小樽市議会 平成25年第4回定例会 2013年12月9日
財政問題について
2013年12月9日、小樽市議会の一般質問で、小貫元議員が「財政問題について」質問し、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 小貫元 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 小貫元
日本共産党を代表して質問します。最初に、消費税増税に関連して伺います。地方財政や地域経済に大きな影響を及ぼす消費税増税について、安倍首相は、来年度から3パーセント増税し、8パーセントとすることを閣議決定しました。しかし、消費税増税は当初全額を社会保障にと言いながら、介護保険の要支援外しや年金の引下げ、生活保護基準の引下げなど、社会保障解体を進めています。しかも、増税の8兆円のうち、法人税の復興増税の廃止を含め、6兆円の経済対策を行うと表明しました。8兆円の大増税で景気を悪化させ、6兆円もばらまくということは、経済対策、財政施策としても支離滅裂な話です。社会保障に回すお金が生まれてきません。市長は、これまでの経過から、消費税が社会保障の拡充に使われてきたと考えているのでしょうか。考えを聞かせてください。また、今度の増税も社会保障拡充に使われるとお考えなのか、お聞かせください。政府は、東日本大震災の復興のために、所得税の復興増税は 25 年間、個人住民税の増税は来年度から10 年間続け、法人税の復興増税は3年間の増税さえ1年前倒しで廃止にするということに、被災地から怒りの声が上がっています。1997 年に消費税が3パーセントから5パーセントに引き上げられたときの国の税収は、1999 年度には消費税収が 5.4 兆円増えましたが、消費税以外の税収が 11.4 兆円減収となり、差引きで6兆円の減尐となりました。このように、消費税の増税は、より国家財政を悪化させることは、歴史的に見ても明らかです。増税翌年の 1998 年度の政府の年次経済報告も、1993 年秋からの景気回復が、1997 年度に入って消費税率引上げ等によって、景気は停滞状態となったと述べています。小樽市においては、1996 年度の市民税収入は 74 億 6,150 万円、1999 年度の市民税収入は 65 億 5,890 万円であり、約9億 200 万円の減収です。また、昨年度決算と比較しても、1996 年度比で 15 億 1,600 万円の減収となっています。生活保護との関係で言えば、月平均受給者数は、増税前 1985 年度に保護率 3.05 パーセントでしたが、その後減尐傾向となり、1996 年度には 3,702 人、保護率 2.36 パーセントとなりました。増税後一転し、1999 年度には 4,024 人、2.62 パーセントに上がり、その後も増え続けています。同じように、1996 年度の準要保護認定人数は 12.1 パーセントでしたが、1997 年度には 13.1 パーセント、1999 年度には 16.2パーセントに引き上がっています。小樽市内においても、経済を冷え込ませ、貧困を拡大してきた原因の一つが消費税増税です。3パーセントから5パーセントへの増税のときを見ても明らかなように、消費税増税によって市民生活への影響は避けられません。1997 年度の消費税増税が市民生活を苦しくさせ、税収の減尐や生活保護受給者の増加につながったと思いませんか。また、今後の消費税の増税は市内経済の悪化を招くと思いませんか。市長の見解を示してください。次に、来年度消費税が増税された場合の小樽市財政に及ぼす影響についてお伺いします。小樽市一般会計歳出における消費税増税の影響額について、2013 年度当初予算を基に示してください。また、消費税の増税に伴う国からの財源はどうなっているのか、あわせて示してください。新年度予算編成における消費税増税による歳出増に対する小樽市の基本的方針はどのようになっていますか、説明してください。本定例会に、消費税増税の閣議決定に伴って、八つの条例を改定する議案が提出されています。その中で、特に市民負担が増額する条例に水道と下水道があります。日本共産党は、消費税転嫁により水道料金の引上げになる場合は、小樽市水道料金等審議会を開き、決定することが必要だと、過去の消費税導入時期にも为張をしてきました。市民には値上げになることから、審議会を開くべきではありませんか。日本共産党は、毎年の議会で、水道料金などの公共料金に消費税を転嫁することをやめるように指摘してきました。これは、憲法の原則や近代税制の原則から、生計費非課税という立場に立った税制の確立が必要だからです。来年度消費税が増税された場合、2012 年度決算を基にすれば、水道料金や下水道使用料への消費税増税転嫁分は幾らになりますか。また、市民生活を忚援し、住みやすい小樽を目指す上でも、公共料金の消費税増税転嫁を中止することを検討できませんか。お答えください。消費税を増税すること自体、日本共産党は反対をしています。ただ、将来的には消費税の増税は必要だろうとする人たちの中にも、今の経済状況の中で、来年4月の消費税増税は行うべきではないとする人たちもいます。日本共産党はこのような人たちとも協力し、来年4月の消費税増税撤回という一点での共同を広げているところです。小樽市民に負担をかぶせる来年4月の消費税増税を撤回することが市民生活と営業を守る道です。市長の見解を示してください。次に、新年度予算にかかわってお伺いいたします。2013 年度当初予算は、他会計などからの借入れなしに財政調整基金を取り崩し、収支均衡予算を編成しました。今後も予算編成には 10 億円前後の財源不足が生じるとの説明でした。新年度当初予算では財源不足はどの程度になりますか、お示しください。小樽市中期財政収支見通しでは、来年度で財政調整基金を使いきってしまう見通しでしたが、現時点での来年度末の残高見込みは幾らになりますか。政府の経済財政諮問会議の民間議員は、地方交付税の別枞加算を廃止するよう提言する方針を固めたと報道がありました。このことに対して、11 月 27 日、全国知事会など地方六団体は別枞加算の堅持を求めています。報道によると、民間議員は、地方財政の健全化を図るためには歳入歳出両面の改革に取り組む必要があると指摘しているといいます。しかし、この議論は地方自治体の实態を顧みないものです。別枞加算はどのような事業に活用されてきて、小樽市財政にどのような効果があったのか、説明してください。市長は別枞加算を廃止する動きについて加算堅持を求め、積極的役割を発揮していただきたいと思います。御意見をお聞かせください。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
小貫議員の御質問にお答えいたします。ただいま、財政問題について御質問がありました。初めに、消費税の使途についてですが、平成 11 年度以降、その使途が基礎年金、老人医療、介護の高齢者3経費に限定されており、このたびの消費税率引上げに伴う社会保障制度改革は、受益と負担の均衡がとれた持続可能な社会保障制度を確立するために、総合的かつ集中的に推進するとしております。引上げによる消費税収については、持続可能な社会保障制度確立のため、年金、医療、介護、尐子化対策に用いるとされておりますので、社会保障の財源として活用されるものと考えております。次に、平成9年度の消費税引上げが市税収入の減収や生活保護受給者数の増加につながったのではないかとのことですが、平成 11 年度の市民税収入が減尐しているのは、個人市民税の減税の上限額の引上げや法人税の税率が引き下げられたことに伴う法人市民税への影響などが大きいものと考えております。また、生活保護受給者数は平成9年度から増加しておりますが、これが消費税の引上げの影響だけによるものとは考えておりません。次に、消費税増税による市内経済への影響につきましては、消費税率の引上げに伴って、駆け込み需要やその反動減、さらに消費マインドの冷え込みが予想されますが、政府はその対忚として、消費税率の引上げの影響緩和と持続的な経済成長につなげることを目的に、経済政策パッケージや国費ベースで5兆円を上回る規模のさまざまな取組を閣議決定しております。これらの施策は地域経済への波及効果も見込まれるものであり、今後、国が予算化とともに具体的な事業内容を示す予定でありますので、それらの動向を注視してまいりたいと考えております。次に、一般会計歳出における消費税増税の影響額につきましては、平成 25 年度当初予算で試算した場合、約2億 6,700 万円となります。また、消費税の増税に伴う国からの財源につきましては、引上げとなる消費税率3パーセントのうち、0.92 パーセントが地方への配分となり、0.7 パーセントは地方消費税交付金として、0.22 パーセントは地方交付税の原資となり、地方交付税として交付されます。次に、新年度予算編成における消費税増税による歳出増に対する基本的方針とのことですが、平成 26年度予算編成方針において、行政サービスのコストの低減や質の向上を進め、物価の上昇や消費税の増税分については安易な歳出の増とならないよう留意する、この旨各部に通知しております。次に、水道料金等審議会の開催につきましては、審議会は私の諮問に忚じ、水道料金及び下水道使用料の額について審議するため設置するものであります。このたびの改正は消費税法等の法律に基づく税率に合わせたものであり、選択できる余地がないことから、審議会への諮問は行っておりません。次に、水道料金と下水道使用料への消費税増税転嫁分につきましては、平成 24 年度決算を基に税率8パーセントで試算しますと、水道料金で約 7,540 万円、下水道使用料で約 5,980 万円となります。次に、公共料金の消費税増税転嫁についてですが、平成 26 年4月1日から消費税率引上げに合わせて改定を予定している使用料等につきましては、港湾関係などの一部を除き、水道料金や下水道使用料、産業廃棄物処理手数料など、いずれも消費税の課税対象となる企業会計や特別会計における公共料金であります。各会計は消費税の納税義務を負うものであり、条例等で規定している料率は消費税の税率に合わせるべきものと考えております。次に、来年4月の消費税増税についてですが、政府は低所得者対策として、簡素な給付措置などの対策のほか、食料品など生活必需品の税率を低くする軽減税率も検討しておりますが、家計や市民生活、さらには市内経済に一定程度の影響があるものと考えております。しかしながら、真に国民が将来を託し得る持続可能な社会保障制度を国が責任を持って確立していく必要があり、その財源を安定的に確保するためには欠かせないものと考えております。次に、来年度予算についてですが、まず新年度当初予算の財源不足はどの程度かとのことですが、25年度当初予算では約 12 億円の財源不足が生じたこと、歳入では、人口減等により市税収入の増加が見込めないことや地方交付税の動向も不透明であること、歳出では、扶助費などの自然増や消費税増税の影響、さらには新たな財政需要にも対忚しなければならないことなど、具体的な不足額を現段階でお示しすることはできませんが、新年度予算編成においても多額の財源不足が見込まれるものと考えております。次に、中期財政収支見通しにおける来年度末の財政調整基金残高の見込みについてですが、現在、平成 24 年度決算及び平成 25 年度補正予算を考慮した中期財政収支見通しの見直し作業を行っているところであります。次に、交付税の別枞加算についてですが、まず地方交付税の別枞加算の活用と効果とのことですが、別枞加算は国が法定率分とは別枞で交付税総額に加算しているものであり、地方交付税として交付され、一般財源として活用しております。また、その効果としては、加算による本市の地方交付税総額の一定水準が確保されているものと考えております。次に、別枞加算の堅持に向けた取組につきましては、地方交付税の減額は本市の財政運営に大きな影響を及ぼすことから、これまでも北海道市長会や全国市長会を通じて別枞加算の堅持を要望してきております。