小樽市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月13日
財政問題について
2016年9月13日、小樽市議会の一般質問で、川畑正美議員が「財政問題について」質問し、市長 森井秀明、病院局長 並木昭義が答弁しました。
- 質問者
- 川畑正美 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明、病院局長 並木昭義
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 21番 川畑正美
日本共産党を代表して質問します。代表質問に先立ちまして、9月9日に北朝鮮が核実験を強行したことに抗議を表明します。日本共産党市議団が小樽市非核港湾条例案の提案説明において、北朝鮮のたび重なるミサイル発射に厳重に抗議したところであります。北朝鮮による核実験の強行は5回目です。北朝鮮の核ミサイル開発の放棄を求めた国連安保理決議、6カ国協議の共同声明、日朝平壌宣言に違反する暴挙であり、日本共産党はこの無法な暴挙を厳しく糾弾します。最初に、財政問題について質問いたします。2015 年度決算についてです。2015 年度の一般会計決算は 19 億 2,248 万 3,000 円の多額の繰越金を生み出しました。その大きな要因は、歳入では市税収入1億 6,021 万 4,000 円、地方消費税交付金3億 4,660 万 3,000 円と約5億円ふえたことです。また、歳出の不用額で 2014 年度と 2015 年度を比較すると、1億 2,801 万円減少していますが、相変わらず多額の不用額をつくり出しています。歳入では市税収入の決算額の 2014 年度と 2015年度の比較では1億 6,528 万 5,000 円の減とはいえ、2015 年度の予算額と比較して、1億 6,021 万 4,000円増加しています。市税徴収に当たって、市民の実情を組み入れない強引な徴収をしているのではないでしょうか。増加した理由について説明願います。歳出では、不用額総額が 2014 年度と 2015 年度の比較において、1億 2,001 万円減少しています。しかし、科目別では 2015 年度の民生費が翌年度繰越額6億 8,660 万円を除いても、5億 5,764 万円の不用額を出しています。土木費では5億 9,251 万 3,000 円と前年度を1億 8,838 万 8,000 円上回った額です。教育費でも3億 5,554 万円と前年度不用額を2億 2,882 万 8,000 円上回っています。民生費、土木費、教育費の不用額で主な事業と額についてお知らせください。また、収入増や多額の不用額によって、多額の余剰金が発生しています。多額の余剰金を出すのであれば、もっと市民要求に積極的に応え、市民生活を支援する立場で活用すべきです。次に、企業会計の決算状況について伺います。病院事業会計決算においては、収益的収支は昨年度が新病院の統合にかかわる経費や退職給付金引当金の一括計上などで、損益収支が損失となったものです。決算審査意見書では、今年度は診療収入が患者数の増加によって前年度に比べて大幅に増収となったが、費用において減価償却費など経費が前年度と比べて増加したことで引き続き純損失となった。また、資金収支については、一般会計から財政支援の繰り入れをしている中で、前年度に引き続き資金不足となったと言っています。収益的収支では、減価償却費の影響が大きいと思いますが、純損失を解消する見通しをお知らせください。また、資金収支では病院新築にかかわる企業債の償還も加わることになりますが、健全な病院経営を行うための方策についてどのように考えているのでしょうか。全国的な医師不足の中で、小樽市立病院は安定した病院の収益を確保し、地域医療の役割を担う基幹病院として良質な医療を安定的に提供するため、医師や看護師などの人材の確保は欠かせないものと思います。新病院開院後に医師はふえてきていますが、医師を確保するだけでなく、地域の患者と結びつくことが経営の安定につながっていくのではないでしょうか。見解をお聞かせください。水道事業会計について伺います。損益収支で、2014 年度決算では会計制度変更の影響などによって 4,556 万円の赤字でしたが、2015年度は4億 1,380 万 7,000 円の黒字を出しています。決算審査意見書では、当年度損益収支を前年度と比較すると4億 5,936 万 7,000 円増加しました。これは総収入で 3,221 万円減少しましたが、総費用で4億 9,157 万 7,000 円減少したためですとありました。我が党はこれまで家事用の基本水量は1カ月当たり 10 立方メートルだが、これでは基本水量に満たない世帯があるので、基本水量の見直しをすべきと改善を求めてまいりました。他市においても、基本水量や料金体系の見直しを進めています。本市では損益収支が黒字になっている状況にあり、基本水量や料金体系の見直しを進めるべきです。見解をお願いいたします。簡易水道事業特別会計について伺います。平成 27 年度の歳入決算額は、2014 年度と比較すると 2,860 万 8,000 円の減少で、歳出の簡易水道事業費は 2,934 万円の減少です。一般会計繰入金、繰越金、一般会計繰出金を除いた単年度の実質的な収支の赤字額は、2012 年度の 2,768 万 3,000 円を底辺に毎年ふえ、2015 年度は1億 25 万 6,000 円にまで膨れ上がっております。単年度の実質的な収支の赤字が連続している原因について説明願います。水道使用量は 2011 年度以降において、2012 年度の 7,525 万 2,000 円が最大で、2015 年度では 2012年度と比較すると 1,689 万 6,000 円減少しています。その要因について説明願います。簡易水道の収支不足分と企業団への負担金、出資金は石狩開発株式会社と北海道が負担するものでした。しかし、石狩開発株式会社の経営破綻によって、収支の不足分は本市の負担となりました。北海道は地下水を利用する石狩湾新港地域にかかわる地下水揚水計画を策定しましたが、計画期限は 2011 年度に終了しているにもかかわらず、組合企業は水道水への切りかえを行っておりません。北海道は問題解決の手段として、企業への簡易水道利用促進の要請、企業誘致の促進などを掲げております。地下水利用組合は、現在、小樽市域内において何社で構成され、簡易水道への切りかえを行わない理由について説明願います。また、なぜ今も地下水の利用が続けられているのですか。また、本市の簡水事業の赤字を解消する対策についてお知らせください。本市は地下水揚水計画は道が作成し、実施したものであり、道が責任を持って本市の収支不足を解消するよう求めているとのことです。その後、北海道との交渉の進捗状況はどうなっているのでしょうか。補正予算について伺います。小樽市への 2016 年度の普通交付税配分額が 153 億 1,947 万円に決まり、前年度と比較すると、3億4,479 万 4,000 円の減少となりました。2016 年度の普通交付税予算計上額は 156 億 1,500 万円で2億9,553 万円の減額となっています。臨時財政対策債の 9,953 万 5,000 円減少を加えると、4億円ほど減少となります。本市は国勢調査のたびに人口減少していることから、人口減少が要因ではないかと考えていますけれども、今年度予算計上額と大きな乖離ができた理由について説明願います。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
川畑議員の御質問にお答えいたします。ただいま、財政問題について御質問がありました。初めに、2015 年度決算についてですが、まず、市税決算額が予算額よりも増額した理由につきましては、予算額作成時においては、各税目の過去の収入率や決算見込みをもとに算出しておりますが、個人市民税の特別徴収の割合がふえていることや、納税課にグループ制を導入し、納期内納付の促進と滞納処分の強化などの市税収納向上対策を図ったこともあり、各税目について収入率が予算見込みよりも向上したことによるものであります。次に、民生費、土木費、教育費の不用額の主な事業と額につきましては、民生費では生活保護扶助費が2億 6,070 万円、国民健康保険事業会計繰出金が 4,195 万円、介護保険事業会計繰出金が 3,644 万円の不用額であり、土木費では国直轄工事費負担金である第3号ふ頭岸壁改良事業費が1億 3,514 万円、ロードヒーティング更新事業費が 8,857 万円、除雪費で 4,393 万円となっております。また、教育費では手宮地区統合小学校や山手地区統合小学校などの校舎等改築事業費が 8,587 万円、小・中学校の燃料光熱水費が 6,653 万円、放課後児童健全育成事業費が 4,093 万円の不用額となっております。次に、水道事業の損益収支が黒字になっている状況にあることから、水道料金における基本水量や料金体系の見直しを進めるべきとのことにつきましては、平成 27 年度決算の黒字により生じた剰余金につきましては、全額減債積立金に積み立て、これまでの施設整備の財源として借り入れた企業債の償還に充てることとしております。また、今後の収支見通しにつきましては、収入では人口減少などにより料金収入が減少し、さらに支出では施設の老朽化や耐震化の対策に多額の費用が見込まれ、厳しくなることが予想されます。こうした状況に鑑み、基本水量や料金体系の見直しに当たっては、短期的な視点ではなく長期的な収支を見きわめながら検討を進めてまいりたいと考えております。次に、簡易水道事業特別会計における単年度の実質的な収支の赤字が連続している原因につきましては、2013 年に水道料金を改定しましたけれども、依然として、地下水よりも高い設定であったため、石狩湾新港地域の地下水利用組合企業が地下水から簡易水道への切りかえを行わなかったこと、また、石狩開発株式会社が進める同地域の企業立地が計画目標どおりには進まなかったことから、計画水量を確保できず、事業の収支不足が生じているものであります。次に、水道使用量の減少につきましては、当別ダムの完成に伴い、2013 年4月から石狩西部広域水道企業団より水道用水の供給が開始されたことや、石狩湾新港地域の今後の給水量を見込み、さらには同地域への企業誘致の推進を勘案して、同年4月1日から平均改定率 27.7%の値下げとする水道料金の改定を行ったことが要因であります。次に、地下水利用組合につきましては、現在、小樽市域において7社で構成されております。簡易水道へ切りかえを行わない理由につきましては、組合企業が、現在、利用している地下水に比べて、簡易水道の単価が高く、企業経営に支障が生じるためと聞いております。また、組合企業が地下水利用を続ける理由につきましては、石狩湾新港地域において地下水の利用規制がないことから、企業へ水源利用の選択がゆだねられているためであります。さらに、本市の簡易水道事業の赤字を解消する方策につきましては、この問題へ主体的にかかわった北海道が、地下水利用組合企業が地下水から簡易水道へ転換するよう必要な方策をとることや、簡易水道料金収支の不足分について、本市へ補填を行うなどの対策をとることなどが考えられます。次に、北海道との交渉の進捗状況につきましては、本年も9月1日に本市から北海道の担当部署に対して、地下水利用組合企業が地下水から簡易水道へ転換するよう必要な方策を実現すること及び転換されないことによる料金収入の不足分について、本市へ補填などの対策を講じることの要請をいたしました。その結果、北海道からは市への財政支援は難しいので、企業の使用水量をふやしていくことが問題解決の手段であるとの回答を受けております。次に、補正予算についてですが、普通交付税等の決定額と予算額の乖離につきましては、平成 28 年度予算においては、これまでと同様に、国の地方財政計画などの情報を参考にしたほか、平成 27 年度国勢調査の人口をもとに予算を見積もったところであります。国勢調査人口は平成 22 年度と 27 年度を比べると、約1万人の減となっており、急激な人口減は交付税額の算定に大きく影響しますが、単年度の影響を緩和する措置として人口急減補正があり、28 年度の算定においては、この人口急減補正を過大に見込んだことが予算額と大きく乖離した要因と考えております。また、臨時費目であるまち・ひと・しごと創生事業費については、国全体では前年度と同額が計上されていたことから、本市においても前年度と同額を見込みましたが、人口減少の影響も反映され、減額となったことも乖離の一因となったものであります。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 病院局長 並木昭義(病院局長は2025年3月まで)
川畑議員の病院事業決算についての御質問にお答えいたします。初めに、収益的収支における純損失の解消の見通しと健全な病院経営の方策についてのお尋ねがありました。収益的収支におきましては、施設の維持管理経費や減価償却費などの費用が大幅に増加したことから、純損失が生じたものであり、今後も駐車場や新規に導入した医療機器の減価償却費が多額となることから、短期間での純損失の解消は難しいものと考えております。次に、健全な病院経営の方策についてでありますが、現在、新公立病院改革ガイドラインに基づいて、当院の課題である収益の確保と経費の削減について、具体的な改善策を盛り込んだ新公立病院改革プランの策定を進めております。このプランを確実に実行することにより、経営の効率化を図ってまいります。次に、地域の患者との結びつきについてお尋ねがありました。小樽市立病院は高度の医療ができる急性期病院であり、そのためにも医師の確保は大変重要なことであります。同時に、地域医療の中心的役割を担う地域の医療機関や保健福祉分野との連携を進め、支援協力関係を築いていくことも重要なことと認識しております。これからの医療は高齢化の進展を踏まえると、主に青年壮年期を対象とした治癒、社会復帰を前提とした病院完結型から慢性疾患や複数の疾患を抱えた高齢者の特徴に合わせ、患者の住みなれた地域で生活の質の維持、向上を目指す地域完結型へ重点を移していく必要があります。私といたしましては、当院がこの地域の基幹病院として急性期医療を担い、他の医療機関との連携を深めるとともに、医療の質を高め、患者に選ばれ、そして市民の皆さんに信頼される病院となることが病院事業の健全経営につながるものと考えております。