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新冠町議会 平成31年第1回定例会 2019年3月12日

改正水道法について

2019年3月12日、新冠町議会の一般質問で、伹野裕之議員が「改正水道法について」質問し、町長 鳴海修司が答弁しました。

質問者
伹野裕之 議員
答弁者
町長 鳴海修司

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 11番 伹野裕之

11番伹野裕之です。議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い、改正水道法について質問いたします。水道は国内総人口に占める普及率が97%を超えていますが、各地の水道事業は人口減少に伴う水の需要減による収益悪化や水道施設の老朽化、災害に備えた耐震化対策、人材不足などの問題に直面し、全国的な課題となっています。特に、水道事業者の3分の1が給水に係る費用を料金で賄えない原価割れの状況にあり、対応は待ったなしの状態で小規模自治体の多くで事業の維持が困難13になりつつあります。こうした現状を踏まえ、社会の基礎インフラである安全な水を届けてくれる水道を将来にわたって維持するために悪化する経営環境の立て直しを図り、市町村などが運営する水道事業も基盤強化を目的に民間参入を促進する改正水道法が昨年12月に成立しています。この改正水道法は、全国で老朽化する水道施設を含むため市町村が運営する水道事業の効率化を図ることを狙いとしています。経営安定化に向けた改正水道法のポイントは、大きく4点あります。1点目は、国が水道の基盤強化のために基本方針を策定し、都道府県、市町村の責務も規定する。2点目は、広域連携を進めるため都道府県が市町村などで作る協議会を設置可能にする。3点目は、自治体が水道事業の認可や施設の所有権を持ったまま民間企業に運営権を委託できるコンセッション方式の導入。4点目は、国が外国資本算入やサービス低下の可能性に留意し、自治体が検討すべき指針を示すとしています。その柱となるのが、自治体が水道事業の認可を受けたまま運営権を民間に売却するコンセッション方式の推進ですが、民間のノウハウによりコストが削減されることを利点として強調し、導入は各自治体の判断としています。コンセッション方式については、前例として日本では航空事業などで導入例があり、経営の効率化や施設の維持管理などで一定の成果を挙げています。また、昨年4月に静岡県浜松市が下水道処理事業者で初めてコンセッション方式を導入しています。同市は海外で水道事業を手掛けるフランスのヴェオリアの日本法人の企業グループと20年間の運営委託契約を結んでいます。市が運営を続けた場合と比較して20年14.4%、約86億円の事業削減効果が見込まれ、25億円が運営権の対価として支払われます。官民連携によるコスト削減で将来的な市民の負担増を抑えることが期待されることから、現在水道事業についてコンセッション方式の導入を検討しているとのことです。しかし、実質的な民営化により料金の高騰や水質悪化を招き、公営に戻したという海外の事例も見られます。これは民間に求める水道施設の管理運営や料金の設定方法が不明確だったために起きたと見られています。また、厚生労働省が海外の失敗例を3件しか調査していなかったことから十分な検証がなされていないとの批判もあります。これらのことから、コンセッション方式では利益を求めて必要な施設改修を遅らせたり、料金をむやみに引き上げたりする懸念は否めず、地震などの災害時に民間企業がどこまで復旧作業に社員を動員できるのか心配されます。当町において、水道事業は町民の理解の下、自助努力で運営すべきと考えます。改正水道法が施行されるのにあたり、3点について伺います。1点目、共通の課題となっている施設老朽化、収入減少、職員減少、基盤不安定化に関して当町の状況は。2点目、市町村を超えた広域連携を安易にするとしているが、近隣町との広域事業の可能性はあるのか。3点目、コンセッション方式による民間参入も将来的にあるのか。以上3点について伺います。

答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)

伹野裕之議員からご質問の、改正水道法についてお答えいたします。この度の水道法改正の概要といたしまして、5つのポイントがございます。一つ目は関係者の責務の明確化、2つ目は広域連携の推進、3つ目は適切な資産管理の推進、4つ14目は官民連携の推進、5つ目は指定給水装置工事事業者制度の改善でございます。共通の課題となっております当町の現状といたしましての施設老朽化につきましては、平成9年度より簡易水道事業において順次施設の改修及び改善を進めており、現在は道営事業等において管路の更新を行ってございます。収入減少につきましては、人口減少に伴い使用料減収にも付随されると存じますが、当町におきましては定住・移住対策と日高食肉センターの開設により水道使用料は上昇傾向にはございますが、今後は人口減に伴い減収は免れないものと認識してございます。また、今後の水需要の経過を観察しながら、平成32年度には向こう10年間の水道事業会計の収支を反映した簡易水道事業経営戦略を取りまとめる予定ともなってございます。職員減少につきましては、施設管理者、技術者などの後継者不足が課題となってくると考えられますが、適切な人員確保に努めてまいりたいと存じます。基盤安定につきましては、これまで申し述べましたように水道事業経営に係る総合的な課題と判断してございますので、状況に応じた対応を心掛けてまいります。広域連携につきましては、平成23年度に北海道において北海道水道ビジョンを策定し、このビジョンを基に北海道を6ブロックに分け、広域連携に係る課題等の検討に取組んでございます。しかしながら、北海道の地域特性や地理的条件、料金格差など様々な問題があり、現実的に広域連携を行うには厳しい実態にあり、今後におきましても引き続き検討事項となってございます。コンセッション方式につきましては、施設の所有権は従来どおり自治体に置き施設の運営権を民間事業者に委ねるものでございまして、当町の様な小規模水道施設等には用料金の設定等非常に難しい問題であり、民間事業者においては採算の採れることが最優先課題となってまいります。改正に伴う今後の予定といたしましては、水道法改正の5つのポイントの中の適切な資産管理の推進がございますが、これにつきましては水道台帳が水道法にて義務付けられており、市街地及び節婦町につきましては、整備は完了となっておりますが、郊外における水道施設は整備中となってございます。また、もう一つの指定給水装置工事事業者制度の改善については、平成8年に全国一律の指定基準による現行制度が設けられ間口が広げられましたが、この結果都市部においては経営実態のない業者の登録が見受けられ、工事店の休廃止の実態が把握できない状態となっております。この様な実態を踏まえ、指定工事事業者の更新制を導入し、現在水道法施行規則の改正が予定されておりますので、その動向に併せ、今後当町の給水条例改正が必要となると思われます。以上のことから水道事業につきましては、今後も引き続き関係機関と協議検討してまいりたいと考えてございますので、ご理解賜わりますようお願い申し上げます。

出典:新冠町議会 平成31年第1回定例会 2019年3月12日 議事録 PDF(13ページ) 間違いを知らせる