小樽市議会 平成26年第2回定例会 2014年6月18日
(1)医療・介護総合法案の問題について/(2)駅舎のバリアフリー化について
2014年6月18日、小樽市議会の一般質問で、新谷とし議員が「医療・介護総合法案の問題について」「駅舎のバリアフリー化について」について質問し、市長 中松義治、病院局長 並木昭義、保健所長 秋野惠美子、医療保険部長 藤井秀喜、建設部長 工藤裕司が答弁しました。
- 質問者
- 新谷とし 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治、病院局長 並木昭義、保健所長 秋野惠美子、医療保険部長 藤井秀喜、建設部長 工藤裕司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 21番 新谷とし
初めに、医療・介護総合法案の問題について質問します。安倍政権が進める医療・介護総合法案は、昨日、参議院厚生労働委員会を通りましたが、内容には市民や小樽市にもさまざまな不利益な問題点があり、反対の立場で質問いたします。医療法関係では、2025年度までに入院ベッドの再編、削減を進め、7対1病床は、2014年度から2年間で9万床を減らす計画です。都道府県に各病院の病床再編計画をつくらせ、都道府県主導でベッド削減を進める仕組みが盛り込まれ、病院に病床削減や増床中止を勧告する権限を知事に与え、従わない場合はペナルティまで科して在宅に押し戻そうというものです。今でも早期退院が迫られ、リハビリもないまま在宅に戻されているのに、この法案では、さらに法制度と診療報酬の両面から患者追い出しを進めるものです。法案が最終的に成立すると、医療法関係の施行期日は今年10月以降とされています。患者や市内の医療機関にどのような影響が出るとお考えですか。介護保険法関係では、第1に要支援者に対する訪問・通所介護を地域支援事業に移行し、新たなメニューを設け、代替のサービスに置きかえる問題です。まず、ここ2年間の小樽市の要支援1、2の介護予防サービス利用人数と全体利用者に対する割合、サービス利用内訳と割合をお知らせください。要支援者のサービス外しに対して、日本医療労働組合連合会や全日本民医連などで構成される「介護に笑顔を!」北海道連絡会が北海道内の要支援者の実態把握と問題点の検証を行っています。深刻な事例が1か月で269件寄せられ、そのうち99パーセントの人が何らかの疾病を持ち、68パーセントに認知症が認められ、独居・高齢者のみ世帯も73パーセントになっています。小樽市内の調査事例を紹介しますと、1、要支援2の男性80歳代後半、ひとり暮らし。高血圧などで内科を受診。小児麻痺で身の回りのことや物を持っての移動が困難。現在、週2回、訪問ヘルパーに調理補助や掃除、買物をしてもらっているが、年金収入は月10万円に満たないため、高いサービス費になれば週1回に減らすか、やめざるを得なくなり、重症化、孤立化が心配される。2、要支援2の70代女性ひとり暮らし。両股関節と肩の手術をしており、常に脱臼の危険性があり、かがむ動作はできない、重いものは持てないという状態で、週2回の訪問ヘルパーと週2回のデイサービスを利用。高額支払は困難で、サービスを受けられなくなると、閉じこもり、孤立化が心配されるなどです。269件の事例のまとめでは、要支援者は決して軽度者ではなく、専門職による介護保険サービスを利用して今の生活を維持していること、介護保険サービスが利用できなくなると、重度化、重症化を招くことから要支援者の介護保険外しは、人命にかかわる大問題と報告しています。小樽市は、坂道の多い独特の地形ですから、ひとり暮らし世帯や高齢者世帯では、要支援の訪問介護や通所介護サービスが必要です。訪問介護中心の事業を展開している事業所は、今でも赤字なのに倒産するのではないかと不安を持っています。小樽市は、このような要支援のサービス利用者と事業所の実態を把握していますか。実態を把握していなければ調査すべきです。いかがですか。訪問・通所介護の見直しは、2年間の猶予期間が設けられていますが、この間は小樽市として訪問介護事業を行うのか、どうお考えですか。既に要支援者向けの介護サービスを地域支援事業に置きかえる総合事業を実施している自治体では、「デイサービスによる入浴をやめ、老人福祉センターの風呂に通えないか」「元気なのだから介護サービスを受けるのではなく、ボランティアとして助ける側に回るべきだ」など、サービスを縮小される事態が起きています。このようなサービス利用抑制は許されません。地域支援事業の新たなメニューとして、小樽市はどのようなことを考えているのかお知らせください。地域支援事業に対して、国からの財政措置はどうなるのですか。第2の問題は、特別養護老人ホームの入所が要介護3以上に限定されることです。現在、特養待機者は、全国で52万4,000人、そのうち17万8,000人は要介護1、2ですが、小樽市の待機者の介護度別人数をお知らせください。厚生労働省は、サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームを受皿にすると言いますが、2011年度の厚生労働省年金制度基礎調査によれば、年金受給者の約48パーセントは年金額100万円以下です。これでは、これらの施設には入所できません。小樽市では、やむを得ない事情がある場合を除いた要介護2以下の受入先はあるのでしょうか。全国的には、介護保険の適用外で特養待機者が利用している宿泊デイサービスで事故や死亡が起きて問題になっていますが、小樽市ではそのような事例はありませんか。特養入所を要介護3以上に限定することをやめ、待機者解消計画の策定、廃止された特養建設に対する国庫補助の復活、用地取得への支援など特養増設に向けた施策を推進するよう国に要望すべきです。見解を伺います。第3に、介護保険料についてです。第1号被保険者の保険料は、第3段階以下の軽減が拡充される予定ですが、この内容と、小樽市における2014年度ベースでの第3段階以下の人数と割合をお知らせください。第6期介護保険事業計画における本市の介護保険料は、どのような所得段階にするお考えですか。あわせて、小樽市独自の減免制度は、これまでどおりの実施を求めますが、いかがですか。第4に、利用料の負担増の問題です。単身で年金収入280万円以上の場合、介護サービス利用の自己負担割合を2割に引き上げようとしています。しかし、参議院の厚生労働委員会で、日本共産党の小池晃参議院議員の質問で、夫婦で年金収入359万円のモデル世帯は、支出より所得が60万円多いから2割負担できるという厚生労働省の論拠が崩れ、撤回せざるを得ませんでした。参考までにお聞きしますが、小樽市の居宅サービスにおける支給限度額に対する1件当たりの割合を介護度別にお知らせください。そもそも年金280万円で高収入と言えるでしょうか。医療の窓口負担増と相まって、必要なサービス抑制になることは必至ではありませんか。市長の見解を伺います。第5に、補足給付についてです。介護施設に入所した場合、低収入の人に対する補足給付を預貯金が一定額を超える場合や世帯分離していても配偶者が住民税課税であれば打ち切るとしています。小樽市の施設で補足給付を受けている人の人数と割合を施設ごとにお示しください。また、補足給付に資産要件を追加することは、社会保障制度として妥当とお考えでしょうか。第6に、認知症対策についてです。さきに紹介した「介護に笑顔を!」北海道連絡会の調査では、68パーセントに認知症が認められましたが、予防給付の見直しは認知症対策に逆行するものです。小樽市の要支援1、2の認知症割合はどのようになっていますか。現在、要支援2であれば認知症対応のグループホームも利用できますが、自治体の裁量に任せられれば、これまでと同じサービスを受けられる保証はなく、介護する家族の負担を増大させるだけです。認知症の方の所在不明も社会問題となっており、地域全体での対応が求められています。第6期介護保険事業計画では、認知症対策をつくることになっていますが、小樽市としての取組や計画をお知らせください。政府は、病院や施設への入院、入所を限定するかわりに、地域で医療や介護を提供する地域包括ケアを市町村単位で構築するとしています。しかし、訪問看護事業所の看護師不足や零細経営が大きな問題となっており、介護職員の深刻な人手不足で、国が設定する必要数よりも100万人が不足している状態ですから、医療や介護を切れ目なく提供し、住みなれた地域で最期まで暮らせるようにするというスローガンが絵に描いた餅になりかねません。このように医療・介護総合法案は、入院患者を強引に在宅に押し戻す一方、介護サービスを後退させるものであり、漂流患者、介護難民は増え続けるばかりです。また、介護サービス利用2割負担の論拠が撤回された以上、このような法案は撤回すべきではないでしょうか。市長の見解をお聞かせください。次に、駅舎のバリアフリー化について伺います。JR南小樽駅舎のバリアフリー化、JR銭函駅における昇降機の設置は、住民の強い要望です。共産党市議団は、5月27日、JR北海道に駅舎のバリアフリー化や施設の安全を求める要望書を提出し、交渉してきました。この中で要望していた潮見台踏切内の舗装が改修されるなどの成果もありました。交渉では、JR側は、国と小樽市とJRの三位一体の事業を再三強調し、小樽市との協議が必要と述べていました。その後、小樽市としてどこまで踏み込んだ話合いをしてきたのですか、市内各駅についてお答えください。12月には、市民が待ち望んでいた新市立病院が開院されます。後志の基幹病院でもあり、今後、患者が増えると期待されるのではないでしょうか。市内路線バスが1時間に1本もなく、JR列車に頼らざるを得ない銭函の住民にとっては、南小樽駅の階段があまりにもきつく、手稲など札幌の病院に通う人が少なくありません。南小樽駅や銭函駅がバリアフリー化にならないと、せっかくの新市立病院にもかかれなくなります。道内の駅舎のバリアフリー化は、2020年度まであと14駅残っていますから、先に手を挙げたほうがよいのではありませんか。バリアフリー新法では、市町村が基本構想を作成することができ、公共交通事業者の施設設置管理者は、市町村から協議会への参加を求める通知を受けた場合には、正当な理由がある場合を除き、協議会に参加しなければならないとされています。いつまでもJRにお伺いを立てるのではなく、小樽市が基本構想を作成し、積極的にJRと協議を進めるべきです。基本構想の作成体制として、作成担当部局のほか、庁内調整組織の設置、協議会の設置が望ましいとされていますが、庁内調整組織を早期に設置し、協議会の設置についても検討すべきではないでしょうか。市長の見解を伺います。再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
新谷議員の御質問にお答えいたします。初めに、医療・介護総合法案の問題について御質問がありました。医療法関係についてですが、本法案が成立した場合の患者や市内医療機関への影響につきましては、現時点では情報が十分ではないため想定することが困難であることから、今後、国や北海道の動向を注視したいと考えております。次に、介護保険法関係について御質問がありました。初めに、要支援者に対する訪問・通所介護を地域支援事業へ移行する問題についてですが、まず要支援1、2の方の介護予防サービス利用人数と全体の利用者に対する割合及び主なサービスごとの利用者数と割合につきましては、平成25年4月分の実績では、要支援1、2の方の各予防サービス利用延べ人数は2,076人、全体の利用者に対する割合は20.9パーセントとなります。主な予防サービスの内訳としては、訪問介護では同様に911人、29.2パーセント、通所介護では697人、28.2パーセント、訪問看護では30人、7.5パーセントとなっております。直近の実績で、平成26年3月では、全体で延べ人数2,108人、20.1パーセント、訪問介護では838人、26.2パーセント、通所介護では829人、29.3パーセント、訪問看護では36人、9.3パーセントとなっております。次に、要支援サービス利用者の実態調査につきましては、平成27年度から3年間の第6期介護保険事業計画の策定に当たり、日常生活圏域ニーズ調査を実施したところであり、その中で要支援1、2の方の実態を調査しております。また、訪問介護事業所に対する実態調査は実施しておりませんが、今後、法案成立後に国から示される予定の事業実施のためのガイドラインを踏まえ、実態調査について検討していきたいと考えております。次に、2年間の猶予期間における訪問・通所介護事業の実施についてですが、国では平成29年4月からの地域支援事業への移行を全市町村に義務づけていることから、それまでの期間は現行の予防給付を続けていく考えであります。次に、地域支援事業の新たなメニューにつきましては、第6期計画に位置づけることとし、具体的な実施方法などについては、実施が義務づけられている平成29年度までに事業実施の受皿の整備などの課題も含め検討してまいりたいと考えております。また、国の財源措置につきましては、既存の地域支援事業に加え、介護予防給付に見合う財源が措置されることとされております。次に、特別養護老人ホーム入所を要介護3以上に限定する問題についてですが、まず本市の特別養護老人ホーム待機者の介護度別人数につきましては、平成25年10月1日時点では、要支援等が13人、要介護1が89人、要介護2が157人、要介護3が142人、要介護4が125人、要介護5が99人、合計625人となっております。次に、要介護2以下で、やむを得ない事情がない方の受入先についてですが、基本的には在宅で訪問介護や通所介護サービスなどの在宅サービスを中心に、必要に応じて24時間定期巡回・随時対応型訪問介護などを利用していただくことになると考えております。次に、本市での宿泊デイサービスの事故についてですが、市内には宿泊デイサービスを行っている事業所が数か所あると認識しておりますが、介護保険法適用外のサービスであり、把握することは難しい状況であります。次に、特別養護老人ホーム増設に向けた国への要望につきましては、今後の高齢者数の推移や待機者の状況も見据えながら、国への要望も含め、第6期計画策定の中で検討してまいります。次に、介護保険料についてですが、まず第1号被保険者の保険料の軽減拡充の内容につきましては、低所得高齢者の保険料負担の軽減を図るため、第3段階以下の保険料において、基準保険料からの軽減率を第1、第2段階では0.5を0.7に、特例第3段階では0.33を0.5に、第3段階では0.25を0.3に拡大するものです。また、本市の平成26年度当初賦課における第3段階以下の人数と割合は、第1段階が2,289人、5.2パーセント、第2段階が1万187人、22.9パーセント、特例第3段階が4,084人、9.2パーセント、第3段階が4,090人、9.2パーセントとなっております。次に、第6期計画における介護保険料の段階と本市の独自減免制度の実施につきましては、第6期計画策定の中で国が示した標準を基にしながら検討してまいりたいと考えております。次に、利用料負担増の問題についてですが、まず本市の居宅サービスにおける支給限度額に対する1件当たりの割合につきましては、平成26年3月実績で介護度別に申し上げますと、要介護1では35.0パーセント、要介護2では39.9パーセント、要介護3では45.4パーセント、要介護4では44.7パーセント、要介護5では51.5パーセントとなっております。次に、一定以上の所得がある方の利用者負担を2割とすることへの見解についてですが、今回の制度改正案の背景には、高齢化の進展に伴う介護費用の増加が見込まれることがあります。そうした中で、制度の持続可能性を高めるため、一定の所得や資産のある方の利用者負担を見直すものであり、やむを得ないものと考えております。次に、補足給付打切りの問題についてですが、まず補足給付を受けている人数と割合につきましては、平成26年3月の居住費の実績では、介護老人福祉施設では347人、78.7パーセント、介護老人保健施設では379人、77.3パーセント、介護療養型医療施設では358人、77.7パーセントとなっております。次に、補足給付に資産要件を追加する妥当性についてですが、補足給付は低所得者に対して原則自己負担である食費と居住費を補助する制度であります。そのため、一定額以上の預貯金を保有するにもかかわらず、保険料を財源とした給付が行われることは、食費や家賃を負担し、在宅で生活する方との公平性を欠くことから見直されるものであり、やむを得ないことと考えております。次に、認知症対策についてですが、まず本市における要支援1、2の認知症の割合につきましては、疾病としての認知症の人数は把握しておりませんが、たびたび道に迷う、金銭管理にミスが目立つなどの症状がある認知症高齢者の日常生活自立度がⅡ以上である割合を申し上げますと、平成26年5月26日現在で要支援1では5.0パーセント、要支援2では6.3パーセントとなっております。次に、認知症対策の取組と計画につきましては、平成24年9月に国が策定したオレンジプランに示されている認知症初期集中支援チームの設置など、必要な対策を第6期計画策定の中で検討していきたいと考えております。次に、今回の法案に対する見解についてですが、国会審議における利用料2割負担についての論議については承知しておりますが、国ではいわゆる団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据え、地域で安心して医療や介護サービスを受けられるよう一体的な改革を行うとしているものであり、やむを得ないものと認識しております。次に、駅舎のバリアフリー化について御質問がありました。まず、市内各駅に関するJR北海道との話合いの内容につきましては、今月初めにJR北海道本社において、バリアフリー化の検討状況について確認をしておりますが、JR北海道は国の基本方針を踏まえ、小樽駅、南小樽駅及び銭函駅を含め、乗降客数が3,000人以上である道内駅のバリアフリー化について、平成32年度までの実施を念頭に引き続き検討を進めているものの、まだ各駅の具体的な計画等を本市に示せる段階にはないとの説明を受けたところであります。次に、バリアフリー化がまだ実施されていない道内駅舎の中で、先に手を挙げたほうがよいのではないかとの御質問につきましては、今後、具体的な計画等が示された段階で、各駅の整備年次につきましても、JR北海道と協議をしてまいりたいと考えております。次に、基本構想の作成につきましては、今後、JR北海道から具体的な計画等が示された段階で、適切に判断したいと考えており、構想を作成する場合には、庁内調整組織や協議会の設置についても検討してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 病院局長 並木昭義(病院局長は2025年3月まで)
新谷議員の駅舎バリアフリー化についての御質問にお答えいたします。JRを利用する患者数についてのお尋ねがありました。現在、医療センターに後志地域から通院される患者も、引き続き新市立病院に通院されると思いますので、開院後の動向をよく見まして、市長部局とよく協議してまいりたいと考えております。(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
再質問 21番 新谷とし
再質問いたします。初めに、医療・介護総合法案の問題です。先ほども言いましたけれども、昨日、法案が参議院厚生労働委員会を通りました。介護サービス利用料2割負担の論拠が完全に崩れて、撤回したのにもかかわらず、数の力で通してしまったわけです。これは大問題です。まず、そのことを最初に言っておきたいと思います。医療ですけれども、社会保障と税の一体改革、全戸配布されました政府広報ですが、平成26年度から「高度急性期、急性期、回復期、慢性期の医療機関が相互に連携を強化し、できるだけ早く社会復帰できる体制を整備します」、要するに在宅に戻すということですけれども、その戻す前の体制などは、もうできているのですか。情報がまだない、想定することが困難だという御答弁でしたけれども、既にこういうものが出ているわけですから、やはりこれは市としても、もっと情報を集めて、どういう影響が出るか調べるべきだと思います。それから、介護保険関係です。要支援1、2の訪問・通所介護給付外しなのですけれども、これまでのように2年間は経過措置として自治体の裁量で要支援の訪問・通所介護は既存の事業所で行うことが認められております。確認しますけれども、この2年間は利用料、それから介護報酬は変わらないと捉えてよろしいのですか。それから、要支援の介護サービス利用者数は、利用割合が大きいですし、中でも訪問介護、通所介護の利用割合が大きいです。政府は、これまでも要支援者に対して、ヘルパー派遣回数の制限や介護時間の短縮など給付抑制を行ってきましたが、今回の法案では、さらなる給付制限です。先ほども言いましたけれども、地域支援事業へ移行している自治体、サービス縮小が起きているところもあります。「介護に笑顔を!」北海道連絡会の調査でまとめて述べているように、要支援の方は、ボランティアではなく、専門職による介護保険サービスを利用しているからこそ今の生活が維持できているとしております。しかし、厚生労働省は、新事業のガイドラインで、各サービスの単価や人件費を現在の訪問・通所介護の報酬以下に設定するように義務づける方針と聞いております。2年後、保険給付から外されたら事業所の経営悪化にもなります。要支援者を重度化させない、事業所の経営を守るためにも市長は要支援の訪問・通所介護を保険給付から外すのをやめるよう国に意見を上げるべきです。いかがでしょうか。それから、地域支援事業ですが、政府が目玉としているのが24時間定期巡回・随時対応サービスですけれども、実施自治体は、わずか1パーセントです。小樽市でも1事業所で実施しておりますけれども、現在、20人の定員に対して8人しか利用しておりません。利用料は高く、このサービスを使うと支給限度額との関係で、他のサービスが使えなくなります。先ほど利用負担のところでお答えいただきましたように小樽市の介護サービス利用は、支給限度額をどの段階でも大きく下回っております。利用したくてもお金がかかるから利用できない。サービスを提供する側は、1人に対して20分から30分のサービスを1日3回、4回と往復しなければならないし、夜間対応できる職員がいないということを聞いています。実際、あるケアマネジャーも勧めづらいサービスだと言っています。こういう実態で、政府の言うような地域支援事業利用が進むとは考えられないのではないでしょうか。市長はどうお考えでしょうか。特別養護老人ホームの入所問題です。先ほど御答弁いただきましたが、特養の入所申込みのうち要介護2以下の方々は236人で39.4パーセント、これは全国平均よりも高い数字です。現在、介護老人保健施設、グループホームも満杯で、いつ入れるかわからないということで、しかもサービス付き高齢者向け住宅には金銭的に入れないという人が圧倒的に多いわけです。そういう点では、市長は国にも要望していきたいということでしたけれども、これは特養を増やすしかないのです。そして、あるヘルパーの話ですと、家の人が仕事に行かなければならなくて、パンを置いて寝かされている人を何人も見ているということです。実際、痛ましい事件も起きております。介護心中や介護殺人などが起きておりますから、こういう点では、やはり強力に特養を増やす、このことを要望していただきたいと思います。それから、認知症対策についてですけれども、これはこれから考えていくということですが、医療法人渓仁会札幌西円山病院の峯廻名誉院長は、軽度認知症のうち半数が4年後には認知症になると、介護者が疲弊しないためには、認知症患者と離れる時間をとることや休憩、息抜きをすることが大切で、デイサービスや短期入所など国や病院施設が支援サービスをより充実させていくことが求められると指摘しております。これについても、やはりこれまでどおりの利用ができるように、さらに地域全体で認知症に対応している釧路市の釧路地域SOSネットワークなどもありますけれども、こういうことを参考にして進めていただきたいと思います。それから、JRの問題ですけれども、これまで小貫議員が質問で明らかにしてきましたが、国土交通省の市町村アンケートで、基本構想を作成する効果、「鉄道駅舎など旅客施設のバリアフリー化が進んだ」、70.1パーセントでトップです。先ほどの病院局長の御答弁でも、これまでどおり後志からの患者に来てもらえるのではないかということでしたけれども、やはり南小樽駅をバリアフリー化して、患者が安心して通院できるということは重要なことだと思います。銭函駅では、前にも言いましたけれども、高齢者や障害者の方が階段から足を踏み外してけがをしたという人が何人もいて、エレベーターの設置は切実なのです。住民からの市長への手紙、また町会からの要望として昇降機の設置の要望が出ているはずです。5月のJRとの交渉では、JRは、例えば南小樽駅の地形からどのようにしていったらいいか模索しているということでした。確かに財政問題、財源問題はあると思います。また、JRからの提案があってから基本構想をつくるということですけれども、私たちは尾道市を視察してきましたが、そこではエレベーターが2基設置されておりました。その経過について聞きましたら、やはり基本構想を先につくってJR側と協議を始めております。もちろん財源的な問題は前提にあったとは思うのですけれども、基本構想をつくってから財政、財源の問題をしっかりと話し合ったということを聞いております。今までの答弁からは市長の積極姿勢が見えないのです。新幹線の地元駅整備の負担をするのですから、住民の生活の足、安全を守る、これはやはり本当に取り組まなければならない問題だと思いますので、積極的な姿勢をお見せいただきたいと思います。
答弁 保健所長 秋野惠美子(保健所長は2016年3月まで)
新谷議員の再質問にお答えいたします。医療・介護総合法案の問題で、医療法関係の問題でございますけれども、やはり今後どのようなことが起きてくるのか、まだまだ十分でない情報が多くございます。例えば、地域医療構想、ビジョンをつくることになってございますが、まだ北海道でこれはできてございません。こういったものが次々出てくる中で、今後の影響がわかるというふうに考えてございますので、今後とも情報を集めて調べながら、国や北海道の動向を注視していくことが必要と考えてございます。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 医療保険部長 藤井秀喜(医療保険部長は2015年3月まで)
新谷議員の再質問にお答えします。医療・介護総合法案の介護保険法関係ということで何点か再質問がございました。まず、利用料や介護報酬が2年間の猶予期間は変わらないのかということですけれども、私どもとしては昨日の本会議の答弁と同様に、2年間の部分については、現行どおりの中でサービスも含めてやっていきたいと考えてございます。次に、さらなる給付の削減がサービス低下につながると。受皿でボランティアの話などがいろいろ出ておりまして、そういう意味でかかわれる部分は少なく、専門職だからこそできる部分があるのだということで、そこの御趣旨は、私どもも同様に認識してはございます。ただ、報酬が下がって、介護事業所の経営の悪化という、そういうおそれがないのかということで、国へ法案を撤回するように要求してはどうかということなのですが、インターネットで調べたところによりますと、もう参議院の本会議で、今日可決・成立したと聞いておりますので、少し遅かったのではないかというような感じもしないでもないのですけれども、ただ私どもとしては、昨日の本会議の答弁でもお答えしましたとおり、やはり担っていただくのは、介護事業所がメーンになると思うのです。ボランティアというのは、やはり補完的な部分でしかできないと思いますので、そういう意味では、財源の問題など、まだ具体的に国から示されておりませんので明確なことはお答えできませんけれども、介護事業所に受皿としてやっていただけるように、また受けていただけるように関係者の皆さんと協議しながら、策定委員会の中で、最終的にいろいろ議論していきたいと考えてございます。それから、24時間定期巡回・随時対応サービスの件でございました。実態としては、先駆的に取り組んだものの残念ながら今のところの実態というのは非常に少ないということで、私どもも大変苦慮しているところでございます。しかし、このサービス自体は在宅で介護をするということの視点というのですか、基本的な考えというのは私どもも理解しますので、そういう意味では普及も含めて、これから課題がたくさんありますけれども、少しずつ粘り強く広げていきたいと考えてございます。次に、特養の入所制限の問題ですけれども、確かに特別養護老人ホームをたくさん増やしていけば介護サービスを受ける方、あと御家族で苦労して介護されている方に対しては、非常にいい話だとは思います。ただ、御承知のとおり、介護保険料が全国平均で5,000円程度と言われているところが既に5,460円ということで、500円ほど小樽市は高いです。しかも2025年には、多くの団塊の世代の方がサービスを受けるようになり、8,200円程度になるということは、これも昨日の秋元議員の代表質問にもあったとおりでありますので、それだけの負担ができるのかということもございます。あと、財源負担の部分で、大まかに言いますと、介護費用の半分は公費で、要するに税金です。残り半分のうちの2割は介護サービスを受けている方や対象者の方に保険料ということで負担していただきますけれども、残り3割は現役世代の負担なのです。現役世代ということは、子育て世代が中心です。ですから、特養を増やすということは、費用をそれだけ増やすということになりますので、保険料を上げざるを得ない。サービスを受けている方が保険料を上げないでくれということになりますと、もちろん現役世代がさらなる負担をするということに今の構造の中ではなるのです。現役世代の方も子育てで大変だというのは議会の中でも出てきているわけですから、果たしてそういう形で現役世代の方が納得してくださるのかという部分もあるのではないかと思っておりますので、一定程度の所得のある方は、我慢してくださいという言い方もあれですけれども、一定程度そういう形でやっていただかないと、保険料をますます上げる形になってしまって、サービスを受ける世代も、支える現役世代もどちらも大変なことになってしまうという形になろうかと思いますので、そういう部分については御理解いただければと思います。あと、認知症の件につきましては、答弁のとおり今後の策定委員会の中で議論していく重要事項の一つだと考えておりますので、先ほど御紹介いただきました釧路市の例も含めて、先進事例を参考にしながら今後、議論を深めていきたいと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 建設部長 工藤裕司(建設部長は2015年3月まで)
駅舎のバリアフリーの関係ですけれども、繰り返しになりますが、これまでもJR北海道とは、本部に出向いて協議、打合せを行っているところでございます。その中で、小樽市内にはバリアフリー対象駅が3駅ありまして、JRでは今それを含めて現状分析中ということでございますので、その状況を見ながら対応していきたいと思っております。(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
再々質問 21番 新谷とし
再々質問を行います。今、本当は市長にお答えいただきたかったのですけれども、医療保険部長から答弁がありましたが、いずれもやむを得ない、地域支援事業については苦慮しているということです。本当に、これは利用者、それから自治体を困らせる問題だと思うのです、この全体の問題が。それで、特別養護老人ホームについては、先ほども言いましたけれども、やはり国の特養建設に対する国庫補助を復活する、国の負担割合を変えるなどしていかなければ、特養に入れる特例入所というのもあります、虐待や認知症、精神障害など困難な状況にある人、やむを得ない事情のある方は入所できるというのがあるのですが、こういう方々も結局は入れないということになっていく問題で、これはすごく重大な問題だと思います。そもそも、社会保障のために消費税率を上げました。全部社会保障に充てますと言ったのではないですか。そういう前提があるのに、今までどおりに考えてというのはやはりおかしいと思うのです。やはりどんどん国に対してもこういうことはしっかりやってほしいということを要望していかなければ、結局は市民も高い保険料を払わなければならない、そういうことにつながっていくのです。2割負担の論拠が崩れたのに法案を参議院本会議で通してしまった、数の力で強行するということに本当に怒りを感じます。怒りを感じないでしょうか。それから、バリアフリー化なのですけれども、いつも同じ答えです。いつ、それが示されるのか、現状分析をしていくなどいろいろありますけれども、もう少しJRに積極的になるように、市が先に積極的にならないとだめなのではないですか。それでないと進まないのではないですか。2020年までに14駅も残っているのです。結局、後回しにされて市民の足も守れない、安全も守れないということになるのですから、この辺で本当に積極的になってほしいと思います。いかがでしょうか。
答弁 医療保険部長 藤井秀喜(医療保険部長は2015年3月まで)
新谷議員の再々質問にお答えします。新谷議員のお怒りについて、私どももはっきり言いまして理解はできます。ただ、消費税を社会保障に全部充てると言いながらやっていないなどという話になりますと、もう私どもがお答えできるレベルを超えてしまいますので、ここの中では答弁は難しいと思いますが、特養の件、確かに要介護2以下の方でも困難事例の方は入れるということで国が譲歩したという話は聞いております。そうなったときに、満床で入れなかったらどうするのかという御質問だと思いますけれども、そういうことも含めて、私どもも保険料にどうしてもはね返ってしまうものですから、その辺の給付と負担のバランスというのですか、サービスの充実もしながら、それが結局保険料の値上げにかかわるものですから、その辺のバランスをどうとっていきながら計画を進めていくのかと、これが本当に悩ましい問題なものですから、その辺の部分について、策定委員会の中で今後議論を深めていくということと、国ではガイドラインなどを示すと言っておりますので、そういうものも含めて、いろいろな情報を収集しながら、また釧路市など他都市でもいろいろなことをやっている例があると聞いておりますので、そういうものも含めて多面的に検討はしていきたいと考えてございます。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 建設部長 工藤裕司(建設部長は2015年3月まで)
バリアフリーの関係でございますけれども、私も昨年、JR北海道の本部長と話をしておりますが、そのときは、JRの現在の状況等の話がございました。大変なのだという話、それと私も小樽の状況はお話ししましたので伝わっていると考えておりますけれども、そういった気持ちを持って、今後、協議を進めていきたいと考えております。