100 万円のうち除雪費で約 4,100 万となっており、除排雪委託料の減などによるものであります。教育費では、約2億 2,500 万円のうち、塩谷小学校の校舎等耐震補強等事業費で約 4,600 万円となっており、入札差金になどによるものであります。職員給与費では、約1億 4,400万円のうち職員手当等で約 8,700 万円となっており、退職手当の減などによるものであります。次に、本市の財政力指数が低い要因につきましては、財政力指数は普通交付税の算定において用いられる基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の3か年平均値であり、標準的な行政サービスに必要な経費に対する市税や各種税交付金などの割合でありますが、市税収入が多い自治体ほど指数が高くなることから、本市においては、他市に比べ歳入の一般財源収入に占める市税収入の割合が少ないことが挙げられます。次に、財政力指数を向上させる方策につきましては、本市は標準的なサービスを提供するために必要な経費を市税等で 46.3%しか賄えず、53.7%を普通交付税に依存している状況にありますので、地域経済の活性化や人口減少対策をさらに進め、市税収入全体の増加を図り、安定した財政基盤を確保する必要があるものと考えております。次に、決算の黒字化等に対する収支改善プランの効果につきましては、小樽市収支改善プランにおいて自主財源を確保するための歳入増の取組として、ふるさと納税の取組では、返礼品の充実やポータルサイトの増設により寄附額が増え、企業版ふるさと納税による寄附金も増えてきております。また、市税の収入率向上の取組により自主財源の確保が図られ、令和3年度決算の黒字化に寄与したものと考えております。次に、今後の財政運営につきましては、令和3年度決算においては、実質収支、単年度収支、実質単年度収支ともに黒字となり、今定例会後の財政調整基金の残高を約 29 億 4,800 万円確保することができ、前年同時期と比較しますと約 11 億 8,100 万円の増となりました。一方で、今後においても不測の財政需要の発生や新型コロナウイルス感染症の収束時期によっては、さらなる歳入減が懸念されるため、気を緩めることなく、本市における喫緊の課題解決に当たっては、予算の重点的な配分の視点も持ちながら、今後も必要となる施策に適切なタイミングで取り組んでまいりたいと考えております。次に、私の決意についてですが、本市は財政の健全化のほか空き家対策、また、新型コロナウイルス感染症の影響により大きなダメージを受けた地域経済を回復軌道に乗せることなど、様々な課題を抱えており、これらを着実に解決に導くため、全力を尽くしてまいりたいと考えております。特に、待ったなしの課題である人口減少問題に対しては、あらゆる施策がこの問題につながっているという強い意識を全部局の職員が共有する必要があることから、市長としてのリーダーシップを発揮し、全庁を挙げて社会減の抑制に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

出典:小樽市議会 令和4年第3回定例会 2022年9月13日 議事録 PDF(71ページ) 間違いを知らせる