小樽市議会 平成29年第1回定例会 2017年3月1日
予算編成について
2017年3月1日、小樽市議会の一般質問で、小貫元議員が「予算編成について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 小貫元 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 20番 小貫元
日本共産党を代表して質問します。初めに、予算編成について質問いたします。一つ目に、除雪費を当初予算で計上しなかったことについてです。平成 28 年第3回定例会の代表質問で、川畑議員が除排雪予算について、当初予算で計上すべきだったと言うと、市長は私自身も同様の考えだと言いつつ、取り組んだ成果を反映させることができないことから、当初予算では当面必要な予算を計上したと答弁しました。市長は、新年度予算に除雪費を間に合わせる予定だったのか、お聞かせください。もし間に合わせるつもりがなかったのであれば、その理由もお示しください。議会は、1年を通しての市の事業について判断します。今年度の除雪費にあるように、当初で組むべき予算を補正で組めば、事業実施までの期間が短くなり、私たちが指摘する拙速な判断につながり、市民生活に影響を及ぼします。本来、当初予算で間に合わない制度変更は翌年度に延ばし、そこまでの議会議論を踏まえた制度のもと、当初予算で計上することが必要です。市長の見解を示してください。市民からは、雪山で先が見えない、何度も通学路が危険と言っても実施しないという声が寄せられています。除雪費の補正予算は組まないのでしょうか。今後の見通しを示してください。二つ目に、地方交付税の減額についてです。新年度予算案では、地方交付税を8億 7,000 万円の減額と見込んでいます。国の地方財政計画では、地方交付税のまち・ひと・しごと創生事業費の算定については、2017 年度から3年かけて配分を成果へシフトしていくこととしています。このように、成果に応じて地方交付税を算定することは、行政サービスの低下と自治体間競争を駆り立てる道具になるものです。地方交付税に成果を求める交付税制度への変更に対しての市長の見解を示してください。小樽市への影響がどうなのか。まち・ひと・しごと創生事業費の今年度当初予算算定額及び決定額と比べて、新年度の算定額を示してください。また、トップランナー方式によって、小樽市の交付税の算定にどのような影響があるのか、影響額も含めて示してください。今年度交付額と新年度予算を比較すれば、4億 4,900 万円の減とする理由についてお聞きします。普通交付税の算定で、基準財政需要額が 267 億 5,400 万円で、前年度交付額比マイナス4億 3,600 万円です。一方、基準財政収入額は 118 億 8,400 万円となり、前年度交付額比プラス 1,300 万円ということです。新年度予算では、地方税や交付金が減少するとしているのに、基準財政収入額が前年度とほぼ同水準とする理由を説明してください。また、過疎債償還に伴う交付税措置の増加についてです。新年度の一般会計の過疎債償還額は、6億6,800 万円であり、このことに伴う基準財政需要額への算入は、4億 6,760 万円と推計されます。今年度の基準財政需要額への算入の推計が2億 2,449 万円でしたので、これだけでも2億 4,300 万円増加していると想定できます。このような増加要素を踏まえても、示されているように、基準財政需要額が減少するとする理由を説明してください。三つ目に、地方交付税措置されている事業についてお聞きします。公共施設の適正管理に関し、交付税措置されている事業は、公共施設等総合管理計画の個別施設計画に基づく事業であることが必要です。これらの事業について、個別施設計画を作成し、事業期間の年度にあわせて実施する予定かどうか、説明してください。新年度では、トイレの改修などの公共施設の整備が進められます。国では、新年度から公共施設における男女別トイレや授乳室、託児室等の整備には、地域活性化事業債の対象になるといいます。この財源措置は、新年度では活用できないのか。できないのであれば、理由を説明してください。一部公共施設の整備は徐々に進められており、そのことはよいことだと思いますが、公共施設等総合管理計画の個別施設計画を待つ事業と先に実施する事業との線引きをどのようにして判断するのか、説明してください。四つ目に、新規に予算計上されている事業について質問します。新年度予算では、小樽駅前周辺地区交通量調査経費に 240 万円、駐車場調査経費に 700 万円の予算が計上されています。率直に言って、唐突感が否めません。この二つの事業について、今年度の議会でどのように説明してきたのか、説明してください。具体的な計画に基づいて実施される事業なのでしょうか。上位計画について説明してください。社会資本整備総合交付金の活用は考えなかったのか、活用できない理由を説明してください。駅前や駐車場の問題は、交通事業者や道警、国などとの関係機関も含めた協議会のもとで議論することが望ましいと考えます。市長の見解を示してください。IT企業の誘致について、2,000 万円という予算が計上されています。提案説明では、施設改修費用やランニングコストの一部を補助する制度だということでした。なぜIT企業限定なのか、説明してください。施設改修費用、ランニングコストの補助の具体的内容、対象業種を示してください。雇用の場を確保するというのなら、新規に企業を誘致すること自体は否定しませんが、長い間、小樽で頑張ってきた業者への店舗リフォーム助成などの支援や新規高等学校卒業者雇用奨励金の復活などの支援が必要と考えますが、市長の見解を示してください。五つ目に、使用料・手数料についてです。2004 年度、国の三位一体改革によって、地方交付税が大幅に減らされ、地方自治体は財政的に困難をきわめました。小樽市も、職員給与の独自削減、市長を初めとする報酬削減をしてきました。おととしの第3回定例会の代表質問では、財政健全化と収支改善について、市職員と市民の努力について市長は、職員数の削減や給与の独自削減といった取り組みはもとより、市民の皆様にも事務事業や受益者負担等の見直しなどの取り組みに御協力をいただいたことが、大きな成果を果たしてきたと答弁しています。これまで、使用料・手数料見直しがどのように財政健全化に寄与し、その効果と市民への負担について市長の見解を示してください。第4回定例会で提案した4年ごとの使用料・手数料の見直しが、今回は提案されませんでした。日本共産党は、2015 年度から職員給与の独自削減を解消し、特別職の削減も縮小しました。それでも市民への負担増だけは繰り返し実施していくことは、市民の理解を得られるものではないと考えています。使用料・手数料の見直しは、山田市長時代、市長が変えようとしている旧体制のもとで考え出されたことです。それを今後も続けていくのかが問われています。今後、使用料・手数料を値上げし、市民負担を強めていく考えなのでしょうか、見解を示してください。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
小貫議員の御質問にお答えいたします。ただいま、予算編成について御質問がありました。初めに、除雪費を計上していないことについてですが、まず除雪費を新年度予算に間に合わせる予定だったのかにつきましては、私が市長に就任した昨年度から、除雪拠点の増設、がたがた路面の解消や除雪第2種路線の出動基準の見直し等の取り組みを実施しましたが、これらについて一定の効果があったものの、十分な検証ができておらず、また、今年度からの新たな取り組みである生活路線の一部での除雪作業の試行や貸出ダンプ制度の見直し等については、本格的な検証作業は新年度からになるため、当初予算には当面必要な経費のみを計上することで作業を進めてきたものであります。次に、当初予算へ計上すべきとのことにつきましては、予算の調整は一会計年度1回を適当とするというのが原則でありますので、可能な限り、当初予算に計上するのが基本と考えております。平成 29 年度の除雪費につきましては、ただいま申し上げましたとおり、昨年度や今年度から取り組んだ新たな施策について十分な検証を行い、より実態に合った予算を編成することが必要であると考えておりますので、速やかにこれらの検証を終え、平成 30 年度以降においては、できるだけ早く当初予算に計上してまいりたいと考えております。次に、除雪費の補正予算につきましては、市民の皆様から除雪対策本部に寄せられた御要望等については、除雪対策本部やステーションが確認し、必要な作業を行っているところであります。また、除雪費の補正については、今後の降雪の状況や除排雪作業の進捗状況を見定めながら判断してまいりたいと考えております。次に、地方交付税の減額についてですが、まず、まち・ひと・しごと創生事業費の算定に当たっての配分を成果指標へシフトしていくことにつきましては、財政健全化のために国と地方が一体となって取り組むこととしている平成 27 年度策定の経済・財政再生計画の改革工程表に沿って計画的に進められておりますが、成果を発揮する際の条件が厳しいとされる地域や財政力の弱い団体に対して一定の配慮がなされていることから、制度の変更はやむを得ないものと認識しているところであります。次に、まち・ひと・しごと創生事業費の基準財政需要額につきましては、この事業費は、地域の元気創造事業費と人口減少等特別対策事業費との二つで構成されており、地方財政計画等の情報をもとに基準財政需要額を見込んだ結果、地域の元気創造事業費の平成 29 年度の算定額は、28 年度当初予算算定額及び決定額と比べて、それぞれ 6,500 万円減、1,200 万円減の3億 6,800 万円とし、同様に人口減少等特別対策事業費については、3,600 万円減、200 万円減の5億 4,500 万円としております。次に、トップランナー方式による本市の交付税算定の影響につきましては、トップランナー方式は、民間委託等の業務改革を実施している地方団体の経費水準を地方交付税の基準財政需要額の算定に反映させるもので、国では、地方団体への影響を考慮して、複数年かけて段階的に反映するとしており、平成 29 年度は、前年度に導入した 16 の業務について見直しを実施するとしたほか、2業務について新たに導入することになりました。したがいまして、トップランナー方式で算定された経費に係る需要額は当然減少となりますが、トップランナー方式の減少分を他の経費の需要額に振り向けることになっておりますので、基準財政需要額全体では大きな増減がないものと考えております。次に、基準財政収入額が前年度と同水準となる理由につきましては、平成 29 年度の地方税や地方譲与税、地方消費税交付金等の予算については、それぞれ減額を見込んでおりますが、そのうち地方税予算ついては、大きな減額要素となった徴収猶予期間満了の特別土地保有税は基準財政収入額の算定対象となっていないことから、それを除いた地方税は前年度と比べて増額の計上となり、それに地方譲与税や地方消費税交付金等の減額要素を見込んだ結果、前年度とほぼ同水準の基準財政収入額になったものであります。次に、交付税の減少理由につきましては、平成 29 年度の基準財政需要額の算定においては、過疎対策事業債などの償還額増による公債費の増は見込んでおります。一方、地方財政計画などの情報から、人口と面積を対象に算定される包括算定経費や、まち・ひと・しごと創生事業費などの臨時品目の減に加え、新たに 27 年国勢調査の数値を使用することになった、特に 65 歳以上人口や 75 歳以上人口の増加率が国全体の増加率と比較して小さいことから、大幅な減が見込まれるため、総体的に見ると基準財政需要額が減少するとしているところであります。次に、地方交付税措置されている事業についてですが、まず、これらの事業期間の年度に間に合わせて実施する予定かどうかにつきましては、昨年末に、小樽市公共施設等総合管理計画を策定したところであり、今後さらに個別施設計画の策定を進めていくことになりますが、その中で各施設が果たしている役割や利用状況、重要性等に基づく対策の優先順位の考え方や複合化・集約化・耐震化等の対策内容などを検討していくこととなります。その検討過程において、交付税措置されている財源の活用についても検討したいと考えております。次に、トイレ整備に対する財源措置の活用につきましては、一般的に地方債の対象となる公共施設の補修・改修に係る事業は、施設の延命化や機能強化に資する事業であることが必要であります。本市のトイレの洋式化等の整備については、設備の交換や設置を行うことが主なものであるため、起債の対象とすることは難しいと考えておりますが、平成 29 年1月 25 日の国からの通知では、公共施設における男女別トイレ等の整備については、地域活性化事業債の対象にするとされておりますので、今後示されると思われる具体的な適用範囲等について注視してまいりたいと考えております。次に、個別施設計画を待つ事業と先に実施する事業との線引きをどのようにして判断するのかにつきましては、基本的には、総合管理計画に記載の全ての公共施設について、今後、個別施設計画の策定を進めていく予定ですが、既に検討を進めている施設や緊急性の高い事案が生じた場合には、その都度、判断してまいりたいと考えております。次に、新規に予算が計上されている事業についてですが、まず交通量調査及び駐車場調査についての議会への説明につきましては、平成 28 年第2回定例会において、私の公約の進捗状況と今後の課題についての御質問があり、その中で駅前広場の再整備や中心市街地への市営住宅建設等、いまだ進捗していないものについては多くの課題があることから、これらを一つずつ乗り越え、実現したいと答弁しており、公約実現に向けた課題を整理検討するための基礎調査として行うものであります。次に、これらの事業と特定の計画との関連につきましては、当該事業は、小樽駅前周辺地区における交通環境の改善に向けた検討や駅周辺の駐車場の整備状況及び交通量の変化などに対応した適切な駐車場施策の検討を行うために調査を実施するものであり、今後のまちづくりの計画の基礎資料として生かしてまいりたいと考えております。次に、社会資本整備総合交付金の活用につきましては、当該交付金の対象に定められる調査費は、施設整備の具体的な事業計画に対しての交付金であり、本件の調査は、計画策定に向けた基礎調査であることから、その対象とはなりません。次に、駅前や駐車場の問題について関係機関と協議することにつきましては、駅周辺のあり方の検討に当たっては、接続する国道や交通安全施設、駅前広場内のバスやタクシー等の車両動線等を検討する必要があり、総合的な調整が必要となることから、今後において、関係行政機関や交通事業者等を交えて協議していく必要があるものと考えております。次に、IT関連企業等の誘致につきましては、私は公約に企業誘致の拡大を掲げており、市長就任後、首都圏での誘致活動など、精力的に行っているところであります。具体的には、平成 27 年に実施しました設備投資動向調査の結果などにより、北海道や本市への立地に関心を示された首都圏企業を訪問しておりますが、その中でIT関連やコールセンター関連の企業から支援ニーズ等をお聞きしており、今後の誘致戦略として、業態に合った優遇制度の必要性を強く認識したところであります。こうした課題について検討を重ねた結果、現行制度による銭函地域を中心とした工場等の誘致に加え、市内中心部での市民雇用の創出、ビルの空きテナントや商店街の空き店舗の活用が見込まれる本制度を創設し、当初予算に計上したものであります。次に、補助金の具体的内容につきましては、施設改修費の補助、ランニングコストでは水道料金、下水道使用料、賃料、通信回線使用料、電気料金に係る経費のいずれかを選択する形での2年間の補助、市民雇用に対する奨励金や研修費について補助することといたしました。また、対象業種は、デジタルコンテンツ事業やウエブ製作に係るデザイン業、ソフトウエア業や情報処理サービス業、コールセンター業など、情報関連業種をほぼ網羅する形で設定いたしました。次に、地元企業などへの支援につきましては、今年度、商業者の抱える経営上の課題や今後の経営の方向性などを把握するために、商店街や市場などに属する商業者等を対象に、商業者動向調査を実施したところ、店舗や設備の老朽化だけでなく、売り上げ減少や後継者問題を初め、事業者によってさまざまな課題があることから、引き続き、他都市の支援メニューも調査し、効果的な施策について研究してまいりたいと考えております。また、市内高校生の地元企業への雇用につきましては、企業は新卒者に対して仕事に対する意識や能力を求めていることから、現在、本市においては、地元高校生の就職に関するスキルアップを図るため、セミナーの開催やキャリア支援出張授業、就職実践セミナーなどの拡充を図るとともに、企業説明会の開催などにより、地元企業への雇用促進に努めてまいりたいと考えております。次に、使用料・手数料についてですが、まず使用料・手数料見直しの財政健全化への効果と市民への負担についての見解につきましては、持続可能な行政運営を進めていくためには、安定した財政基盤の構築が不可欠であると考え、財政健全化を進めておりますが、そうした中にあっても市民サービスを維持するため、これまで4年ごとに使用料・手数料の受益と負担の関係を見直し、市民の皆様に道内主要都市の平均額程度の御負担をお願いしてきておりましたが、平成 28 年第4回定例会に提案した条例案が廃案となったことから、新年度当初からの料金改定は見送ったところであります。これまでの見直しでは、必ずしも料金の引き上げばかりではなく、引き下げたものもございますので、本市にとりましてはプラスの側面だけではありませんが、いずれにいたしましても、こうした市民の皆様の御理解と御協力が、市民サービスの維持はもとより、収支の改善にも一定程度の役割を果たしていただいたものと認識しております。次に、今後も使用料・手数料を値上げし、市民負担を強めていく考えなのかに対する見解につきましては、使用料・手数料の見直しは、これらが行政サービスの対価として利用者に負担を求める受益者負担であることに鑑み、受益に見合った適正な料金を定め、市民負担の公平性を図るため実施しているものであり、単に市民負担を重くすることだけを目的としたものではありません。しかしながら、改定方法につきましては、時間の経過とともに課題なども生じてきておりますので、従来どおりの方法を漫然と続けるのではなく、今後は、新たな改定方法なども検討し、取り組む必要があると考えております。