みんなの議会

小樽市議会 平成22年第2回定例会 2010年6月7日

(1)経済動向と財政問題/(2)公契約条例/(3)風力発電について/(4)病院新築に関わって/(5)次世代育成支援について

2010年6月7日、小樽市議会の一般質問で、菊地葉子議員が「経済動向と財政問題」「公契約条例」「風力発電について」「病院新築に関わって」「次世代育成支援について」について質問し、市長 山田勝麿、病院局長 並木昭義、総務部長 山﨑範夫、病院局経営管理部長 吉川勝久が答弁しました。

質問者
菊地葉子 議員
答弁者
市長 山田勝麿、病院局長 並木昭義、総務部長 山﨑範夫、病院局経営管理部長 吉川勝久

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 7番 菊地葉子

日本共産党を代表して、質問をします。初めに、経済動向と財政問題です。平成21年分の所得税、消費税、贈与税の確定申告が小樽税務署から発表されました。納税者数で3.3パーセント、所得金額で7.4パーセント、納税額で12.4パーセント、それぞれ前年比で減り、2年連続の減少となっています。景気回復には、まだ道のりの遠さを思わせる厳しい数字です。雇用対策、景気対策の一層の推進が望まれます。補正予算にかかわってお尋ねします。重点分野雇用創造事業では、5,275万4,000円、新規雇用者36名分の予算が計上されました。平成21年度以降、取り組まれてきました緊急雇用創出推進事業、ふるさと雇用再生特別対策推進事業、小樽市独自雇用対策事業など、雇用分野の取組の成果をどう評価されているかお尋ねします。1,080万円の補正予算が計上されている小樽市独自の雇用対策事業が大変歓迎されています。水産加工場で賃金がわりに現物支給で暮らしを支えるという方も、この対策事業で現金収入につながっていると聞きました。だからこそありがたい施策だとの市民の声です。小樽管内の有効求人倍率は、平成22年4月で0.3パーセントと依然厳しい状況ですから、小樽市独自の雇用対策事業は継続が望まれます。事業の継続に対する見通しをお聞かせください。緊急雇用対策事業の内容は、システム入力やマップの製作など一定期間で終了するものもありますが、例えば学校の窓の清掃や博物館の列車のさび取りといった業務は、毎年とは言わないまでも、数年に一度は予算に組み込まれる事業であるはずです。雇用対策の事業はもとより、市民サービスの一環として必要な事業は、今後も積極的に予算計上すべきと考えますが、市長の御見解をお聞かせください。一般会計と病院建設の関連でお尋ねします。補正予算では、一般会計から病院事業会計への繰出金として、病院統合新築工事基本設計分として2,150万円、不良債務解消分として4億円が計上されています。基本設計費の妥当性については病院の質問で触れますが、不良債務解消は会計年度内に処理をすれば済むことだと思いますし、これまではそのようにしてきたはずです。不良債務解消分として、今定例会に補正をかけるのは何か特別な意味を持つのでしょうか、お尋ねします。平成22年度末での赤字解消も視野に入ってきたとのことでしたが、今後、病院の建設に着手すれば、一般会計にも新たな負担が生じることは明らかです。この負担を解消し、黒字化するためには、全庁的に不用額を出すよう緊縮財政をさらに呼びかけるのでしょうか、伺います。次に、公契約条例についてお尋ねします。大手ゼネコンの談合事件が相次いだことから、指名競争入札の問題が指摘され、公共工事における一般競争入札の採用が本格化してきました。その結果、低入札工事が多くなり、際限のない労働条件の切下げ競争を容認するものとなっています。ILO条約では、公契約における労働条項において、国や自治体といった公の機関が、民間会社に公共サービスを委託したり、公共工事を請け負わせるに当たって、その地域の平均的労働条件を引き下げるような契約を行ってはならないと定めています。公の機関は、公契約を締結するに際し、その地域においての同種の労働者の労働条件を調査して、その業務を実際に行う労働者の賃金や労働時間をはじめとした労働条件がその基準を上回ることを契約の中に明記しなくてはなりません。しかし、日本の政府は、この条約をいまだ批准せず、品質、賃金の保障、技術の継承を保障するための公契約条例制定を求める動きが全国的に起きています。小樽市議会でも、平成17年第2回定例会で、全会一致で公契約における公正な賃金・労働条件の確保を求める意見書を可決し、関係機関に要請してきたところです。全国の自治体で先駆けて昨年9月に公契約条例を制定した千葉県野田市を訪問しました。公契約条例は、地方公共団体等が発注する公共工事に係る労働者の適正な労働条件を確保することで、業務の質の確保を図ることを目的とするものです。野田市公契約条例の前文では、国が公契約に関する法律の整備の重要性を認識し、速やかに必要な措置を講じることが不可欠であること、同時に、このような状況を見過ごすことなく先導的にこの問題に取り組んでいくことで、地方公共団体の締結する契約が豊かで安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することができるよう貢献したいとうたっています。野田市の公契約条例についての市長の率直な感想をお尋ねします。野田市では、この条例が既に実施されていますが、対象は1億円以上の公共事業、もう一つは公共工事以外で市が発注する1,000万円以上の委託業務です。この二つの事業に従事する労働者の賃金に関して、契約の条件にしていることです。業務委託先の雇用従業員の賃金は、野田市職員の賃金を基準として設定されています。時給829円となりました。条例をつくった後に、野田市の臨時職員の賃金が、その単価より低い業種があったことがわかり、臨時職員の時間給の改善につなげています。小樽市の公共事業発注による請負先の労働者の賃金の保障や工事の品質確保についてはどのようなことを行っているのでしょうか。野田市の公契約条例制定は大変な注目を浴びています。江戸川区では、公共調達基本条例を制定、川崎市や国分寺市では公契約条例の制定を準備中です。小樽市でも、公契約条例をつくるお考えはありませんか、お伺いします。次に、風力発電についてお尋ねします。再生可能エネルギーとして注目を寄せられてきた風力発電ですが、基準も未確立のまま建設され続け、騒音被害、バードストライク、低周波による体調不良の訴えなどの広がりで、早急な解明と対策が求められています。国においても、環境アセスメントの対象として検討、低周波被害の実態調査に着手しましたが、有効な対策とはなっていません。加えて、太陽光発電、風力発電など、新エネルギー導入促進に関する補助金交付事業は、2008年度までは経済産業省、独立法人NEDOが行っていましたが、2009年度から民間企業に委託されました。その結果、環境調査結果、住民自治会への説明会議事録などの関係書類が経済産業省に提出されなくなり、情報公開の適用範囲外としての取扱いとなり、情報の透明性に著しく欠けたまま、多額の国費が補助金として民間事業に投入されているという実態にあります。市長は、風力発電を推進する立場ですが、風力発電施設建設に当たっての問題点をどう認識されていますか、お伺いします。日本風力開発株式会社が銭函地域に建設を計画している風力発電について何点かお尋ねします。「風力発電に逆風」銭函地域に建設を計画している風力発電について、建設予定地から1キロ先に位置する札幌市の手稲山口団地の住民の方々から、風車が発する低周波による健康被害の心配の声が出ていることを紹介した新聞記事です。日本風力開発株式会社は、平成21年度新エネルギー等導入加速化支援対策事業の補助申請を平成21年5月29日に提出し、設計・設備費に対する6億7,000万円が同年7月31日に採択されています。平成21年度第1次の補助金申請で提出を求められる実施計画書では、環境影響調査報告書及び協議結果、承諾書、住民説明会の議事録を添付することになっていました。この場合の住民説明会が、だれを対象に、いつ開催されたのか小樽市は承知されていますか、お尋ねします。この公募要領を読む限り、地元首長の同意書については明記がありません。しかし、日本風力開発株式会社は、昨年度の補助金申請に当たり、当市に対し意見書の交付を求めています。山田市長名で回答を寄せていますが、補助金交付に当たって、どのような位置づけを持つものと承知されているのでしょうか、お尋ねします。今年度の補助金申請に当たって提出する実施計画には、地元調整という1項目が加えられ、地元市町村の首長の同意書を添付すること、地域説明会の議論内容を参加者の確認署名入りで添付すること、また市町村界付近に建設する場合は、市町村界にかかわらず、地元住民に対して説明会を実施することなどが明記されています。今年度の補助金申請に当たり、地元調整について地域住民との協議、承諾まで繊細な内容に踏み込んでいるのは、補助金の採択に当たり丸投げとの批判があること、風力発電建設に当たって地域住民との間で健康被害などのトラブルとなっていることから、住民への丁寧な説明やきちんと了解を得ることは事業展開の前提である、このことが社会的合意として相当重視されてきた結果と考えられます。再生可能エネルギーの風力発電ではありますが、規制なしで建設を野放しするわけにはいかなくなっている一つの側面です。複数年度にわたる工事の場合の補助金は、単年度ごとに申請が必要であり、日本風力開発株式会社は、今年度も補助金申請が必要ですが、今年度の公募要領で改めて地元首長の同意が求められるのではないでしょうか。低周波の問題で、建設予定から1キロ先に位置する札幌市は、手稲山口団地の住民の方々から日本風力開発に説明会の開催を申し入れていますが、いまだに開催に至っておらず、住民の方からは、「3月から開催するように問い合わせているが、逃げ回っていて日にちが具体的にならない」と聞いています。「風車が建つ小樽市には固定資産税が入るのに、札幌市民には健康被害がもたらされる」そういった声も聞かれます。こうした事態ですから、地元首長としては慎重な対応が求められると思いますが、同意書に市長はどのように対応されるのでしょうか、お伺いします。札幌市民に今もって説明会を開こうとしない日本風力開発株式会社には、札幌市の住民の説明会開催要求に誠実に対応するよう求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。昨年度の補助金申請に当たり、日本風力開発株式会社から求められた意見書に、山田市長は、低炭素社会づくりに貢献、地域経済の活性化に資するものが大きいと期待を寄せ、建設に理解を示す回答を寄せていますが、環境関連事案についても関係先に誠意を持って対応されるようお願いしますとの一文も明記しています。環境関連事案とはどういったことを想定し、関係先とはどちらを意識し書かれたものでしょうか、お伺いします。さて、風力発電建設予定地の5キロメートルにわたる砂丘を丸ごと残してほしいという市民の声もあります。北海道大学大学院の松島肇助教が、この砂丘について次のようなレポートを雑誌に寄せています。波打ち際、砂浜、湿地、天然林という成帯構造というのだそうですが、こうした成帯構造が一連の流れで残っているまれな自然海岸であり、札幌市のような大都市の至近距離にあるのは恐らく全国的にも例がなく、どのくらい自然が残っているかを示す植生自然度は、環境省が定めた指標では、最高の10段階に位置し、カシワの天然林の自然度は9であり、セットで残っているのは全国でもごくわずかな土地だと言います。さらには、この手つかずの自然が、石狩湾新港の南側で進んでいる海岸浸食の悪化を防ぐ役割を果たしているとも言います。市長自身は、この砂丘の自然をどう評価されているのか、また、ありのままの自然を残してほしいという市民の意見に向き合おうというお考えがあるのでしょうか、お尋ねします。生物多様性が改めて見直される時代です。時を同じくして、今定例会に提案された小樽市環境基本条例案では、その前文で、失われた自然を回復し、潤いや安らぎといった心の豊かさを感じられる快適な環境を維持し、創造していくことも重要になっているとうたっています。この環境基本条例の精神に照らして、砂丘地帯のありようも考えてみる必要はないでしょうか。次に、病院問題でお尋ねします。紆余曲折を重ねてきた新市立病院の建設ですが、基本設計に着手できるまでにこぎつけました。まず、基本設計にかかわってお尋ねします。初めに、発注の問題です。随意契約で、引き続き久米設計に4,300万円で業務委託するとした背景についてお答えください。建設場所も変わり、病床数など建物規模も大幅に変更の計画ですから、基本設計は改めて一般競争入札にすべきというのが広く市民の意見です。なぜ随意契約なのか。平成19年4月に久米設計に発注した基本設計は、建設計画の見通しが立たなくなり途中で解約しました。このとき、改めて建設の見通しが立ったならば、随意契約の形で久米設計にお願いします、こういった口約束があったのではないか、これがちまたのうわさです。真相はいかがでしょうか。前回の基本設計は、予算額8,505万円をプロポーザル方式の発注で久米設計がおよそ73パーセント、5,985万円で受注、このうち途中解約ということで、成果分、2,581万円を支払いました。今度の基本設計は、予算額4,300万円です。この予算額どおりに久米設計と契約したならば、結局、久米設計への支払い金額は6,881万円となり、前回、久米設計が受注した金額よりも高額になります。病院規模も縮小されながら、基本設計費が割高になるといった状況がなぜ起きるのでしょうか。今回改めて一般競争入札にかければさらに低価格で契約できると考えるのが一般的ではないでしょうか、素朴な疑問です。市民に納得いただけるものでしょうか、明確にお答えください。次に、新病院建設の総事業費についてお伺いします。まず、事業費およそ140億円と言われる予算規模の根拠についてお伺いします。起債額、起債償還と病院事業計画、こうした財政計画については一切提示されていませんが、医師数、看護師数も含めた事業計画の審議も尽くさずに、基本設計に白紙委任はできません。平成18年5月の市立病院調査特別委員会には、起債償還計画も含めた病院事業計画が示されました。なぜ今回は提示されないのでしょうか、今定例会中に財政計画の提案を求めます。次は、建設資金の適正化についてです。ほぼ同規模の民間医療機関が、新市立病院の建設費の7割の予算で建設されようとしています。なぜここまで差が出るのか、納得のいく説明を求めます。地元発注を基本にすると割高になるとの意見も聞きますが、どういう形で地元企業への発注を考えておいででしょうか。また、積算価格には国立病院機構が示す単価を使われると言いますが、この単価を用いなければならない理由があるのでしょうか。起債申請に影響が及ぶのでしょうか、説明してください。建設費用の積算根拠がだれにも納得のいくものとなって、市民のための病院という合意が広がると思います。次に、医療機器の価格の妥当性でお伺いします。医療機器は、公立病院に納入するときは高く、民間病院には低価格で納入してバランスをとるのが医療機器メーカーの常識になっていると言います。医療機器も、薬価同様、価格があってなきに等しいというのが医療関係者の間での通説です。医療機器の価格の妥当性は何を根拠に判断されているのでしょうか、お尋ねします。小樽市にとっては、近年にない大型公共事業です。大型公共事業によって税金が食い物にされることのないよう、実施に当たっては透明性を求めるものです。続いて、新病院開業後の事業展開の見通しです。最新の医療機器なども設備された職場環境では、医師の皆さんを初め、さまざまな職種に及ぶ職員の皆さんのモチベーションもおのずと高揚することが推測されます。起債の償還も含めた病院事業の展開に職員総体の意思決定を集約する体制は考えておられるのでしょうか、お伺いします。市長は、何よりも職員給与が事業費総体を押し上げていると発言しています。私どもは、民間ベースに職員給与を横並びさせることがベストとは考えていません。採算ベースでの職員給与費は幾らとお考えでしょうか。そのことも含め、職員の合意を得る意見の交換が行われ、働きがいのある職場環境を構築していくためにも、技術研さんに努め、意思疎通の図られる職場であってほしいと思います。患者の立場からもそれが望まれることですが、そうした職場環境構築のために考えていらっしゃることをお聞かせください。病院機能について、提案と要望です。1点目は、次の質問とのかかわりも出てくるのですが、病児・病後児保育についてです。小樽市次世代育成支援計画では、平成22年度以降の後期計画の中で、病児・病後児保育の開設をうたっています。子育て世代への就労支援のあり方として、子供が発熱、伝染病罹患の療養の間ぐらいは保護監督にある人が心おきなく看病に当たれるような労働条件の改善を切に望むものですが、現実には、急な子供の発熱などの看病に仕事を休まざるを得ない状況のもと、病児・病後児保育の実施を望む声も根強くあります。また、自治体による事業展開も進んでいます。昭島市の病児・病後児保育事業を視察してきました。ここでは、小児科病院に委託して事業展開をしていました。小樽市の保育施設の状況を考えてみますと、病院での実施が一番現実的ではないかと考えます。せっかく新病院が建設されるのですから、近い将来、病児・病後児保育を展開できる施設機能を設置できるよう、庁内での調整を要望します。病院局としても積極的に受け止めるよう、検討していただきますよう要望します。2点目は、夜間急病センターについてです。小樽市医師会に委託しての夜間急病センターは、他市に比較して開所時間など優位性を持つものです。現在の夜間急病センターを開設している済生会小樽病院は、他地域に新築移転を決めています。夜間急病センターは、今後も済生会小樽病院で継続されるのでしょうか。あるいは、新市立病院で夜間急病センターを開設されるのでしょうか。市内中心部に夜間急病センターがあってほしいとの市民要望もあります。新市立病院の建設とあわせて開設する見通しはあるのでしょうか、お伺いします。次世代育成支援についてお尋ねします。後期計画にうたっています病児・病後児保育については、さきに病院の施設機能の将来展望にかかわって触れましたが、市長におかれては、実現の方向でリーダーシップを発揮していただきますよう要請します。お考えをお聞かせください。子育て支援にかかわっては、これまでも保育所入所、特に待機児童解消の問題で、定数の拡大、施設整備について質問をしてきました。小樽市においては、特にゼロ歳から3歳までの低年齢児で待機児童がどの年次でも生じております。保育所の在り方検討委員会の答申にも従って、市立保育所の配置について方向性を示していきたい旨、答弁をされていました。在り方検討委員会の答申の内容、市立保育所の配置について、その内容についてお伺いします。保育所の定員割れが生じるたびに定数の削減を繰り返してきましたが、小学校など義務教育と違い、保育所の利用は、社会的状況に大きく左右されます。定数を削減すると、数年後には待機児童が生まれることが繰り返されてきました。定数削減には慎重な対応が求められると思います。仕事の行き帰りに幼い子供を連れて歩く労力は大変なものです。自宅や職場の近くに利用できる保育所があってこそ、子育て支援になります。小樽市の市街地が狭まっているわけではありませんから、現存する保育所の定数を実態に合わせていくことはあっても、安易に廃止の選択はすべきではありません。そのことを強く訴えて、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

菊地議員の御質問にお答えいたします。初めに、経済動向と財政問題についての御質問でありますが、まず、雇用対策についてでありますが、平成21年度は、国の雇用創出事業を活用して行った緊急雇用創出推進事業及びふるさと雇用再生特別対策推進事業、さらに小樽市独自雇用対策事業の3事業を実施いたしました。緊急雇用創出推進事業では、港湾施設環境美化事業など13事業で新規雇用者84名、ふるさと雇用再生特別対策推進事業では、地場産品インターネットショップ展開事業など5事業で新規雇用者が14名、小樽市独自雇用対策事業では、観光施設等クリーンアップ事業など7事業で34名の新規雇用がありました。取組の評価についてでありますけれども、ふるさと雇用再生特別対策推進事業では、最長3年間の雇用が14名分創出されるとともに、緊急雇用創出推進事業及び小樽市独自雇用対策事業では、短期間ではありますが、合わせて118名分の雇用が創出されましたことから、雇用情勢が厳しい中、一定の成果があったものと考えております。なお、今年度は、緊急雇用創出推進事業として14事業で128名、ふるさと雇用再生特別対策推進事業として5事業14名、小樽市独自雇用対策事業として6事業70名、それぞれ新規雇用の創出を見込んでいるところであります。次に、小樽市独自雇用対策事業の継続の見通しですけれども、現下の有効求人倍率が上向かない中、雇用情勢も厳しい状況が続くものと見込まれますので、今後もその動向等を十分注視しながら検討してまいりたいと考えております。次に、学校の窓清掃などの事業は、市民サービスとして積極的に予算計上すべきということでありますけれども、本来、学校の窓清掃につきましては定期的に行われることが望ましいものと考えておりますが、厳しい財政状況が続く中で、経常的な予算措置をすることが困難となっておりました。そのような中、昨年度、国の雇用対策として緊急雇用創出推進事業が創設されたことから、この事業を活用し、実施したところであります。なお、総合博物館の列車のさび取りにつきましては、これまでも市の小樽ファンが支えるふるさとまちづくり資金基金等を活用し、ボランティアの協力も得ながら実施してきておりますが、これらの事業につきましては、今後も引き続き、国等の制度や市の基金等も活用し、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。次に、今回の補正予算に計上しております一般会計から病院事業会計への繰出金についてでありますが、病院事業における平成22年度末での不良債務解消は、これまでの国や道との事前協議において起債許可を得るためにクリアすべき一つの条件となっております。今定例会に病院の統合・新築へ向けた基本設計の予算を計上するに当たりましては、新病院建設に向けたトータルとしての議論が本格化することもあり、その不良債務解消に関する市としての方針についてもあわせて示すことが必要であり、また、具体的に予算計上という形で市の方針を示すことは、新病院建設という目標に向けた両病院の職員のモチベーションを高め、経営改善をより一層促すためにも必要と判断し、今回、繰出金の増額について計上したところであります。次に、病院建設に関連して緊縮財政を呼びかけるのかという御指摘ですけれども、一般会計における累積赤字の解消は、財政健全化計画を上回るペースで順調に進んではいるものの、いまだ、累積赤字の全額解消には至っておらず、他会計からの借入れや職員給与費等の削減の状況にかんがみますと、本市の財政は、実質的にはいまだ再建の途上にあるものと認識しております。新病院建設に伴う財政負担が本格化するのはまだ数年後ではありますが、いずれにいたしましても、まずは累積赤字の解消に取り組み、新病院を含め、今後の財政需要に柔軟に対応していくために、引き続き、その目標を念頭に置きながら、財政健全化の取組を緩めることなく、一刻も早く実質的にも健全な財政運営となるよう努めなければならないと考えております。次に、いわゆる公契約条例についてでありますが、まず、千葉県野田市の公契約条例についての感想でありますが、公共工事の発注などにおいて価格競争が激化し、労働者の賃金の低下を招いているとして、その改善に向けて、昨年、野田市の先鞭をつける意味で条例を制定したとのことでありますが、労働者の賃金の問題につきましては、基本的には労働法制の中で整理されるべきものではないのかと考えております。次に、本市の公共事業発注先の労働者の賃金の保障や工事の品質確保についてでありますが、本市の公共工事発注に当たりましては、最低制限価格制度及び低入札価格調査制度を実施し、過度なダンピング入札を防止し、適正な施工の確保を図るともに、契約に際しましては、文書で労働者の賃金については適正な賃金が支払われるよう指導しているところであります。また、品質確保については、設計図書や契約内容に沿って適切に行われているか、工事監督員や検査員を配置し、確認を行っているところであります。次に、本市の公契約条例の制定についての御質問ですが、この件につきましては、過去に全国市長会としても公共工事における建設労働者の適正な労働条件を確保するため、関係法令の整備等を図ることを国に対して要望した経過もありますので、先ほども申し上げましたとおり、最低賃金法等の労働法制の中でより充実が図られるよう、検討、整理されていくことが基本ではないかと考えており、公契約条例の制定につきましては、今のところは考えておりません。次に、風力発電についての御質問でありますけれども、まず、風力発電の問題点ということでありますが、風力発電は、自然エネルギーを利用することから、地球規模での課題である温室効果ガスの削減に効果がある一方、騒音被害やバードストライクなどが一部の地域で問題となっていることも承知をしており、風力発電所の実現に当たっては、自然環境や市民生活、経済活動との調和が図られたものでなくてはならないと認識しております。次に、事業者が平成21年度補助金申請に当たり実施した住民説明会は、昨年3月に石狩湾新港企業団地連絡協議会と札幌新港西自治会を対象に行ったものであると伺っております。次に、事業者へ提出した意見書の補助金交付上での位置づけについてでありますが、事業者が応募したときの公募要領には、必要書類として求められてはおりませんが、今回の風力発電事業に対する地元自治体の考えを確認し、補助金交付の参考とされたものと考えられます。次に、今年度の補助金申請に当たっての同意書でありますけれども、昨年度の補助申請の際に市としての考え方を意見書の形で示していることから、今年度の補助申請に当たり、事業者からは改めて同意書を求める考えはないと伺っております。次に、事業者の札幌市における説明会開催は、本年1月から手稲区役所や町会関係者と調整を行っており、今月下旬に手稲区民に対する説明会を2度開催する予定と聞いております。次に、昨年、事業者に対して提出した意見書についてでありますが、まず、環境関連事案とは何かということでありますが、騒音、低周波音、電波障害、動植物への影響など多岐にわたる事項であり、関係先としては、それぞれに関係する地域の住民や行政機関などと考えております。次に、建設予定地の自然環境についてでありますけれども、当該地域は、自然保護に関する法的な規制区域とはなっておりませんが、レッドリストに掲載されている希少な種が生息することや貴重な自然海岸として研究されていることは承知しております。市としましては、現在、事業者において自主的な環境アセスメントを行っている状況でありますので、その調査を踏まえて、自然環境や市民生活、経済活動と調和を図りながら風力発電事業を進めていただきたいと考えております。次に、病院新築にかかわって何点か御質問がございましたので、私が答弁したもの以外は病院局長からお答えいたします。まず、公共と民間の建設費の差についてでありますけれども、一般的に建設費の差が生じる主な要因としましては、施設設備の仕様と発注形態の違いによるものと考えております。まず、仕様につきましては、主に基本設計の中で検討されますが、階高や窓の大きさ、外壁の材質など施設的なものや、空調設備の仕様など設備的なものをどう選択するかによって差が生じてまいります。また、発注形態により大きな差が生じてまいります。公共工事の一般的な発注方式は、建築主体工事、電気設備工事、機械設備工事などそれぞれの専門業者に分離発注しております。分離発注をすることにより、各専門分野について責任施工がなされることや、下請業者への適正な契約が促されること、また、受注機会の拡大になるなどのメリットがある一方で、それぞれの工事について経費がかかることとなるため、一括発注する場合に比べ割高になると言われています。一方、民間工事は、設計段階から建築、電気、設備工事を一括で大手ゼネコンなどに発注することを予定できることから、材料費や諸経費の削減が図られるため、公共工事よりも低価格になると言われています。次に、地元企業への発注の考え方でありますけれども、地元企業の参画しやすい形態としては、一般的には、工事内容による分離発注、地元業者も含めたJVへの発注などが考えられると思いますが、新病院の建設工事については、今後、基本設計を行っていく中で設計者から発注方法などの提案がなされますので、その提案内容などについて議会へ報告し、十分御審議をいただいた上で判断をしてまいりたいと考えております。次に、国立病院機構が示す単価を用いた理由でありますけれども、国立病院機構が示す病院建築標準仕様は、従来の国立病院の建設が民間の医療機関と比較して、仕様が高水準で工事費も高額な傾向にあったため、独立行政法人化後の国立病院の施設整備を工事の品質や安全性などを確保した上で、経済性を発揮し、工事費を可能な限り低く抑えるために策定されたものであります。今回の基本設計料の算定におきましても、新病院建設工事が公共工事として発注することになることから、同様の趣旨で国立病院機構が示す単価を採用し、試算したものであります。また、今回試算した工事単価は、あくまでも基本設計料を算定するためのもので、実際の工事単価とは別のものでありますので、起債申請への影響はないものと考えております。次に、夜間急病センターについてでありますけれども、これは、市が夜間の第1次救急に対応するため、平成5年に済生会小樽病院の敷地内に移転し、必要な医療を提供している施設であります。このたび済生会小樽病院の新築を含めた基本構想が策定されたということは承知をしておりますが、それ以外の詳細については決定されていないと聞いております。また、新市立病院敷地内に夜間急病センターを設置することは考えておりませんので、仮に済生会小樽病院が移転することになった場合、夜間急病センターの設置場所について、改めて済生会や医師会など関係者と協議していくことになるものと考えております。次に、次世代育成支援についての御質問ですけれども、まず、病児・病後児保育につきましては、病院や診療所、保育所などの実施場所や実施形態等について、今後の課題として検討してまいりたいと考えております。次に、保育所の在り方検討委員会の答申の内容でありますけれども、本市においては、少子化が進行し、将来的に保育需要が減少する中で、第1に、民間保育所の運営実態も勘案し全市的な定員の見直しをする必要があること、その際には、低年齢児の保育需要を考慮すること、第2に、延長保育などの特別保育事業を拡充すること、第3に、子育て支援センターを中心とした子育て支援事業を拡充することなどが求められております。こうした答申を踏まえて、本市の将来人口推計や保育需要を考慮し、定員の見直しや施設整備などについて年次計画を示し、今後、保護者説明会やパブリックコメントなどを行い、御意見をいただきながら計画を策定してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 病院局長 並木昭義(病院局長は2025年3月まで)

菊地議員の市立病院問題についての御質問にお答えいたします。最初に、今回の基本設計を随意契約とする理由についてでありますが、病院の基本設計は、設計者と病院側とが協議を重ねながら進めていく業務であり、また、高度な設計技術を必要する業務であります。このような設計業務では、金額の多寡ではなく、設計者の経験、実績のほか、業務体制や業務の進め方などの提案を評価し、最も適した設計者を選定する方法が適当なことから、随意契約を前提とするプロポーザル方式で設計者を選定することが望ましいと判断し、平成19年3月の基本設計の発注に当たってはこの方式を採用し、新病院の基本設計を発注する上で最も適した設計者として選定したものでありますので、今回の設計業務委託につきましても同様と考えております。また、基本設計の再開に当たり、前回中断までの協議過程や作成した図面等の資料を活用できること、委託料を算定する際に前回の契約時の決定率を採用することで、本市にとって経済的に有利な予定委託料を設定できますことから、前回の受託者との随意契約を予定しているところであります。次に、基本設計の予算額についてでありますが、今回の基本設計業務は、基本設計のほか、地質調査、測量調査、テレビ受信障害予測調査の四つの業務で構成されております。このうち、基本設計費は、北海道の設計積算基準を準用して算定した結果、4,000万円となるほか、地質調査1,400万円、測量調査200万円、テレビ受信障害予測調査を60万円と算定し、この合計額に消費税を含めまして、設計概算額は5,943万円となりますが、今回は、先ほど答弁した理由により随意契約を予定していることから、これに前回の契約時の決定率を考慮して4,300万円の予算を計上しております。今回、設計条件が変更になったことに伴い、基本設計費は若干の手戻りが必要なことのほか、支持地盤が深いことに伴い地質調査が増額となったことや、新たに測量調査を行うことから増額となったものであります。次に、新病院にかかわる財政計画についてでありますが、事務レベルでの検討資料としての作成は当然行っております。現時点では、事業費自体が基本設計発注のため、一定の条件下で試算したものでしかなく、それをもとにした償還計画など財政計画についても、あくまでも現段階での試算ですが、今定例会中に一定程度資料として提出し説明したいと考えております。次に、医療機器の価格についてでありますが、今回の新市立病院計画概要(案)では、新病院で必要とされる医療機器を仮にすべて新設した場合の所要額を積算し、そのうち、移設可能な機器の割合を想定して試算したものであります。医療機器や備品類につきましては膨大な種類があり、また、医療機器については、毎年のように新しい種類が出されたり更新されたり、また価格も変動したりと、開院時までは状況も相当変わってまいりますし、移設できる機器の精査も必要になってまいりますので、今後、基本設計の中で医療コンサルタントの助言なども取り入れながら、詳細な検討を行わなければなりません。いずれにいたしましても、実際の購入に当たっては、保守料などのランニングコストも含めたより経済的な購入に努めてまいります。次に、病院事業の展開についての職員総体の意思決定を集約する体制ということでありますが、各職員が経営状況を知り、積極的に経営改善に向けた提案をし、経営に参画している意識を持つことは、病院経営上、非常に大切なことと考えております。病院事業における意思決定機関としましては、経営戦略会議を設置しておりますが、本年度から各コメディカルのトップも加え、また、職員と直接面談をすることにより、幅広く意見の集約に努めているところであります。このことから、現時点では、職員総体の意思決定を集約する新たな体制ということまでは考えておりませんが、新病院を待たずとも、職員に対する経営情報の提供を鋭意進めるとともに、経営戦略会議に職員が提案しやすい環境づくりに努め、あわせて、有益な提案は可能な限り採用することによって、職員のモチベーションの維持向上を図ってまいりたいと考えております。次に、採算ベースでの職員給与費ということでありますが、職員給与費にかかわる指標としては、医業収益に占める職員給与費の割合、いわゆる職員給与比率があります。ただ、職員給与比率は、職員給与費の額が変わらなくとも、医業収益が減れば比率が上がるという相対的なものとなっており、職員一人一人の給与の状況を反映するものではありませんが、病院事業を行う上では一つの指標とすべきものと考えております。医業収益は、医師確保の状況などにより流動的にならざるを得ないものですし、病院の形態や院外処方を行っているかどうかにより、その比率が変わってきますので、現時点で確定的数値として申し上げることはできませんが、同規模黒字病院の職員給与比率の水準を目安として給与体系や組織体制の見直しなどの取組を進めてまいりたいと考えております。次に、働きがいのある職場環境の構築ということについてでありますが、職員にとっては、みずからの技術が生かされ、また、業務上の改善提案をし、それが採用され、そのことが病院経営にプラスになることにより、職務に対する自信が深まり、モチベーションの向上にも資することになるものと考えております。そして、そのことが患者サービスの向上にもつながっていくことが期待されます。技術を生かすためには、講習会への参加を含めた研さんが必要となりますことから、これまでも院内講演会の開催などについても積極的に取り組んでおりますが、適宜、その機会を設けるように、各職員が提案しやすいよう、風通しのよい職場の形成に努めてまいりたいと考えております。(「議長、7番」と呼ぶ者あり)

再質問 7番 菊地葉子

何点か、再質問をさせていただきます。初めに、公契約条例のことなのですが、労働法制の中で解決が図られるべきだとの市長のお答えでしたけれども、会派視察で野田市を訪れた際、公契約条例については、市長のトップダウンで条例の制定が進められたと聞いています。背景に何があったのかお尋ねしますと、市長がいろいろな方によく会いに行くそうです。そして、低入札が続くと、先々で下請、孫請の賃金確保が難しいという話が出たため、これは何とかしなければということになったのが公契約条例をつくる一つの側面だったと聞いています。山田市長も市内でいろいろな方にお会いになると思いますが、こういった野田市長のような経験はされていらっしゃらないのでしょうか、そのことについてお尋ねしたいと思います。全国建設労働組合総連合の調査によりますと、2010年6月現在の自治体の取組で、意見書を採択しているところが836件に上っています。多くは、国に対して公契約法の制定を求めるものです。先ほど市長は、全国市長会でも国に対して関係法令の整備等を図ることを要望してきたと御答弁されました。野田市長もそういうことをやってきたと言いました。でも、なかなか国が動いてくれない。国にきちんとそういうことをつくらせるということがベストであり、それが最終的なねらいであるため、地方からそういう声を上げていく、そういう動きをつくっていくために、野田市も、賃金に限定して公契約条例を制定したと言いました。いろいろなものをILO条約に基づいてつくろうとすると、現行の法律との絡みが出てきますから、それはなかなか難しいと。それで、野田市が発注する工事については、契約の中で賃金をこうしてくださいという条件をつけたのだと言いました。それで、発注するとき、それから途中、でき上がったとき、それぞれで実際に賃金がどれくらい支払われているかということを野田市が確認できるシステムをつくったということなのです。労働法制の中でというと、最低賃金制度などがありますから、本来、それが十分守られていれば、こういう要求というのは出てこないのではないかという思いもありますものですから、その辺は小樽市としてはどうなっているのでしょうか。また、地方からそういう声を上げていくための一つのアクションとして、他市の状況を見ながらとか、検討してみたいとか、そういうお答えをいただきたいと思いますので、その辺ももう一度お願いいたします。それと、風力発電のことについてなのですが、1月に札幌市民の皆さんが低周波に対する健康被害を心配されて、事業者に説明会の開催を要求していたのですが、半年ぐらいかかっているのです。小樽の銭函海岸の自然を守る会の方々への説明会については、これまで精力的にこの事業者は対応してこられたのです。それが、なぜこんなに時間がかかったのかということについては、健康被害とかそういうものが出てきて、いきなり会社側のトーンが下がったのではないかと思われるのですが、そういうことについて、もしわかっていれば教えていただきたいのです。それともう一つ、銭函海岸の自然を守る会から小樽市に対して、銭函地区における風力発電の事業にかかわっての話合いについてという要請が本年3月にされていたのではないかと思うのですが、この案件にどう答えられたのか、そのことについてお尋ねしておきたいと思います。それから、病院の問題ですけれども、プロポーザル方式でやっていくのがいいという先ほどの説明についてはそうだろうとは思うのですが、それにしても、場所も変わっていますし、それから、建物全体の構造もかなり違ってくると思うのです。そういうときに、それに合ったノウハウを持った設計業者というのもまた優秀なところがあるのではないかと思うのです。同じプロポーザルでいいとは思うのですが、なぜ、改めてそういう入札に切り替えないのかという一定の疑問は残るのですが、平成24年建設時期に合わせて、これまで久米設計と病院の方々とで話合いをしてきたことを生かすために、改めてやると時間がかかるので、建設時期に合わせて、久米設計と随意契約をするということではないのか、お尋ねしておきたいと思います。それから、地元業者への発注の件ですが、現実問題として、これだけの大きな建設費用になった場合には、元請あるいは下請で地元業者の方が入れる余地というのは実際にあるのかどうか。例えば、建設費用に対して資材費などの立替えというか、自己資金が必要となりますね。90億円なら90億円の建設費に対して、自分たちが資金として持ち出さなければならない金額も大きくなると思いますが、地元業者の方に実際に対応できる力があるのでしょうか。分離発注にしても、どの部分をどういう形で地元業者がとれるのかということについては、どこまで実際に入っていけるのかということを、今後、議会にも示しながら考えていきたいということですけれども、現実問題、どの時点で示していただけるのでしょうか。それと、財政計画について、先ほど今定例会中に提出したいというお話でしたが、いつそれが示されるのか、そのことについてお尋ねしたいと思います。

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

初めに、公契約条例の問題ですけれども、野田市長はじめ、首長はみんな多くの会合に出ますのでいろいろな話を聞きますけれども、私は特にそういう話は地元から聞いたことがありません。それから、公契約条例を制定するという問題について、やはり一つは、国が早くILO条約を批准すべきではないかと思います。こういう声は、以前に1回上げていますけれども、それ1回切りで終わっていますので、これからまた国に声を上げていったほうがいいのではないかというふうに私も思います。それから、野田市の実例については、詳しくは承知していませんので、実態はどうなっているのかということも少し調べてみたいというふうには思います。それから、風力発電の関係ですけれども、これは、札幌市民への説明会を行う方向で決まったと聞いています。これがなぜ遅れたかという御質問でございましたけれども、先月、手稲区長にお会いしたときに、いろいろとどういう範囲でやるかとか議論をしているという話はしていましたので、そういうことがあったのだろうと思います。私のほうでも事業者にはきちんと関係者に説明するようにという話はしていますので、たぶんきちんとやると思います。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 総務部長 山﨑範夫(総務部長は2011年3月まで)

風力発電について、私のほうからお答えします。札幌市の説明会が遅れた理由は、今、市長から答弁があったとおりです。特に、一番近い山口団地が1キロぐらいにあるのですけれども、そこの住民の方とは早期にやるということで話が詰まっていたようですけれども、それ以降、もっと大きい単位での連合町会ですとか、手稲区全体でという話にもなったようです。実は今、手稲区民全体を対象とした説明会を実施するという話になっているようです。ですから、そういう意味では、対象範囲を設定するのに多少時間がかかったというふうに伺っております。それからもう一つ、銭函海岸の自然を守る会からの要請の関係ですけれども、実は、これまで私どもの担当と何回もお話をさせていただいておりまして、当初は動植物の問題が中心でしたけれども、ここに来て、今の低周波のお話が出てきております。私どもとしても、知っている範囲での意見交換をしながら今まで進めてきましたけれども、今、事業者が住民への説明会を予定して、一方で環境アセスメントを進めている状況で、それらの結果を踏まえて具体の計画を検討していくということになっておりますので、それらの推移を見てから話をすると。それでなければ、私どもも情報がないものですから、そんな形で今話をさせていただいているという状況です。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 病院局経営管理部長 吉川勝久

菊地議員の再質問にお答えいたします。最初に、基本設計についての随意契約のことですが、今回、従来の設計業者との随意契約を予定している理由としまして、一つには、前回もプロポーザル方式を採用したということは、いわゆる価格のみによって業者を選定するものではないという大前提は変わらないということで、設計者の経験、実績、相手方の業務体制、それから業務の進め方、そして新市立病院が当時も3本の柱をもって病院を建てていくということを話し合った中で、相手方がどういう考え方でこの設計に臨むのか、そういうノウハウの部分を評価したものです。今回についても同様の形での発注になりますので、そのプロポーザル方式で選定された適格性については変わらないものと考えております。もう一点につきましては、価格の面ですけれども、経済的な有利性というところでは、久米設計に引き受けてもらう場合と他の業者に引き受けてもらう場合との差ということですけれども、通常、例えば道路を3分の1つくって、あと3分の2をつくればいいということでなくて、基本設計の場合は、最終的なものは成果品でなければ出てこないのです。前回発注している中で設計者は、両病院のスタッフや市立病院新築準備室と一緒になって、どういうゾーニングにするのか、どういう構成にするのかなど、設計与条件について詰めてきました。その結果、途中の段階での中断という状況であります。当然、議事録とか一定の書面などは既成部分ということで市のほうでもらっておりますけれども、では、新たな業者がその書面をもって本当にスタートが切れるのかとなりますと、実際にその中にノウハウの一部が形になったものはありますけれども、また違う業者になりますと、そのノウハウ自体も全然違ってくるわけですから、やはり、随意契約を予定した中で、依頼度0.4といういわゆる低価格での発注ができる経済的なメリットがあるという中で判断しておりますので、この二つの要件で随意契約を予定しているということでございます。それと、地元発注は、私は、専門ではないので的確にお答えできるかどうかわかりませんけれども、一つには、やはり、どこまで工事を分離して発注するかということになると思います。病院本体はもちろんですけれども、外構工事があったり、駐車場の整備があったり、植栽等もあるのだと思いますけれども、当然、分離すればするほどいろいろな業者の方々ができるのでしょうけれども、一方ではコストとの関連も出てまいりますので、その辺につきましては、基本設計の中で、契約方式等の提案もございますので、それを踏まえて、議会にもその内容を提示して審議いただいて決定していきたい、そういうふうに考えております。それと、3点目として、財政計画をいつ出すのかということですけれども、予算特別委員会の中で提出し説明していきたいと存じます。(「議長、7番」と呼ぶ者あり)

再質問 7番 菊地葉子

1点だけ。先ほど、質問の中で民間の病院が新市立病院の建設費の7割程度で建設予定だということに触れましたが、民間の病院ですと、できるだけコストを低くしながら一括発注でやっていくということは十分考えられることです。それと小樽市の新市立病院の建設工事をできるだけ地元の方々にも発注しながらやっていく場合、一括発注した場合にかかる経費と、それから地元に発注しながらやっていく場合の経費とを、比較できる資料をどこまで出せるのでしょうか。非常にわからない部分もあるのですが、できるだけ、市民や、私たちにも比較可能な、そして納得できるような資料を、ぜひ包み隠さず提供していただきたいものですが、その辺についてはいかがなのでしょうか。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

言っていることはわからないわけではないのですけれども、実際にそういうことができるかどうか。これをつくりますよ、では、あなたのところは幾らでやりますか、民間は幾らでやりますかというのは、これから基本設計をやっていく中で設計者に聞いてみる手はありますけれども、現状ではなかなか難しいのではないかと思います。やはり、民間の発注というのは、公の発注とは全然違いますので、その辺がちょっと不明な部分が多過ぎて、どういう発注方法をしているのかというのは私たちはわかりませんから、同じ設計のものをどこかでつくっていれば一番はっきりするのでしょうけれども、そういった事例は多分ないと思いますから、いずれにしても、どういうことがあるのか、それは少し勉強させてもらいます。

出典:小樽市議会 平成22年第2回定例会 2010年6月7日 議事録 PDF(19ページ) 間違いを知らせる