小樽市議会 令和2年第1回定例会 2020年2月26日
行政改革に関連して
2020年2月26日、小樽市議会の一般質問で、高橋克幸議員が「行政改革に関連して」について質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 高橋克幸 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 高橋克幸
次に、行政改革に関連して質問いたします。まず、市の組織改革についてであります。地方自治法第 158 条第2項では、「普通地方公共団体の長は、前項の内部組織の編成に当たつては、当該普通公共団体の事務及び事業の運営が簡素かつ効率的なものとなるよう十分配慮しなければならない。」と規定され、総務省自治行政局長通知では、「組織の改編を行うに当たっては、社会経済情勢の変化に対応し、新たな行政課題や住民の多様なニーズに即応した施策を総合的かつ機動的に展開できるような見直しを行うとともに、既存の組織についても従来のあり方にとらわれることなく、スクラップ・アンド・ビルドを徹底することとされたいこと。」とされております。これまで本市でも組織改革を実施してきましたが、現在の社会状況と時代変化を考えるとき、組織改革の必要性を感じます。この組織改革についてどのように考えられているのか。また、今後の予定と課題や問題点についてお示しください。市政の総合的推進機能の強化についてであります。市政を総合的に推進していくために行政改革の視点やまちづくりも含め、総合的な企画や調整ができるように、また、経営型行政運営を推進するため現在の企画政策室から企画部に改編し、その中に市政の重要かつ懸案課題に取り組む政策推進を担当する組織を増設、これにより市政の総合的推進機能を強化しつつ、市長の政策判断を迅速に進めることができるものと考えます。この点について提案をいたしますが、見解を伺います。人口減少問題などの専門担当の設置等についてであります。人口減少問題は全庁的な問題であり、昨年第3回定例会の私の一般質問の市長答弁では、人口減少の拡-80-大に歯どめをかける視点で、移住政策や子育て環境の整備など、また、まちの活力を維持する視点で、小樽の強みを強みを生かした産業政策を進める必要があるとありました。これらについては人口減少対策として、具体的かつ着実に進めるため、調整、推進するものであり、市長の直属のような専門担当の設置等の検討が必要と考えます。さらに、人口が減少し高齢化が進む中において、住民生活を守り地域課題を解決していくためには、自治体だけではなく町会や自治会、NPO、企業など、さまざまな主体との協働が必要な時代になっています。特に最近では、災害の対応について企業や団体等との連携協定が多く見られるようになってまいりました。この協働について、将来に向け全庁的に推進、調整する専門担当の設置等が必要になると思います。これらの点についていかがでしょうか。それぞれについて市長の見解を伺います。次に、人材育成についてであります。まず、職員の意識改革の促進についてであります。組織の中で職員の意識改革を進めることは容易ではありません。逆に意識改革が進むと組織は大きく変わるといわれております。市長が考えられている職員一人一人の意識改革とは何か、どのように意識改革を進めていこうと考えているのか、お示しください。昨年、一般質問で 30 歳代の係長職を担う職員数が少ないことの課題と対策を質問いたしました。今後、業務執行のかなめとなる係長職への適正な配置ができなくなり、組織運営上の支障が生ずるおそれがある、人材確保が課題であり、今年度から事務職の上限年齢の引き上げ、採用時の 30 歳を超える事務職員の人事異動サイクルの短縮の取り組みを行っているとの答弁がありました。現在の 30 歳代の職員数の状況、不足している人数、令和2年度の 30 歳代の採用予定についてお示しください。また、人事異動サイクルの短縮の弊害が懸念されますが、対応についてお答えください。職場研修についてであります。人材育成基本方針の中には、職場研修の種類が掲載されております。基本研修として初級、中級、上級、監督者、管理者など、それぞれの区分で研修があるようです。特に組織のかなめとなっている中間職員である係長職、課長職に必要とされている能力とはどのようなもので、その研修である監督者及び管理者対象の研修について、研修名やその目的、日数、担当講師などの概要について説明してください。また、集中して研修をする、責任を持たせて事業を遂行するなど、厚く重層的な育成が必要と考えますが見解を伺います。専門性を持つスペシャリストについて、そのときの御答弁では、税務、福祉、災害対策、港湾行政などにおいて育成したいとありました。人事異動サイクルについて4年を基準として考えているとのことでありましたが、以前から私は 10 年程度のスパンの中期的な期間の考え方を提案してまいりました。30 歳代職員層のことを考えますと、この 10 年程度のスパンの中で次の世代への継承をしっかりと考えていくべきではないかと思いますが、市長の見解を伺います。次に、地方自治体のICT化、5GとRPAの活用についてであります。本年1月、公明党会派として自治体向けのICT推進セミナーに参加し勉強させていただきました。今後の本市のICT化について取り組みが不可欠と思いましたので、その中から何点か質問いたします。5Gの利活用についてであります。2020 年、次世代通信規格である5Gが日本でも実用化される予定であります。世界動向を見ますと 2018年にアメリカ、2019 年にヨーロッパ、中国、韓国など既に海外では実用化が進んでいます。国においては、次世代通信規格である5Gの利活用に力点を置いており、交通、物流、医療、介護、建築、土木や政府、そして地方自治体など幅広い分野で推進するようであります。-81-5Gの特徴は、超高速・大容量、超低遅延、多数同時接続の3点であるといわれております。現在までの4Gまでが基本的に人と人とのコミュニケーションを行うためのツールとして発展してきたのに対し、5Gはあらゆるモノ、人などにつながるIoT時代の新たなコミュニケーションツールとしての役割を果たすことになります。ゆえに5Gは来るべきIoT時代の重要な基盤となるといわれております。全国地域では5Gの利活用について、支援企業と自治体の連携協定を締結する傾向がふえているようであります。5Gの利活用の認識と今後の考え方について見解を伺います。RPAの活用についてであります。政府のIT総合戦略本部では、2018 年に官民データ活用推進基本計画の改訂を閣議決定いたしました。その中で、重点取り組みの一つとして地方のデジタル改革を掲げ、地域生活の利便性向上のための地方デジタル化総合パッケージを策定しております。これは自治体戦略 2040 構想の推進を前提にしております。この総合パッケージの柱の一つがRPAを活用したデジタル自治体行政の推進であります。RPAとは、人間の仕事をソフトウェアロボットに代行させて業務を自動化し、生産性向上を図る仕組みのことであります。具体的には、自治体の定形的かつ膨大な作業量が発生する業務プロセスについて、RPAを活用して自動化、省力化し、これにより自治体職員の稼働時間の削減効果やミスの軽減、行政サービスの向上、さらには自治体職員の働き方改革にもつながると期待されております。このRPAの活用についてどのように認識されているのか、見解を伺います。さて、民間企業の導入が先行しており、多くの企業がRPAを取り入れ、着実に成果を上げているようであります。自治体においては、国の動向もあり導入事例が増加傾向にあり、北海道内においても 2019年には函館市や登別市などを含め、九つの自治体が共同実験に参加している状況にあります。熊本県宇城市では、定型業務の多いところで効果が出ており、いずれも年換算の数値ですが、窓口業務865 時間、内部管理業務 2,767 時間と大幅な縮減効果が出ているようであります。このRPAの活用について、他都市の調査研究を進めるとともに、導入に向けて検討すべきと提案いたしますが、市長の見解を伺います。第3項目めを終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、行政改革に関連して御質問がありました。初めに、市の組織改革についてですが、まず、組織改革の考え、今後の予定と課題や問題点につきましては、このたびの組織改革では、前回から 10 年以上が経過していることから、時代の変化に対応した効率的で市民の利便性の高い組織づくりが重要と考えております。組織改革に当たっての課題としては、市民サービスの向上のため関連業務を集約する必要があると考えており、そのためのスペースの確保などが挙げられます。現在、組織改革案の作成作業を行っておりますが、今後、本年9月の第3回定例会で組織改革案を提示し、御議論いただいた後、パブリックコメントを経て 12 月の第4回定例会で関係条例の改正、関連予算の計上を行い、令和3年4月に新組織でスタートしたいと考えております。次に、企画部門のあり方につきましては、企画政策室を企画部に改編することは、人口規模、財政規模に見合った組織づくりの観点から、部の総数をふやすことにつながりますが、全庁的な政策推進のためには企画政策機能の充実は大事なことと考えております。今後の議論の中で、そのあり方を検討してまいり-82-たいと考えております。次に、人口減少問題の専門担当の設置等につきましては、人口減少対策は本市の最重要課題の一つであることから、現在、企画政策室に人口対策担当の主幹、主査を配置し、移住施策のほか、人口対策に関する取り組みを全庁的に進めておりますので、このたびの組織改革では現状の体制で臨んでまいりたいと考えております。また、協働につきましては、自治基本条例の推進の観点からも、今後業務内容を見きわめ必要な体制を検討してまいりたいと考えております。次に、人材育成についてですが、まず、私が考える職員の意識改革とその進め方につきましては、私は職員時代から部下に対して、まちづくりのアイデアや行政課題解決のヒントは市民の皆さんの中にあると話してきました。職員にはもっと積極的に生活、福祉、経済などの現場に入って関係者の皆さんと対話をし、多様な市民ニーズをしっかりと捉える意識を持ち、また、事業を進めるに当たっては、縦割りではなく部署間の連携を図る意識などを常に持ってほしいと考えております。これまでも職員に対しては、会議や研修などの機会に話をしてきておりますが、引き続きあらゆる機会を通じてこのような意識を浸透させ、組織力の向上に努めてまいりたいと考えております。次に、30 歳代の職員数の状況等につきましては、医療職と消防職を除くと今年度当初の 30 歳代の職員数は 190 人で、全体の職員数が 1,002 人ですので、割合としては 19%となっております。各年代のバランスを考えると、30 歳代は 250 人程度必要となりますので、60 人ほど不足している状況と言えます。また、令和2年度の採用予定者数 30 人のうち 30 歳代は9人であります。次に、人事異動サイクルの短縮につきましては、採用時に 30 歳を超える事務職員については、多様な経験を積ませるため、基本的には人事異動サイクルを短縮しておりますが、その反面、行政職としての知識や経験が深まらないことや、職場において中心的な役割を担いづらいといった側面もあります。そのため、個々の状況に応じて異動のタイミングを変えるなど人材育成や円滑な業務運営に資するよう対応しているところであります。次に、係長職、課長職に必要とされる能力と対象の研修につきましては、まず、係長職には、基礎的職務遂行能力のほか、政策形成能力、さらに監督者としてのマネジメント能力が、課長職には加えて行政運営能力が求められます。このため係長昇任時に2日間の新任監督者研修を実施し、必要な責務と役割を認識する目的で、私が直接、心構えなどについての講話をするほか、民間の講師による部下の指導育成の体験談や実例を中心とした委託研修などを実施しております。また、課長昇任時には、2日間の新任管理者研修を実施し、管理職としての基礎知識を身につける目的で、私の講話に加えて報道や議会の対応などを内部の講師から学ぶ研修のほか、リーダーシップや組織マネジメントを身につけるため、民間の講師による委託研修を実施しております。次に、係長職、課長職の厚く重層的な育成につきましては、平成 28 年度から部下育成研修を新設し、昇任3年目の課長職を対象に部下育成方法についてのフォローアップを行うなど研修に厚みを持たせております。また、人材育成が目的の一つである人事評価制度において、職員が組織目標に沿ったそれぞれの目標を定め、その達成に向けて取り組んでいく中、業務を適切に遂行しているのか、また、職責に応じた能力を発揮しているかなどの観点で、上司が面談時などに部下へ適切な指導・助言を行うことで職員の育成を図っていくことが必要と考えております。引き続き職場研修なども行いながら、職員の資質・能力の向上に努めてまいりたいと考えております。次に、中期的な人事異動サイクルにつきましては、専門性を高めるためには一定程度、中期的な在職期-83-間は必要であると認識をしております。御提案のありました 10 年程度の在職期間による異動サイクルも手法の一つだと考えますが、職員のモチベーションや後継者の育成などを勘案しますと、一度他の部署に異動させ、その後職位を上げて同じ部署に戻すといった方法も考えられますので、専門性を高める効果的な異動方法について今後も研究してまいりたいと考えております。次に、地方自治体のICT化についてですが、まず5Gにつきましては、さまざまな分野での利活用が見込まれる次世代の通信技術であり、今後5Gを活用したサービスが展開されていく中で、市民サービスの向上や効率的な行政運営につながるような活用事例も出てくると思いますので、国や先進都市の取り組みなどに注視し、情報収集を図りながら研究してまいりたいと考えております。次に、RPAの活用につきましては、データ入力などの単純作業を自動化することにより、職員の負担軽減や作業の効率化を図り事務改善や行政サービスの向上にもつながる有効なツールであると認識をしております。次に、導入に向けての検討につきましては、課題としては、RPAに対する職員の十分な理解が進んでいない中、費用対効果が見込める業務の洗い出しを行わなければならないこと。また、制度改正などにより修正が必要となった場合はプログラムの変更が必要となることなどが考えられます。これらさまざまな課題も含め効果が見込めるのであれば有効なツールと考えておりますので、先進都市の状況も参考にしながら研究してまいりたいと考えております。