小樽市議会 平成25年第3回定例会 2013年9月10日
誰もが安心して過ごせるまちづくりについて
2013年9月10日、小樽市議会の一般質問で、安斎哲也議員が「誰もが安心して過ごせるまちづくりについて」質問し、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 安斎哲也 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 安斎哲也
介護保険制度の改定による要支援1、2の認定者を介護保険制度の対象外とする問題について質問いたします。社会保障制度改革国民会議は4月の会議で医療、介護の適正化を議論し、要支援1、2の認定者を介護保険制度の対象から外し、2017 年度中に市町村事業に完全に移行させる方針を固めました。市町村事業への移行によって、全国一律のサービスをやめ、内容や利用者の負担割合を市町村の裁量に委ねるとのことです。これにより、地域格差が広がるとともに、介護予防が手薄になることも考えられ、重度化が進み、結果として介護給付費が増える可能性もあり、利用者や事業者、市町村が振り回されると危惧しているところです。高齢化が進む小樽市において、要支援1、2の認定者は増加傾向にあり、今後ますます増加していくことが考えられます。そこで伺います。2012 年度時点、小樽市には要支援1に 1,575 人、要支援2に 1,272 人が認定されています。今後も増加傾向が続くと思いますが、御見解をお聞かせください。増加傾向にある現在の要支援者の切捨てとも言える国の制度改定には今後どのように対処していくおつもりなのか、お聞かせください。国としては、サービスの質も量も市町村に考えてもらい、NPOや地域の団体を使う方法もあるとしています。2015 年度から段階的に移行する方針でありますが、現状で小樽市としてどのような検討をされているのか、市民力を活用したサービスを検討するべきものと考えますが、いかがでしょうか。現在、国では地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金を出し、高齢者、障害児、子供やその他の地域の住民が一緒に利用し、必要な福祉サービスを受けたり、コミュニティ活動の拠点となる共生型福祉施設の設置を進めています。共生型福祉施設では、高齢者の居宅介護や通所介護などのサポート、高齢者の健康相談や介護予防、高齢者や障害者の一時預かり、乳幼児とその保護者の交流の場、障害者の就労の場、高齢者、障害児、子供と地域住民の交流の場、高齢者や障害者の住居など、地域のニーズや利用できる資源に応じ、創意工夫によりこれらのサービスを組み合わせた柔軟なサービスの提供が行われています。商店街の空き店舗などを改修し、世代間交流などを行う拠点として再活用するなど、コミュニティの再生の一翼を担っている事例もあります。道内市町村でも、この交付金を活用した地域共生型施設の設置が進んでいるところです。室蘭市では、地域福祉を推進する共生型事業の展開として、障害者と高齢者の協働型活動、高齢者、障害児、子供、地域住民が自由に集い、交流の図れるフリースペースの設置、障害者の通所サービス、ホームヘルプサービス及び日帰り一時利用サービス、自宅での入浴が困難な障害児や高齢者向けの入浴サービスの提供を行っています。国の要支援切捨てによって、これまで利用できたサービスや利用料が市町村の裁量になり、また財源についても市町村へ負担が強いられますが、小樽市としてもこれまでのサービスをすぐにやめることはなかなかできないものと認識しています。そこで、室蘭市の事例でもあるような共生型福祉施設を小樽市で設置し、市民力を活用し、誰もが安心して過ごせるまちづくりを目指すべきと考えます。まず、小樽市としてのこの共生型福祉施設の取組についての認識をお聞かせください。道内各市でも進められていますが、この室蘭市の事例についての御感想をお聞かせください。市長公約では、「市民共調の街づくりを進めます」の項の中で、「人口減少や少子高齢化が進み、支えあいの機能が低下する中、人と人とのつながりなど地域社会を活性化させるため、コミュニティ活動を支援します」と約束されており、この地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金を活用した共生型福祉施設の設置は、「地域社会を活性化させるため、コミュニティ活動を支援」することに値するものと考えますが、いかがでしょうか。市長の見解をお聞かせください。この国の交付金の額は施設1か所につき 3,000 万円の範囲内となっており、財政難の小樽市においても財政難を理由にこの交付金の活用をしないということにはならないと思います。ほかに活用できない理由があるのでしょうか。高齢化が進む小樽市で介護保険制度改定に伴い、小樽らしい地域介護・福祉空間を新たにつくっていく必要があると思いますので、交付金を活用した共生型福祉施設の設置のため、事業者を集めた研究会などを行いながら、前向きに御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
ただいま、誰もが安心して過ごせるまちづくりについて御質問がありました。初めに、介護保険制度改定による要支援者外しの対策についてですが、要支援者の今後の増加傾向につきましては、過去3か年の要支援者数は平成 22 年度が 2,484 人、23 年度が 2,609 人、24 年度が 2,847人と増加傾向にあり、あわせて高齢者数も増加していることから、今後も要支援者は増えるものと考えております。次に、介護サービスから外れる要支援者の対策についてでありますが、現在、国の介護保険部会で審議が始まったところであり、具体的な制度設計や財源措置などについては未定のことから、その動向を注視してまいりたいと考えております。次に、市民力を活用したサービスの検討についてでありますが、平成 23 年度にNPOやボランティアで行う生活支援サービスを検討しましたが、人材確保や育成などの体制が整っていないことから事業の取組を見送った経緯があります。このため、市町村が行うサービスの実施に際しては、関係機関やサービスを提供する団体等、土台づくりからのスタートになるものと認識しております。次に、地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金の活用についてですが、まず共生型福祉施設の取組についての認識につきましては、全国各地でこの共生型福祉施設の取組は広がりを見せており、特に最近では東日本大震災による被災地での福祉サービスの提供体制の再構築や地域コミュニティの再生、活性化の拠点となっているものと認識しております。次に、室蘭市の共生型福祉施設の取組の感想についてでありますが、この施設は昨年4月にオープンしたばかりの施設であり、障害者福祉サービスを提供しているNPO法人が事業主体となり運営しております。施設内に広いフリースペースを設け、障害者と地域の高齢者や子供と交流を図ったり、喫茶スペースを設け、住民の憩いの場として提供することにより、地域とのつながりに徐々に広がりつつあると聞いており、本市にとっても参考になる事例であると受け止めております。次に、共生型福祉施設の設置と市長公約についてでありますが、この共生型福祉施設は地域社会を活性化させるための環境づくりに大きく寄与するものであり、コミュニティ活動を支援することにもつながるものであると考えております。次に、共生型福祉施設整備に係る国の交付金の活用についてでありますが、1施設につき 3,000 万円の範囲内の交付金は施設整備の財源として有効ではありますが、事業の運営費や高齢者、障害者、子供のいずれに対しても柔軟に対応できる人材の確保、また、地域のニーズの把握など、交付金以外の設置後の運営に係る諸課題もありますので、交付金の条件のみで判断することは難しいものと考えております。次に、共生型福祉施設の設置に向け、前向きに検討してはどうかとのことでありますが、この共生型福祉施設は地域社会を活性化させるためのコミュニティ活動を支援することに寄与するものであると考えておりますが、事業者に対しましては、諸課題もあることを含め、情報提供してまいります。