みんなの議会

小樽市議会 平成23年第1回定例会 2011年2月28日

(1)経済発展と財政投資のあり方について/(2)市街地の活性化について/(3)小樽の一次産業の取組について/(4)TPPについて/(5)観光行政について/(6)小樽港の位置付けについて/(7)教育現場のあり方について

2011年2月28日、小樽市議会の一般質問で、大竹秀文議員が「経済発展と財政投資のあり方について」「市街地の活性化について」「小樽の一次産業の取組について」「TPPについて」「観光行政について」「小樽港の位置付けについて」「教育現場のあり方について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。

質問者
大竹秀文 議員
答弁者
市長 山田勝麿、教育長 菊譲

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 26番 大竹秀文

新谷市政を引き継ぎ、行財政が困難をきわめた中、数々の課題を抱え、今日まで小樽市のかじ取り役として奮闘されました山田市長の御労苦に対し、深甚なる敬意を表するものであります。問題点は、まだまだ山積しておりますが、財政再建に向けたある程度の道筋をつけられ、当初からの公約でありました小樽病院の統合新築も平成23年度中の着工にめどが立ったようで、本当に御苦労さまでした。行政は、継続されるものであるとよく言われます。山田市長が今期限りで退任され、新しい市長が選任されても、市民生活の方向性は、優先順位の違いこそあれ、小樽市総合計画に沿った形で継続されるものと考えております。そこで、このような観点に立ち、自由民主党を代表し、質問してまいります。まず、小樽市の経済の発展とそれに向けた財政投資のあり方について質問いたします。幕末から明治にかけ、日本の農業の発展に欠かせない肥料としてのニシン漁が盛んとなり、オタルナイ場所が設置され、まち並みが形成されました。その後、国策として重工業の原動力である石炭の積出し港として、明治13年、幌内鉄道が札幌まで開通し、小樽港を基点に全道に交通網が整備され、経済の中心地として小樽は発展しました。時には、ロンドンの穀物相場に影響を及ぼし、世界の魚粕相場も小樽の取引いかんによると言われた時代もありました。日露戦争後は、樺太への貿易港として発展し、港には荷おろしの順番を待つ貨物船がひしめき合い、港湾労働者で活気づいておりました。しかし、さきの戦争後は、樺太航路もなくなり、石炭が石油にとってかわられ、小樽は運河論争が決着し、観光都市として生まれ変わるまで斜陽という冠がかぶせられたままでした。このように小樽の歴史を振り返るとき、まちは生き物であり、行政は行き先を的確にとらえ、市民をよりよい方向に誘導していく責任があると考えます。そこでまず、この3期にわたる12年間、小樽市長としてその時々の状況認識をどのようにとらえられたのか、また、市長がよく口にしておりましたオンリーワンとしての特異性、そして、将来予測をどのようにとらえ、行政執行に生かされたのかをお聞きいたします。加えて、経済を発展させ定着させるためには、市民一人一人の達成感と満足度を呼び起こす施策を、市民サイドの立ち位置で議論し、構築することが必要と考えます。財政が逼迫している現状では、少ない予算をいかに有効活用し、優先順位の見極めと将来展望が市民にも了解され、めり張りのある施策を構築することが、今、行政と議会に求められているのではないでしょうか。御所見をお伺いいたします。また、投資した事業、施策からの波及効果の結果として、再び財政投資の原資に生かされるめども念頭に置く必要があると思います。使い捨てとなる投資では、いずれ財源が枯渇するのが目に見えております。そこで、税金の使い捨てにならない投資施策についてどのようなお考えをお持ちなのか、今定例会に上程された予算案での具体例も含めてお示しください。経済の発展は、経済活動が切れ目なく循環することに尽きると思います。お金の循環数値が経済動向のバロメーターとも言われ、いかに循環させるかが最重要課題であり、マクロ的な波及効果を念頭に、施策、政策を的確に推し進めることが必要条件となります。これはまた、行政、企業、市民の協働意識を高めることにつながるものと考えます。その時々の施策である市民サービスが将来を展望できるものであれば、市民も現状の不満を我慢するのではないでしょうか。そのためには、多岐にわたる行政の現場ごとのスピーディーな判断と的確な実務の執行が多くの市民から求められていると考えますが、御所見をお伺いいたします。今までのような右肩上がりの経済発展は期待薄の状況であることは、皆さん御承知のとおりであります。これからは、すべてを国や地方自治体に頼るのではなく、市民一人一人が自分に責任を持ち、周囲と力を合わせながらみずからの幸福を獲得しなければならない時代になってきていると思われます。そのためには、戦後の教育や家庭生活でないがしろにされてきた嫌いがある、お互いさまという互いを思いやる意識をいま一度啓発し、自分さえよければという判断基準を捨て、物事の原点に立ち返った持続可能な小樽市の行く道を、市民でもある行政職員と市民みずからが協働し、お互いさまのスタンスで再構築しなければならない時代に直面していると考えますが、御所見をお伺いいたします。国語辞典の大辞林によると、公務員とは、公共団体の職務を担当し、国民全体に奉仕する者と書かれております。しかし、市民は、役所はいまだにお上意識が強く、市民の面倒を見てやるのが自分たちの仕事であると勘違いされている方が、全部ではありませんが、多いと感じているのではないでしょうか。景気が落ち込み、市税収入の増加が期待できない財政状況の中では、市民との協働意識を共有しなければならない状況にあると考えます。公務員といっても、小樽市以外に住所のある者以外は、同じ小樽市民であります。逼迫している市財政の現状を考えるとき、税金をリサイクルして再利用できるための施策を工夫することも一つの選択肢かと考えます。そのためには、税財源の減少原因を精査し、市民がより多くの利益を上げ、税金を納めることができる、税収増に向けた新たな視点での施策が必要となるのではないでしょうか。そのためには、市民との協働ができる手法が確立されなければなりません。その手法として、行政がしなければならないと考える具体的な取組と、市民に協力を求めなければならない方策について、御所見をお伺いいたします。次に、商店街も含めた市街地の活性化について質問いたします。小樽も、他都市と同じように、市街地の空き店舗の増加や、建物が壊され、更地が駐車場などになっているところが目立ちます。一時20万人近くいた人口も、13万人を切るのではないかと危惧されております。丸井今井小樽支店やグランドホテルが閉鎖され、長い年月が経過し、小樽の中心街と言われたサンモール一番街や都通り商店街、花園銀座商店街が、昔と比べ寂しい状況にあります。私も議会で何度か質問いたしましたが、行政は民間でやっていることに積極的に立ち入ることはできないとする答弁がほとんどでありました。小樽商工会議所も、同じスタンスのようでありました。市街地開発には、小樽市の税金1億1,700万円ほどの助成金がつぎ込まれております。平成15年、国のタウンマネジャー制度を活用し、3回にわたる検討会も開催されましたが、残念ながら事業実施にまでは至りませんでした。私も、中心街に市民サービスを担う拠点ができ、そのついでにデパートや商店街で買物をし、食事をするなど、にぎわいのあるまち並みにできないものかと考え、議会で何度か提案しました。例えば、当時、商工会議所のビルは老朽化が激しく、新しいビルを建設するか、他のビルに移転する計画がありました。私は、会議所がアネックス館に移転することにより、付随する各団体の機能が中心街に集約され、加えて、市役所の窓口業務が土曜、日曜でも市民サービスにこたえるワンストップサービスが実行されたとするならば、中心街の集客に大いに役立つと考えたからでございます。しかし、アネックス館も、一時、家具店が進出しましたが、長続きせず、結果的には、丸井今井が撤退し、グランドホテルも閉鎖されました。小樽市経済をグローバルに見据えるとき、行政も積極的に参画し、民需を喚起し、小樽市経済の底上げを図らなければならないものと考え、質問しましたが、私の力が及びませんでした。中国とのコンテナ航路は、課題もありますが、実現いたしました。そこで、質問ですが、小樽市の商店街の現状認識と、将来展望に向けたあるべき姿をどのようにとらえているのか、お示しください。また、中心市街地の活性化に向けた対応策とその手法、特に行政サイドが取り組まなければならない課題を、小樽市経済を発展させるという観点からお示しください。小樽は、商業都市として発展した原点には、本州や樺太から一旗上げようと多くの人々が住みついたことによります。最初から大きな商売は当然無理で、屋台営業的な商いや行商から始め、小売店、問屋などにだんだん規模が拡大し、北の商都小樽を築き上げていったわけであります。商いの基本とそれを継続、発展させる手法は、昔も今も変わりません。現在の小樽は、新卒者が就職できる企業が少ないと言われ、若者の市外流出が問題視されております。生まれ育った郷土に対する愛着を多くの若者は持っているのが現実と考えます。一緒に育った仲間が多くいるこの小樽の地で生活できることを望んでいるはずです。そのような若者に手を差し伸べ、希望を持たせる施策を実現することが我々の責務と考えます。そこで、経済の疲弊が若者の未就労者や非正規社員の増大を招き、社会問題視されている現在、やる気を起こさせ、小規模経営から始め、固定店舗への発展が期待できる起業を目指す若者のための施策を積極的に推し進める必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。これらを実行し、実のあるものとするためには、少額の起業資金の貸付けや無利子融資、基金の設立などが考えられますが、そのための手段として、商業経験に裏打ちされた相談員と指導者が対応する窓口の開設や、他の機関と連動した将来の小樽経済の担い手を育てる施策を実施するべきと考えますが、いかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。次に、小樽の1次産業の取組について質問いたします。最初に、農業問題であります。今、日本の食料自給率は40パーセントを割っております。多くは外国からの輸入に頼っているのが現状です。水と食料がなければ、人間は餓死してしまいます。外国から食料が際限なく調達できるとは、だれも保障してくれません。また、食べて安全で安心できる食料である保障もありません。我々や我々の子々孫々が脈々と生き長らえるためには、我々日本人がみずから生産し、それを分かち合える生産現場の確立が大命題となります。また、安全・安心が身近で消費者が確認できる農産物の生産が求められます。小規模で高齢化している小樽市の農業現場であっても、将来を見据えるとき、しっかり守っていかなければならないのは、当然の理であります。現在の農林水産省の施策は、小規模、高齢化が進む小樽市の農業には当てはまらないのが現実であります。そこで、小樽市農業の重要性と、農地が持つ環境保全、景観形成など、我々の日常生活を多面的に支えている自然環境の維持・保全の必要性を含め、その取組に対する政策をどのようにしなければならないと考えているのか、お示しください。民主党政権で、農林水産大臣が1次産業の6次産業化という造語をつくり、今国会で発言しているようですが、6次産業というのは現在はありません。私は、以前より経済常任委員会で1次産業の3次産業化を提案してきました。これは、農産物に付加価値をつける食品加工や、流通コストの削減をねらった顧客への直接販売や、小樽観光の一翼を担う直売所や観光農園の取組などであり、生産物を原材料として一括販売だけで生計を成り立たせている現在の農業形態を、多面的に取り組み、反当たりの収益を増大させる手法であります。都市近郊型農業で小規模経営がほとんどの小樽市農業を維持・発展させていく手法としては、企画から流通、生産から販売までも組織的な分担で経営でき、農業産品を加工し、付加価値をもつけることができる農業法人の形態を積極的に取り入れる政策を構築する必要があると考えます。他市町村では奨励され活動しておりますが、小樽市内での農業法人は一件もありません。安全で安心できる地産地消の重要性を生産者にも理解していただき、市民を含め、近隣の消費者に拡大を図りながら農業所得を増大させ、小樽市農業の発展につなげていくことがぜひ必要と考えますが、お考えをお示しください。また、このような政策が必要と考えるならば、その指導・助言の方策と実施予定に向けての取組もあわせてお答えください。次に、農業委員会の役割と存続の必要性についてお伺いいたします。農業委員会は、農業及び農業全般にわたる問題を農業者の総意と自主的な協力によって総合的に解決するという民主的な行政の独立委員会であります。小樽市の農業は、さきにも述べましたように、狭隘で高齢化率の高い現状にありますが、なくすることは絶対できない、ある意味では小樽市民の財産でもあると考えます。平成16年、法律により、北海道では800ヘクタール以下の農地しか持たない自治体は農業委員会を置かないことができることになり、現在、小樽市は自由設置市となっております。農業委員会には、農地をどのように運営し調整していくかという法律業務と、農地の担い手を育て、農業経営に役立つ施策を推進する機関としての二つの業務があります。農地にかかわる協議、調整は農政部局にゆだねることができたとしても、地域に合った農業経営は、この道に精通している農業者が公平・公正に処理することが大変重要と考えます。これからの農業委員会のあり方も含め、その必要性に対するお考えをお聞きいたします。次に、漁業政策について質問いたします。忍路漁港整備については、平成18年3月に地元の期成会が立ち上がり、小樽市漁業協同組合や北海道とも協議が進められ、幾多の変遷がありましたが、小樽市の今年度予算に計上されたことは、地元漁民にとっても大変喜ばしいことであり、関係部署の努力に敬意を表するものであります。この事業は、水産基盤整備事業に位置づけられ、忍路漁港の係留・荷さばき用地、藻場造成等に当てられ、全体事業費は4億2,000万円であります。そこで、荷さばき地の建設と関連する陸上の環境整備が関連しながら進められるような内容になっておりますので、その事業内容の詳細と事業年度、完成年度別の予定をお示しください。また、藻場造成の具体的な内容もお示しください。次に、小樽市塩谷文庫歌海岸の崩落対策についてお伺いいたします。この現場は、平成19年4月に国道5号塩谷トンネルの上層部のがけが崩落し、海岸線に大量の土砂が崩れ落ちた場所であります。財務省が管理する国の用地が大部分を占め、2年間にわたり、北海道財務局が地すべり対策として工事を進めたところであります。現時点では、完全復旧にはなっておりません。この地は、アワビやウニの養殖場として、アマモやホンダワラなど海藻類が広い範囲に生い茂り、稚貝の放流などがなされ、禁漁区ともなっておりました。がけ崩れによりアワビやウニの死骸がたくさん発生したことは、漁民にとって大きな痛手となっております。本年2月7日には、この海岸の同じ場所でニシンの郡来が55年ぶりに観測され、海一面が真っ白になりました。私が小学校3年生のときに最後に見たニシンの郡来と同じ場所でした。浅海漁業をなりわいとしている多くの漁民にとって、一日も早い漁場の復旧は悲願であります。そこで、水産庁所管の補助事業である水産基盤整備事業の水域環境保全創造事業での実施があるようにも漏れ聞いておりますが、これに対する事業内容等、わかる範囲でお示しください。次に、TPPについてお伺いいたします。TPPが実施されると、北海道の1次産業、特に農業は壊滅的な被害が予想されると、農林水産省でも危機感を募らせております。確かに直接影響は大きなものがあると思いますが、昔から、農業が豊作の年は日本の経済全体が活気づくと言われ、大変歓迎されたものでした。今回のTPPが締結されることにより、多くの産業や雇用情勢にも影響が心配されます。安い商品が輸入されることは、消費者にとって一時的には歓迎されることかもしれませんが、生活基盤が壊滅状態となり、安い商品すら買うお金を手にできなくなる現実に直面したとき、路頭に迷う市民をどのように救済すればよいのでしょうか。不安がいっぱいであります。単なる1次産業の問題ととらえるだけでなく、ほかに及ぼす危険性もはらんでいるのがTPP問題と考えるべきと思います。そこで、1次産業以外への影響について、予想される問題点を市民生活の将来展望を見据え、掲げておかなければならない行政サイドの見解をお示しください。次に、観光行政についてお伺いいたします。観光都市宣言について、私は、平成12年第4回定例会の経済常任委員会で提案させていただきました。経済常任委員会の視察の折、訪れた各都市から、小樽はいいですね、観光都市として全国的に有名ですし、どんどん観光客が訪れ、私たちはうらやましいですよとよく言われたものでした。その言葉に誘発されたわけではありませんが、観光都市宣言を提案させていただき、平成20年の第3回定例会で議決され、発効いたしました。うれしい限りでした。しかし、観光客のニーズは、新しい発見を求め、それを実現できたことによりリピーターとなり、何度もこの小樽を訪れてくれるものと思います。先日の塩谷雪あかりの路会場には、千葉県在住の方が3年続けて訪れていただき、ブログで全国にも紹介していただきました。市民がもっと小樽のよさを再確認し、積極的に発信しなければならないという思いに駆り立てられました。そのためには、新しい発見を提供し続けなければなりません。そこで、オタモイ観光についてですが、祝津から赤岩、山中、オタモイ、塩谷に至る海岸線が国定公園に含まれ、小樽が誇る日本一の絶景であることをもっと積極的にPRし、観光コースとして自然探勝路のさらなる整備や観光客誘致にもっと力を注ぐべきと考えますが、いかかでしょうか。市長も、多くの市民とともに散策されたと聞いております。また、日本画家として有名な東山魁夷が、古い家のないまちは思い出のない人間と同じであると新潟の北方文化博物館所蔵の色紙に書いておりましたが、小樽の古いまちを再発見できる新ルートの開拓も手がけてみてはいかかでしょうか。小樽観光のPRに向けた、その必要性と取組をお示しください。次に、小樽港の位置づけについてお伺いいたします。小樽港は、古くから商業港湾として栄えてまいりました。輸出入や輸出貨物の増大を図る施策は、重要視されなければなりません。これからも、商工港湾都市として発展し、小樽経済に貢献しなければならないのは言うまでもありません。まちは生き物であり、その時々により変化し、発展していくものと考えます。最近は、大型客船が多く訪れ、観光という面から考えると、以前と違う形での港湾利用も考えに入れなければならない時期に来ていると思います。これからの変化に対応できる施策も取り入れていかなければなりません。そこで、先を見据えた中、大型客船の誘致を含め、第3号埠頭周辺整備の必要性をどのように考えられているのか。現在、国土交通省において検討が進められている日本海側拠点港への対応を含めた政策とその施策をお示しください。国の合同庁舎が完成し、第2、第3号埠頭の基部がさま変わりしました。合同庁舎跡地利用については今定例会に予算計上されておりますが、第3号埠頭の再整備を含め、その延長線上にある小樽運河から市内中心部への観光客の誘導路として、環境整備を総合的に計画し、実現できないものでしょうか。横浜港の山下公園にも見られるような、歴史的公園路整備など、周辺地域と一体となった整備を進めてほしいと考えますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。次に、これからの教育現場のあり方についてお伺いいたします。学校現場で教員が子供たちに尊敬されていると、教育委員会はお感じでしょうか。また、保護者や地域社会からはどうでしょうか。戦後は、核家族化が進み、自由の履き違いや権利のひとり歩きが社会生活の基盤崩壊につながったとも考えられます。戦後、GHQの政策により、日本の教育がアメリカナイズされたものとなりました。しかし、アメリカと日本では、基本となる民族の宗教観や価値観に違いがあり、世界の3大民族と尊敬されてきた日本民族も現在ではさま変わりしております。新渡戸稲造が外国語に翻訳し、日本人の持っている価値観を世界に知らしめた武士道にも見られるように、日本民族が長きにわたり培ってきた本来の人間教育の原点が、当時から続く自由主義、民主主義の解釈により、終戦という区切りの中で変更を余儀なくされ、現在に至っているのではないでしょうか。戦後も65年が過ぎ、新しい価値観を教え、はぐくむためには、経過したと同じ時間が必要と言われております。自分を信じ、他人とも協調でき、何人も一人だけでは生きてはいけないということが社会の仕組みであり、それを現実問題として子供に理解させ、学び取らせることが教育の原点であると考えます。子供たちの教員への尊敬が家庭における両親への尊敬につながり、家庭崩壊が大きな社会問題となっている現在、このような取組が不可欠であり、国民もそれを求めているのではないでしょうか。また、同時進行で、地域住民を含め、両親と教員がお互い尊敬し合い、共通認識を持てる場の演出も必要条件になると考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。明治23年10月、日本の教育の基本方針を示した教育勅語が発布され、大和民族が古きより培ってきた日本人特有の国民道徳が示されておりました。発布後、英語、ドイツ語、フランス語などに翻訳され、各国に派遣されていた大使を通じて世界各国に紹介されました。その結果、教育勅語の意味しているものは、人間が社会生活をする上での必要要件であり、欠くことができない規範として評価され、諸外国からも尊敬されたと文献に記されております。私が読み砕いた中では、決して戦争につながるような表現は一切されていないと確信しております。少子高齢化社会となった現在、児童虐待や独居老人の孤独死など寒々とした社会問題が頻発している現在、我々大人がその対処策を講じなければならない責務を負っていると考えます。そのための方策として、いま一度、教育勅語が本来持っていた作成時点における本来の真の意味を市民と協働しながら研さんするべきと考えます。原文をそのまま教える必要は全くありません。内容がどのようなことを言っているのかを、現在の子供にも大人にもわかりやすい表現に変える必要があります。現在生きている我々は、この世に突然現れたわけではありません。我々の祖先が脈々と教え伝え、継続してきた日本民族の生きざまを、次の世代のために受け継いでいかなければならない責任が今の我々にあると考えます。特に義務教育課程では、日本人として、そして地球人としても、社会生活をするための最低限度必要な考え方、行動を教えはぐくむ必要があると考えます。教育本来の原点に立ち返り、人間道徳に重点を置きながら、教員も親も子どもたちもともに学び合う徳育が今求められているのではないでしょうか。そのためには、教育現場で教員が尊敬される立場にいなければなりませんし、周囲も現場と力を合わせ、ともに盛り上げなければならないことは言うまでもありません。日本という国家が存続するためには、地方現場からも教育の重要性を強調し、早急に実践しなければならないと考えます。そのために教育に使う税金が増えたとしても、国民は反対しないはずであります。人々がともにはぐくむと書いて「共育」と読みます。一方的ではなく、ともにはぐくむということが現在の教育現場における大切なスタンスと考えます。教育現場がもたらす、その社会的重要性、重大性を含め、教育長の御所見をお伺いいたします。再質問を留保し、私の質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

大竹議員の御質問にお答えいたします。初めに、小樽市の経済発展と財政投資のあり方について何点か御質問がございました。まず、その時々の状況認識と、地域の特性や将来予測をどのように行政執行に生かされたのかということでありますけれども、任期中における状況認識としましては、人口の減少や少子高齢化が進み、地域経済の低迷により税収が伸び悩んだほか、地方分権の推進などにより新たなまちづくりが求められるなど、社会経済情勢が大きく変化した12年間であったと考えております。また、今後も人口減少や少子高齢化が進展するという状況において、本市の特性である恵まれた自然環境、産業文化遺産などの歴史的資源、多様な機能を有する港湾施設及び全国的な知名度を生かし、具体的な取組として、旧国鉄手宮線を活用した小樽がらす市や小樽雪あかりの路、海外の経済成長を背景にした外国人観光客の誘致やクルーズ客船の誘致による観光振興など、地域経済の活性化にも努めてまいりました。また、将来予測をとらえた行政執行としては、循環型社会への転換を目指してごみの減量化やリサイクルの推進、安心して子供を産み育てることができる社会を目指して子育て支援、さらには、支え合う社会を目指して地域コミュニティ活動の支援のほか、人口減少社会の到来を迎え、これまで各自治体が単独で行ってきた住民サービスを維持することが難しくなっていることから、行政区域を越えた広域連携の取組として周辺5町村と北しりべし定住自立圏を形成するなど、変化する社会への対応と持続可能な社会を見据えた施策にも力を注いだところであります。次に、めり張りのある施策の構築ということでありますが、本市では、第6次小樽市総合計画に基づき、平成25年度までの5年間を計画期間とする前期実施計画を策定し、五つのまちづくりのテーマに沿った主要施策の具体的な事業内容を明らかとし、着実に推進しているところであります。本市の財政は、一般会計の累積赤字の解消が見込まれるものの、なお、他会計などからの多額の借入れが前提となっていることから、今後とも、財政の健全化の趣旨を堅持し、事業の選択を進めていく必要があります。このため、前期実施計画に登載されている事業を前提とし、その時々の行政課題や市民のニーズをとらえながら、緊急性や必要性を踏まえた選択と集中により事業を効率的に推進することでめり張りのきいた施策を構築し、健全な財政基盤を確立していくことが重要であると考えております。次に、税金の使い捨てにならない投資施策ということでありますけれども、行政が打ち出すさまざまな施策により、企業活動が活発化して新たな設備投資や雇用の増加を生み出し、それらによる地域経済全体の活性化が家計の所得や支出の増加につながり、ひいては税収増という形で行政に還元されるとすれば、ある意味では経済の好循環であり、理想的な姿であろうと考えております。このような経済の好循環を確かなものとするためには、何においても、国による実効性のある、また多様な経済対策が重要であると考えますが、本市におきましても、現状の中ででき得るものとして、平成23年度当初予算は骨格予算ではありますが、平成22年度補正予算との連携も図る中で、経済・雇用対策について国や道の施策とも呼応しながら可能な限り予算計上に努めたところであります。その内容について具体的に申し上げますと、まず、地元企業への公共事業の確保の観点からは、小・中学校の校舎の耐震補強、大規模改造工事や通学路の改修で約3億3,200万円を計上したほか、臨時市道整備事業では22年度を上回る約4億5,400万円を計上し、これらには、実質的には23年度事業となる22年度の補正予算計上分を含めますと、全会計では対前年度に比べて約13億3,300万円、34パーセント増となる約52億5,900万円の建設事業予算を計上したところであり、これらのうちの多くは市内業者への発注になるものと考えております。また、雇用対策事業といたしましては、緊急雇用創出事業とふるさと雇用再生特別対策事業を合わせて約2億3,200万円を計上し、140名を超える新規雇用を予定しておりますし、地域経済活性化等推進資金基金を活用いたしまして新規高等学校卒業者雇用奨励金など、全9事業、約4,800万円を計上し、昨年に引き続き、経済活性化の一助となるような事業の実施に努めることとしたところであります。次に、市政推進に当たってのスピーディーな判断と的確な実務の執行についてということでありますが、大きく変化する昨今の社会経済状況の中にありまして、将来を展望した市民サービスを提供するためには、変化の本質というものを的確にとらえることや、固定観念にとらわれず変化に対応できる柔軟性とスピード感が行政に求められていると考えております。そのため、職員には、機会あるごとに、過去の慣例や固定観念を捨てて制度や手法を見直し、大胆な発想で仕事に取り組むこと、さらには、新しい試みや現状を変えるということは、多分に苦痛やリスクを伴う。危機感と勇気を持って仕事に取り組むことなどを私の考えとして伝えてきたところであります。次に、市職員と市民との協働についてでありますが、今日における多様で高度な市民ニーズに対応するためには、行政主導のまちづくりには限界があると考えております。このため、市民の皆さんとの協働による市政運営の観点から、平成19年度に行政と地域をつなぐ町会活動支援員制度を創出し、また、平成21年度から実施している小樽市ふるさとまちづくり協働事業などに取り組んでいるところであります。これからも、市民、地域、団体、行政がよきパートナーとしてより一層の信頼関係を築き、市民の皆さんの知識や経験を生かした協働によるまちづくりを推進することが必要であると考えております。次に、税収増へ向けた市民との協働手法でありますけれども、税収の確保には、企業誘致や雇用対策などいくつかの方法がありますが、本市は恵まれた特徴ある多くの資源を有していることから、これら資源の付加価値を高め、また、新たな価値を生み出し、消費の拡大につなげることにより企業活動の活性化を図る経済の好循環もその一つと考えております。これは、地産地消の取組のように物やお金の域内循環を高めることと、国内外への販路拡大によって域外からいわゆる外貨を稼ぐことによって実現が図られるものと考えております。そのためには、市民の皆さんには地元消費や地域資源に対する理解を深めてもらい、行政は新たな価値創造や消費の拡大に対する支援を行うなど、市民と行政が一体となった取組が必要であると考えております。次に、市街地の活性化について何点か御質問がございました。まず、本市商店街の現状認識と将来のあるべき姿についてでありますが、商店街は、長引く経済不況の中、人口減少、少子高齢化等の社会構造の変化を背景に、後継者不足などさまざまな課題を抱え、非常に厳しい環境に置かれています。そのような中で、中心市街地におきましては、長年の課題でありました駅前第3ビルの再開発事業が昨年終了し、ホテルと商業施設、マンションが全面オープンし、駅前のにぎわいを取り戻しており、中心商店街においても、来街者数の減少や空き店舗の増加に歯止めがかかってきている状況にあります。一方で、稲穂1丁目再開発ビルは、いまだ空きビルとなっており、中心商店街の活性化に向けた大きな課題となっております。また、周辺部の商店街につきましても、廃業する店舗が年々増え、商店街としての機能維持が困難な状況となっておりますので、今後とも、商店街は地域住民から最も身近な場所で、さまざまな商品やサービスを販売、提供する商いの場としての機能や、生活利便性の向上に応じたさまざまな活動を通じて、地域における生活の場としてのコミュニティ機能を果たす役割が引き続き求められていくものと考えております。次に、中心市街地の活性化に向けた課題等でありますが、本市の中心市街地は、近年、その相対的機能が低下していることから、中心市街地の持つ都市機能を有効活用することによって、活気とにぎわいのあるまちづくりをしていくことが必要となっております。そうした中で、先ほど申し上げました駅前第3ビルの再開発事業により駅前に新しい顔づくりができた一方、稲穂1丁目再開発ビルは、小樽開発株式会社の自己破産以来、破産管財人が施設売却、再生に向け努力をしているところでありますが、いまだ具体的な活用方策が定まっていない状況にあります。市といたしましては、これまでもできる限りの支援に努めてまいりましたが、先般、小樽商工会議所内にプロジェクトチームが発足したことから、今後、密接に連携を図りながら、施設の再生等に向けて最重要課題として取組を進めていく必要があるものと考えております。あわせて、中心市街地の活性化にとって重要な役割を担う中心商店街のにぎわいづくりのため、快適な買物空間の整備を図り、市民や観光客の回遊性を高めるとともに、空き店舗の有効活用やイベント開催への支援など、各種施策を総合的に推進し、活性化に努めていく必要があるものと考えております。次に、起業を目指す若者に対する施策についてでありますが、本市における就職状況が厳しい中で、みずから起業を志す若者を支援していくことが商店街の活性化にとって非常に大切な施策であると考えております。本市におきましては、平成21年度から市内で起業をされる方や起業後1年未満の方を対象として、起業に資する研修の受講費用や、研修受講後の店舗家賃を助成する商業起業者支援事業を実施し、商業起業者への支援を行っているところであり、この事業により20代の若者2名が起業をいたしました。このことから、本事業の有効性が認められましたので、引き続き進めてまいりたいと考えております。次に、相談窓口の開設でありますけれども、現在、産業振興課で、融資のほか、新規開業や設備投資などの相談に対応しており、専門的な案件につきましては、中小企業総合支援センターや中小企業基盤整備機構などを活用するなど、相談者のニーズに合わせた対応を行っており、今後とも、関係機関と十分に連携しながら、現状の相談体制で取り組んでまいりたいと考えております。また、担い手を育てるための具体的な施策につきましては、平成21年度より、中小企業基盤整備機構と連携し、市内で起業を考えている方や起業してから月日が浅い方々を対象に、経営に関する基本的なノウハウを学ぶ小樽商人(あきんど)塾を開催しており、さらに、今年1月には、全国商店街支援センター主催の商店街活動研修事業を4日間にわたって当市で開催していただき、商店街が抱える課題の解決や実行可能な事業計画の作成等について商店街関係者が受講しておりますので、今後とも起業への支援に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。次に、小樽市の1次産業についての御質問でありますけれども、まず、農業問題でありますが、本市の農業の重要性と自然環境の維持・保全の必要性を含めた取組についてでありますが、本市の農業は、1戸当たりの経営面積が地形的な制約からほとんどが1ヘクタール未満の小規模営農であり、加えて、高齢化や後継者不足などから、全体の農家戸数、耕地面積などが減少傾向にあります。しかし一方では、都市型農業であることから、その優位性を生かし、消費者のニーズにこたえ、新鮮で目に見える安全・安心な農作物を生産し、供給しているということでは大変重要性があると考えております。また、これまで、地域における農家の営農活動によって自然環境の維持・保全が図られてきましたが、近年、農家戸数、耕地面積などの減少から、その適切な保全管理が困難になってきており、農業、農地が担ってきた環境保全、景観形成、レクリエーションなど、さまざまな役割が失われつつあります。それらの喪失を防ぐためには、今後も、安定した農業の継続が重要であるとともに、農業者だけでなく、地域住民や地域の団体なども協力して、自然環境の維持・保全のため取組を進めていくことが必要であると考えております。次に、本市農業の発展のための農業法人の導入等でありますが、まず、農業法人につきましては、本市においても、過去に法人化に向けた取組を行いましたが、進展しなかった例があります。しかし、本市農業の経営の安定や発展のためには、法人化は重要な手法の一つであると考えておりますので、農業者や農業関係機関・団体と連携し、市としてどのような支援ができるのかなど、今後に向けた取組を行ってまいりたいと考えております。次に、農業所得を増大させるための地産地消拡大への取組でありますが、本市農業は、小規模営農が大部分を占めており、現状、農家の所得規模を増大させていくことは難しい面がありますが、一方、減農薬などクリーン農業生産技術を導入して生産したミニトマトなどや新おたる農業協同組合が小樽産品としてブランド化を進めているイチゴなどは、小樽をはじめ、札幌の消費者に評価を得ていることから、今後も、これらの情報を幅広く発信し、販売促進につなげることが地産地消を広めていく上で重要なことと考えております。また、直売所、量販店での販売や学校給食における地場農産物の利用なども地産地消の取組を進める上で重要なことでありますので、農業関係機関や団体などと連携を図りながら、関係機関の助言や他都市の参考事例などを農業者の皆さんに情報提供するなど、支援していくことが大切であると思っております。次に、農業委員会の役割とその必要性でありますけれども、農業委員会は、農地法等による許可業務などの法令業務、農地の利用調整を中心に、地域農業の振興を図る任意業務、農業、農業者に関するさまざまな問題、課題について意見の公表や、市長に対する建議、あるいは、その諮問に応じて答申するという広範な役割を持っています。平成20年12月に農地法の一部が改正され、農業生産基盤である農地を確保し、有効利用を図ることが求められたことから、農業委員会が行う事務が法令事務を中心に増加し、農地利用状況調査や遊休農地対策等が追加されました。これらの事務遂行に当たって、地域の農地に精通した農業者が主体となって構成され、客観性、公平性を持つ自主的な組織としての農業委員会の果たす役割は大きいものと考えております。次に、漁業政策についての御質問ですが、まず、忍路漁港整備関連の事業についてでありますが、漁港整備は、物揚場56メートル、船揚場25メートル、西防波堤15メートルなどの新設をはじめ、泊地しゅんせつ910平方メートル、荷さばき地と野積場の用地整備2,170平方メートルを実施するものであり、平成23年度に調査、測量、設計を行い、総事業費4億1,200万円をもって平成26年度に完了予定であります。また、漁港内につながる市道の雨水側溝敷設事業でありますが、素掘りの側溝58メートルをコンクリート製のふたのついた側溝とするほか、ふた設置25メートル、暗渠設置6.9メートルを整備するものであり、平成23年度単年度で総事業費450万円を予定しております。藻場造成事業につきましては、岩盤に繁殖している石灰藻を除去するいそ焼け対策の事業であり、平成23年度、24年度の2か年で実施し、除去面積は各年度450平方メートルで総事業費400万円を予定しております。次に、塩谷文庫歌海岸のがけの崩落対策でありますが、このことにつきましては、昨年12月に、北海道から水産庁において水産基盤整備事業の水域環境保全創造事業における対象事業を拡充し、漁場への土砂流入防止施設を新たな事業メニューとする方向で検討しており、文庫歌海岸のがけ崩落防止工事にこの事業を適用し、実施したいとの打診がありました。北海道から示された事業概要は、総事業費が約2億円で、事業主体は北海道、負担割合については国が50パーセント、道が40パーセント、市が10パーセントで、事業期間につきましては、平成23年度に測量と設計を行い、24年度、25年度の2か年で土どめ工や防潮工などを施工したいとのことであります。市といたしましては、沿岸漁業者の窮状にかんがみ、早期に漁場を保全することが急務であると判断し、北海道に対し、平成23年度に着手いただくよう強く要請したところであります。次に、TPPにおける1次産業以外への影響についてでありますけれども、本協定は、関税だけではなく、非関税障壁の撤廃も含まれており、例えば金融の参入障壁撤廃が求められることにより、日本郵政が完全民営化され、郵便事業単体で採算がとれるよう郵便料金が値上げされる可能性があると言われております。また、労働面では、労働者の受入れ要件の緩和による安価な労働力の流入に伴う日本人の雇用の減少、医療面では、医療の市場開放による医療の質の低下や患者負担の増大、医師、看護師の国際的な移動により医師不足、医師偏在に拍車がかかり、さらに地域医療が崩壊する懸念があるなど、市民生活に大きく影響すると言われております。次に、観光行政について何点か御質問がございましたけれども、まず、国定公園内の海岸線のPRと観光客誘致についてでありますが、これら海岸線は、本市が全国に誇ることのできる観光資源であるとの思いから、私は、実際に市民の皆さんや宿泊施設の方々と一緒に自然探勝路を歩き、その際には、ポテンシャルの高さと魅力の大きさについて認識を深めたところであります。市といたしましても、眺望や自然景観は小樽観光にとって非常に重要であることから、これまでもホームページなどを通じて積極的な情報発信に努めてきたほか、今年度にはこれらをテーマに据えた新しい観光ポスターが完成しておりますので、今後は、従来とは違った角度、切り口からの観光客誘致が図られるものと考えております。また、自然探勝路の整備につきましても、国定公園を所管する北海道とそのあり方について協議してまいりたいと考えております。次に、観光ルートの開拓についてでありますけれども、観光客のニーズが多様化する中で、観光コースの情報提供は重要であるとの認識から、これまでも市民が選定した観光コースを取りまとめた来ぶらり百選をはじめ、市ホームページで自然散策や建築散歩のコースを紹介しております。さらには、おたる案内人マイスターの皆さんに北運河や祝津地域、そして小樽らしい坂道をテーマに作成していただいた三つの新しい周遊型観光コースのマップ作成など、時間消費型観光の推進に取り組んできたところであります。中でも、北運河コースにつきましては、JR東日本による道央圏のまち歩きツアーのコースとして提案したところ、今春からツアーコースに採用予定と聞いており、個人旅行向けの新しい着地型商品として大いに期待を寄せているところであります。次に、小樽港の位置づけについての御質問がございましたが、まず、クルーズ客船の誘致と第3号埠頭周辺整備に関してでありますが、小樽港は、近年、国内外のクルーズ客船の寄港隻数が全道一となっており、我が国日本海側港湾の中でも屈指の実績を有しております。このことは、交通の利便性が高く、多彩な観光資源に恵まれている本市の特性がクルーズ関係者や乗船客の支持を集めている結果であり、今後とも最大限に生かすべき強みであると考えております。このため、国内外の来訪者を迎える海の玄関口にふさわしい環境整備やクルーズ客船の大型化への対応など、第3号埠頭と周辺地区の整備の必要性は高いものと考えております。なお、日本海側拠点港に関しましては、近く拠点港の選定に向けた提案募集が行われ、この夏ごろを目標に結論を出すとされておりますが、今週末には担当の政務官が来道し、関係者との意見交換の場が設けられる予定でありますので、小樽港のクルーズ拠点港としての優位性や観光立国への貢献度などを説明し、日本海側拠点港への選定と国の支援について強く訴えてまいりたいと考えております。次に、第3号埠頭の再整備と市内中心部への誘導路としての環境整備でありますが、第3号埠頭とその基部については、小樽駅と港を結ぶ都市軸上に位置し、今後、港町としての魅力を高める上で大変重要な資源であると認識しており、整備に当たりましては、この特性を最大限に生かした交流空間となるよう進める必要があると考えております。また、第3号埠頭から市内中心部への誘導路としての環境整備につきましては、平成15年度の中央通の完成を機に、全国都市再生モデル調査事業を活用し、港と市内中心部との回遊性向上に向けた検討を行った経緯がありますが、今後、第3号埠頭周辺の再開発に当たっても、市内中心部との回遊を促す効果が発揮できるように配慮してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)

大竹議員の御質問にお答えいたします。初めに、保護者と教員が互いに尊敬し合い、共通の認識が持てる場の必要性についてでありますが、平成18年12月に、将来に向かって新しい時代の教育の基本理念を示した教育基本法が60年ぶりに改正され、この中で、教育の目標はもとより、義務教育や家庭教育などのあり方が提示されました。これを受けて平成20年には、学校教育法の改正も行われましたが、改正の大きな柱に、学校評価と学校運営の情報提供に関する規定があります。これは、議員が御指摘の保護者と教職員、学校と地域の相互理解が教育水準の向上に不可欠であるとの認識から規定されたものと理解しております。平成21年度からスタートいたしました第2次の小樽市学校教育推進計画におきましても、重点目標の5として、信頼にこたえる学校づくりを掲げており、私といたしましても、これらを具体化する地域に開かれた学校づくり、活力ある学校づくりを進めることによって、市民からの負託にこたえるものであると考えております。次に、教育の社会的な重要性、重大性についてでありますが、教育は、理念や目的がその時代やさまざまな環境の変化の中でこれまで見直されてきたものと認識しております。私としては、教育の目的は、教育基本法の第1条にも示されていますように、平和で民主的な国家及び社会の形成者としての人格の完成にあると考えております。さきに申し上げました教育基本法では、教育の目的を実現するために五つの目標を掲げておりますが、その第1項に知・徳・体の育成がうたわれており、本市におきましても、こうした目標に基づきまして学校、家庭、地域社会、そして教育委員会がそれぞれの役割を果たしながら、これからも子供たちの人格の完成に向けて努力してまいります。(「議長、26番」と呼ぶ者あり)

再質問 26番 大竹秀文

2点ばかり、再質問させていただきます。先ほどの農業問題に関することが1点でございますが、今まで、私は、4期中3期は経済常任委員会におりまして農業問題もずっとやってきたつもりでございますが、いつも立ちはだかるのは、難しいという言葉で物事が解決されて先延ばしされるということがあろうかと思います。ですから、一番大事なのは、何が難しいかということも含めて、それに対する取組ということが、いまもう一つ、もう一つというよりもう五つ、六つですけれども、そういうことが必要だという立場に立って農業行政をやっていただかなければならないという思いがしているのですが、その点について、再度、御答弁願います。次に、教育問題でございますけれども、大分はしょられまして、教育現場で教員が子供たちに尊敬されていると教育委員会自体は思っていますかと、あるいは、地域がどう考えていますかと。要するに、現場の状況の把握なしに教育に取り組むということは非常に難しいということが1点と、今御答弁がありましたように、学校評価ということで、要するに、教育の現場サイドだけで物事をし、それを提示して、何とかしていくような形に協力してくれないかと言っても、ともにはぐくむという観点からいきますと、どうもその辺は違って一方的になりすぎている嫌いがずっとあったことによってその辺の共育がされていないのではないか。要するに、教育に対する一つの物の考え方自体も、そのようなワンサイドで物事をしていけばいいという話では、現在の状況の中では成り立っていかないであろうという思いで質問させていただいています。その辺についてのお考えを再度示していただきたい。そのほか細部につきましては、その後の常任委員会なりの中でもって質問をさせていただきたいと思っています。以上、2点でございます。

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

小樽の農業の難しさというのは、先ほども申し上げましたけれども、要するに1戸当たりの経営面積が非常に狭いという問題もありますし、加えて、農業者の高齢化、あるいはまた後継者がいない、そしてまた、全体の農家戸数、耕地面積も少ない、そういった状況がありますから、非常に農業政策を打っていく上で困難性が伴うという状況もあります。したがいまして、これからどういう農業政策が必要なのかというのはあると思いますけれども、行政ばかりではなくて、農協とも、あるいは農業者とも一緒になってともに考えていかなければならない、そういう問題ではないのかという気がしております。どちらかというと、都市型の農業ですから、その点で非常に優位性があるわけですから、そういった優位性をどう生かしていくか、これが小樽市の農業のこれからの生きる道かという感じもしますけれども、いずれにしましても、やっているのは農業者ですから、この方々の意識の問題等も含めて、これから十分、関係者と話合いをしていきたいというふうに思います。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)

大竹議員の再質問にお答えいたします。現場での状況をきちんと教育委員会として把握しているのか、市民が把握できているのか、そういう再質問だったかと思いますが、大竹議員がおっしゃったように、実は、学校評価というのは、学校の教員がする自己評価というのもございます。また、学校評議員の方が、さらには、保護者にアンケートを渡しまして外部評価というのもしてございます。ですから、身内だけの評価というのではなくて、学校の外から学校をどういうふうに見ているのか、学校の中から教員みずからがどういうように自分たちの学校の経営を見ているのか、そういう二面的なもので実は評価をさせていただいております。そういう中で、それぞれいろいろな思いから評価してございますので、決して一面的な評価ではないということを御理解いただければと思います。なお、参考までに、学校によりましては、学校便り、また、ホームページ等を使いまして、小さい字ではございますが、かなり項目を詳しく評価したものを公表してございますので、ぜひインターネット等でごらんいただければその内容がわかるものと思ってございます。(「議長、26番」と呼ぶ者あり)

再々質問 26番 大竹秀文

同じ項目でございますけれども、再々質問させていただきます。今、市長から御答弁されましたが、小樽市における農業の状況は、狭隘な土地であり、そして高齢化もしている、そういうような状況であるということは以前からずっとそうなっているわけで、これはもう何年たっても同じ答弁しか返ってこないということは、農業対策、政策というものの重要性を考えていなくて、それに対する対応策をずっとしてこなかったのではないかと思わざるを得ない部分があるのです。そういう中で、確かに農林水産省の方針に従ったマニュアルなり施策を取り入れるということは、できないということは百も承知です。でも、ここの中で、小樽市農業は、その置かれた立場、立場の中でやはりやっていかなければならないことがあるだろうということを、そういうことをとらえた中での農業政策ということが必要だと思うものですから、長年かけて私も質問してまいりましたけれども、十五、六年前と答弁はほとんど変わっていないと、今の御答弁の中では思いました。それと、教育委員会ですけれども、尊敬されているかという話は抜けましたね。自分たちでもっていろいろなものをつくっていて皆さんに示している、示しているからそれでいいということではないと思うのです。示したことがどのような形になってどのように変化してくるかということを考えなければならないのは、やはり学校現場であり、我々、それぞれの保護者なり、あるいは社会なりがそれをきちんとやっていかなければならない。だから、そういう中で必要なのは、ともにはぐくむという教育ですよね。そういう理念に立って何か考えるのかといったら、それは一方的にやっているとしか私はとらえられないものですから、そういうことではなくて、やはり両方に責任があるのだと。学校現場だけでなくて、社会も地域もそういう責任があるのだという話もきちんとこれから進めていっていただきたいと思うのですけれども、いかがですか。

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

私も、相当以前に経済部にいましたから、その当時から大竹議員からそういう指摘があって、記憶はしております。先ほど言ったことが小樽市の農業の本当の実態でありますので、その中でどうやって農業政策を打っていくかというのは非常に難しいのです。ですから、我々としては、今までもそれなりに、ミニトマトだとかイチゴだとかといったもののブランド化というか、我々ができる範囲のものは農業者の皆さんと相談しながらやってきたという状況でありますので、そういった問題については、これからも、今、限られた条件の中でどう発展させるかということが大事ですから。小樽全体が農業のまちではありませんので、生産高も、かつては10億円あったものが、今はせいぜい7億円かそこらぐらいしかない状況の中で、どうこれを発展させていくかというのは非常に大きな課題ですけれども、ともに考えながら取り組んでいかなければならないと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)

大竹議員の再々質問にお答えいたします。学校が尊敬されているかということでございますが、こうした時代でございまして、保護者ですとか地域のニーズが、これまでの学校とは違ったいろいろな面で厳しさがあろうかと思います。そういう面で学校評価等を見ますと、やはり、ある程度、私は学校は尊敬されているのではないか、教員は尊敬されている面が多いのではないかというような受け方はしてございます。また、一方通行ではなくてうんぬんというお話もございましたが、実は今、学校の大きな役目としまして、これまでのようにただ子供たちに知識や情報を伝えるだけでなくて、開かれた学校と申しますか、場所を貸すだけではなくて、いろいろな面で地域の人材だとか、活用したり、また、学校ですべきこと、していることをどんどん地域に開放していったり、そういう精神面でもかなり私は地域との間が開かれていると思ってございます。そういう中で教育を進めているものですから、私は、間違いなく、地域、それから保護者が一体となって学校は進んでいっているものというふうに押さえてございます。

出典:小樽市議会 平成23年第1回定例会 2011年2月28日 議事録 PDF(27ページ) 間違いを知らせる