みんなの議会

小樽市議会 令和7年第3回定例会 2025年9月8日

教育について

2025年9月8日、小樽市議会の一般質問で、中村岩雄議員が「教育について」質問し、教育長 中島正人、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
中村岩雄 議員
答弁者
教育長 中島正人、市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 20番 中村岩雄

それでは、教育について伺います。まず、小樽市文化祭の活性化についてです。小樽市文化祭は、令和7年9月25日から11月3日まで開催予定であり、長年にわたり市民の文化活動の発表の場として親しまれてきました。しかし、近年、コロナ禍の影響もあり、入場者数や作品出品者数の伸び悩み、その内容の見直しを求める声も聞いております。本市の文化政策の柱として、文化祭の活性化は地域の創造性と市民交流の再生に直結するものであり、今こそ、これまでの伝統を重んじながら新たな展開が求められているのではないでしょうか。そこでお聞きします。まず、コロナ禍前の令和元年度と直近の令和5年度、令和6年度の文化祭における入場者数、出品者数の推移をお知らせください。市として、出品者や入場者の状況についてどのような認識を持っているのか。また、市民アンケートや参加者ヒアリングなど、展示などの内容については現場の声を反映した評価は行われているのか、お聞かせください。次に、参加促進策についてですが、若年層の参加を促すためのSNS活用、動画配信、学校連携などの広報戦略は検討されているのでしょうか。また、高校生の美術作品展として小樽ユース展がありますが、高校生の出品者の裾野拡大に向けた映像、デジタルアートなどの新ジャンルの導入予定はあるのか、お知らせください。一方で、高齢者や障害者が出品するに当たっての送迎、作品搬入補助、展示補助などの支援はどのように講じられているか、お聞かせください。次に、新規企画提案について、自治体の文化祭で導入されている市民参加型ライブペインティング、歴史的建造物を舞台にした演劇、AR展示などの先進的な企画を参考にした新規企画の導入予定はあるのでしょうか、市の見解を伺います。次に、財源確保と民間連携についてです。財源確保のための民間企業や地元団体との協賛・協力体制の構築状況はどうなっているのか、お知らせください。さらに、クラウドファンディングを活用した市民参加型資金調達の導入可能性について、市の見解を伺います。小樽市文化祭は、単なる展示発表の場にとどまらず、市民の創造性と地域文化の未来を育む重要な公的事業です。今後は若年層の参加促進、ジャンルの多様化、民間との協働などを通じて文化祭を市民が誇れる文化の祭典へと発展させるべきと考えます。見解をお伺いします。市として、今後も文化祭の活性化に向けて、市民と共に最大限御努力されることを期待します。次に、教育現場における盗撮・性犯罪対策の強化についてです。教育施設における盗撮行為が全国的に深刻な問題となっています。アスリート、児童・生徒、彼らの尊厳が見えない場所で踏みにじられている。触れることなく行われる性犯罪は、被害者の心に深い傷を残します。小樽市においても、教育現場の安全性を問い直す時期に来ているのではないでしょうか。私はこの問題に対し、制度・現場・市民の声を結びつけながら、具体的な対策を問いたいと思います。令和5年7月、性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律、いわゆる性的姿態撮影等処罰法が施行されました。また、それに先立つ令和3年6月には、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律が制定、公布、令和4年4月施行、令和5年4月運用開始となり、採用時のデータベース確認が義務化されています。これらの法制度は、教育現場の安全を守るための重要な柱です。しかし、制度があるだけでは子供たちは守れません。現場でどう運用されているかが問われます。そこで確認させていただきたいのですが、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律の目的と概要について御説明ください。同様に、性的姿態撮影等処罰法の目的と概要についても御説明ください。名古屋市の小学校教員による盗撮事件は、教育現場への信頼を大きく揺るがしました。SNSで画像を共有し、複数の教員が関与していたという事実は保護者に深い不安を与えています。文部科学大臣も断じて許せないと怒りを表明しました。しかし、逮捕されたのは一部であり、他の教員が今も教壇に立っている可能性があるという現実があります。そこで伺いますが、文部科学省の緊急対策としての通知について内容をお知らせください。また、市教委の対応状況をお知らせください。教育職員の性犯罪・性暴力等に係る懲戒処分等の状況についてです。盗撮の検挙件数が8,000件を超え、過去最多を記録した今、私たちは制度の実効性を冷静に見詰める必要があります。新たに施行された撮影罪はどこまで抑止力となっているのか、迷惑防止条例との違いは何か、そして、痴漢など他の性犯罪との比較から見えてくる課題とは何か、私たちは様々な角度から検証を重ねる必要があります。そこで、性犯罪・性暴力等によって懲戒処分された教育職員の人数は何人か。そのうち児童・生徒への行為によるものは何人か。令和4年度から令和5年度の全国の数字をお聞かせください。その上で、名古屋市の事件と教育職員の懲戒処分の現状について、市教委の所感をお聞かせください。専門家の議論と防犯カメラ設置の是非について伺います。フジテレビ日曜報道THE PRIMEでは、教育評論家・弁護士・ネットパトロールの専門家が盗撮問題を議論しました。各専門家は、教員不足・密室性・AIによる性暴力の可視化困難など、複雑な背景を指摘しています。学校への防犯カメラの設置については、視聴者投票でも76%が導入すべきと回答。しかし、プライバシーや管理体制への懸念もあります。そこで、校内への防犯カメラ設置について、市教委の見解を伺います。また、設置に伴う課題、死角、管理者体制への不信、保護者の理解についてどのように考えているのか、お聞かせください。特定免許状失効者に関するデータベースは令和5年に運用が始まり、利用登録した上で使用することになっています。国公立では各教委などが、また、私立では運営法人ごとに登録し、教員採用時に児童・生徒へのわいせつ行為に関する処分歴を確認することが義務付けられています。文部科学省が全国の私立校を運営する学校法人などに令和5年度の活用状況を尋ねた調査では、回答した法人の75%の5,480法人が活用していなかったことが7月8日までに判明していましたが、7月16日付北海道新聞の報道によると、北海道教育委員会は7月15日、2023年度から2025年度にわたり、児童・生徒へのわいせつ行為に関する処分歴をデータベースで確認せず、非常勤職員3,882人を採用していたと発表した。採用者に処分歴はなかったという。道教委が独自に調査したところ、判明した。道教委は法令の認識が徹底されていなかったとしている。札幌市教委も調査を行い、同様の事案は確認されなかったとの内容です。北海道内もこのように法令違反と言われても仕方のない状況だとすれば、誠に遺憾です。市教委は、教員採用時のデータベース確認についてどのような対応を取ってきたのか、お知らせください。次に、日本版DBSについてです。2024年6月、日本版DBS、こども性暴力防止法が成立、令和8年度中の施行が予定されています。この法律は、教育・保育など子供と接する職業において、性犯罪歴を確認し再犯を防止する制度で、イギリスDBSをモデルとしています。日本版DBSの導入に向けては、現在、登録対象職業の範囲を広げるべきか議論されています。また、前段のフジテレビ日曜報道THE PRIMEでの視聴者投票では、90%が広げるべきとの回答です。来年度中の施行に向け、指摘されている課題も含め、私たちも識論を深めていく必要があります。児童・生徒間の性暴力と予防教育についてになります。報道によると、中高生が同級生らを盗撮したとして摘発された人数が、令和5年7月に性的姿態撮影等処罰法が施行されてから、今年5月まで計550人に達し、うち約4割が校内で発生しているとのことです。文部科学省は、加害者・被害者・傍観者にならない教育を推進していますが、発生時の対応手引の整備は十分とは言えません。兵庫県では、関係機関が連携し、「学校で性暴力被害が起こったら」というタイムライン形式の手引を作成。札幌市教委も研修に活用していると伺っています。そこで質問ですが、兵庫県の手引を参考活用することについて、市教委の御所見を伺います。7月21日付道新教育コーナー学びeyeの見出し、「校内盗撮続発、児童生徒守れ」の記事の一節を引用させていただきます。交流サイト(SNS)で盗撮画像を見つけるパトロール活動を行う任意団体ひいらぎネットの永守すみれ代表は、活動によって分かったことは、多くの盗撮は生徒によって行われていて、近年はスマートフォンでの盗撮行為が可能になり、SNSには買ってくれる人がいるという状況がある。盗撮画像と個人情報がSNSで流され、それを見た大人がストーカーなど物理的な性暴力に及ぶ可能性があり、非常に危険だ。名古屋市の複数の教員による盗撮事件の発生もあり、ありとあらゆる対策を取るべきだ。対策としては、どの学校でもすぐできる環境整備の徹底を。整理整頓されていると盗撮は起きにくい。しかし、学校だけでは限界がある。教員は人手不足で、激務。地域の警察やスクールロイヤーといった弁護士ら外部の人たちが関わり、広い枠組みをつくる必要がある。学校や教育委員会のみならず、様々な専門家が学校に入り、知恵を出し合い、学校から盗撮を根絶するべきという提言をしています。この広い枠組みをつくる必要があるなどの提言について、市教委の見解を伺います。包括的性教育、CSEの実践に関連してです。旭川市で令和3年、いじめを受けていた中学校2年の広瀬爽彩さん、当時14歳が自殺した問題で、一般社団法人子どもいじめ防止学会が7月に東京都内で開いたシンポジウムで、旭川市いじめ問題再調査委員会の委員5人全員が報告し、パネルディスカッションで発言しています。8月4日付北海道新聞に掲載されましたので、「性被害踏まえず」の見出しの段から抜粋して紹介させていただきます。それぞれの委員は、広瀬さんが警察に対しても被害のことを口にできなかったため「(警察や学校などが)いじめの問題ではないという結論に流れてしまった」。「学校や警察、心理学や医療の専門家がチームとして連携できていたらよかった」。広瀬さんが事件後に入院した病院で、当初は自殺予防のため下着や衣服の着用が認められず、毛布だけが与えられていたこと、入院中に警察から被害の内容を聴取され激しいフラッシュバックを起こしたことなどを挙げ、「性被害を踏まえた対応を全然できていなかった。致命的だった」と批判したこと。思春期の子供が性被害を語ることは難しいとし、「その子の日常とは違う行動や表情に周囲が気づくこと、あるいは気づく子どもたちを育てることが、被害を早期に発見し防止することにつながる」と話したなどと紹介されています。性被害を見落とすことがなかったなら、救えた命だったかもしれません。誠に残念でなりません。この旭川市いじめ問題再調査委員会委員長の尾木氏からは、子供への包括的性教育の実践は急務としてその必要性が提唱されています。シンポジウムに先立っての「いじめから子どもの命を守るために」と題しての講演の概要です。滋賀県大津市のいじめ事件でも調査委員を務めたが、旭川市の事件が大津市と決定的に違うのは、交流サイト(SNS)の普及だ。インターネットを通じたいじめは全国に蔓延し、教師にはいじめが見えなくなり、透明化してしまった。また、ネット上にあふれる不正確な性の情報によって、子供たちの認識がゆがみ、性的ないじめが深刻化しているという問題もある。旭川市の事件では、SNSを利用した性加害問題の深刻さを痛感した。再調査の報告書でも提言しているが、包括的性教育の実践は急務だ。この包括的性教育とは国際社会で実施されているもので、人権教育を前提に、人と人との関係性の確立や性的同意の尊重、ジェンダー平等の理解など八つのポイントがある。性教育については、日本は世界から取り残されているが、その理由は学習指導要領で妊娠の経過を扱わないと決めているから。この歯止め規定を何とかしなければならない。日本世論調査会が2023年に実施した調査では、歯止め規定を撤廃すべきだと答えた方が9割に達している。もう機は熟しているのではないか。教師には見えないSNS上のいじめを察知するのは子供たちだ。クラスの空気が変化し、いじめが起きたのではないかと気づく。だから、子供たち自身が解決に入るスキルや感性を育てることが重要。子供たちはスマートフォンを使うスキルはあるが、さらに優れた使い手に育てる必要がある。インターネットという公共空間で、責任を持って行動するデジタル・シティズンシップの視点を持ってもらうことが、これからの社会を築く上で不可欠だとの意見です。包括的性教育、CSE:Comprehensive Sexuality Educationとは、単に性や生殖の知識にとどまらず、ジェンダー平等、性の多様性、人間関係、人権など、人間の性の在り方、セクシュアリティ全般を精神的、心理的、社会的、文化的、政治的な側面から人権尊重を基盤として学ぶ性教育です。国際連合教育科学文化機関、ユネスコなどが定める国際セクシュアリティ教育ガイダンスが国際的な指針となっており、子供や若者が安全で健康的な選択をするための知識、態度、技能、価値観を身につけ、心身ともに健康で幸福な状態であるウェルビーイングの実現を目指すものと理解しておりますが、日本でも包括的性教育という言葉が広まり、関心が高まっていると考えます。公益財団法人日本財団性と妊娠にまつわる有識者会議も包括的性教育の推進に関する提言書で、その重要性を指摘しています。以上、尾木直樹氏ら有識者の提唱する包括的性教育について、御所感をお聞かせください。一般社団法人北海道探偵防犯業連合会の提言と現地調査についてです。同連合会から、学校教員による盗撮わいせつ行為防犯抑止対策としての提言書が提出され、小樽市教委も受け取ったと伺っています。また、同連合会の盗撮防止のための現地調査デモンストレーションを実施されたと伺いました。機微を捉えたこの判断は、他教委の模範となるものであり、高く評価されてしかるべきと考えます。実際に札幌市立琴似小学校が後に続き、UHBの取材も受け入れています。そこでお聞きします。現地調査デモンストレーションの際、指摘された点、アドバイスなどがありましたらお知らせください。また、提言書の具体的な提言項目についてお知らせください。市教委としてこの提言に対する今後の対応について御所見を伺います。教育の現場で起きていることは、決して遠い世界の話ではありません。子供たちが通う学校、保護者が信頼を寄せる教員、地域が育てる未来、その全てが私たち市民の暮らしの延長線上にあります。盗撮や性犯罪の報道に触れるたび、胸を痛める市民の声を私は何度も聞いてきました。うちの子供は大丈夫だろうか、教員を信じていいのだろうか、そんな不安が静かに、しかし、確かに広がっています。私の質問は、そうした市民の声を議会という場に届けるためのものです。制度の整備だけでなく、現場のまなざしと市民の信頼をつなぎ直すことが今この小樽市に求められていると信じています。教育委員会の皆様には、制度の運用と現場の実情を丁寧に見詰め、子供たちの未来に責任を持つ姿勢を、ぜひとも示していただきたい。市民の皆様には、どうかこの議論に関心を寄せていただき、共に子供たちの安全を守る力となっていただきたいと思います。以上、子供たちの尊厳と市民の信頼を守るための思いを込めて、質問を終えます。なお、再質問は留保いたします。

答弁 教育長 中島正人

中村岩雄議員の御質問にお答えいたします。ただいま、教育について御質問がありました。初めに、小樽市文化祭の活性化についてですが、まず、入場者数・出品者数の推移につきましては、令和元年度は入場者数が1万1,267人、出品者数が978人、令和5年度は入場者数が7,123人、出品者数が398人、令和6年度は入場者数が7,424人、出品者数が404人となっております。次に、出品者や入場者の状況につきましては、近年は新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、文化芸術活動に参加される方や運営団体数が減少しておりましたが、令和5年度以降は、入場者数、出品者数ともに少しずつではありますが、持ち直していることから、文化芸術活動が活発化してきているものと認識しております。また、現場の声を反映した評価につきましては、小樽市文化団体協議会が中心となって組織している小樽市文化祭実行委員会において、来場者へのアンケート調査や運営団体による意見交換を実施しており、次回開催時に反映するよう努めております。次に、若年層の参加を促すための広報につきましては、出品については、美術、写真、書道を展示する各団体から市内の高校に対して出品の依頼を行っているほか、合同華展では、中学校部活動の華道部と連携し、作品の展示を行っております。来場については、市内の各学校でのポスター掲示のほか、市のホームページやフェイスブックによる周知を行うとともに、今年度から、小・中学生の来場を促進するため、保護者向け連絡ツールの活用を図ってまいります。また、小樽ユース展における新ジャンルの導入については、運営委員会と協議してまいりたいと考えております。次に、高齢者や障害者の出品支援につきましては、送迎の支援はしておりませんが、会場の設営や作品の搬入時の受付、展示作業などを行う際に職員が支援しております。次に、新規企画の導入につきましては、小樽市文化祭の実施内容は、実行委員会において検討しておりますので、先進的な企画を参考にした新規企画については、実施することが可能かどうかも含めて、実行委員会と協議してまいりたいと考えております。次に、財源確保のための協賛・協力体制につきましては、小樽市文化祭は、実行委員会が主体となり、市の補助金と地元民間企業からの協賛金により、作品展示やステージ発表などの運営が行われております。クラウドファンディングなどの資金調達については、実行委員会と、その必要性について協議してまいりたいと考えております。次に、文化祭の今後に対する見解につきましては、例年1か月以上にわたって開催している小樽市文化祭は、市民による多様な文化芸術の鑑賞、創作、発表の機会となっており、秋の恒例行事として70年以上にわたり、多くの市民の皆さんに親しまれております。今後も文化芸術活動の活性化を図るため、小樽市文化祭ではどのようなことができるか、実行委員会と協議してまいりたいと考えております。次に、教育現場における盗撮・性犯罪対策の強化についてですが、まず、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律の目的と概要につきましては、この法律の目的は、児童生徒等の尊厳を保持するため、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する施策を推進し、児童生徒等の権利利益を擁護することとなっております。また、概要としては、児童・生徒性暴力等の定義、教育職員等による児童・生徒性暴力等の禁止、基本理念、文部科学大臣による基本的な指針の作成、児童・生徒性暴力等の防止・早期発見・対処に関する措置、特定免許状失効者への再免許付与の特例などが規定されております。次に、性的姿態撮影等処罰法の目的と概要につきましては、この法律の目的は、性的な姿態を撮影する行為等による被害の発生及び拡大を防止することとなっております。概要としては、正当な理由がないのに人の性的姿態等をひそかに撮影する行為などを処罰する、性的姿態等撮影罪などが定められているほか、性的姿態等の画像などの複写物の没収、押収物に記録された性的な姿態画像等の消去・破棄などの措置を取ることができると規定されております。次に、この事件を受けた文部科学省の通知の内容と市教委の対応につきましては、通知の内容としましては、児童生徒性暴力等の防止に関して、教師の服務規律の確保を徹底するとともに、教師による児童生徒性暴力等の防止のための研修を改めて実施すること、執務環境の見直し等による密室状態の回避や組織的な教育指導体制を構築すること、教室やトイレ、更衣室等の定期的な点検やカメラ等を設置できないよう、常に整理整頓すること、教師がSNS等を用いて児童生徒等と私的なやり取りを行わないことや、教師個人のスマートフォン等の私的な端末で児童生徒等の撮影を行わないこと、学校所有等の端末で撮影する場合であっても児童生徒等の画像を管理職の許可なく学校外に持ち出さないこと、児童生徒等や教師等に対する定期的なアンケート調査の実施や、被害児童生徒やその保護者等が安心して相談できる窓口等を改めて周知すること、相談があった場合には、警察等の関係機関と迅速に連携することなど、多岐にわたるものとなっております。また、市教委の対応としましては、各小・中学校に文部科学省からの通知に基づく対応を全て行うよう指導し、各小・中学校では適切に対応しているところであります。次に、性犯罪・性暴力等で懲戒処分された全国の教育職員の人数につきましては、令和4年度が218人で、そのうち児童・生徒への行為によるものは119人、令和5年度が289人で、そのうち児童・生徒への行為によるものは157人となっております。次に、名古屋市の事件と教育職員の懲戒処分につきましては、教育職員から児童・生徒への性暴力は決してあってはならないもので、断じて許される行為ではないと考えており、こうした事件により、日々頑張っている多くの教育職員の信頼が損なわれるような状況が生じていることにつきましては、極めて遺憾に思っているところであります。また、性犯罪・性暴力等によって懲戒処分された教育職員が増加していることについては、改めて教育職員による児童・生徒性暴力等の防止に向け、厳正に取り組んでいかなければならないものと考えております。次に、校内への防犯カメラの設置につきましては、記録が残ることで不適切行為やトラブルの末然防止、事後検証につながるなどの効果は期待できると考えますが、児童・生徒のプライバシーへの配慮や、監視による児童・生徒への心理的影響、撮影した画像の取扱い、設置する場所、保護者や児童・生徒等の理解などが課題として考えられることから、設置については慎重に検討していく必要があるものと考えております。次に、教員採用時のデータベースの確認につきましては、本市の小・中学校の教員については、法に基づき、任命権者である道教委が任用し、市内各小・中学校に配置されていることから、データベースの確認は道教委が行うこととなっておりますので、市教委では対応しておりません。次に、兵庫県が作成した性暴力被害に係る対応の手引につきましては、本手引は、学校現場における性暴力被害への対応や支援についての内容が具体的にまとめられており、被害児童・生徒の心のケアや関係機関との連携の在り方などにおいて参考になるものと認識しております。教育現場において性暴力や性被害が発生した場合、学校は迅速かつ適切に対応することが重要でありますので、小・中学校に情報提供してまいりたいと考えております。次に、学校での盗撮を防ぐためには、外部の人たちが関わり、広い枠組みをつくる必要があるなどの意見につきましては、盗撮への対応については、学校だけでは対処できない事例が発生する可能性もあることから、警察や弁護士など、外部の人たちとの連携についても検討していく必要があるものと考えております。次に、包括的性教育につきましては、思春期の体の変化や生殖機能などに関する知識の習得だけではなく、家族、友情、尊重などの人間関係の確立や、ジェンダー平等の理解、プライバシー、性的同意の尊重、性暴力の防止など、有意義な視点を含んでいるものであると考えております。次に、現地調査のデモンストレーションの際に指摘された点などにつきましては、デモンストレーションは、市教委庁舎の女子トイレで行い、一般社団法人北海道探偵防犯業連合会の方から探知機器を使用した調査方法や目視による調査方法を見せていただきました。その際、以前トイレットペーパーホルダーが設置されていた場所にねじ穴があったため、カメラ等の設置が可能であるとの指摘があり、塞ぐことが未然防止につながるとのアドバイスを受けております。次に、提言書の具体的な提言項目につきましては、教育現場での盗撮行為等の抑止対策として、内部関係者で点検・検査は行わず、専門職が定期的な検査を実施すること、女性教員・職員への研修会を定期的に開催すること、点検検査を公立の幼稚園・保育所まで広げること、従来の児童・生徒へのアンケート収集方法を見直すこと、専門職を含めた第三者機関・防犯分野での評議員会を設置すること、PTAと連携すること、男子児童・生徒が使用するトイレや更衣室も点検することなどとなっております。次に、この提言に対する今後の対応につきましては、市教委では、文部科学省や道教委の通知に基づき、児童・生徒への盗撮行為の防止に向けた取組を行っておりますが、今後、対応方法などを検討する際には、提言書の内容も参考にしてまいりたいと考えております。(「議長、20番」と呼ぶ者あり)

再質問 20番 中村岩雄

それでは、再質問をさせていただきます。まず、埼玉県春日部市との協定に基づいてのことですが、今回、私は春日部市との連携協定を前提にして質問しています。具体的に春日部市のどういうところを参考にしながら対応していくのかを、もう少し踏み込んでお答えいただきたいのが一つです。それから、教育関係では、防犯カメラのことです。校舎に防犯カメラを設置する中でも、教室に設置するのと、例えば更衣室、トイレに通じる廊下に設置するというのは分けて考える必要があると思うのです。校舎に防犯カメラを設置するというのは、一般の方でも、専門家でも、全体としては、おおむね賛成だけれども、教室については、やはり専門の中でも議論が分かれているところなのです。例えば毎日新聞のアンケートなどでも、全国の市教委にアンケートを取って、はっきりした答えが得られていないと、積極的に設置すべきとはなっていないようです。ただ、抑止力としては皆さん認めていますので、教室と更衣室や、トイレに通じるところへの防犯カメラ設置、それからプールなどもありますので、そういう更衣室などに通じる場所に防犯カメラを設置するのは分けて考えたほうがいいのかと思います。その辺で何か考えがありましたら、お聞かせください。それから、提言書を頂き、拝見しておりますけれども、これからの対応についていろいろ課題、問題もありますが、例えば調査・検査の専門家の立場として、抑止策として学校に入ることについて、少し踏み込んだ意見になりますが、その辺の御所感をお聞かせいただければありがたいと思います。

答弁 市長 迫俊哉

中村岩雄議員の再質問にお答えいたします。埼玉県春日部市との連携協定についてお尋ねがありました。御縁がありまして、春日部市と協定といいますか、その前に話合いをする機会がありました。その話合いの中からいろいろなことを春日部市から学ぶ必要があるという思いで協定締結に至りました。そのときのお話を少し紹介させていただきますと、周辺が川に囲まれていて、地形自体が、いわゆるお皿の底のような状況の中にまちが形成されているということで、一たび川の氾濫が起こりますと、町中が水害に襲われるという背景もあったことから防災意識が高まって、自主防災組織の結成率が高くなっているという話を伺いました。また、そういったこともありまして、我々に比べますと、今、防災対策も非常に先進的に進められているというお話も伺いました。基本的には自主防災組織の編成、実際にどういう活動をされているのかといったことですとか、先ほど佐藤議員の質問の中で少し御答弁させていただきましたが、トイレトレーラーの問題ですとか、あるいは災害廃棄物の対象など、この前、具体的にお話しいただきましたが、そういった我々より先進的に進んだ防災対策などについて、今後いろいろ意見交換をさせていただきたいと思っているところであります。一方では、お互いの行政課題を解決していこうという趣旨もありますので、たしか、先日は春日部市からおたる潮まつりに合わせてお越しになられましたが、小樽市の観光施策について学ばれましたし、先に新庁舎も建設をされておりますので、私どもから職員を派遣して、新庁舎建設に至る経緯や計画といったものも勉強させていただいたところであります。防災が基本になると思いますけれども、幅広く意見交換をさせていただいて、市の施策にも先進的な取組を反映できればと思っているところでございます。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 中島正人

中村岩雄議員の再質問にお答えいたします。まず、1点目、防犯カメラの設置に向けたことについてでございます。校内の防犯カメラの設置につきましては、先ほど議員からもありましたように、どこに設置をするのかとか、先ほど言った様々な課題も踏まえて、やはり慎重に検討していく必要があると思っているところでございます。今後、文部科学省や道教委から様々な通知があると思いますので、その内容を踏まえるとともに、他都市の先進事例も参考にしながら、今後、慎重に検討していく必要があると認識しているところでございます。2点目の提言書の内容は今後、専門家からの助言をとお話を受けましたが、現在は、本市においては、文部科学省の通知に基づき、盗撮行為防止の取組を行っているところでございます。取組状況や今後の国や北海道から出される通知内容も確認しつつ、その対応方法について、市教委でも今後、検討していく必要があると考えております。その際に、専門家からの助言も必要になるかと思いますので、そういった場合には、このたびの提言書も踏まえて、検討してまいりたいと考えております。

出典:小樽市議会 令和7年第3回定例会 2025年9月8日 議事録 PDF(54ページ) 間違いを知らせる