小樽市議会 平成30年第1回定例会 2018年2月26日
(1)国民健康保険、介護保険制度の議案に関連して/(2)生活保護基準引き下げと共同住宅火災の問題について
2018年2月26日、小樽市議会の一般質問で、新谷とし議員が「国民健康保険、介護保険制度の議案に関連して」「生活保護基準引き下げと共同住宅火災の問題について」について質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 新谷とし 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 22番 新谷とし
国民健康保険、介護保険制度の議案に関連して伺います。議案第 27 号、国民健康保険に関連してです。国民健康保険の都道府県化による各自治体の納付金が確定し、小樽市は約 30 億 274 万円で、昨年 11月の算定より約 6,700 万円少なくなりました。この理由と効果について御説明ください。北海道の標準保険料による算定では、応能負担割合・応益負担割合が 37 対 63 となる検証結果が出ています。小樽市は 54 対 46 に設定しています。この理由を説明してください。保険料の総額は 13.2%の減と見込んでいますが、1世帯当たりの保険料を 2017 年度確定賦課との比較でお示しください。今後、国が示している 50 対 50 に近づけていくとの説明ですが、所得の低い世帯の保険料は高くなります。保険料は、自治体独自で設定できるのですから、国の言いなりはやめるべきではありませんか。賦課限度額は 89 万円に引き上げます。単身と二人世帯の場合の賦課限度額到達の給与収入と所得についてお示しください。89 万円の国のモデル世帯の給与収入は 1,030 万円。給与所得約810 万円で小樽市よりかなり高く、国の設定に合わせること自体が問題です。また、均等割で、世帯人数が多くなると保険料が高くなることから、旭川市では、18 歳未満の均等割を所得制限なしで5割軽減、埼玉県ふじみ野市では、18 歳未満の第3子以上の均等割を所得制限なしで無料にするなど、均等割軽減の自治体がふえています。本市でも 18 歳未満の均等割を軽減できないでしょうか。小樽市介護保険制度の議案に関連してです。第7期の小樽市の保険料は、基準額で 5,990 円と示されています。全道主要都市の保険料をお知らせください。市民の声は、保険料が高い、せめて前期並みにしてほしいというものです。小樽市は、保険料は極力上げないように努力するというこれまでの答弁でした。日本共産党は、介護給付費準備基金を取り崩し、保険料を引き上げないように求めていましたので、今回2億 8,600 万円を取り崩したことは評価します。さらに市民の声に応え、約6億円の基金をもう少し投入し、第4段階以下の保険料を第6期並みにすることはできないでしょうか。また、保険料の所得段階区分をもっと多くできませんか。小樽市の介護保険計画第7期計画では、2025 年を見据えた地域包括ケアシステムの構築に向け、特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホームの整備は行わずに、特定施設、小規模多機能型居宅介護及び複合型サービス、定期巡回・随時対応型サービスの拡充により、在宅介護サービスの充実を図るとしています。2018 年度のこれらのサービス提供事業者の整備方法、施設数、設置時期をお示しください。小規模多機能型居宅介護は需要が多いですが、事業所は市内中心部と北西部に偏在するため、銭函や桂岡などの希望者がいても、距離が遠く受け入れられないという話を聞いています。今後は東南部に整備すべきではないでしょうか。医療ニーズが高い利用者が、居宅で自立した日常生活ができるようにする目的の看護小規模多機能型居宅介護、重度者・要介護者に最も必要な定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、これ以上利用者をふやせないと言っています。これで地域包括ケアシステムを推進していけるのでしょうか。特別養護老人ホームは整備しない方針ですが、小樽市の 2016 年4月現在の特別養護老人ホームの介護度別待機者と入所の必要性が高い人の人数をお知らせください。政府は、給付費抑制のため、特別養護老人ホームの増設を抑え、優良老人ホームやサービスつき高齢者住宅など、低所得者には利用できない施設を増設していますが、年金引き下げなどで高齢世代の貧困化が進む中、要介護状態になったとき、安心して入所できるのは特別養護老人ホームです。特別養護老人ホーム建設に対する国庫補助金の復活や、国による用地取得支援など、介護保険料引き上げに連動しないように、国策の転換を国に求めるべきではないでしょうか。見解を求めます。介護報酬は 0.54%と若干のプラス改定になりましたが、中身は利用抑制につながるものが多く盛り込まれました。日本共産党市議団の事業所への聞き取り調査で、人材確保はなかなかできない、結婚して子供ができるとほかに移るので事業所も老々介護になっている、暮らしていける賃金が欲しい、人材確保、処遇改善の切実な要望が多く出されました。日本共産党は、介護報酬引き上げは、保険料、利用料の引き上げに連動されることなく、介護労働者の賃金引き上げを図るため、介護報酬とは別枠の、国費の直接投入による賃金引き上げの仕組み創設を提案しています。市長は、事業所の切実な声を国に上げ、人材確保、処遇改善の抜本的改善を求めていただきたいと考えます。見解を伺います。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
ただいま、国民健康保険、介護保険制度の議案に関連して御質問がありました。初めに、議案第 27 号、国民健康保険に関連してですが、まず、都道府県化による納付金が、昨年 11月の算定より少なくなった理由につきましては、今回の確定額の算定では、平成 30 年度の診療報酬改定率マイナス 1.19%を反映させたことや、国からの財政支援の拡充プラス 100 億円を反映させたため、医療分で 4,252 万円、支援金分で 44 万円、介護分で 2,370 万円がそれぞれ減となったものであります。また、納付金が少なくなった効果としましては、被保険者の保険料負担が抑えられることとなります。次に、応能負担割合と応益負担割合につきましては、北海道の標準保険料率をもとに算定すると、本市の所得の低さから、応能負担割合 37、応益負担割合 63 となる検証結果となっております。しかし、本市の現状から、この保険料率を適用すると低所得者の大幅な負担増となるため、現行の賦課割合も勘案して、54 対 46 に設定をしたものであります。次に、1世帯当たりの保険料につきましては、介護納付金分を含めた平均保険料で比較すると、平成29 年度確定賦課の年額は 12 万 6,690 円。平成 30 年度予算では年額 12 万 3,461 円となり、3,229 円の減となります。次に、保険料の応能・応益の賦課割合につきましては、今回の制度改正では、北海道として保険料水準の統一を目指すとされていることから、国の標準賦課割合 50 対 50 を将来的な目標としております。しかし、本市の現状から、急激な見直しは低所得世帯への影響が大きくなるため、保険料負担の増減に十分な配慮を行いながら、段階的に賦課割合の見直しを検討してまいります。次に、賦課限度額到達の給与収入と所得につきましては、単身世帯の場合では、給与収入が 735 万 9,000円、所得額 542 万 3,100 円。二人世帯の場合では、給与収入が 716 万 2,000 円、所得額で 524 万 5,800円となっております。次に、18 歳未満の均等割軽減につきましては、本市において独自に軽減を行う場合、その軽減額を誰が負担するのかが課題となります。そのため、全国市長会などを通じて、子育て世帯の負担軽減を図るため、子供に係る均等割保険料を軽減する支援制度の創設を要望してきており、今後も引き続き要望してまいりたいと考えております。次に、介護保険制度についてですが、まず、第7期介護保険事業計画における全道主要都市の保険料につきましては、各都市とも議会提案中で確定値ではありませんが、基準額の月額で高い順に、函館市6,260 円、旭川市 6,190 円、北見市 5,925 円、釧路市 5,860 円、苫小牧市 5,858 円、帯広市 5,790 円、札幌市 5,773 円、江別市 5,720 円、室蘭市 4,500 円となっており、各市とも、第6期に比べ上昇しております。次に、基金をさらに投入して、低所得者層の保険料を第6期並みに引き下げることにつきましては、第7期計画中の介護給付費増への対応や、第8期、第9期保険料の上昇抑制に対応するためには、一定の基金残高確保が必要であり、さらなる基金の取り崩しによる保険料の低減は難しいと考えております。また、保険料の所得段階区分につきましては、国の所得段階基準が9段階であるのに対し、本市は国の基準よりも多い 10 段階設定で、より負担能力に応じた所得段階設定になっており、現在、これ以上所得段階をふやすことは考えておりません。次に、第7期計画における地域密着型サービスの整備につきましては、定期巡回・随時対応型訪問介護、小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護の3事業について、それぞれ1事業所を指定する予定であります。また、特定施設入居者生活介護について、50 戸以内で指定する予定であります。選定方法はいずれも、平成 30 年度中に公募により事業者を選定し、平成 32 年度の開設を見込んでおります。次に、小規模多機能型居宅介護につきましては、議員が御指摘のとおり、現在、東南部圏域には小規模多機能型居宅介護の事業所がありません。そのため、平成 30 年度の事業者設定に当たり、適切なサービスを東南部圏域においても提供可能な事業者を選定してまいりたいと考えております。次に、現状の定期巡回・随時対応型訪問介護看護や看護小規模多機能型居宅介護の事業所につきましては、定期巡回・随時対応型訪問介護看護が2カ所、利用者数 34 人、看護小規模多機能型居宅介護が3カ所、利用者数 67 人でありますが、第7期計画で各1カ所ずつ整備する予定であります。両事業は在宅生活を支える拠点として重要な役割を担っており、事業所数の増で、より充実した在宅環境を整備し、地域包括ケアシステムを推進したいと考えております。次に、平成 28 年4月現在の特別養護老人ホームの待機者数につきましては、介護度別に要支援等の方が2名、要介護1が 45 名、要介護2が 108 名、要介護3が 138 名、要介護4が 128 名、要介護5が 89名の合計 510 名で、そのうち入所の必要性が高いとされている方は 44 名となっております。次に、特別養護老人ホーム建設により介護保険料が引き上げにならないよう、国策の転換を求めることにつきましては、全国市長会を通じ、介護サービスが適切に提供できるよう、サービス基盤整備について地域の実情を踏まえ、財政措置を含む必要な対策を講じ、特に高齢者の利用ニーズに対応した介護サービス基盤の確保として実施する介護施設整備等については、国の責任において十分な財政措置を講じることが必要であるとの要請をしているものであります。次に、事業所の人材確保、処遇改善に係る国への要望につきましては、北海道市長会では、処遇改善措置の効果等の検証に基づく報酬改定や、介護人材の安定的確保について、自治体が当面する重要案件の一つとして位置づけており、中央省庁に対し要請書を提出しております。本市としても、北海道市長会のこうした動きに賛同し、連携して取り組んでいくこととしております。
質問 22番 新谷とし
生活保護基準引き下げと共同住宅火災の問題について伺います。生活保護基準引き下げについてです。安倍政権は、2018 年 10 月から3年かけて段階的に最大で5%の削減、母子加算も削減の方針です。2013 年、最大 10%削減に続く大改悪で、その内容は、生活扶助費の基準を、年収段階下位 10%層の消費実態と比較、均衡させる手法で引き下げるものです。政府案では、小樽の生活保護費は幾らになるか、削減前と削減後の金額を幾つかのモデル世帯で説明してください。市内の生活保護受給の 36 歳の方は、12 歳、7歳の子供がいる母子家庭で、家計のやりくりが大変。お金がなくなったら、もやしなど安い材料で、すいとんやラーメンをつくって、子供たちに食べさせている。何しろ節約しないとすぐやっていけなくなるので、毎日、毎月が綱渡り状態ですと悲鳴を上げています。市長は、市民の声、厚生労働省の手法と、生活保護削減をどうお考えですか。生活保護費基準引き下げは、就学援助や住民税非課税対象などの小樽市の独自減免制度にも影響を与え、市民生活に打撃を与えます。生活保護基準をもとに減免になる対象を決定している制度と、生活保護受給者を対象とした制度は幾つあり、主なものを示してください。市長は、生活保護基準引き下げの撤回を国に申し入れることを求めます。基準引き下げが実施された場合には、市の減免制度は引き下げ前の基準で実施するよう求めます。見解をお示しください。共同住宅火災の問題についてです。1月 31 日午後 11 時 40 分ごろ、札幌市東区で生活困窮者の支援を目的とした木造2階建て共同住宅「そしあるハイム」から出火し、入居者の 16 人のうち 11 人が死亡、3人が負傷するといった悲惨な火災が発生しました。亡くなられた方々には心からお悔やみを申し上げ、負傷された方にはお見舞いを申し上げます。二度とこのような火災を起こさないためにも、しっかりした対策が必要です。東区の火災の後、小樽市消防本部は、直ちに社会福祉施設の査察を行っています。査察の件数、内容と査察結果、どんな問題があったのか、お知らせください。火災発生時に有効なスプリンクラーは、2015 年4月施行の消防法施行令の一部改正で新たな設置基準が定められました。本市に所在する社会福祉施設での設置状況はいかがでしょうか。共同住宅「そしあるハイム」は、札幌市の調査で法的位置づけのない施設とされました。法的位置づけのない施設は、全国で 1,236 施設、道内では 307 施設と聞きますが、市内では生活保護受給者が入居している施設は幾つあり、これらの施設の届け先と指導監督はどこになりますか。火災の後、市内の施設に入居されている方から不安の声が寄せられています。有料老人ホームの場合は指導監督は北海道にあります。道議会での日本共産党の質問で、未届け有料老人ホームが道内で 78カ所あることが判明しました。小樽市では未届け有料老人ホームは何件ありますか。未届け有料老人ホームには、市としても北海道と連携してスプリンクラー設置の助言をすること。また、スプリンクラー設置には一定の費用が必要なため、小さな施設は設置費用を工面するのが大変ですから、市としても国に対して助成金の継続を要求するよう求めます。お答えください。そしあるハイムは、避難マニュアルがなかったことや夜間の職員を配置していなかったことなど、防火対策が不十分だったことを認めています。現在、市内の生活保護受給者が入居している法的位置づけのない施設での避難マニュアルと避難訓練、夜間の職員配置状況はどのようになっていますか。法的位置づけのない施設に、市としてスプリンクラー設置、避難マニュアルと避難訓練、夜間の職員配置を行うよう助言し、スプリンクラー設置の助成や貸し付けはできないでしょうか。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
ただいま、生活保護基準引き下げと共同住宅火災の問題について御質問がありました。初めに、生活保護基準引き下げについてですが、まず、生活保護基準見直しに伴う本市の生活保護費の影響額につきましては、国が示している世帯類型別モデルの試算によりますと、食費や光熱水費などに充てる生活扶助の支給額が、40 歳代母親と中学生及び小学生の子供2人がいる母子世帯で月 5,000 円程度の減額、75 歳高齢単身世帯で月 2,000 円程度減額となる予定です。一方、30 歳代母親と小学生の子供1人の母子世帯では月 9,000 円程度増額となる予定です。次に、生活保護受給者の声や、国の基準見直しによる生活保護費削減についての私の見解につきましては、生活保護受給者は、生活保護基準による最低生活費により生活をしておりますので、受給者の中には生活に余裕がない方もいるものと認識をしております。また、今回の基準見直しは、一般低所得者世帯の消費実態と現行の扶助費の支給水準との差を是正するものであり、必ずしも扶助費を引き下げることだけが目的ではないと考えております。次に、減免措置等を生活保護基準をもとに決定している制度と生活保護受給者を対象としている制度につきましては、生活保護基準をもとに決定している制度は、個人住民税や保育料、就学援助費など 15の制度があるものであります。また、生活保護受給者を対象としている制度は、今述べました3制度のほか、上下水道使用料、国民年金保険料など、合わせて 35 の制度があるものであります。次に、生活保護基準引き下げに関する国への申し入れにつきましては、国からは正式な通知がまだ来ておりませんので、現時点におきましては、国の動きを注視してまいりたいと考えております。次に、生活保護基準引き下げが実施された場合の市の減免制度の取り扱いにつきましては、本市における各種減免制度等の基準は、生活保護基準が引き下げになった場合、引き下げになりますが、厚生労働大臣が、さきの記者会見において、国の制度については、できる限り影響が及ばないよう対応する、地方自治体で独自に実施している事業については、国の取り組みを理解した上で判断していただくよう依頼すると説明されておりますので、まずは国の通知の内容を確認した上で、その内容について検討してまいりたいと考えております。次に、共同住宅火災の問題についてですが、まず、査察の件数、内容及び結果につきましては、社会福祉施設8施設に対して査察を行い、避難経路の確保や消防用設備等の維持管理状況、防火管理の体制について確認をしており、査察結果につきましては、消防用設備等点検結果未報告を1件確認し、早期改善について指導をしているところであります。次に、本市に所在する社会福祉施設でのスプリンクラー設備の設置状況につきましては、当該設置義務のある施設についてお答えをいたしますと、スプリンクラー設備の設置義務のある施設は 93 施設であり、そのうち 91 施設に設置されております。なお、まだ設置されていない2施設につきましては、消防法施行令の経過措置が終了する本年3月 31 日までに改善される見込みとなっております。次に、生活保護受給者の入居している法的位置づけのない施設の件数等につきましては、本年2月1日現在、福祉部で把握している施設は4カ所であり、法的位置づけのない施設のため、指導監督する行政機関はありません。次に、本市の未届け有料老人ホームの件数につきましては、北海道が把握している市内の施設は、現時点で3カ所あります。次に、未届け有料老人ホームに対する助成金等の支援につきましては、北海道が未届け有料老人ホームに対し、設置の届け出を行うよう指導しているところであり、届け出がされた場合は、国の助成金を活用して、スプリンクラー等消防設備を設置するよう、北海道と本市が連携して助言をしているところであります。助成金の継続につきましては、スプリンクラー等の消防設備の設置を促すためには必要であると考えておりますので、北海道市長会等を通じて、国に対して要望してまいります。次に、生活保護受給者の入居する、法的位置づけのない施設の危機管理等につきましては、本市では、施設の管理運営に対する指導権限等がないことから、避難マニュアル、避難訓練、夜間の職員配置状況については把握をしておりません。次に、法的位置づけのない施設への本市としての支援につきましては、施設管理者及び入居者には、防火に対する注意喚起を促すためのチラシを配布するとともに、国の法整備などを注視しながら、庁内の関係部署による情報共有や協議により、対応の可能性について研究をしてまいりたいと考えております。