小樽市議会 平成21年第2回定例会 2009年6月17日
(1)一次産業の振興と人口問題について/(2)塩谷2丁目45番と46番に架かる橋について
2009年6月17日、小樽市議会の一般質問で、大竹秀文議員が「一次産業の振興と人口問題について」「塩谷2丁目45番と46番に架かる橋について」について質問し、市長 山田勝麿、産業港湾部長 磯谷揚一、建設部長 竹田文隆が答弁しました。
- 質問者
- 大竹秀文 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、産業港湾部長 磯谷揚一、建設部長 竹田文隆
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 26番 大竹秀文
一般質問をさせていただきます。初めに、1次産業の振興と人口問題について質問いたします。最初に、農業問題についてであります。食料・農業・農村基本法が平成11年7月に制定され、10年が経過しようとしております。食料の安定供給の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的な発展、農村の振興等が島国である日本の重要な課題とされております。小規模で傾斜地が多い小樽市の農家経営といえども、なくすることはできません。小樽市農業生産額は全市の総生産額の約0.1パーセントしかありませんが、時代の流れに対応して持続的な発展と同時に、農業振興を農家自身が確実に展望できる農業施策の転換とその明示が今求められております。農耕地の確保は、今後予想される世界の食料危機に対応する喫緊の重要課題ととらえることもできます。人間の生命を持続させる根本原則は、水や食料の継続的な摂取以外にありません。昨年の第2回定例会でも質問し、御答弁いただきましたが、この間の世界情勢の変化や経済危機が叫ばれている現状を考えるとき、耕地面積や規模が小さい小樽市の農業といえども、食料生産をないがしろにすることはできません。そこで、小樽市域における取組の重要性と具体的な施策についてお尋ねいたします。まず、食の安全・安心への農家指導の施策が重要であり、日本の食料基地としての北海道のあるべき姿とその取組を明示していただき、それらに沿った都市近郊型で狭あいな農地経営を余儀なくされている小樽市農業だからこそできる、又はしなければならない手法と将来に向けた施策について具体的にお示しください。また、それらの施策を農家に理解していただき、希望の持てる農業経営を継続させるためにも、「小樽市農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想」を新しい視点で策定し、見直すべき時期に来ていると考えますが、その必要性を含めてお答え願います。再三議会で御答弁されておりますが、小樽市の農業従事者は高齢化しているとの認識を持つ農政課として、農業後継者の育成と若年新規就農者への取組が必要課題と考えますが、現在の就農者との対話集会や北海道などの関係機関との連携をどのように実施してきたのか、小樽市農業の将来展望も含めて、具体的なお考えをお示しください。近年、道内での若年新規就農者の傾向を見聞きするとき、地球環境、都市環境の悪化を心配し、自分たちの家族の将来展望を見据え、都会を離れ、自然豊かな農村での子育てと生活基盤の両立を願う人口移動が目にとまります。これは祖先から何代にもわたり脈々と受け継いできた「自分生活」をこれからも継続でき、家族の育成を願う本能的選択とも考えられます。小樽市でも移住促進事業を推し進めております。これを実現するためには、小樽市の現状と将来のビジョン、受入れ態勢の確立と熱意を十分に伝えなければなし得ないことと考えます。そこで、小樽市の農業形態を考えるとき、逆の発想として狭あい農地であるがために、初期投資が少なく、小規模農家として新規就農しやすく、また市街地からも近いという利点があるように思われますが、移住促進や都市と農村の交流事業も含めた施策をどのように展開するおつもりか、御見解を求めます。また、このような新規就農者の定着は、北海道の他地域の機械化された大農法と違い、人手を中心とする農家経営をしなければなりません。このような農家形態を考えるとき、若者をはじめ熟年者を含む新規就農者の定住は、小樽市の人口増加に寄与するとともに、その地域の農業環境の活性化が期待できると思いますが、御見解を求めます。半面、農家経営を軌道に乗せるためには、多くの施策の転換が必要となります。それは、小規模であるとともに、農地によって作付できる農産品が限定されることもあります。都市計画上では、市街化区域、市街化調整区域の網掛けの問題や、農産物の販売と流通の手法も課題となります。小規模経営のため、付加価値の高い生産品目の栽培と加工することによる特産品の開拓とブランド化などが今求められております。また、以前市内の農家で実際に栽培され、全国的にも評価されておりました冷涼地域であることを活用した全国の収穫時期を見据えた作付などがなされ、本州の市場で高い評価と高収益がもたらされておりました。これらは一朝一夕には実現できると思いませんが、取り組むに値する手法と思いますが、御見解を求めます。次に、施策を転換するための組織・機構についてお尋ねいたします。これからの農業経営は、今までのように農家個人の思わくで作付し、日の出から日没まで労働し、生産物の単価は市場や消費者任せでは、農家経営は成り立たなくなると思われます。そこで、農家経営の必要条件として一般企業経営で当然取り入れられていると同じように、企画、営業、生産現場、流通、販売、加工、財産管理などが必要となります。そこで考えられるのが、農業法人の設立と運営であります。そこで、お尋ねいたします。農業法人には農業生産法人と一般農業法人がありますが、その違いはどのような点にありますか。また、設立の要件とそのメリット・デメリットをお示しください。また、北海道における農業法人を奨励する公的団体がありますが、その名称と活動内容、全国における活動実態についてお示しください。以前、調査研究を行っていきたいとの議会での答弁をいただいておりますが、これらの団体との調査研究を小樽市として今までどのように取り組み、生かされてきたのか、あわせてお聞かせください。小樽市でも以前、忍路地区で設立した農業法人がありましたが、破たんしてしまい、現在、建物だけが残っております。その農業法人の設立趣旨と概要、とんざした原因と反省点、そして農業の法人化をこれからの農業経営にどのように取り入れるのがよいと考えているのか、農家指導の方向性も含めて見解をお尋ねいたします。農業者の高齢化に伴い、休耕地や耕作放棄地が増えているのが現状であります。国内の食料危機が心配される現在、将来の自給率を高める上でも、このまま放置しておくわけにはいきません。何とかして将来の食料生産を確保するためには、これらの農地を活用する施策に早急に取り組まなければなりません。そのための手段として、新規就農者の確保や異業種からの農業参入、観光資源としての耕地の活用、農家を集約して法人化するなどが考えられますが、いずれにしても受入れ態勢が整わなければ参入しづらいのが現状であります。そこで、市や農業協同組合主導により農地の借上げや買収による運用によって、農家資格を持たない者にも賃貸ができる手法があるように聞いております。農地法における官主体の農地運用では、民間運営と違い、特別な扱いを受けることができるようですが、それはどのようなことなのか、お示しください。また、これらを道内で活用した事例があれば、お示しください。営農地域は自然に恵まれ、都会の生活者にとっては魅力のある地域であります。自然に親しみたい、土に触れ、収穫の喜びを体験したいという市民が年ごとに増え、本市においても市民体験農園が毎年拡充されております。ほかにも農家経営の一環として取り入れているところもあります。こうした生産者と消費者の交流は、食の安全・安心や食育に貢献するだけでなく、健康面からも推奨されております。市内の農家からの提案ですが、もう高齢化して後継者の確保もままならない今、これからは先祖から引き継いできた農地だけが残り、休耕地が増え、地域が荒れ果ててしまうことを心配されておりました。そして、我々がまだ現役でいられるときであれば、初心者に指導もできるし、お互い協働して活気ある地域づくりにも貢献できるのだが、何かいい方策がないものかということでした。その方は、自分の土地を活用した地域づくりを描き、「ふれあい悠久の里」と名づけておりました。今だからできる、今でなければできない、そのような時期に直面しているのが小樽市農業ではないでしょうか。都市近郊型であるこれからの小樽市農業は、これらのニーズも視野に入れ、農家経営を考えていく必要があると思いますが、御見解をお聞きいたします。国も推奨しております施策の中に、グリーンツーリズムへの取組があります。これは観光産業とも連動いたします。観光都市宣言をしている小樽市としても、観光産業の多様化を考える上で一つの選択肢ととらえることができると考えますが、御所見を伺います。農地法という厳しい法律があり、種々の制約があるのも事実ですが、国の政策転換がされている現在、どうしたら地域のために有意義なことができるのかを前向きに取り組むのが地方分権時代の自治体の責務と考えますが、御所見を伺います。また、道内他都市で取り入れられているグリーンツーリズムについて小樽市農業への導入を考えるとき、どのような問題点があるのか、また、その解決策について農家経営の将来展望も含めてお伺いいたします。次に、漁業問題についてお尋ねいたします。本市における漁業形態は前浜漁業が中心で、零細漁業者が大勢を占めております。国も食料自給率の向上へ向け、漁業政策を大きく転換しようとしております。そこで、まず小樽市の近海漁業者の現況を、売上高と市税収入を対比させ、その推移を漁業者数とともに、ここ12年間を3年ごとの時系列でお示しください。小樽市財政も他の自治体と同様、ひっ迫しております。経費の削減も当然必要でありますが、税収増を図ることに向けた努力をすることも必要であります。これは市民との協働意識を共有しなければなし得ないことと考えます。これを漁業で考えると、漁獲量を増やし、安定操業による後継者の育成と新規就業ができる環境整備が必要となります。そのためには、ウニ、アワビなどが中心の漁業者にとって、昆布をはじめとする藻類の繁殖が必要不可欠の課題であります。そのための施策として、最近、海も農業の畑と同様、栄養分の供給が必要不可欠であるとの観点から、北海道立中央水産試験場や北海道大学などでも実験に取り組んでおります。小樽市漁業協同組合も数年前から礼文塚で排出される人ぷん汚泥を海岸に沈め、窒素分の供給に努めておりますが、短期間での藻の回復は困難で、長期的な努力が必要であります。このような観点から、漁業者と共同で長期間にわたる前浜の環境整備に取り組む施策が必要と考えますが、その手法と時期をどのように考えているのか、お示しください。桃内海岸での海藻の繁茂率が極端に減少しております。原因が確定しておりませんが、一つには流入する河川の栄養分に関係することが考えられます。漁業のために漁師が山に落葉広葉樹を植え、海を豊かにする試みと共通しているのではないでしょうか。水清ければ魚すまずの例えのように、BOD(生物化学的酸素要求量)の数値だけでは、海を豊かにするには不十分な現実が存在するように思われます。自然環境の循環にもっと気を配った施策をとる必要があると考えますが、御見解を求めます。小樽市漁業の将来を展望するとき、若年就業者への取組が必要であり、国も推し進めようとしております。これは新規就業による漁業の活性化とともに、若年人口の市外流出を防ぐためにも貢献できると考えます。その対策として、現場の漁業者との直接対応を活発にする、そういう場づくりも一つの方法と考えますが、御見解を求めます。この項の最後に、ニシン放流事業についてお伺いいたします。今年のニシン漁は近年まれに見る豊漁でした。私が7歳の時に見た群来(くき)と言われる現象も、今年数か所で見られました。これは放流事業の成果だと漁業者をはじめ、市民も大喜びでした。そこで、このニシン放流事業に向けての小樽市の取組について、他町村でのこの事業への年間拠出金額をあわせてお示しください。最後に、小樽市建設部が管理してきたであろう道路についてお聞きいたします。具体的には塩谷2丁目45番と46番にかかる道路橋についてお伺いいたします。建築基準法では、昭和25年11月23日の適用時点において、既に存在していた道路は既存道路とされております。現在、建築指導課では既存道路としての位置づけがされております。この道路は塩谷村が小樽市に合併される以前から生活道路として利用されており、過去には2丁目46番の土地に、10数戸の市営住宅があり、民間の住宅も10数戸あり、生活道路としてこの道路が使用されておりました。現在、この土地には7戸の住宅が張りついており、住宅裏側の急傾斜地は北海道によって土砂災害警戒区域にも指定されております。橋の前後の道路は小樽市の所有地であり、この川を管理する北海道小樽土木現業所にお聞きしましたら、橋は道路の構造物であるということでした。塩谷川にかかるこの橋は、築50年以上が経過し、傷みが激しく、車両の通行が危険となり、現在、通行止めの措置が小樽市建設部において行われました。そこで、この道路の管理者はだれなのか。道路が傷んだとき、だれの責任で補修するべきなのかをお伺いしたいと思います。また、かけかえとなりますと多額の経費がかかりますが、補修という形で早急に対応できないものか、見解をお伺いいたします。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
大竹議員の御質問にお答えいたします。初めに、農業問題についての御質問でありますけれども、まず北海道の農業のあるべき姿と取組についてでありますが、全国の食料自給率が40パーセント前後で推移する中で、北海道農業は200パーセントを維持しており、日本の食料供給基地としての役割を果たしています。このような状況において、北海道では本道の農業が将来にわたって持続的に発展していくため、「北海道農業・農村ビジョン21」を策定し、その将来像と取組の基本的な方向性を明らかにしております。その取組の基本方向は、食、環境、人、地域それぞれをはぐくむという視点で貫かれており、具体的な取組としてはクリーン農業の推進、担い手への農地利用集積の推進、学校教育や農業体験学習などを通じた農業・農村に対する理解の促進などが挙げられております。これらに沿った本市の農業施策についてでありますが、本市の農業は北海道農業の特徴である大規模農地を基盤とする営農とは異なり、ほとんどが1ヘクタール未満の小規模農地の営農であります。このことから、本市の農業を振興するに当たっては、農地を効率的に利用する施設栽培によって高収益型の農業を目指すとともに、大都市近郊の地理的な優位性を生かした新鮮で安全・安心の農産物を生産することや、市民農園の活用など、自然に親しみたいという都市住民のニーズにこたえていくことが重要なことと考えております。次に、「小樽市農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想」の見直しについてでありますが、この構想は法に基づき北海道が基本指針を策定し、それに沿って市町村が策定したもので、地域の特性を考慮しながら、地域農業の将来展望と目標とすべき魅力ある経営体のイメージを明らかにしています。現行の構想は平成18年9月に策定したもので、その主な内容としては、農業所得や労働時間の水準を定めた「農業経営基盤の強化の促進に関する目標」、野菜専業、花き専業など四つの営農類型を例示した効率的かつ安定的な農業経営の基本的指標などが盛り込まれております。計画期間はおおむね10年間で、その中間年である平成23年には、見直しを行うこととしておりますので、その時点で必要な点検を行ってまいりたいと考えております。次に、農業後継者の育成と若年新規就農者への取組でありますが、就農者との意見交換の場としては、必ずしも担い手対策に絞っておりませんが、年1回、小樽市の主催により北海道、農協、農業者の参加を得て、小樽市農政懇談会を開催しております。今後については、高齢化が進行する中で、農業規模の縮小や離農などによって耕作面積、農家戸数の減少が続くものと思われますが、意欲のある農業者もおりますので、農協や農業委員会など関係機関と連携しながら、これらの方々への利用集積の促進を図るとともに、新規就農者の確保に努めることが必要であると考えております。次に、本市の農業の利点を生かした移住促進でありますが、新規に就農するためには、30アール以上の農地の取得が条件となっていることから、農業を営むために小樽へ移住するという人がなかなかいないのが実態でありまして、これまで就農を目的とした具体的な移住相談はありません。新規就農に当たっては、土地の確保や新規就農に対する需要など課題も多くありますので、今後、就農を目的に移住を希望する方に対しましては、農業協同組合や農業関係機関の協力を得ながら対応してまいりたいと考えております。また、都市と農村の交流事業につきましては、市民体験農園を通じて、自然との触合いや農業に対する理解を深めていただき、将来的には新規就農に結びつくよう努めてまいりたいと考えております。次に、新規就農者の定住に伴う人口増加などでありますが、都市住民が新規就農者として農業地域に移住するに当たっては、ライフラインなどをはじめ、生活基盤の確保など多くの課題がありますが、仮に多数の人が定住した場合、コミュニティ機能の維持が図られるとともに、地域の活性化や雇用の創出につながるものとは考えております。次に、付加価値の高い農産品や加工による特産品の開発でありますが、本市におきましては完熟直前に収穫する朝もぎイチゴなどがあり、都市近郊の地の利を生かして高付加価値化を図り、市場でも高い評価を受けています。また、以前には秋どりイチゴとして収穫時期を遅らせて出荷した例もあると聞いておりますが、小規模農家が多い本市農業においては、付加価値の高い農産品を生産することは、農業経営の安定化に結びつくものと考えております。また、農産品の加工については、設備や労働力の確保など課題も多く、個人の農家で取り組むことはなかなか難しいことから、後志管内で実践している農家はありませんが、特産品の開発につながる可能性のある取組の一つであると考えております。次に、農業生産法人と一般農業法人の区分と設立要件等についてでありますが、農業生産法人は農地を必要として農地法上の規制を受ける法人で、農業形態として稲作、畑作、酪農があります。一般農業法人は、農地を必要としない法人で、養鶏、養豚などがあります。設立要件としては、農業生産法人、一般農業法人のいずれも組合の形態をとる場合には農業協同組合法による規定を、会社形態をとる場合には会社法による規定を、それぞれ満たす必要があります。特に、農業生産法人になるためには、農地法に規定された経営責任者要件などを満たすことが必要となります。法人化のメリット・デメリットでありますが、メリットとしては新規就農者の受皿、農村社会の活性化、農業経営の円滑な継承等があり、デメリットとしては、管理コストの上昇、個人農家に優遇されている農地に関する税制の特例が適用されなくなる場合があることなどが挙げられます。次に、農業法人の設立を支援する公的団体でありますが、農業生産法人の育成などを業務としている団体として、北海道農業会議があり、農業委員会等に関する法律に基づき、知事認可により都道府県ごとに設立されており、全国的組織として全国農業会議所があります。農業会議の活動は、同法令で定められておりまして、農地転用許可などについての行政庁の諮問事項を処理する業務や行政庁への建議、農地の売買価格などの調査、農業委員会に対する指導・助言などがあります。また、全国各地の農業会議の活動実態については、北海道農業会議と同様、法令に定められた業務を行っているものであります。次に、小樽市と北海道農業会議とのかかわりでありますが、同農業会議と連携しての調査研究を行ったことはありませんが、これまで農業生産法人の設立などについて専門的な知識が必要な場合に、農業者等に対して同農業会議を紹介したほか、農業委員会等に対して研修会を通じて、農業に関する情報の提供を受けております。次に、忍路地区にありました農業法人についてでありますが、同農業法人に関する具体的な内容は承知しておりませんが、平成4年当時の新聞報道によりますと、平成2年2月に発起人を集め、北海道に届出を行ったものの、農業者の人数など設立に必要な要件が満たされず、法人設立が認められなかったという経過があります。その後、羊を飼育して有機農業をすると農業者に呼びかけ、発起人を全員交代して平成3年に改めて法人設立の申請をしましたが、再度認められず、北海道から解散を指示され、平成4年1月に解散したとのことであります。その後、建物については、平成5年に設立された別の農業法人に移転されましたが、当法人も営農実態がなく、平成13年に解散したと聞いております。農業経営の法人化については、道内で数多くの農業生産法人が農業経営を行っており、農業を支える中核的な担い手となっています。加工、販売など経営の多角化や後継者となる優秀な人材の確保などのためにも、これからは法人制度を生かした農業経営を実践することが大切なことであると考えております。しかしながら、法人化に当たっては、農業者みずから考え、なぜ法人化するのか、その意義や目的を明確にすること、将来的なビジョンや経営内容を見据えることなど、法人化によって何を変えられるのかという意識を置くことが重要であると言われております。次に、地方公共団体等による農地の取得などについてでありますが、農地の取得は、近年、余暇を利用して農作物の栽培を楽しみたいという市民ニーズの高まりから、法に基づく特定農地貸付方式によって、地方公共団体や農業協同組合も開設主体として、所有権や使用収益権の取得が可能となったものであります。道内の代表的な活用事例としては、道内初の滞在型市民農園として開設されました岩見沢市の栗沢クラインガルテンがあります。次に、都市住民のニーズを視野に入れた農家経営ということでありますが、都市近郊に位置する本市農業は新鮮な農産物の供給のほか、農業の営みを体験する場の提供など、都市住民のニーズに対する多面的な役割を担っていると考えておりまして、現在、塩谷地区におたる自然の村市民体験農園があるほか、忍路や銭函地区にも日帰り型の市民農園が開設されています。市民農園については農業者と都市住民が利用契約を結ぶことによって農地の提供が可能となり、農業者の知識や遊休農地の活用などが図られるとともに、都市住民の期待にもこたえられるものと思われますので、今後とも日帰り型市民農園の展開を進めてまいりたいと考えております。次に、グリーンツーリズムへの取組でありますが、農林漁業体験やその地域の自然・文化に触れ、地元の人々との交流を楽しむといったいわゆるグリーンツーリズムについては、観光客の来訪や滞在日数の拡大を図るための有効な取組の一つであると考えております。したがいまして、地域の活性化のために有意義なことを前向きに取り組むことは基本的には自治体の責務の一つと考えます。しかし、すべての事業を行政が主体的に行うものではなく、事業の内容に応じて地域の実情を勘案し、民間でできることは民間活力を導入することも重要なことと考えております。また、農業地域のグリーンツーリズムが、観光振興の面や農業の地域活性化の面から効果があるものと考えておりますが、小樽市の場合、受け入れる側の農業地域において、農林業の体験施設や宿泊施設などの整備が不十分な状況にあります。加えて、農業者自身が農作業以外の経営に携わる余力がないことなどの課題もありまして、現状では滞在型都市住民を受け入れることは難しい状況にあると考えております。なお、都市と農村との交流においては、おたる自然の村が中心的な役割を担う施設でありますので、それを活用することによって、都市住民との交流を推進してまいりたいと考えております。次に、漁業について御質問がございましたが、まず沿岸漁業者の現況でありますが、漁業者数と漁獲高の推移から申し上げますと、平成11年、234名、22億5,442万円、平成14年、217名、24億8,118万円、平成17年、206名、22億5,389万円、平成20年、196名、24億741万円となっております。なお、市税収入との対比につきましては、算出することが困難であります。次に、前浜の環境整備の取組でありますけれども、近年、沿岸海域の岩礁域では、いそ焼けにより昆布等の海藻類が減少し、ウニ、アワビなど浅海資源に対し重大な影響を与えていることは認識しております。沿岸漁業の振興のためにも、藻場の造成は重要なことととらえておりまして、今後、小樽市漁業協同組合とも十分協議しながら、第6次総合計画の前期5か年実施計画の中に具体的施策を盛り込んでまいりたいと考えております。次に、自然の循環に配慮した施策についての見解でありますが、海は自然体系の一つに位置づけられておりまして、そこで営まれる漁業は、自然環境の変化に大きく左右されるものと考えております。海は山林、河川と続く水の流れの中で最下流に位置しますが、上流部の山林が伐採されることなどにより、落ち葉のたい積による腐植土ができにくくなり、海藻類の生育に必要な鉄分等の栄養分の供給が不足し、浅海資源全体の減少につながっていくものと考えられます。したがいまして、漁場の環境やウニ、アワビ等の浅海資源を保護するためには、山、川、海といった一連の自然の循環メカニズムを十分に機能させることが重要なことであり、こうした視点を持って沿岸漁業の振興を図ることが大切であると考えております。次に、若年就業者への対応でありますけれども、将来にわたり持続的な漁業の振興を図るためには、新規就業者の参入など、新たな視点での活性化策が必要であると認識しております。一方で、漁業を取り巻く環境も変化してきており、漁業者自身の意識の変革も必要でありますことから、市といたしましても、積極的に浜に出て漁業者との意見交換の場を設け、就業環境を含めた課題等について生の声を聞くなど、将来に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。次に、ニシンの放流事業でありますが、積丹から宗谷までの日本海北部地域のニシン資源量の増大策の一環として、平成20年1月に日本海北部ニシン栽培漁業推進委員会を13漁協18市町村が構成員となって設立をし、ニシン種苗の生産、放流を実施しているところであります。平成20年度の総事業費は2,653万円で、このうち小樽市漁業協同組合が172万円、小樽市が20万円をそれぞれ負担しているところであり、19万尾を祝津、塩谷、築港地区に放流しております。他の町村についてでありますが、後志管内では余市郡漁業協同組合が44万円、余市町が10万円、それぞれ負担、同様に東しゃこたん漁業協同組合が232万円、積丹町が22万円をそれぞれ負担していると聞いております。最後に、塩谷2丁目45番と46番にかかる橋についての御質問でありますけれども、初めに橋を含めた道路の管理者についてでありますが、この道路は従前、市営住宅の居住者や近隣住民が塩谷駅方面への連絡のため利用してきたと認識しております。道路敷地につきましては、旧市営住宅敷地、河川敷地、民有地と混在しており、原則的には河川敷地については北海道が、民有地については所有者が管理するものであり、住宅敷地内の道路については市が維持・管理を行ってまいりました。また、橋についてでありますが、その設置の際は河川管理者の許可が必要となることから、当該管理者である北海道に確認しましたが、占用の手続はとられておらず、所管は不明とのことであり、特定することは困難であります。なお、昭和60年当時、市が橋の一部の補修をしたという経緯はあります。次に、橋の補修についてでありますが、仮に市が手をつけるにしても、この橋は木造でありまして、老朽化により橋脚の腐食が著しく、補修での対応は難しいものと考えております。したがいまして、橋の通行止めにあわせて整備したう回路の改善について今後検討してまいります。(「議長、26番」と呼ぶ者あり)
再質問 26番 大竹秀文
何点か再質問させていただきたいと思いますけれども、いずれにしましても、私は1年前に農業問題についてもいろいろ言っているのですけれども、なかなかそれが現実のものになってこないということがありまして、あえてまた質問したわけでございます。先ほど言われた中で、農業者がやる余力がないようなことを申しておりましたが、加工とか何かの問題も含めて、そういうことに対して、こうしたらいいのではないかということを指導していくのも行政の仕事だと思うのですけれども、その辺はいかが思いますか。それとあと、細かいというか、細部にわたっての問題は、私も経済常任委員でございますので、経済常任委員会で聞きたいと思いますが、最後の項目の橋の件でございます。これについて私も聞く場所がないものですから、ここで聞いておきたいと思います。今の御答弁からいきますと、この橋について、橋は道路の構造物であるということを認識されているかどうかということです。これは小樽土木現業所としましても、自分のところにその所有権があるとか、小樽市の所有権があるとかないとかという話ではないのです。道路ということであるということで、あくまでも橋というのはその構造物であって、道路と一体をなしているものだということがこれは常識的な考えだと思うのですが、そういうことでもってひとつ考えていただきたいと思います。それをどういうふうに思うかということです。これは前後が小樽市の土地なのです。確かに河川敷地、それから三角形の小さい民有地はあります。そういう中で小樽市が、市道にしてみてもそうなのですけれども、民有地を使いながら雨水きょをつくっているところも、市内に何十か所もあると思うのです。だから、道路ではない、関係ないという話はしていないはずなのです。ここはどうも違うような気がします。それと、この道路の管理者はだれなのかというのだけれども、橋だけ抜かしてしまっているわけです。土木現業所に聞きましたら、橋というのはあくまでも道路の構造物で、道道であれば北海道の管轄に橋がなるのです。市道であれば市の管轄になるのです。橋は橋という形で特別にあるものではないと、そう申されているのですけれども、今の御答弁は違うのではないですか。それと、いずれにしても、これは50年以上も前からあって、これは民法上の問題もあるのですけれども、今、生活道路として使っているものを、役所といえどもそれをとめるということはできないというのが法の根本の根本ではないですか。橋だからどうのこうのということではなくて、道路なのです。それを今危険だからということでとめていますけれども、それを通れるようにしなければならないのが管理者の責任でもあるし、あるいは民間がやるというのもあるかもしれません。ただ、この道路というのは、両サイドの道路が小樽市の所有地です。それにつながって、その橋も含めて道路という形で生活道路となっているものですから、その辺について再度お聞きしたいと思います。
答弁 産業港湾部長 磯谷揚一(産業港湾部長は2011年3月まで)
大竹議員の再質問にお答えいたします。ニュアンスとしては、農業者のやる気がないというような感じの、ちょっとそういうお話だったと思うのですけれども、私どもは決して今の答弁の中で、市長からそういうふうにお答えしたというふうには思っておりませんし、担当の者はできる限り農家の皆さんの現場に伺っていろいろお話を聞いておりますので、そのような姿勢でこれからもやっていきたいと思っております。したがってニュアンスの違いは若干あったかもしれませんけれども、そういうことで臨みたいと思っています。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 建設部長 竹田文隆(建設部長は2011年7月まで)
大竹議員のほうから塩谷の道路、それから橋についての御質問の中で、橋は道路の構造物ではないのかということでございますけれども、基本的に橋は道路の構造物であると、こういう認識は持っております。それから、第2点目として、その橋の部分の管轄について道路と一体であるので市の管轄ではないのかという御趣旨だというふうに思っておりますけれども、ここの部分については、道路は認定している市道ではございません。その中で、一方は市営住宅のもともとの管理をしている土地の部分、それから民有地があり、河川敷地があり、そして市道につながっているということでございます。そういったことから、それぞれの所有者がそれぞれ管理をすべきものと思っておりますので、今の部分で先ほど市長から申し上げましたとおり、橋についてはなかなか市のもの、あるいはだれのものという形で特定することができないということでございますので、市がその管理をするということにはならないというふうに思っております。それから3番目、生活道路ということで、市が通行止めにしたということについては、とめることができないのではないかということでございますけれども、現状を見ますと、橋脚の老朽化、それから一部橋脚も壊れている。それから、けたの部分についても老朽化をしているということで、あくまでこれは緊急避難的に危険だということで通行止めの措置をとらせていただきました。これは所有関係がどうかということではなくて、危険ということを認識した市の責務として、やはり通行止めをせざるを得ないということでさせていただいたということで御理解をいただきたいと思います。(「議長、26番」と呼ぶ者あり)
再質問 26番 大竹秀文
今のは、だから見解の違いがあるかもしれませんけれども、小樽市としては橋と道路は別の問題であると、今、御答弁をいただきました。これは間違いないですね。それで両サイドを市営住宅があったときに生活道路という形で使っていて、かつあそこを解体するときにその橋の上を通って市営住宅を解体しているのです。そこでもって、今、法的な問題もありますけれども、それは橋というのは別個でありますという、これは間違いないですか。私は小樽土木現業所からも言われていますし、今までのいろいろな最高裁の判例もありますけれども、そういう中で道路というのは橋も含めて道路なのです。生活道路というのは道路なのです。それにあくまでも橋があるというだけなのです。だから、その生活者の不便になることをあえてするということを行政にはできるのですか。行政というのは何なのですか。市民の利便のために動くのが行政ではないのですか。自分の所有がどうのこうのという以前の話ではないのですか。その辺再度お願いいたします。
答弁 建設部長 竹田文隆(建設部長は2011年7月まで)
最初に申し上げましたとおり、橋は道路の構造物であるということは共通の認識であるというふうに思っています。それから、2番目の通行止めにしたという部分につきましては、先ほど申し上げたとおり、非常に危険だという認識を我々は持ったという時点で、それは行政の責任として通行止めをせざるを得ないということであって、あるいはその市営住宅があったときに道路を使っていたという部分はそれはあったのかもしれませんけれども、今まさに非常に危険だという中で通行止めをさせていただいたということでございます。(「議長、議事進行について」と呼ぶ者あり)
再質問 26番 大竹秀文
今の御答弁につきまして、私の聞いている部分と答えている部分が違います。それで、道路というものについての認識を聞いておりますので、今、通行止めにしているということは危険ですから当然大事なことだと思いますから、そういうようなことはやってもらって当然いいのですけれども、本当の道路というものについての認識をしっかり持っていただきたいということを、議長のほうからその辺を言っていただきたいと思います。