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小樽市議会 平成30年第3回定例会 2018年10月2日

防災について

2018年10月2日、小樽市議会の一般質問で、髙橋龍議員が「防災について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
髙橋龍 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 髙橋龍

2項目めの質問に移ります。胆振東部地震から見る防災についての観点からの質問です。このたびの平成 30 年胆振東部地震におきまして、被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。いまだ余震も続く中、多くの方々が避難所生活を余儀なくされ、不安な日々を過ごされていると思うと心が痛く、一日も早い復興をお祈りするばかりであります。この地震の被害は、直接的なもののみならず、停電などによる影響や外出を控えることによる経済的な被害も甚大です。この小樽市においても、基幹産業である観光が大きな打撃を受け、まだもとには戻っておりません。小樽市内では、土砂崩れや大規模な家屋の倒壊はなかったものの、建物の一部に破損が見られたり、停電や断水により、市民の中には大きな不安が広がりました。市では、7カ所の避難所を開設し、ウイングベイ小樽には、観光客に向けた緊急避難所も開かれました。これまで小樽では災害も少なく、防災に対しての備えは行政、市民双方で万全であったわけではなかったと感じております。また、災害時には、自分は大丈夫という、いわゆる正常性バイアスが働き、当事者意識が失われることがあると言われます。行政主導の防災になってしまうことで、そうした危機意識の欠如につながるという指摘もあり、市民協働の防災組織づくりが課題であると認識しています。この項最初に、9月6日の地震の際の本市の対応をお伺いしていきます。まず、避難所の開設についてです。避難所を開くと決定した際の流れをお聞かせください。また、開設された7カ所の避難所の選定基準をお示しください。避難所とした学校の中で、電源が喪失した状態であった避難所はありますか。避難所が開設されたということを知らなかったという方、避難所があるようだが、どこに行けばよいかわからなかったという声も聞こえてきました。どのような方法で避難所開設について市民周知を行ったのか、お示しください。避難所の周知方法は十分ではなかったとも言われる中、今後、どのような対応を考えていくのでしょうか。次に、備蓄の物品に関してお伺いいたします。例えば、備蓄の食糧は、全市的に見るとどの程度の量がありますか。また、その量は何に基づき算出されていますか。災害の少なさは本市の強みではあるものの、いざというときの備えという観点では、これまでの仕組みの中では行き届いていない部分もあったのではないでしょうか。各避難所において、これまで本市の側が想定していなかった市民要望はありましたか。また、避難者を受け入れるに当たっての現場の側からの気づきがあれば、お示しください。続いて、観光客の避難に関して伺います。今回の地震が日中の発災であったり、あるいは、雪の降る厳冬期であったらと思うと、さらに避難等の対応は難しくなったのではないかと思います。この間、本会議でも観光客の避難経路についての質問もございましたが、災害の種類によって、どこに避難すべきか、各お店のスタッフの方々に周知をしていくことも解決策の一つとして挙げられるのではないでしょうか。前述のとおり、このたびは、ウイングベイ小樽の施設内に、観光客に向けた避難所も立ち上がり、2晩の開設に延べ約 400 名の方が来られました。土地カンのない旅行先での被災は非常に心細く、一刻も早く帰路につきたいという気持ちを抑えて、避難していらっしゃったのだと推察いたします。9月上旬というシーズンを考えると、当時、市内の宿泊客は相当数に上ると考えます。その中で、1日当たり約200 名という避難者はぱっと見、多く見えますが、ここに来られていない観光客のほうがむしろ多いのではないかとも考えます。どこへ行ったのでしょうか。9月6日の観光客の移動については、小樽市内にとどまった方、札幌に行った方、千歳や旭川などの空港に行った方、道南から新幹線に乗った方、さまざまなケースがあるかと思います。個人で避難をしようとした場合に、どのような行動をとられたのか、調査などはされていますか。今回、まさに想定外の大停電により、宿泊事業者側も宿泊を受け入れ続けるべきか、または、避難所に案内をすべきか、大変戸惑ったこととお察しいたします。どこにいるのが安全なのかの判断が難しく、何が正解という指針もない中で、お話を伺う限りでは、御自分たちにできる最大限の対応をしていただいたと感じています。そこで、お聞きしますが、市内の宿泊施設側は、仮に今回と同様のケースが起こった場合、宿泊客に対しての対応をどうすべきと考えますか。耐震化が図られていれば安全であるとして、宿泊を継続するか、または、避難所に案内をするべきなのか。本市の御所見を伺います。市の設置する避難所について、先ほど質問をいたしましたが、今回のウイングベイのような民間の施設の避難所について、防災計画にはどのように規定されていますか。例えば、ほかの商業施設や飲食店、寺院などがスペースを開放して、避難場所、充電、食糧の配布を行いたいとした場合には、市に対して、どのように届け出をすることになるのでしょうか。また、その場合、水や食糧などの扱いは、ほかの避難所と違いは出てきますか。ここで、民間との連携強化の必要性についてですが、災害時の民間ボランティアの活用の仕組みづくりもさらに輪を広げていただきたいと考えます。避難所の周知や誘導、自力での避難が困難な方のお手伝いなど、やれることさえわかれば協力をするという声もあります。災害時のサポーター的な役割を果たせる市民を平常時に前もって呼びかけることはできないのでしょうか。御見解を求めます。また、迫市長も防災計画の改定の必要性について言及しています。これまでの計画と実際の災害時における動き方には違いも見られたことと思います。そこで、住民参加型の大規模な防災訓練について、市の見解をお聞きします。例えば、室蘭市では、200 人規模の泊まりがけでの防災訓練も行われております。これは土砂災害に備えるためのものですが、本市においては、総合防災訓練のほかに、地域ごとの訓練はどのように行われていますか。大規模かつ宿泊を伴う訓練などについて、どのようにお考えですか。今回の地震に際しては、停電のため、テレビが見られなく、公共の放送はラジオからの情報が頼りとなりました。または、携帯電話からインターネットやSNSでの情報収集を行う形となっていましたが、その中には、真偽の定かではないもの、明らかに間違った情報も多く含まれ、市民に混乱と不安を与えました。こうした災害時におけるいわばデマの拡散は、過去から大きな災害のたびに全国で多数見られますが、その場合には、行政側の正確な情報発信が不可欠となります。例えば、9月6日、早朝からSNSサイトのフェイスブックには 10 時 30 分に小樽市内全域が断水するとのうわさが流れ、10 時半を過ぎてからは、断水はいつ起こるのかという連絡が私のもとにも多く寄せられました。そして、それが誤報であると市のフェイスブックアカウントで発表しましたが、この間に情報はかなりの広がりを見せました。これを踏まえて、素早い情報発信を行うには、今、どのような声が上がっているのかやデマの発生など、災害対策本部として情報収集の必要性もあると考えます。御所見はいかがですか。次に、市内経済への被害と対応についてお聞きします。2011 年の東日本大震災の後、東北地方のみならず、北海道も海外からの観光客の減少や国内でも出控えが起こり、一気に入り込み客数も落ち込みを見せました。そして、今も当時と同様の傾向が見られ、市内の観光事業者を初めとして、経営的にも苦しい状況が続いているとお聞きしています。今回の被害額がどれほどになるのか、細かく見えていない部分はあろうかと思いますが、決して少なくないことはわかります。前年と比べて、8割から9割も売り上げが落ち込んだという事業者もあり、行政として何ができるのかは喫緊の課題です。民間の皆さんも「小樽元気宣言」と称して、情報発信をしてくれています。観光振興室も小樽観光のPRをし、民間の事業者の皆さんも一緒ににぎわいを取り戻すために頑張っていただいていると認識しています。また、小樽市役所のホームページでも、「がんばろう北海道!小樽は元気です!」というPRをしています。市内経済を早急に立て直すためにも、そのような宣言をすることは非常に重要だと考えます。とはいえ、もう地震は来ないから大丈夫と表現をすることができないのも事実です。そこで、市内では、建物などに大きな被害がなかった点や強い余震がなかったことなど、客観的な事実を示すことで風評被害の払拭への説得力が増すのではないかと考えますが、いかがですか。今回の地震を受け、やはり心配なのは、この市役所庁舎の耐震化の問題です。ほかにも耐震化を図るべき公共施設も複数ありますが、災害対応の拠点となる本庁舎については、優先度が高いものと考えます。財政状況も厳しい中ではありますが、多くの命もかかわることですから、市長の意向を確認させていただきます。以上、二つ目の項目を終わります。

答弁 市長 迫俊哉

ただいま防災対策について御質問がありました。初めに、避難所を開くと決定した流れにつきましては、9月6日午前3時8分の地震発生後、午前3時 30 分に災害対策連絡室を設置し、北海道電力小樽支店に市内の停電状況について確認を行っております。その後、午後1時ごろ、苫東厚真火力発電所の早期復旧が見込めず、停電が長期になるとの情報を入手したことから、避難所の開設について、具体的な検討を始め、午後3時 30 分に災害対策本部会議で正式に避難所の開設を決定したものであります。また、7カ所の避難所の選定につきましては、地勢や生活圏を優先したほか、停電に関係なく、トイレが使用できる小学校としたものであります。なお、開設当初は、7カ所全ての避難所が停電の状態にありましたが、そのうちの2カ所は早期に停電が解消されたものであります。次に、避難所開設についての市民周知と今後の改善方法につきましては、FMおたる、市ホームページ、フェイスブックのほか、広報車などにより市民周知を行いましたが、避難所が開設されたことを知らなかったなどの御意見をいただいているところであります。災害時には、FMおたるや市ホームページなどから本市の災害情報が発信されていることについて、平常時から周知を強化するとともに、広報車においては、既存車両の効果的な運用を行うなど、少しでも多くの地域に周知できるよう、改善を図ってまいりたいと考えております。次に、備蓄の食糧につきましては、本市の非常食の備蓄量は、本年4月1日現在、アルファ米が 9,700食とクラッカーが1万 4,210 食を合わせた約2万 4,000 食となっております。備蓄量の算出につきましては、平成 30 年2月1日に北海道が公表した地震被害想定における本市の避難者数約 6,000 人をベースに余裕分を上積みした 8,000 人に対して3食分とし、2万 4,000 食としたものであります。次に、本市が想定していなかった市民要望につきましては、今回の長期間にわたる停電においては、携帯電話やスマートフォンなどへの充電要望が非常に多かったほか、一時的な生活物資の流通麻痺により、非常食を求め、避難所に訪れる方も多かったと認識しております。また、避難所での受け入れに当たっては、女性の避難者に対する配慮として、女性の担当職員を配置することも必要であったと考えております。次に、地震発生当時の観光客の行動につきましては、本市から避難するための経路等について、とりたてて調査は行っておりませんが、例えば、タクシーを利用して札幌や新千歳空港へ向かった方、北海道新幹線を利用するため、新函館へ向かった方、新日本海フェリーを利用して舞鶴から目的地を目指した方などがおられたと聞いております。次に、今回と同様の地震が起きた際の観光客に向けた市内の宿泊施設の対応につきましては、耐震化が図られており、自家発電システムが整っている宿泊施設は可能な限り延長して観光客を宿泊させていただいたり、余裕のある宿泊施設への移動を施設間で連携して行っていただくのが最善策と考えております。その上で、本市も連携に加わり、各宿泊施設の定員を超過する方々を避難所で受け入れていくなど、情報共有に基づいた柔軟な対応ができるよう、考えてまいります。次に、民間施設の避難所につきましては、本市の地域防災計画には、民間施設の避難所に関する規定はありませんが、民間施設であっても、私立の学校や町内会館などの公益的施設については、指定避難所として位置づけております。また、民間施設を避難所等に指定する場合の市への届け出につきましても、規定はありませんが、収容人員や施設の安全性、立地特性等を考慮して、災害時の開設や運営に一定の保証があると判断される場合には、市に承諾書を提出することにより、指定避難所への位置づけをさせていただくことになります。なお、この場合の水や食糧などの扱いにつきましては、他の避難所と同様に、市の備蓄品を配備させていただくことになります。次に、災害時サポーターの事前呼びかけにつきましては、現在、社会福祉協議会とは個々のボランティア活動を一元的に統括する災害ボランティアセンターの立ち上げとその運営の主体になることについて協議を進めているところであります。御提案の事前呼びかけにつきましては、社会福祉協議会との協議が調い、体制が構築できた後に調整したいと考えております。次に、地域ごとに行われている防災訓練につきましては、主に町会や地区連合町会単位で避難訓練などの実動訓練や図上訓練が実施されており、市としても円滑に実施されるよう支援しております。また、大規模かつ宿泊を伴う訓練は、その必要性は認識しておりますので、他都市の宿泊訓練を参考にし、本市において効果的な訓練想定を作成した上で、実施に向けて検討してまいりたいと考えております。次に、誤った情報への対応につきましては、誤った情報が拡散していないかを積極的に情報収集することは、それを打ち消す正しい情報を速やかに発信するためにも有効であると思われますが、限られた職員の中でそれぞれの災害対応業務の量や重要度、優先度により、臨機応変に対応しなければなりませんので、現在のところは難しいと考えておりますが、今後の課題として研究してまいります。次に、地震による風評被害の払拭につきましては、このたびの地震発生後、本市では宿泊施設や観光施設及び交通機関等が通常どおり営業していること、市民や事業者の生活が地震前と同様の状態に戻っていることを市ホームページや無料動画配信サービスにより広く発信いたしましたが、御指摘のとおり、本市において倒壊した建物や陥没した道路がなかったことも風評被害の払拭につながる効果的な情報であったと考えております。次に、市本庁舎の耐震化につきましては、本庁舎は震度6強以上の地震が発生した場合に倒壊する可能性があることから、災害時における機能確保という観点からも将来的には建てかえが不可欠でありますが、公共施設等総合管理計画に基づき、各施設の個別計画を策定し、全庁的な検討を行うとともに、市民の皆様の御意見を伺いながら、優先的に更新されるべき施設を見きわめていきたいと考えております。

出典:小樽市議会 平成30年第3回定例会 2018年10月2日 議事録 PDF(106ページ) 間違いを知らせる