小樽市議会 平成18年第2回定例会 2006年6月13日
新しい総合計画策定について
2006年6月13日、小樽市議会の一般質問で、佐々木茂議員が「新しい総合計画策定について」質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。
- 質問者
- 佐々木茂 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、教育長 菊譲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 佐々木茂
平成18年第2回定例会に当たり、自由民主党を代表して質問をさせていただきます。最初に、総合計画についてであります。初めは、新しい総合計画策定についてお伺いします。総合計画は、市町村の最上位に位置づけられるマスタープランであります。地方自治法はその第2条第4項で、市町村はその事務を処理するに当たっては、議会の議決を経て、その地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定め、これに則して行うようにしなければならないと規定しており、ほとんどの自治体が総合計画を策定し、計画行政を進めております。一方、企業経営にあっても、多くの企業が経営のよりどころとして、経営計画を策定しておりますが、その内容は、時代とともに変わってきております。高度成長期には、主に数値主体の経営計画であったのに対し、安定成長期に入ってからは、経営戦略の推進に重点を置く計画が増えていると言われております。これまでの経営計画は、基本的には個別企業の質的充実、量的拡大の立場から、策定、活用されてきましたが、最近は企業ビジョンや経営構想主導の経営への関心が強まってきており、企業の社会性と経営効率の調和を重視し、環境変化にどう対応するかという受け身的発想から、これからの環境変化を先取りし、それに積極的に取り組む経営、すなわちビジョン主導の経営への転換のための経営計画が必要になったことが、その背景にあると言われております。ここ数年、地方自治体はこれまでにない大きな環境変化にさらされており、総合計画のあり方が見直される必要にあるのではないでしょうか。特に、地方分権と構造改革の流れは、日本全体の将来を考えるとき、必要不可欠なことは理解できますが、その過程において、本市のような財政力のぜい弱な自治体にとって、非常に強い逆風となっていることも事実であります。現行の小樽市総合計画、市民と歩む21世紀プランは、策定から8年が経過し、新たな総合計画を策定するとのことですが、その策定に当たっても、「本市を取り巻く環境変化にどう対応するか」から、「今後の環境変化を見据えた上で、どのようなまちを目指すのか」という積極的な姿勢で計画を策定することが重要ではないでしょうか。そこで、新しい総合計画策定に当たっての市長の基本的な考え方を何点かお尋ねいたします。1番目、人口設定について。まず、環境変化の想定という観点で、計画の基本となる人口についてであります。日本は本格的な少子高齢化、人口減少時代を迎えており、新しい総合計画では、今後本市の人口が減少するという事実を冷静に受け止めるべきと考えますが、新しい総合計画では、将来人口をどう位置づけるお考えなのか、お伺いいたします。2番目、目的・目標設定について。次に、総合計画の課題についてであります。一般論として、総合計画の課題の一つに、明確な目的・目標が定まっていないとの指摘があります。目的・目標の設定は、総合計画や経営計画のみならず、いわゆる計画というものには不可欠であるはずなのですが、総合計画については、なぜそういう指摘がなされるのか、この点についての市長の御所見と新しい総合計画では、この課題にどのように対応しようとお考えなのか、お聞かせください。3番目、長期財政計画について。もう一つの一般的な課題として、総合計画が総花的で、財政的裏づけが不明確との指摘があります。平成18年第1回定例会で、私は長期財政計画の策定を提案申し上げ、市長からは「長期の財政計画は立てにくい側面もあるが、新しい総合計画の策定や施策の選択過程においての有効性はある」とのお答えをいただきました。新しい総合計画の財政的裏づけのためにも、長期財政計画を策定し掲載すべきと考えますが、市長の御見解をお伺いいたします。4番目、策定の意義について。次に、新しい総合計画策定の意義についてお伺いいたします。いわゆる計画は、計画に基づいて実行することが大切ですが、経営計画や自治体の総合計画では、その策定自体に意義があると言われております。この観点から、新しい総合計画策定の意義について、市長の御所見をお伺いいたします。5番目、策定スケジュールについて。この項の最後に、計画策定のスケジュールについてお伺いいたします。来年の4月には、市長も我々市議会議員も改選期を迎えます。これからの本市の将来像を示す総合計画の策定は、この改選期を挟んで行われることとなりますが、改選前の体制で審議を進めるべきなのか、審議は新体制で行うべきではないのか、意見の分かれるところではないでしょうか。市長は策定スケジュールについて、どのようにお考えなのか、お聞かせください。次に、財政問題についてお伺いをいたします。三位一体の改革は、平成18年度でその1期が終わりました。その評価はさまざまでありますが、総じて地方には厳しいものであったところです。最近は、平成19年度以降の地方財政改革をめぐって、今年の骨太の方針に関して、いろいろな報道がなされていますが、市民にとっては決してわかりやすいとは言えません。総務省、財務省、地方などがそれぞれの審議会や委員会などで議論を行い、それぞれの立場で意見が出されています。また、骨太の方針についての議論を行っている総理大臣の諮問機関である経済財政諮問会議においては、民間選出委員の交付税抑制の意見が大きく報道されています。地方分権は、そもそも国民、市民が主役で進められるべきであり、当事者の自治体は市民に論点をわかりやすく説明する必要があるのではないでしょうか。そこで、最近の地方財政問題を取り巻く状況について、それぞれの立場でどのような動きがあるか、地方交付税に関してで結構ですから、かいつまんで御説明ください。地方の立場から国民への意思表示も大切です。財務省などの国の立場からの情報発信に比べ、地方の情報発信は力強さに欠けているのではないでしょうか。全国市長会など、地方団体の取組をお示しください。さて、本市財政は、先日の臨時会で14億5,000万円の繰上充用を行い、2年連続で赤字決算となりました。市民の理解と協力を得ながら、財政再建の取組を進めていくためには、財政状況の開示が必要です。本市でも広報誌やホームページで財政状況を市民の皆さんにお知らせをしていますが、非常に大切なことだと思います。総務省のホームページでも、今年から自治体の財政構造の改善に反映するため、財政力指数や経常収支比率、起債制限比率、ラスパイレス指数などの指標について、類似団体との比較分析を行った財政比較分析表が公表されております。財政状況の開示ということで、私は以前バランスシートの導入について、予算特別委員会で質問をさせていただいたことがありますが、現在有識者らで構成する総務省の新地方公会計制度研究会は、地方自治体が債務の増大を抑えて、適切な財政運営を行っていくための新公会計整備に関する報告書をまとめ、地方財政でも資産、債務のストック管理をより重視し、従来の現金主義から民間企業と同様に発生主義の導入などを柱として、地方の公会計整備の検討が進められていると聞いております。その概要を御説明ください。あわせて本市のバランスシートに対する取組と考え方などもお聞かせをください。財政問題で何点かお尋ねいたしましたが、地方財政改革について、私は市民に多くの情報を積極的に開示し、市民の皆さんに理解を深めていただき、賛同を得て、地方の現状を国に対し強く求める姿勢が大切であることを申し上げて、この項を終わります。次に、北海道新幹線についてであります。国土交通網の基幹をなす大動脈である新幹線の建設がいよいよ昨年から本道においても開始されました。「道民の熱意で夢実現、北の大地に新幹線」を合い言葉にこれまで市長も北海道新幹線建設促進後志・小樽期成会の会長として、札幌延伸を陳情し、今年の5月に北海道新幹線建設促進期成会(会長高橋知事)が、北海道新幹線札幌延伸実現推進本部(経済4団体の長、札幌市長、札幌市議会議長、地方3期成会会長)を新設するなど、活動を活発化させている。ただ、実現には、10年から20年はかかると予想されている。しかしながら、計画ルートで新駅の設置が予定されている本市にとって、経済・社会両面において多大な開業効果が期待されるものと考えられます。ちなみに、新青森~新函館間、最終需要額163億円、誘発生産額198億円、合わせて年間361億円の効果を見込んでおります。北海道新幹線により札幌~東京間4時間23分、将来3時間57分で結ばれ、現行の9時間46分に比べ、5時間23分短縮となります。そこで、北海道新幹線についての現状や効果などで何点か質問をさせていただきます。1、北海道新幹線新青森~新函館間について、昨年5月に着工されましたが、現在の工事の進ちょく状況についてお教えください。2、新函館~札幌間の着工の見通しはどのようになっておりますでしょうか。3、新幹線建設促進後志・小樽期成会などでは、どのような要請活動を展開しているのでしょうか。4、新幹線を生かしたまちづくりについて、本市役所内の取組はどのようになっているでしょうか。5、新幹線開業に伴う本市への効果はどのようなものが考えられるでしょうか。以上の5項目についてであります。次は、まちづくり三法の改正であります。中心市街地の空洞化に歯止めをかけることを目的とした改正まちづくり三法が成立しました。大型店の郊外出店を規制する改正都市計画法に関心が集まるが、中心市街地活性化法の改正内容も自治体関係者に衝撃を与えている。そこで、中心市街地の活性化について何点か質問をさせていただきます。中心市街地の活性化は国においては、平成10年に制定された中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的促進に関する法律(中心市街地活性化法)や改正都市計画法、さらに大規模小売店舗立地法のいわゆるまちづくり三法により、市町村が作成する中心市街地活性化に関する基本計画に基づき、商業等の活性化のための事業と中心市街地における市街地の整備改善に関する事業等を一体的に推進してきました。本市においても、平成11年に策定した街なか活性化計画では、中心市街地活性化の基本方針としてにぎわいある交流空間の創出、活力ある経済活動の促進、魅力ある都市機能の充実を掲げ、市街地の整備・改善に関する事業を22事業、商業の活性化に関する事業を19事業、その他19事業を定めました。具体的な事業名では、中央通の土地区画整理事業、本通線や浅草線などの歩道の高質化、さらに商店街の環境整備事業等多くの事業が既に完了しているか、現在継続中であるものと承知をしております。さて、平成10年のまちづくり三法の制定以来8年が経過し、この間全国の多くの都市では中心市街地の活性化に取り組み、地域における社会的・経済的及び文化的活動の拠点として住みやすくかつにぎわいのあるまちを創造する取組がなされてきました。しかし、全国的に見て高齢化の進展や人口減少など都市を取り巻く環境は、以前にも増して厳しくなっており、中心市街地の活性化が進展しているところがある一方、厳しい状況に変化がないところもあるように聞いております。このような状況の中で経済財政諮問会議への平成17年の報告書では、まちづくりについて、集住・集積の利益を活用することが重要であり、既存ストックの有効活用の必要性が強調されました。また、今年の2月に出されました社会資本整備審議会の答申では、多くの人にとって暮らしやすい都市づくりを行う観点から、広域サービスを担う商業等の諸機能の立地を集約する必要性が打ち出されました。このようなことから、今般国においては、中心市街地の活性化をより実効性のあるものとするため、中心市街地活性化法と都市計画法の改正案が提出され、今国会で可決されたところであります。改正案は人口減少時代の社会に対応し、都市機能の集中によるまちの再生とにぎわいの回復を図ることを目指しているものと存じます。そこでお伺いしますが、中心市街地活性化法と都市計画法の改正の要点についてお示しください。また、この法改正による新たな中心市街地の活性化計画も、小樽市として検討すべきと思いますが、お考えをお示しください。次に、大規模集客施設の立地に関するガイドラインについてお尋ねいたします。北海道では、本道の中心市街地は長引く消費の低迷や経営者の高齢化、後継者不足、大規模集客施設の郊外立地や大型の空き店舗の発生などにより、その衰退に歯止めがかかっていない状況にあることから、まちづくり三法の改正要旨を踏まえながら、都市機能の郊外への拡大抑制と市街地への集約といったまちづくりを目指し、大規模集約施設の立地に関し、機動的かつ迅速な対応を図るためガイドラインを策定中で、先般素案が取りまとめられました。まだ、素案の段階であり、今後変更になる部分もあるかと思いますが、今後このガイドラインに沿った大規模集客施設の適正な立地を図る必要があると思いますので、素案の具体的な内容についてお聞かせください。次は、学校評価ガイドラインについてであります。学校評価はそれぞれの学校がみずからの教育活動、その他の学校運営について、自立的、継続的に改善を行っていくため必要なものである。また、学校が保護者や地域住民に対して説明責任を果たし、保護者、地域住民などが情報や課題を教職員と共有しながら、学校運営に参画し、その改善を進めていく上で重要である。このような考えの下、平成14年4月に施行された小学校設置基準等において、各学校は自己評価の実施とその結果の公表に努めることとされた。また、保護者等に対する情報提供について、積極的に行うこととされたところである。その後、文部科学省は学校評価の充実のため、平成14年度から平成16年度まで学校の評価システムの確立に関する調査研究を全都道府県、政令都市に委嘱して実施した。その中で、各地方公共団体では、特色ある学校評価の指針、ガイドライン、手引書などが策定されるなど、学校評価制度の導入が進められてきた。その一方で、学校によって実施の内容が不十分である。あるいは、評価結果の公表が進んでいないといった課題も見られるところである。また、平成17年6月に閣議決定された経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005では、義務教育について、学校の外部評価の実施と結果の公表のためのガイドラインを平成17年度中に策定することとされた。また、中央教育審議会の答申、「新しい時代の義務教育を創造する」においても、今後さらに学校評価を充実していくためには、学校、地方自治体の参考に資するよう大綱的な学校評価ガイドラインを策定することが必要との指摘がなされた。本ガイドラインは、以上の経緯を踏まえて、主に市区町村立の義務教育諸学校、小学校、中学校、中等教育学校前期課程を含む盲・ろう・養護学校の小中学部を対象に作成したものである。その他の学校、国立学校や私立学校、都道府県立学校については、設置者に関する部分や地域住民の関係などについて当てはまらない記述もあるので、適宜取捨選択又は読み替えて活用していただきたい。本ガイドラインは既に各都道府県、政令都市が策定している学校評価の指針、ガイドライン、手引書などを参照し、多くの地域で共通する考え方や先進的な考え方で他の地域でも実践し得るものを集約したものである。本ガイドラインは、学校運営の自立的・継続的な改善・充実と地域住民保護者の学校運営への参画を促進するとともに、学校の設置者などが学校に対する支援や条件整備などの改善を行うことにより、全国的に一定水準の教育の質を保証し、その向上を図る観点から目安になると考えられる事項を記述している。本ガイドラインは、学校評価が必ずこれに沿って実施されなければならないことを示す性質のものではない。各学校や設置者は、それぞれの状況等に応じて進めてきた学校評価の取組の中に、本ガイドラインに示された内容を適宜取り組むことなどにより、学校評価の質的な改善を図っていただきたい。また、現在の学校評価の取り組み状況に応じ、ガイドラインに示された内容を段階的に導入するなど、無理のない方法で取り組んでいただきたい。文部科学省では、各学校が行う学校評価の状況などを踏まえ、本ガイドラインがよりよいものとなるよう継続的に見直すこととしたなどの公表された内容について、まずは、教育の成果の検証のための主要な手段となる、1、学校評価の目的、あわせて教員評価との関係、2、学校評価の方法、3、評価の項目、指標の例、以上の要点につきお教えください。質問の最後でございますが、児童・生徒の安全対策についてであります。平成13年6月の大阪教育大学附属池田小学校の乱入殺傷事件の発生以来5年を経過しておりますが、児童・生徒が凶悪犯罪に巻き込まれるという事件や事故を受け、これまでさまざまな安全対策が講じられているものと思います。最近の報道の中で、安全管理、防犯監視カメラ運用と安全教育、安全学習、体育授業、運動部活動に関して、学校現場でマニュアルなどを作成する際に押さえるべき観点を例示し、子供が被害に遭う事件が多発している状況と関連して、監視閉鎖型の安全対策は一時的にはやむを得ないとしながらも、不信感を助長し教育にとってはむしろマイナスで限定的にするべきものとの考えを示した。その点を踏まえ、中間報告は学校が置かれている状況を、1、平常的、特に問題がない、2、警戒(注意)時、子供、学校に危害を及ぼす事件、事案(誘拐未遂など)があり未解決の場合、3、緊急時、子供、学校に危害を及ぼす事件が発生し、解決後も模倣事件のおそれがあるなどの3段階に分け、各段階に応じた対策が必要とした安全管理指針が提案されました。そこでお伺いをいたします。児童・生徒が被害者となっている事件、事故を受け、インターホンやオートロック錠設置などの対策を講じていると思います。先月18日は、刃物を持った男がはいかいしているという事件が発生しておりますが、このような事件から児童・生徒を守るため、どのような対策をとっておられるのか。また、今後、事件、事故に遭わないようにどのような指導、対策を考えておられるのか、教育長の御見解をお聞かせください。以上、再質問はいたしませんので、明快な御答弁をお願いし、代表質問を終わらせていただきます。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
佐々木茂議員の御質問にお答えいたします。最初に、総合計画について何点かお尋ねがございました。まず、新しい総合計画の人口設定についてでありますけれども、本市の過去の総合計画では人口増を想定してまいりましたが、現行の21世紀プランでは、人口減少を見込みながらも、現状維持を基本に最大限の増加に努めるとの表現をしております。人口は市政運営において最も基本となるものであり、既存の個別計画においてもそれぞれ人口を推計し、計画づくりを行っておりますが、新しい総合計画になってもその取扱いは最も重要であると認識しております。将来人口には、さまざまな推計方法がありますので、それらを十分研究し、現実的な設定をする必要があると考えております。次に、総合計画の課題として、目的、目標が明確でないとの指摘についてでありますけれども、自治体の総合計画は昭和44年に地方自治法に規定されて以来、高度経済成長期に入り、本格的に導入されるようになったと聞いております。一般的にこれまでの総合計画では、右肩上がりの社会にあって、予算や事業の拡大路線を続けるためのよりどころとして、より多くの事業を総合計画に位置づけ、事業を実施することに重点が置かれていたのではないかと感じております。そのため、多くの総合計画において、施策の目的や目標については、事業の拡大や努力の方向性を文章で記述するにとどまり、成果指標や評価基準が数値化されていないことから、目的や目標の位置づけが弱いとの指摘があるものと考えております。今後は、低成長時代に入り、施策の選択と集中という命題を解決するために、政策、施策、事業の成果や評価が重要となってきており、それらの指標を数値で示す計画が求められるようになってきております。新しい総合計画では、何を行うかよりも、どのようなまちづくりを目指すのかを重視し、政策評価の指標を計画の柱とすることなども含めて、目的・目標がよりわかりやすくなるような計画を目指したいと考えております。次に、長期財政計画でありますけれども、新しい総合計画では、限られた行政資源でどのようにまちづくりをしていくかを示すわけですから、施策の選択や優先順位を検討するためにも、財政状況をとらえることは大変重要なことであります。国の地方財政政策に大きく影響を受ける本市の財政状況を長期に見通すことは大変難しい面もありますが、新しい総合計画の期間に合わせた財政計画の位置づけは検討すべき課題であるととらえております。次に、総合計画を策定することの意義でありますけれども、総合計画は将来の小樽市のビジョンと方向性を示し、市政運営の羅針盤としての役割を持つものであり、長期志向で計画的に市政運営を行うためのツールとしての役割を持つものであります。一方、その見直しや策定過程において、市の職員はもとより広く市民の皆さんや各界各層の御意見をいただきながらつくり上げることで、情報の共有やまちづくりに対する意識の醸成が図られる効果もあると考えております。私は市長就任以来、市民の皆さんの声を大切にした開かれた市政運営の推進に努めてまいりましたが、約10年ぶりで行う新しい総合計画の策定を通じて、市民の皆さんと知恵を出し合い、新しい時代における小樽を考えることで、より一層市民一人一人が自分の住んでいるこのまちに愛着を感じ、協働の精神が大きく広がるものと期待いたしております。次に、策定のスケジュールでありますけれども、新しい総合計画は市民の皆さんとの対話を重視する観点から、市政の課題や方向性についてつぶさに分析をし、論点を明らかにして議論を深めたいと考えておりますので、本年度はそれらについて庁内で十分な検討を重ね、具体的な論点を整理してまいりたいと思います。その上で、策定のスケジュールにつきましては、来年の改選期のことも考慮して組み立てていきたいと考えております。次に、財政問題でありますけれども、初めに平成19年度以降の地方財政改革についてでありますが、全国市長会などの地方六団体が設置する新地方分権構想検討委員会では、地方交付税は地域社会の存立基盤を維持し、国で定めた一定水準の行政サービスを国民が全国どこでも享受できるようにするための地方固有の財源であり、地方全体で共有している財源であるという考えなどから、地方共有税に名称を変更し、定期的に法定率を変更すべきと提言しています。総務大臣の私的諮問機関である地方分権21世紀ビジョン懇談会では、人口と面積を基準に需要額を算定する新型交付税構想を打ち出し、その割合を今後3年間で5兆円規模を目指すこととしておりますが、地方側からは「行政需要は人の数や面積で決まるものではなく、地域特性がある」、「地方の実情がよくわかっていない」などの批判の声が出されています。また、経済財政諮問会議の民間議員からは、「地方歳出の削減による地方交付税総額の削減を」という意見や、財務大臣からは「税源移譲ではなく地方歳出見直しによる不交付団体の増加を」といった意見が出されていますが、これらに関して地方六団体としては、「地方交付税制度の本質論を無視したものであり容認しがたい」、「これまで地方が懸命に行財政改革に取り組み、国を上回るペースで大幅な歳出削減努力をしてきた経緯を無視した国の赤字の地方へのつけ回しは断じて受け入れられない」などの反論を行ったところであります。次に、全国市長会などの地方団体の取組でありますけれども、まず北海道市長会では、先月12日に小樽市で開催された春季総会で、地方交付税の削減は断じて認めない旨の地方交付税制度に関する緊急要望を決議し、5月30日に道内選出の国会議員や総務大臣をはじめ、関係局長、課長に対し、要請活動を行ったところであります。また、翌5月31日には、北海道、北海道市長会、北海道町村会の三者により、地方交付税総額の安定確保や積雪寒冷地特有の行政経費を的確に反映した算定方法の確立などについて、北海道地方財政対策に関する緊急要望書として、道内選出の国会議員に対し、要請をいたしました。さらに、全国市長会などの地方六団体では、同日地方自治危機突破総決起大会を開催し、削減ありきの交付税の見直しの断固阻止などを内容とした決議を行い、真の地方自治確立のため、地方自治体が総力を挙げて取り組むことを決議するとともに、6月7日には、地方分権の推進に関する意見書を総務大臣に提出したところでありますが、これは平成6年以来、実に12年ぶりに意見書提出権を行使したものであります。次に、財政状況の開示でありますけれども、本年5月に総務省の新地方公会計制度研究会で、地方分権の進展に伴い、これまで以上に自由でかつ責任ある地域経営が地方公共団体に求められ、内部管理強化と外部へのわかりやすい財務情報の開示が不可欠なことから、新たな会計制度の整備の考え方を取りまとめました。その内容は、従来の現金主義から、減価償却費や退職給与引当金などを計上する発生主義を活用し、複式簿記の考え方を導入するとともに、貸借対照表、行政コスト計算書、資金収支計算書などの財務諸表の整備の必要性を提言したものであります。本市では、平成12年に当時の自治省で示された要領でバランスシートを作成いたしましたが、全会計を対象としていないため、市全体の財政状況の把握ができないことや、財産評価について実際の資産評価と差が出るなど課題があり、財政分析の手法として活用に至っていないのが現状であります。今後、総務省から研究会の提言を踏まえて、新たなバランスシートの作成手法などが示されてくるものと思いますので、その活用も含めて、よりわかりやすい形で市民の皆さんに財政状況をお示しできるよう研究してまいりたいと考えております。次に、北海道新幹線についての御質問でありますけれども、初めに建設工事の進ちょく状況でありますが、主なものとして、新青森~新函館間約150キロメートルのうち、現在鉄道運輸機構により、木古内と新函館を結ぶ渡島当別トンネル約8キロメートルの掘削工事が両側から進められており、約600メートル程度完了していると聞いております。これらの工事に伴う平成18年度の建設事業費につきましては、昨年度の2倍の60億円となっております。次に、北海道新幹線新函館~札幌間の着工見通しでありますけれども、これまで整備新幹線の着工につきましては、おおむね4年ごとに見直しが行われており、次回は平成20年ごろと予想されております。なお、本年度はすぐに着工につながるわけではありませんが、国土交通省の事前調査として、長万部と倶知安の駅部調査や北斗市と八雲町を結ぶ檜山トンネル建設のためのボーリング調査などが実施されると伺っております。いずれにいたしましても、整備新幹線の札幌延伸につきましては、ここ一、二年が山場であると考えております。次に、北海道新幹線建設促進後志・小樽期成会などの要請活動でありますが、期成会では春と秋の2回、道内及び中央要請を行っているほか、他の期成会と共催で講演会なども開催しています。また、このたび北海道新幹線建設促進期成会 の中に新設されました北海道新幹線札幌延伸実現推進本部に、後志・小樽期成会の会長として私も参画しております。さらに、新幹線の駅が設置されます自治体を中心に九つの市町村で組織する北海道新幹線建設促進関係自治体連絡協議会を、去る5月19日に立ち上げ、本市も参加したところであります。今後も関係団体と連携をとりながら、要請活動を一層強化し、札幌延伸に向け鋭意取組を進めてまいりたいと考えております。次に、庁内の取組でありますが、新駅周辺の土地利用や交通アクセス等につきまして、平成13年に北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺振興計画を策定いたしました。また、昨年12月に北海道経済連合会主催により、三菱商事、ANA、JR北海道、JTBなどの民間企業や北海道、札幌市や倶知安町などの駅設置予定自治体で組織する札幌延伸効果検討委員会が設置されました。この委員会では、先行事例などに基づく札幌延伸による地域への経済波及効果や実現に向けた課題などについて議論が行われ、本市も担当職員を参加させております。今後は、市内の経済団体などとも連携を深めていきながら、庁内のワーキンググループにより、新幹線によるまちづくりや交通アクセスの問題について検討を続けてまいりたいと考えております。次に、新幹線開業に伴う本市への効果でありますが、新幹線開業により東京~小樽間が約4時間、仙台~小樽間が約2時間半で結ばれることにより、東北地方との交通アクセスが改善され、東北地方からの観光客誘致に大きな効果があると考えられます。具体的には、平成15年及び16年に実施しました小樽市観光客動態調査の結果によりますと、本市を訪れた道外客のうち、東北地方からの入込み数は、北海道に最も近いのにもかかわらず交通アクセスの悪さから、わずか8.7パーセントに過ぎませんでした。また、道央圏への観光客はこれまで千歳空港を始点として、登別・洞爺湖方面から札幌へという流れが主流を占めていたのに対し、新幹線の開業により、小樽を始点として、余市町や積丹町など近隣町村を取り込んだ北後志の新たな観光振興にも寄与することにより、滞在宿泊型観光が促進されると期待されております。次に、いわゆるまちづくり三法の改正でありますけれども、改正の内容は、中心市街地活性化法では、中心市街地の活性化の基本理念や総理大臣を本部長とする中心市街地活性化本部が新たに創設され、まちづくりを積極的に支援する体制が整備されたこと。また、これまでの基本計画は、国に送付することで策定の要件を満たしておりましたが、それが総理大臣の認定制度となること、従来の商工会議所等が担うタウンマネジメント制度が廃止され、商工会議所やまちづくり会社及びNPOなど、多様な民間主体が参画する中心市街地活性化協議会が法制化されました。さらに、支援措置として、「暮らし・にぎわい再生事業」の創設やまちづくり交付金の拡充などがされたところであります。また、都市計画法では、都市計画区域等の区域内における大規模集客施設の立地に係る規制の見直しがなされ、床面積が1万平方メートルを超える大規模集客施設が立地できる用途地域は、商業地域、近隣商業地域、準工業地域に制限した上で、さらに準工業地域については、都市計画の手続が必要となり、特別用途地区を指定するなど、規制が厳しくなる体系へと移行したところであります。次に、本市における新たな中心市街地の活性化計画の検討でありますけれども、現在の中心市街地活性化の基本計画である街なか活性化計画は、策定以来7年が経過し、終了した事業も多いことから、その効果の検証や将来を見据えた新たな事業の検討など、見直しの時期に来ているものと考えております。まちづくり三法の改正を踏まえ、今後、商工会議所などと連携を図りながら、新しい基本計画の策定に取り組んでまいりたいと考えております。次に、道が策定中の大規模集客施設の立地に関するガイドラインについてでありますが、素案の主な内容としては、コンパクトなまちづくりの観点から、第1に、準工業地域での大規模集客施設の立地規制や都市計画制度の適切な運用が示されており、第2に、床面積が1万平方メートルを超える大規模集客施設の設置者に対して、出店計画書の届出や地域雇用の確保、環境対策の推進などの地域貢献活動を盛り込んだ地域貢献計画書の届出を求めるものとなっております。道からは、7月中にガイドラインを策定する予定と聞いており、市といたしましても内容を注視してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
佐々木茂議員の御質問にお答えいたします。まず、学校評価ガイドラインに示されている学校評価の目的についてでありますが、大きく三つに整理されます。一つは、各学校が教育活動その他の学校運営について、具体的な目標を設定し、組織的、継続的に改善すること。二つは、各学校が信頼される開かれた学校づくりを進めること。そして三つ目は、各学校の設置者等が一定水準の教育の質を保証し、その向上を図ることであります。また、学校評価と教員評価との関係についてでありますが、各学校の目標などを基にして、評価が行われる点では共通しておりますが、他方、学校評価が学校運営の改善であることに対し、教員評価が人事管理や職能の開発を目的としており、それぞれの目的は大きく異なります。次に、学校評価の方法についてでありますが、三つの要素から構成されております。一つは、各学校がみずから行う自己評価、二つは、学校評議員や保護者、地域住民等の外部の者が行う外部評価、そして三つ目は、評価結果の説明、公表及び設置者などによる支援や条件整備等の改善であります。次に、評価の項目、指標の例についてでありますが、評価の項目では、教育課程、学習指導、生徒指導、安全管理等の教育活動を初めとして、組織運営や研修、保護者・地域住民との連携など、10項目にわたって例示をしております。また、指標では、例えば安全管理にかかわって学校安全計画の作成、実施状況、危機管理マニュアルの作成、活用状況など、それぞれ具体的な評価の指標を例示しております。次に、登下校をも含めた児童・生徒の安全対策についてでありますが、教育委員会ではこれまでもお話ししてまいりましたように、市内の全児童・生徒への防犯ブザーの貸与や各学校での安全マップの作成、子ども110番の家の拡充はもとより、警察や教育局から送られてきた不審者情報を各学校に電子メールにより送信するなどしながら、その未然防止に努めるための取組も行っております。また、教員を対象として、警察官を講師に招き、学校への不審者侵入の対応について訓練したり、街角の危険な箇所を実際に点検するメニューを盛り込んだ防犯講習会を開催しております。一方、不審者侵入に対する危機管理体制の整備や学校生活における安全確保、安全管理、家庭・地域社会との連携のあり方などを示したハンドブックを小中学校に配布し、指導に役立てるよう各学校にお願いしているところであります。先日の新聞報道にもありましたが、町内会を中心に近隣の小中学校やPTAが連携して、組織づくりを進め、児童・生徒を守るための巡回活動も着々と動き出しておりますことから、今後もこうした活動が市内全域に広がるよう支援してまいります。いずれにいたしましても、子供の日々の生活が安全・安心な環境の中で営まれることが、市民全体の願いでもあり、保護者のみならず市民と一体となって取り組んでいかなければならないものと考えております。