小樽市議会 平成15年第2回定例会 2003年6月26日
小樽市の環境保全の取組について
2003年6月26日、小樽市議会の一般質問で、菊地葉子議員が「小樽市の環境保全の取組について」質問し、市長 山田勝麿、水道局長 高木成一、環境部長 安達栄次郎が答弁しました。
- 質問者
- 菊地葉子 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、水道局長 高木成一、環境部長 安達栄次郎
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 8番 菊地葉子
一般質問をいたします。小樽市の環境保全についていくつか質問します。初めに、河川の汚染防止についてお尋ねします。勝納川の整備が進められ、一部整備された段階でも、河川両側の散策路を市民が散策する姿も見受けられます。この川の整備に際しては、河口部分には大型再開発事業などで多くの観光客が訪れることを予想して、自然環境と景観に配慮されています。中流部は地域の方々の日常的な利用を考え、豊かな自然と親水性に配慮されることになっています。そして、河口から奥沢水源地まで、サケ、マスといった大型の魚から、カジカ、ウキゴリ、ウグイなど小型の魚に至るまで自由に行き来できる魚道を設置するなど、勝納川を末永く愛し、その魅力を次世代に引き継ぐことができるよう、自然の復元や環境教育の場の創出を図るという計画です。この先も順次計画が進められて、快適な緑と水に親しむ環境がつくられていくことを望むものです。ところで、この勝納川に注ぎ込む支流として、小樽市の管理下にあります恩根内川が流れています。近年、この川の汚染が進み、川に生息していた小魚、ザリガニが姿を消したという苦情が寄せられました。この付平成 15年第 2 回定 例 会 本 会議 録近に住む方々の話で、川の水が濁ったり、悪臭が漂ったりするとのことですが、そのことと川にすむ生物がいなくなったことに関係あるのではないかということです。恩根内川の汚染ともかかわることですから、原因の究明と対策が必要なのではないでしょうか。小樽市は平成12年、平成14年と、二度にわたって河川水の検査をしています。このとき、恩根内川は環境基本法に基づく環境基準の水域類型の指定にはされていないけれども、仮に環境基準に当てはめると、恩根内川の水質はA類型に該当するとしています。自然環境保全の観点から、河川の汚染が進んでいるとの苦情で水質を調べることにしたわけですから、恩根内川の水質は自然環境保全を目的とする環境基準のAA類型と比較すべきではなかったかと思いますが、いかがでしょうか。AA類型と比較した場合、検査結果の中でBOD(生物化学的酸素要求量)の数値が基準を超えて検出されています。このBODとは、この数値が大きければその水中には汚染物質が多く、水質の汚濁が進んでいることを示す指標です。恩根内川は水質の汚濁が進んでいるものと言えるのではないでしょうか。勝納川においては、水に親しむさまざまな行事も計画される見通しのように伺っています。それならば支流に対しても、水質を汚さないようにするなどの対策も同時に進められなければなりません。小樽市は「21世紀プラン」小樽市総合計画の中で、河川の整備について治水対策の推進、河川環境づくりの推進をうたっています。事業所からの排水等が川を汚染することの防止について、市はどのような対策をお持ちなのか、お答えください。また、快適な緑と水に親しむ環境づくりのためには下水道整備も欠かせません。これらの事業所が建設されている土地は調整区域ということで、排水施設が整備されていません。上水道は平成7年に設備されていますが、下水道は布設されていません。調整区域といえども上水道が設備されていて、それを利用している業者、住居がある以上、排水施設にしても適切な整備計画を持つべきだと思いますし、その施策なくして快適な水と緑に親しむ環境づくりの目的を達成することは不可能だと思います。川の水を汚さないために、下水管を布設することについてどのようにお考えか、お答えください。また、小樽市の公害防止条例では、その規則で排水についての基準はありますが、水質保全の基準はありません。水質の測定、保全について基準を設ける必要があるのではないでしょうか。また、道路のわきの土地に土が盛られて、雨水と一緒に土砂が川に注ぎ込まれるとの苦情が寄せられ、現地に足を運ぶ中で、盛土をしている業者の存在が判明しました。宅地造成等規制法に違反しているのではないのかと関係部署に連絡をし、その指導をお願いしたところですが、なぜこのようなことが今まで放置されていたのでしょうか。説明を求めます。このような行為で環境が破壊されることのないように、市はどのような対策を考えていますか。また、この地域に住む住民から、夏になると悪臭で窓を開けていられないという苦情も寄せられています。原因究明と対策をどのように講じるのか、お示しください。21世紀プラン、環境保全の項では「大気汚染や水質汚濁、悪臭、騒音など、地域の公害を未然に防止するため、監視測定や立入調査を行うとともに、酸性雨の調査やフロンガスの回収を進める必要があります」とありますが、これまでの取組についてお知らせください。また、今後の計画についてもお示しください。次に、大型ごみの不法投棄に対する対策についてお聞きします。昨今、小樽市は全国的にも屈指の観光都市として名をはせています。観光客を当て込んだ中心街の再開発計画には予算もつけられ、順当に整備が進んでいますが、中心街以外では快適な住環境とは言えません。その一つは、郊外のあちこちが大型ごみ不法平成 15年第 2 回定 例 会 本 会議 録投棄の格好の場所になっているという傾向が見られることです。この恩根内川の河川敷に隣接する住宅地一帯は、かつてササやぶとイタドリの群生に覆われて、長い間大型ごみの格好の不法投棄の場所にされていました。ここに居を構えた一市民の方が、こつこつとササやぶとイタドリを取り払い、恩根内川水系が臨めるようにしたことで、ここに川があることがわかり、足を止めて水鳥の休む光景に見入る市民が増えたといいます。一市民の努力によってきれいに整備されたところは不法投棄がなくなりましたが、さらに奥地の河川敷にはドラム缶などが捨てられています。このような場所はほかにもあります。私はかつて市の保育所の職員でしたが、その保育所の職員だったころ、子どもたちとよく郊外を散策しました。小樽市の市街地には、人工的に手を加えられない沢や小川、原野がそこここに残っていて、自然と親しむことができました。今、その場所はオール電化住宅地として宅地造成され、見る影もありません。しかも、宅地造成された住宅地は、雪の捨て場もない、交通の便も悪いということで一向に買手がつかず、ここも格好の大型ごみ不法投棄の場所になっています。観光客の目につく箇所は一定整備され、小ぎれいな印象を与えるまちも、少し市街地に離れると大型ごみ不法投棄の場所とされるような都市整備では、せっかくの豊かな自然が生かされません。大型ごみの不法投棄に対する対策について、お聞かせください。改めて地域に目を向けてみますと、小樽市は自然に恵まれ、緑と水系の豊かな都市であることに気づかされます。運河を代表としたその水系は、まちのあちこちに流れる川にその端を発しており、この豊かな水系を今後整備していくことによって、新たなまちづくりの契機になる要素も兼ね備えています。現在及び将来にわたる市民の健全かつ良好な生活環境を確保するために、小樽市の環境保全の取組についての方策を示してください。再質問を留保して、質問を終わります (拍手)。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
菊地議員のご質問にお答えいたします。初めに、河川水の汚染防止対策についてでありますが、お話にありましたように、恩根内川は環境基本法による環境基準は適用されませんが、平成12年度と14年度の検査結果をこの基準に当てはめて考えますと、A類型に相当するきれいな河川であるということを示したものであります。環境基準のA類型と比較して水質の適否を考えるものではございませんので、ご理解を願いたいと思います。また、恩根内川の水質の汚濁が進んでいるのではないかということでありますが、この河川の過去の水質データがありませんので、このことについては判断できないと考えております。次に、事業所からの排水による河川の汚染防止についてですが、このことにつきましては水質汚濁防止法などで規制されるほか、小樽市におきましては地域環境の負荷を少なくするため、規制対象外の事業所に対しましても排水について配慮していただくなど、河川の汚染防止について啓発を行っているところであります。次に、下水道管の布設でありますが、本市の下水道は生活環境の改善や公共水域の水質保全を図ることを目的に、市街化区域を計画区域とする公共下水道により整備を行っております。ご指摘の地域の下水道管は、隣接地まで本管が布設されており、下水道への接続に向けては、事業所や建物所有者が排水設備をされるこ平成 15年第 2 回定 例 会 本 会議 録とは可能でありますので、河川の水質環境の改善に向けて協力をいただけるよう要請してまいりたいと考えております。次に、水質保全基準の設定でありますが、保全基準につきましては、一般的には水質の悪化を防ぐために設定されたものであり、市内の主だった河川の水質が下水道の整備などにより近年徐々によくなっている傾向にありますので、現時点において基準を設ける必要はないものと考えております。次に、宅地造成等規制法に関連してのご質問でありますが、当該地は宅地造成等規制法に基づく宅地造成工事規制区域内であることから、同法律の適用を受ける地域となっております。ご指摘の件につきましては、早速、事業主に事情聴取を行い、確認したところ、同法の適用とならない土砂の一時的な仮置場として使用しているとのことでありました。しかし、盛土と見られるような堆積状況であり、また、降雨時の土砂の流出等も心配されることから、改善の指導を行ったところであります。その結果、応急対策として大型土のうを設置し、土砂流出の防止を図ったところであり、仮置き土についても早い時点で搬出を行う旨の回答を得ております。また、このような状況を放置していたことにつきましては、日ごろ機会を設け、宅地造成地などの巡回を行っているところでありますが、地域が広域であり、特に市街化調整区域は地形的にも複雑なことから、発見するに至らなかったものであります。今後ともできる限り日ごろのパトロールに努め、このような状況の迅速な発見と指導に努めてまいりたいと考えております。次に、恩根内川の悪臭、苦情の原因究明と対策でありますが、因果関係の特定はできていませんが、事業所からの排水による可能性も考えられることから、これまで周辺事業所に対して排水方法等の改善について協力を要請し、事業所もこれに応じていることから、現時点では改善されていると思われます。なお、今後において悪臭の苦情が寄せられた場合には、現地調査などを含め、随時対応してまいりたいと考えております。次に、21世紀プランにある環境保全の取組と今後の計画ですが、大気については市内3か所の一般大気測定局、1か所の自動車排ガス測定局において24時間監視を行っており、さらに二酸化窒素の簡易測定を市内11か所で行っているほか、有害大気汚染物質についても必要に応じて測定しております。水質については20河川について測定しているほか、運河4か所で測定を行っています。また、悪臭については苦情対応による測定を行っており、騒音については市内10か所で環境騒音の測定を実施し、さらに主要幹線道路6か所で自動車交通の騒音測定を行っております。酸性雨については、採取可能な4月から11月まで月1回の測定を行っております。また、施設の立入りについては、昨年度対象となる工場、事業所、約800のうち、371件について実施をいたしました。これらについては今後とも継続して調査を行ってまいります。フロンガス回収については、平成7年度から平成12年度までは、家庭から出る冷蔵庫を対象にして、合計約353キログラムのフロンガスを回収いたしました。なお、平成13年度以降は、家電リサイクル法により、製造メーカー等がフロンガスの回収をしております。次に、大型ごみの不法投棄対策でありますが、従来から引っ越し時に家財道具などの大型ごみが不法投棄される例が多くあり、さらに平成13年4月には家電リサイクル法が完全施行され、排出者には費用の負担が伴うことから、テレビや冷蔵庫などの不法投棄が懸念されたところであります。このため、平成13年度から監視パトロール員を配置し、不法投棄の早期発見と環境の保全に努めているところであります。また、平成14年5月には建設リサイクル法が本格的に施行され、がれき類や建設木くずなどの大量投棄も予測されたことから、平成13年度では週3日であったパトロールを平成14年度から週5日にし、監視体制の強化を図って平成 15年第 2 回定 例 会 本 会議 録いるところであります。今後におきましても、機会あるごとに市民への啓発を行うとともに、不法投棄の早期発見による環境保全に努めてまいりたいと考えております。次に、本市の環境保全の取組でありますが、現在の環境問題は地球温暖化や廃棄物問題などに見られるように、市民一人一人の日々の生活による環境負荷が原因となっております。このことから、これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄型の生活から、環境負荷の少ない生活スタイルへの見直しをするなど、循環型社会への移行が必要と考えております。環境問題に対する意識や関心を高めるため、環境に優しい小樽市民ルールの推進などいろいろな機会を通じて、環境保全についての情報提供や啓発の取組を進めてまいりたいと考えております。以上です。( 議長、8番」と呼ぶ者あり)「
質問 8番 菊地葉子
一つは、調整区域と市街化区域のことについてお聞きしたいのですけれども、下水道整備は市街化区域に計画的に配備されているというふうな答弁だったと解釈して、そこに隣接する調整区域については、そこまでは個人の努力でつなぎなさいということだと理解してよろしいのでしょうか。私がたいへん疑問に思うのは、道路などというのは都市計画に基づいて計画的に配備されているとは思うのですけれども、川はもともと自然に流れているもので、調整区域とか市外化区域というふうに区別なく流れてきますよね。そこから川が1本流れている。ここからここまでは調整区域で、そのあとは市街化区域だということになると思うのですけれども、市街化区域の部分の川の整備は一定に進められるとしても、その調整区域の上流の方でどんどん汚れた水が流れてくるということに対しても、きちんとした整備がされなければ、本来の利水とか治水の目的が達成されないのではないかと考えるのです。調整区域だから個人の努力でそこの排水処理をしなさいということになると、非常に個人の負荷といいますか、その事業所にしても負荷が大きくなると思うのです。一定の協力を要請するとはいっても、具体的にはなかなか大変ではないかなということが一つに考えられるのですけれども、その調整区域にしても、特に事業所が張りつけるときとか上水道を布設するのは、やっぱり行政の指導でやるわけですよね。その調整区域に事業所が布設するときには、行政の許可とかが必要なわけですよね。そういうときに、調整区域だから排水溝は行政側としてはしなくてもいいとはならないのではないかというふうに思うのですけれども、その点についてお答え願いたいと思います。それと、大型ごみの不法投棄の件についてなのですが、パトロールを強化して指導することも大事だと思うのですが、一方では不法に投棄するわけですから、人目につかない時間だとか夜陰に乗じてということで、なかなか減っていかないのではないかなと思うのです。私もきれいに整備された現地を見てきたのですけれども、やっぱりきれいにしたところは不法投棄も少なくなるという経験からも、都市をきれいに整備するということが不法投棄を許さない一つの積極的な手立てだと思います。ごみの不法投棄の廃絶モデル地域として恩根内川水域を整備していくという、そこには市民参加も考えながら整備を進めていく方法を一つはとれないのかということが考えられるのですが、その方策についてはいかがでしょうか。今回、この川1本の問題で、いろんな部局の方にお話を聞いたのですけれども、例えば盛土の管理は建築都市部、水質管理になると環境部、河川の管理は土木部、下水管を布設する話になると水道局というふうに、たくさんの部局がかかわっていたのです。縦割り行政というふうに一方では言えると思うのですけれども、発想を変えれば、1本の川のことでこれだけの部局がかかわれることになるわけですから、逆にいろんな知平成 15年第 2 回定 例 会 本 会議 録恵も生まれてくると思うのです。新たな機関を設けるまで必要とは言いませんけれども、関係部局がそのプロジェクトをつくって、私が今、指摘しているような、川をきれいにする、環境整備することについて検討を重ねていくことは考えられないのかということをお聞きしたいと思います。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
それぞれ担当部長から答弁させます。( 議長」と呼ぶ者あり)「
答弁 水道局長 高木成一(水道局長は2005年3月まで)
菊地議員の再質問にお答えをいたします。市長からもご答弁申し上げましたけれども、本市の下水道は市街化区域を計画区域とします3,477ヘクタールの中で整備をしてございます。ご質問にございましたこの地点につきましては一部調整区域の部分もございますけれども、ご指摘の点につきましては、本管を布設してございますので、事業所なり建物所有者にご了解いただきながら、本管に接続することについてお願いをしていきたいと思います。個人の努力とかということでご指摘いただきましたけれども、いろんなケースがありますので一概に申し上げられませんけれども、少なくともご質問のあったところについては、何とか河川汚濁のないように下水管に接続すると、そういったことで今、事業所と接触をしてございます。ただ、いろいろ課題もございますので、今この時点でその方向性についてお示しはできませんけれども、引き続き、そういった方向で検討してまいりたいと考えてございます。( 議長」と呼ぶ者あり)「
答弁 環境部長 安達栄次郎(環境部長は2006年3月まで)
ただいま、大型ごみの不法投棄対策ということでのご質問がございましたけれども、小樽につきましては、市内が非常に広域・広大な地域であります。したがいまして、この不法投棄の多発地帯といいますのは、市内にも何か所か、我々も想定できる部分はあるわけでございますけれども、そういった地域については、現在、パトロールによって随時調査をし、また、その回収をしているところであります。また、その再発防止につきましては、これはやはり不法投棄をする者というのは、その地域に例えば夜間だとか、人がいないときに行うといったことが非常に一般的でありますので、必ずしもそこをきれいにしたからといって不法投棄がなくなるのかどうか、こういった問題があろうかと思いますけれども、今後ともパトロールなどを強化しながら、また、地域の住民の方々等の協力を得ながら、この防止に取り組んでいきたいと考えてございます。それから、2点目の水質の管理・保全といった問題につきましても、庁内での対策についてでございますけれども、やはりその水質の問題につきましては、住民要望なりあるいは要請がありまして、それこそそれが大きな問題であるとか、又は小さい問題と、いろんな性格の問題があろうかというふうに思っております。ですから、そういうケース・バイ・ケースに合わせ、我々としては庁内の中で連絡調整をしながら、この改善を図ってまいりたいと、このように考えてございます。現在のところ、まだそこまでは考えてございませんが、庁内の全体的な部局を通しまして、必要の都度連絡調整をしながら、問題の解決を図っていきたいと思います。以上でございます。平成 15年第 2 回定 例 会 本 会議 録