小樽市議会 平成25年第3回定例会 2013年9月10日
教育について
2013年9月10日、小樽市議会の一般質問で、安斎哲也議員が「教育について」質問し、市長 中松義治、教育長 上林猛が答弁しました。
- 質問者
- 安斎哲也 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治、教育長 上林猛
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 安斎哲也
教育について質問いたします。まず、千葉県流山市の取組について紹介いたします。8月2日の東洋経済オンラインの記事で、「30 代人口急増!流山市、“異端”の街づくり マーケティングがあれば、地方都市は蘇る!」の見出しが私の目に飛び込んできました。記事によると、流山市は、大きな企業や商業施設が少なく、住民の高齢化が進んでいましたが、2005年の人口に比べて現在は 16 万 8,000 人と、1万人も増える右肩上がりの状態とのことです。特に 30 歳代の若いファミリー世帯が急増しているようです。流山市では、都心から一番近い森のまち、と都市のイメージを設定し、共働きの子育て世代をターゲットに若い世代の移住促進に力を入れました。勤め先が東京都内にあったとしても、その都心に近く、子育てをする住環境が充実している、これを訴求していきました。子育て世代に選ばれるまちになるための方針として、財政健全化の実現、良質な住環境の整備、子育て・教育環境の充実の三本柱で整備を進めました。小樽市においては、財政健全化については中松市長の号令の下、進められているやに思っています。良質な住環境の整備については、小樽市にはそもそも緑もあり、海もあり、恵まれているものと思っています。ただし、子育て、教育環境が課題です。流山市では、認可保育所の新設、増設で定員数を増やし、待機児童ゼロを目指す取組を進め、教育では市内中学校全8校に外国語指導助手、ALTを1名ずつ配置、小学校でもネーティブスピーカーの小学校英語指導員スーパーバイザー3名が全 15 校をサポートしている状況です。私は議員当選後から、教育の充実が重要で、小樽の教育環境がよくなれば、札幌からでも移住してくれる子育て世代が出てくると訴えてきました。小樽市も流山市と同様、札幌市という北海道の最大都市に隣接するまちで状況は似ています。違うのは、中松市長が公約で「地域経済活性化を推進するとともに、新たな雇用創出による若者の定着を目指します」としている点です。確かに、若者の定着については地域経済の活性化と雇用創出も重要な点ではありますが、それ以前にこのまちで子供を産み、育てたいと思ってもらえるかが重要だと思っています。ちょうど私の世代が 30 歳代の子育て世代でありまして、同期や先輩、後輩たちと話をすると、やはり子育てや教育について充実した札幌に引っ越してしまうということがあります。特に子供が中学校に入る前に、将来を考え、札幌に引っ越してしまう方々もいます。そこで、市長に伺います。全国的な人口減はあるものの、小樽市では人口流出、特に最近では若い世代の流出が増加していますが、これを食いとめるには、子育て世代に対する施策の増強が必要ではないでしょうか。経済の活性化と雇用創出も重要な点ではありますが、流山市のように子育てや教育に力点を置いてはどうでしょうか。流山市の取組とその結果による人口増に対する市長の御感想をお聞かせください。市長の公約の中で、「教育環境の充実と、文化芸術・スポーツの振興を進めます」としていますので、流山市だけを今回は例にとりますが、ぜひとも流山市のように、小樽は教育が充実し、子育て世代が子を産み育てやすいまちだとアピールできるほど、教育にもっと力を入れ、そして大きくPRしていくべきではないでしょうか。私は、本会議や委員会での質問で、国際観光都市にとって英語教育に力を入れることは重要だと訴えてきました。今年、高島小学校でオタル・イングリッシュ・デイが開かれ、子供たちが楽しく英語に触れ、そして観光客へおもてなしをするという、まさに生きた英語教育であったと思っています。まず、今回のオタル・イングリッシュ・デイについての教育長の感想をお聞かせいただき、今後の取組をお示しいただきたいと思います。また、国際観光都市を目指す小樽市としては、流山市のようにやはりALTを充実すべきだと考えています。財政も絡むことではありますが、今後の小樽を支える子供たちに投資するという観点からもぜひ増員すべきと考えますが、いかがでしょうか。さらに、教育については他都市の取組を見習うことも必要だと思いますが、やはり小樽独自の小樽でしかできない特色ある教育が現在の状況を打破できるものと思っています。小樽には国立大学である小樽商科大学がありますし、進学校、商業高校、工業高校、水産高校などもあります。大きな目標を持って、幼稚園、保育所から小中高の連携を行い、さらには商大を巻き込んだ人材育成をしていかなければ、小樽は生き残っていけないと思います。教育長の御見解をお聞かせください。築校小樽塾の研修に参加したことに関連して質問いたします。小樽の子供を育てていく上で、やはり重要となっていくのは支える教員や地域の方々だと思っています。先日開かれた教育長肝いりの、やる気のある教員を集めた築校小樽塾の第8講兼学校支援ボランティア研修会に出席いたしまして、ここで多くの方々より現場で感じた声を直接聞かせていただきましたので、幾つか質問いたします。研修会では、地域コーディネーターから小樽市の現状を伺った後、学校支援ボランティアに参加する水泳指導に当たる方、おはなしの会の方、商大生、そして学校支援ボランティアを活用する学校の校長からその現場の生の声をいただきました。課題となっていることにつきましては、それぞれの学校にコーディネーターを設けることができれば、もっと支援ができる、支援をお願いしたいが、ボランティアに交通費も出せない、周知が弱いなどが出されました。そこで伺います。この研修会には教育長も出席されていましたが、参加者の方々からさまざまな課題が出されました。率直に御感想をお聞かせください。次に、コーディネーターの要請についてです。現在は2人でコーディネーター業務を行っておりますが、それぞれの学校で抱える課題、例えば忍路中学校だと学年に女子が1人だけだったりする、市内中学校では部活の専門的な指導、地域ではボランティアの人数などが違うと思いますが、どのように把握されていますか。私としては今後中学校区などの単位でコーディネーターを配置することが望ましいと考えますが、お考えをお聞かせください。ボランティアに対する交通費についてです。忍路中学校の教員から直接伺ったのですが、中心地から離れた場所のために、ボランティアに多くの交通費を負担させてまで派遣を要請していいのか悩んでいるとのことです。また、スキーや水泳授業などについては学校区から離れた場所での活動となり、要請する側も交通費についてPTA会費などで捻出するということもあるようです。今後、一層、地域で市民力を用いて子供たちの教育を支えるためにも、学校支援ボランティアのための予算的な措置を増やすことはできないものでしょうか。周知についてです。ブログやホームページ、チラシなどでも周知活動をされているようですが、研修会で話を聞く中で、なかなか浸透していないのが課題であることを痛感しました。現場の学校の教員でさえも知らなかったり、商大と連携した樽っ子学校サポート事業を進めているのにもかかわらず、教員課程の学生以外にはあまり周知がされていなかったりする現状があるようです。周知が行き渡らない状況に対して、何が課題であると考えますか。支援事業にかかわる学生からは、若者はSNSで情報を得ているという声もありましたので、小樽市としても、開設しているフェイスブックなどのツールの活用を模索してはいかがでしょうか。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
ただいま、教育について御質問がありました。子育て・教育環境の充実に関して、千葉県流山市の子育てや教育に力点を置いた人口増対策についてですが、流山市は都心まで電車で 20 分の首都圏に位置し、交通インフラや雇用環境、保育所待機児童の状況など、その立地環境や生活環境は本市と大きく異なると思われますので、同様の施策により同様の成果を得ることは難しいものと考えます。また、本市におきましても、保育所や子育て支援センターの整備、各種の保育関連事業のほか、小・中学校における音読の推進や学校図書館司書の配置など、子供を産み育てやすい環境づくりや教育の充実に資する事業について取り組んでおりますが、今後も地域経済の活性化や雇用対策、移住促進などのさまざまな取組とあわせて、総合的かつ着実に人口問題に対応してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 上林猛(教育長は2015年12月まで)
安斎議員の御質問にお答えいたします。7月 29 日、30 日に本市で初めて開催したオタル・イングリッシュ・デイについてですが、小学生 41名、中学生 15 名、教職員 13 名、商大留学生と道教委と市教委のALT8名、ユネスコ協会などのスタッフを含め、総勢 100 名ほどが参加し、子供たち全員が運河周辺を観光で訪れている外国人に英語でさまざまな質問をし、コミュニケーション能力を高める取組を行いました。参加した子供たちにとっては、自分の英語が通じることの喜びを実感できる貴重な体験であったろうと思います。私といたしましては、今後もこのような取組を継続するとともに、本市の学校教育の特色として、英語教育並びに国際理解教育を通じ、観光都市小樽にふさわしい人材育成を進めてまいりたいと考えております。次に、ALTの増員についてでございますが、現在、小樽市のALT2名は、市内全ての中学校 14校と派遣希望のある小学校6校で指導を行っており、そのほか、小学校の外国語活動のために道教委が行っている退職教員等外部人材活用事業を利用し、外国人など8名を小学校 18 校に派遣しております。私としては、ALTの増員は多額の予算が必要でありますので、当面、道教委が行っている退職教員等外部人材活用事業の拡大や小樽市の恵まれた教育資源を最大限に活用しながら、子供たちへの英語の指導を充実させてまいりたいと考えております。次に、本市の人材育成についてでありますが、私は常日ごろ本市の歴史、文化、芸術などあらゆる恵まれた教育資源を有効に活用し、ひとづくりをすることが小樽のまちづくりにつながることだと思っており、幼・小・中・高・大と発達段階に即した、子供自身を目指す夢を持てるよう、教育環境を整えることが重要であると考えております。一昨年より経済界や保護者、学習塾、幼稚園、小・中学校、高校、小樽の各界、各層の方々にお集まりをいただき、円卓形式の懇談会を3回ほど行い、小樽のこれからの教育についてさまざまな意見を交換してまいりましたが、このたびは商大学長にも参加をお願いし、商大を頂点とする小樽の人材育成の方策や小樽にふさわしい教育のあり方などについて議論を深めてまいりたいと考えております。次に、築校小樽塾第8講兼学校支援ボランティア研修会に塾長として参加をしての感想ですが、塾生と学校支援ボランティアの方々が参加をし、学校における外部人材の活用について率直な意見交換をいたしました。研修会終了後のアンケートの中にも、日ごろかかわることのないいろいろな立場の人の話が聞けてよかった、若い教員、ボランティア、教育委員会の方々との交流がすばらしかったなどの感想が寄せられ、私としても塾生の意識改革を図る上で、大変有意義な研修だったと感じております。また、意見交換の中で、学校とボランティアのあり方や学校支援ボランティアの周知不足などの意見もあり、今後各学校における学校支援活動への一層の理解、啓発を図ってまいりたいと考えております。次に、各学校の課題などを2名のコーディネーターで把握しきれるかについてでございますが、現在、学校支援ボランティアとして小学校 17 校、中学校2校のボランティアのほか、スキーや水泳などの学習支援を行う9団体のボランティアが登録しており、コーディネーターは各学校からボランティア派遣の依頼を受け、活動内容の合致するボランティアと連絡調整の上、学校に派遣するとともに、各学校の課題やボランティアの把握に努めており、現在は2名で対応できているものと承知しております。次に、中学校区などの単位でのコーディネーターの配置についてですが、全ての小・中学校で必要とされるボランティアの人数がそろい、その活動内容においてもバランスよく登録されるなどの条件がそろった段階で、中学校区単位のコーディネーターの配置も考えていかなければならない課題と受け止めております。次に、交通費などの予算措置についてでありますが、現在、ボランティアのために傷害保険などの保険料措置を行っておりますが、交通費については、学校支援ボランティアの場合は学校単位で近隣のボランティアによる活動を想定しておりますことから、従前より支給しておりません。しかし、スキー学習や水泳授業などの校外学習の支援については、遠距離移動が伴いますことから、当面実態の把握に努めてまいりたいと考えております。次に、学校支援ボランティアの活動の周知についてですが、平成 23 年度に事業がスタートして以来、教育委員会や運営委員会が事業の説明のために学校訪問を行っているほか、校長会議での説明や、ホームページ、チラシなどで周知活動を続けておりましたが、今回の研修会の中で不十分との指摘もありますので、今後各学校やPTAなどの組織を通じ、周知徹底を図ってまいりたいと考えております。次に、周知方法などについてですが、学生など若者への周知の手段の一つとして、フェイスブックなどのソーシャル・ネットワーキング・サービスが有効だと考えておりますので、今後それらの活用について検討してまいりたいと考えております。