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小樽市議会 平成26年第3回定例会 2014年9月10日

フッ化物洗口について

2014年9月10日、小樽市議会の一般質問で、中村岩雄議員が「フッ化物洗口について」質問し、教育長 上林猛が答弁しました。

質問者
中村岩雄 議員
答弁者
教育長 上林猛

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 中村岩雄

一般質問をいたします。フッ化物洗口について質問いたします。日本におけるフッ化物洗口は、昭和45年に新潟県弥彦村において地域歯科保健施策の一環として導入され、歯科医師会、行政、施設及び学校の関係者の協力を得て、全国各地に拡大、普及し、40年以上が経過してきたということですが、NPO法人日本むし歯予防フッ素推進会議による平成24年3月末調査によれば、全国1,742市区町村のうち799市区町村、45.9パーセントでフッ化物洗口が実施されており、8,500以上の保育所、幼稚園、学校などで89万人以上の子供たちが集団フッ化物洗口に参加しているということです。また、世界の動向としては、1946年のピピイの実験、1960年のヴァイツの実験などにより、虫歯予防に有効性があるとされて以後、諸外国において次第に実施されるようになり、1969年、WHOは、加盟国に対してフッ化物応用の推進勧告を行い、それ以降、世界中でのフッ化物応用の普及が図られており、ブリティッシュ・デンタル・ジャーナルによると、2001年には世界の72カ国で1億人がフッ化物洗口を利用していると報告されています。さて、北海道の状況ですが、児童・生徒の歯の健康状況は、全国と比較して虫歯のあるものの割合が高く、1人当たりの平均虫歯本数も多いなど、健康課題の一つとなっています。このため、道教委では道保健福祉部や歯科医師会などと連携し、学校などにおけるフッ化物洗口を推進してきました。その結果、平成26年3月末現在で、保育所、幼稚園、小学校又は中学校においてフッ化物洗口を実施している市町村は159市町村となったものの、市町村内の全ての保育所、幼稚園、小学校及び中学校で実施している市町村は24市町村、小学校での実施は114市町村、405校、中学校での実施は37市町村、74校にとどまっており、いまだ十分な状況とは言えません。我がまち小樽の状況はどうでしょうか。これまでの議会での質疑、答弁から、フッ化物洗口を導入するという方向性は確認しておりますが、フッ化物洗口推進のそもそもの根拠をまずはお示しください。また、小樽の児童・生徒の虫歯の実態をお知らせください。例えば、12歳児の1人平均虫歯数を全国、全道との比較、また、先進国との比較ではどうなのか、できるだけ具体的な数値でお示しください。また、虫歯発生の要因とフッ化物洗口も含めた、より効果的な虫歯予防法をお示しください。このフッ化物洗口には反対意見も存在します。東京都世田谷区の市民団体からの申立てを受けて、昭和56年11月、日本弁護士連合会は、むし歯予防へのフッ素利用に関する意見書を公表いたしました。結論として、「わが国のフッ素利用の現状には、(一)本来任意であるべきであるにもかかわらず事実上強制にわたる方法で実施されているところがあること (二)フッ素の管理、調合、使用が専門家の指揮・監督の下で行われていない場合があること (三)フッ素に関する情報が公平に提供されていないこと (四)有効性、安全性についての追跡調査が全く行われていないこと等の重要な問題点があるので、厚生省および各地方自治体は、以上の問題点について速やかに調査・検討し、改善措置を講ずるべきである」というものでありました。その後、平成19年に再び前記市民団体から日本弁護士連合会に対し、集団フッ素洗口・歯面塗布の中止を求める人権救済申立てがなされ、改めて調査検討、平成23年1月21日付けで集団フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書を公表、結語において次のように述べています。「当連合会は、1981年(昭和56年)の意見書において、事実上の強制、薬剤管理、情報提供、追跡調査等の問題を指摘して改善措置を求めたが、何ら改善措置が図られないまま、ガイドライン等を契機に、政府及び自治体によって、集団フッ素洗口・塗布の普及推進が図られており、自己決定権、知る権利及びプライバシー権の侵害の状況及び政策遂行上の違法の疑いを放置することは、もはやできない。よって、当連合会としては、上述の諸問題を踏まえ、医薬品・化学物質に関する予防原則、公衆衛生政策における基本的人権の尊重の観点に鑑み、集団フッ素洗口・塗布を中止することが相当と思料し、冒頭記載の意見を述べる次第である」というものであります。これに対し、専門学会・機関の見解が示されましたが、その内容についてお知らせください。また、教育長としてのお考えをお示しください。次に、フッ化物洗口に向けた一般的な手順を御説明ください。小樽市においては現在まで学校長を対象にした研修会、8月29日には市内各校教職員を対象にした講習会が開催されていますが、研修会で出された質問、疑問や不安についてお知らせください。マンパワーをどうするのか、財源をどう確保するのか、道の財政支援はどのような形になるのか、とりわけ小樽の場合は意思決定を明確にすることが肝要かと思いますが、いつ、どのタイミングで実施決定をするのか、フッ化物洗口の具体的導入案について最後にお尋ねして、質問を終わります。再質問は留保いたします。(拍手)

答弁 教育長 上林猛(教育長は2015年12月まで)

中村議員の御質問にお答えいたします。ただいま、フッ化物洗口について御質問がありました。初めに、フッ化物洗口推進の根拠についてですが、道や道教委は、厚生労働省が平成15年1月に示したフッ化物洗口ガイドラインや昭和60年3月に示された政府見解、平成21年6月に公布・施行された北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例、平成25年3月に道が策定した北海道歯科保健医療推進計画、平成25年3月に道教委が改定した北海道教育推進計画(第四次北海道教育長期総合計画)などに基づき、学校施設におけるフッ化物洗口を推進しております。次に、小樽の児童・生徒の虫歯の実態についてですが、12歳児の平均虫歯数は、平成23年度では全国平均が1.20本、全道平均が2.05本のところ、本市は1.85本となっております。先進国との比較では、調査年度が異なりますが、12歳児の平均虫歯数が少ない国は、デンマークが平成20年度で0.7本、イギリスが平成16年度で0.7本、オランダが平成14年度で0.8本、スイスが平成21年度で0.8本、スウェーデンが平成20年度で0.9本などであります。次に、虫歯の発生要因とフッ化物洗口を含めたより効果的な虫歯予防法についてですが、まず虫歯の発生要因は三つあり、一つ目は甘い食べ物や飲物に含まれる糖分、二つ目は歯の表面に歯垢となって付着する虫歯菌、三つ目は虫歯に弱い歯の質であり、この三つの要因がそろったときに虫歯が発生すると言われております。予防法としては、甘味の適正摂取、歯垢を除去するための歯磨きの励行、歯質を強くするためのフッ化物洗口などフッ化物の利用であり、これらを組み合わせることが最も効果的であるとされております。次に、日本弁護士連合会の意見書に対する専門学会・機関の見解についてですが、一般社団法人日本口腔衛生学会では、WHOのほか、世界の150を超える医学・歯学・保健専門機関によりフッ化物の虫歯予防方法は安全で最も有効な公衆衛生的方策であると合意されていること、フッ化物洗口に際して飲み込まれるフッ化物は少量で、1日の適正摂取量以下であり、安全性は高いこと、学校等において行われるフッ化物洗口は事前説明がなされ、保護者の希望を基にすることを明記したガイドラインに沿って実施されるため、学校保健管理の一貫として国際的にも広く認められていることなどの見解が示されております。次に、専門学会・機関の見解について私の考え方でありますが、フッ化物洗口については、さまざまな意見がありますが、WHOをはじめとする世界的な医学、歯学に関する関係機関がフッ化物洗口を推奨し、また厚生労働省や日本歯科医学会などの多くの専門機関や団体によって有用性と安全性が認められていることから、フッ化物洗口は虫歯予防の有効な手段の一つであると考えております。次に、フッ化物洗口に向けた一般的な手順についてですが、道教委が示している一般的な手順としては、まず市町村教育委員会において実施を決定し、実施に至るまでのスケジュールなどを決め、その後、教職員や保護者への説明を経て、実技研修会を開催します。次に、学校歯科医師から学校長宛てにフッ化物洗口液の濃度、必要量、回数などについて指示書を発行し、同時に学校歯科医師から薬剤師へ薬剤の計量、分包などを依頼する指示書を発行することになります。学校では児童・生徒に洗口を始める前に真水でうがいの練習を行い、その上でフッ化物洗口を実施する運びとなります。次に、研修会で出された質問などについてですが、8月29日に開催した教職員を対象にした講習会では、フッ化物洗口についてアレルギーの心配はないか、斑状歯になる可能性はないか、洗口液を飲んでも影響はないかなどの質問がありました。講師の歯科医師からは、フッ化物は自然界に存在するもので無機質であり、アレルギーの原因物質になる可能性は低いこと、理論的には斑状歯になることはないこと、誤飲についても1度に7人分を飲み込まなければ影響がないことなどの説明を行ったところであります。最後に、フッ化物洗口の具体的導入案についてですが、本市ではこれまでフッ化物洗口の実施に向けてフッ化物洗口を実施している幼稚園の保護者へのアンケート調査を行うとともに、校長を対象とした研修会や教職員を対象とした講習会を実施してきました。今後は、保護者を対象とした説明会を開催し、理解、啓発を図るとともに、フッ化物洗口を実施するに当たって洗口液の調合の仕方、校内体制の整備、道教委の支援制度の活用などについて検討を進め、教職員や保護者の一定の理解を得た上で、早期に実施する方向で校長会と協議を進めてまいりたいと考えております。(「議長、3番」と呼ぶ者あり)

質問 3番 中村岩雄

実施決定は早期にということなのですけれども、具体的な時期というのはまだ今ここで示してもらうことは難しいですか。

答弁 教育長 上林猛(教育長は2015年12月まで)

実施するまでの間に保護者の理解でありますとか、教職員の理解でありますとか、一定の理解が得られた段階で早期に実施したいということなので、その辺の手順を踏んだ上で実施時期については、今後、検討したいと。さらに予算的なこともありますので、その辺の時期的なことも含めて、今後、実施する方向で精力的に協議を行うという状況でございます。(「議長、3番」と呼ぶ者あり)

質問 3番 中村岩雄

詳細につきましては、予算特別委員会でやりますので、終わります。

出典:小樽市議会 平成26年第3回定例会 2014年9月10日 議事録 PDF(118ページ) 間違いを知らせる