白老町議会 令和5年定例会12月会議 2023年12月14日
一次産業全般
2023年12月14日、白老町議会の一般質問で、前田弘幹議員が「一次産業全般」について質問し、町長 大塩英男、農林水産課長 菊池拓二が答弁しました。
- 質問者
- 前田弘幹 議員
- 答弁者
- 町長 大塩英男、農林水産課長 菊池拓二
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 前田弘幹
おはようございます。6番、会派ひかり、前田弘幹でございます。今回の選挙で初めて議員になれましたので、どうぞよろしくお願いいたします。では、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。1、一次産業全般について。(1)、本町における一次産業の現状について。①、後継者問題をどのように捉えているか伺います。②、燃料や飼料高騰による影響について伺います。③、生産向上のための共同利用施設における公的な整備の考えについて伺います。
答弁 町長 大塩英男
「一次産業全般」についてのご質問であります。1項目めの「本町における一次産業の現状」についてであります。1点目の「後継者問題をどのように捉えているか」についてでありますが、家族経営における事業継承の問題であると認識しておりますが、直近5か年における事業継承の件数については、農業で3件、水産業で10件となっております。本町の基幹産業である一次産業の後継者不足は、経営規模の縮小や廃業を招き、地域活力の低下につながることからも重要な課題として捉えております。2点目の「燃料や飼料高騰による影響」についてでありますが、昨今のウクライナ情勢や円安の影響等から、燃料や飼料等といった生産資材の価格高騰が続いており、一次産業の経営を圧迫している状況にあります。また、飼料代が経営コストに占める割合が高い畜産業においては、配合飼料価格安定制度により補填金が支給されておりますが、水産業においては、同様の制度はなく、軽油引取税の免除制度しかないことから、漁業者にとっては、より一層厳しい局面を迎えていると捉えております。3点目の「生産向上のための共同利用施設における公的な整備」についてでありますが、今後、後継者不足の進行や物価高騰の影響によって、より厳しい経営状況が想定される中、持続可能な一次産業を確立するためには、施設や機械等を共同利用し、地域全体で生産効率の高い経営体制を目指すことが重要であると捉えております。また、畜産業においては、東胆振1市4町の畜産農家で構成される、とまこまい広域畜産クラスター協議会が中心となり、国のクラスター事業の活用によって、農業機械の共同利用等が進んでいることから、施設整備についても同事業の活用を図ってまいります。
質問 6番 前田弘幹
6番、前田です。町長は、このまちの基幹産業は畜産、水産等の1次産業だと常々言われております。ほかの業種もそうですが、1次産業でも例外なく労働力不足、産業従事者の高齢化を踏まえ、早急な対応策、さらには後継者問題も深刻だと感じます。今日やってあしたできるものは当然なく、日々の積み重ねがこのまちの未来をつくると言っても過言ではありません。また、新規でスタートするのが難しいのも1次産業だと思います。そこで、質問です。後継者問題や事業承継等をどのように考えているかお聞かせ願います。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
ただいまの事業継承の捉えということについてです。まず、事業継承におきましては、経営権だけではなくて有形資産と無形資産、これらを引き継いでいくというところでございまして、有形資産となると設備、機械、農地だとか、そういうものは引き継げるでしょうけれども、無形資産、人脈だとか技術、ノウハウ、これらはなかなかすぐ引き継ぐことはできないと捉えております。幾ら家族経営といってもその辺は引き継ぐ方が技術を蓄えて経営権を移譲するということが必要だと思っておりますので、やはりこの辺が一番の障壁になるのかなと思っております。また、家族と親族だけでなく後継者がいればいいですけれども、いない場合は第三者継承というものも考えていかないと駄目なのかなと思っております。第三者継承になると、第三者は他人でございますから、有形資産に設備、農地、これらに評価をつけて対価としてお金をいただくというようなことも発生していきますので、事業継承よりさらに障壁が高くなるのかなと思っております。いずれにせよ、事業継承するためにはお金、技術、これらは当然重要なものになって、皆さん新規でやるときには全てない状態から始まりますから、前田議員おっしゃるとおり、畜産については何もなしから始めると億単位のお金が必要になりますので、現在白老町を見ますと昭和29年に畜産が始まり、今は3代目から4代目の方々が畜産業を営んでおりますので、その中には次の4代目、5代目というお子さんもいるけれども、中にはこの営業で経営が終わってしまうような農家も見受けられますので、そういうところをうまく新規就農を目指す方とマッチングさせて畜産業を引き続き持続可能なものにしていく必要はあるのかなと捉えております。
質問 6番 前田弘幹
6番、前田です。親から子へではなく、他人による事業承継、または廃業した場所を買い取っての新規参入もしかり、このまちの1次産業を維持、存続させる上では必要だと考えます。今課長がおっしゃられたように、借入れの問題や土地、機材、これらの支払いが残っているという場合もあって、なかなかスムーズな移行ができないケースもあるように感じます。そんなときに銀行や農協、漁協等の金融機関を頼ることが一般的かとは思いますが、何分1次産業は担保物件がなかなか弱くて、銀行との話合いでも早々には結論が出ない、そのような産業だと思います。また、昨今の法規制の改正等によって、例えばトラクターの運転免許、これらも今まで普通免許で乗れたものが大型特殊が要るとか牽引が要るとかという部分、これらも補助が全くないという状況だと聞いております。後継者、事業承継者、新規就農者を含め、町として何かしら補填制度、補助制度、融資制度があるかを伺います。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
ただいまの支援制度でございます。新規就農を行うためには、まずは国の支援制度がありまして、先ほど言ったようにまず技術的な部分を研修するということで就農準備資金として2年間150万円、国のほうから支援をいただける制度があります。これを有効に活用しまして、まず研修して技術を蓄えてくると。その次に、経営開始直後の新規就農者に対しましては経営開始資金、これは年間150万円で3年間支援を受けられます。これを受けながら、助走期間を経て就農を安定化させていくというようなところかなと思っておりまして、さらには機械だとか設備の導入にお金がかかりますので、それらに対しては経営発展支援事業といった新規就農者にはたしか3,700万円の限度額において融資される制度もあります。これらをうまく使いながら助走していくというようなことかなと思っております。また、近隣の市町村をいろいろ調べました。新規就農者に対する支援となりますと、まず国の制度を使いつつ、まちによっては地域おこし協力隊制度で人をお呼びするだとか、あとは移住、定住と絡めるだとか、あとは新規就農者の家を措置して住宅を提供するだとか、胆振管内でもそのような新規就農者に対しての制度があります。本町としましては、新規就農者に対する支援というのは現在ない状況でございます。国の制度を活用しながらということで進めておりますけれども、近隣を見ますといろいろな知恵を出し合って町独自の支援制度はやっているのが見受けられますので、今後白老町で何ができるか、その辺は検討していく余地は必要なのかなと捉えております。
質問 6番 前田弘幹
6番、前田です。ぜひまだまだ将来性あるこのまちの1次産業の未来に向けて、関係各所と連携の上、今言った制度はなかなかハードルが高いと私は考えています。そこに行き着くまで多分数か月、数年かかってもらえるかどうかというような補助制度だと私は思っています。ぜひ関係各所と検討しながら町独自の制度を考えていただければと思います。それでは、次の質問に移ります。燃料や飼料高騰による影響について伺います。これまでも軽油等の燃料に関しては、先ほど町長のほうからも言われましたが、国からの助成が入っているとは聞いておりますが、こちらも町独自の助成はあるかをお聞きします。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
燃料と飼料の価格高騰の対策ということでございまして、今議員おっしゃられたとおり、重油、軽油価格が値上がりしていまして、今年度比較しますと令和5年の7月から9月のA重油でリットル109.6円、令和3年度の同月、リットル77.3円と比較しまして32.3円の上昇になっております。餌代につきましては、令和5年9月時点の配合飼料でトン9万7,763円、同年2月時点でトン10万222円と比較し、減少傾向にはありますけれども、価格は高値で推移して止まっているということでございます。水産業におきましても、主要漁船である4.9トンの漁船で比較しますと、4.9トンの船の平均燃油使用料が1万5,000リットルでございます。各単価を乗じると、令和5年度単価では164万4,000円、令和3年度単価では115万9,500円、4.9トンの漁船で見ますと48万4,500円の経済的な負担が生じてございます。この燃油価格につきましては、過去に国の交付金を活用し、支援してきておりますけれども、現在これらに対する支援はありません。これは、来年度に向けてどのように農業、水産業、1次産業に対して支援していけるかということは検討していく必要があるのかなと思っておりますので、現状を捉えながら、どのような支援策を講じていくか今現在検討しているようなところでございます。
質問 6番 前田弘幹
6番、前田です。このままではどの産業も八方塞がりではないでしょうか。燃料でいえば、農業ならトラクターや子牛に飲ませるミルクの過熱、また漁業なら船、林業ならチェーンソー等々、日々使用する機材だけでも相当な負担額になると考えます。また、特に大規模農場では一日の餌代もばかにならない金額だと聞いておりますし、牛1頭、たった1頭売るだけで20万円ぐらい赤字になるという話も聞いております。牛だと売れるまで、肉にするまで生きているだけで餌を食べます。漁師も近年の漁の不漁が多く、燃料代が高ければおのずと漁に出ないということも考えられます。物を作る、取るまでに相当な経費がかかるのが1次産業であります。この1次産業を支えるためにも早急な対応を協議いただきたいと思いますが、何か考える余地があるか、町長にお聞きします。
答弁 町長 大塩英男
1次産業に関するご質問でございます。町としてもこれまでコロナ禍、そして物価高というようなことで農業者、漁業者の方々がそういった部分で大変苦労されているということはもちろん重々承知しているところでございます。これまでは国の交付金を活用して1次産業事業者の方々に経済的な支援事業もさせていただきました。今現状としましては、昨日の物価高騰のお話で皆さん苦しんでいらっしゃることを踏まえて全町民の皆さんに商品券を配付させていただいているですとか、そういうような事業もさせていただいておりますので、町として何ができるか、すべきことは何か、できることは何かしっかりと捉えた中で今後も支援策については検討を深めてまいりたいと考えております。
質問 6番 前田弘幹
6番、前田です。1次産業の質問では最後になりますが、生産向上のための共同利用施設における公的な整備の考えについて伺います。現在白老牛改良センターがありますが、そのほかの施設を含めて利用実態を伺います。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
本町における共同利用施設の現状でございます。議員のおっしゃられるように、平成12年に整備した白老牛改良センター、ここは96頭タイプで現在も肥育を行っております。また、畜産でいきますと堆肥舎が共同利用施設として使われてございます。水産業においては、荷さばき所とか、あと活魚水槽、あと製氷機、これらが共同利用施設として現在使われてございます。これらを踏まえてほかのまちとかを見ますと、施設の共同利用となると例えば畜産では担い手不足というところでキャトルセンターを設置し、3か月ぐらいの離乳した後の牛をそのキャトルセンターに集めて10か月まで育成していくという施設を設置しているまちが、高齢化に伴ってそういう施設を道内でも今現在2か所ぐらい設置してきておりますので、現状白老町も畜産でいいますと肥育の共同施設はありますけれども、こういう繁殖を主体とした共同施設は今ありませんので、高齢化だとかを見据えていったときにはこういう施設も有効なのかなとは考えております。いずれにせよ、私も見たことがないですから、どのように使われているのか、時間があれば見てみたいなと思っております。この辺は、共同施設といっても整備するにはいろいろとお金がまたかかりますから、これも先ほど言ったようなクラスター事業など、国の事業を活用しながら施設整備ができないか検討していく余地はあるのかなと考えております。
質問 6番 前田弘幹
6番、前田です。改良センターでは肉にするための肥育牛を管理していますが、ほかのまちでは課長がおっしゃったように子牛や母牛などを預かるキャトルセンターというものがあります。白老町の若手農家たちも視察などに行っており、関心がある事業の一つと聞いております。個人農家は人手不足、高齢化もあり、生産、育成、肥育と一貫生産が理想とはいえ、大変なことと思います。キャトルセンター事業は本当に有効な施設と考えますが、町として建てられるのかというか、今後検討を考えているのか。また、漁港があるのに朝取れ市場というか、売るところが全然ないよねということをよく観光客の方から聞かれます。名前が出ていないだけだとは思いますけれども、白老町のスーパーでも白老産何とか、朝取れ何とかという表記がなかなか見えない。そのようなことをよく聞かれます。漁港付近での朝市や例えば第3商港区の漁業共用のための設備などについてどう考えているかお聞かせ願います。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
まず、キャトルセンターの部分につきましては、農協の青年部等も視察しているとは聞いております。この辺につきましては、農協といろいろと協議しながら、必要性だとか有効性だとかを考えていかないと駄目なのかなと思っておりますが、いかんせん広域農協でございますので、幅広く白老町からむかわ町まで農家がいる中でいくと農協も白老町だけということにはなかなかならないものですから、その辺は広域農協といろいろと協議しながら、補助事業を使いながら有効な施設を整備できるか、その辺も他の市町の事例を見ながら判断していく、勉強していく必要があるのかなと思っております。朝市の売店でございますけれども、確かに白老町も登別市とJAと町と共同で年間数回朝市を行っております。そのお客さんからも、この朝市以外なかなか取れたての魚を売っていただけるような、買えるような場所はないですねというようなお声はいただいておりまして、現在町内にも漁師が自分でお店を展開して取れたての魚を提供するというようなお店も見受けられますので、こういうお店が増えていけば、取れないものがないという特徴的な白老の海でいきますと白老町で多く魚が手軽に買えるようなところは必要なのかなと思っております。この辺は、農協とも朝市実行委員会の中でまた新たな手法で魚とかを提供できないかということは今年度に入ってもいろいろと話をしておりますので、場の提供というものは漁組とも連携しながら考えていきたいなとは思っております。
質問 6番 前田弘幹
6番、前田です。何度も言いますが、1次産業はこのまちの未来だと思っております。産業としてももちろん、観光資源としても大切な分野です。最初にも言ったのですが、1次産業は一朝一夕には成り立たない産業ですから、白老町だけでなく関係各所と密な協議をしていただいて、これからも存続できるよう支援を期待しております。