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新冠町議会 平成27年第4回定例会 2015年12月18日

TPP農業関連について

2015年12月18日、新冠町議会の一般質問で、堤俊昭議員が「TPP農業関連について」質問し、町長 小竹國昭が答弁しました。

質問者
堤俊昭 議員
答弁者
町長 小竹國昭

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 2番 堤俊昭

2番堤です。TPPの農業関連について伺います。TPP交渉が10月5日大筋合意をしました。農産物の関税交渉については、米国の市場開放の圧力に屈して総崩れ状態となった。と農業共済新聞にありました。多くの農業関係者の共通の思いであると思います。関税は、各国の貿易・経済を公平にするため必要なツールと思い、反対の立場でありましたが、すべての政党、農業団体、地方六団体等も反対の立場であったと思います。改めて町長にTPP加盟反対であった理由を伺いたいと思います。2番、重要5品目については聖域として関税撤廃を求める国会決議、国民との約束がありました。政府は、決議は守ることが出来たと答えていますが、町長はどのように思われるか伺いたいと思います。3、和牛については、一部肯定的な報道もありました。和牛を含め、米・乳牛・野菜・軽種馬等の産出額は大きく減尐することになると考えますが、いかがでありましょうか。また、農業関連産業、農業従事者、町の経済にとって与える影響も大きいものがあると思いますが、考えを伺います。4、国会の審議を経て、批准の可否まで2年ほどあるのだと思います。国会野党は当然批准反対の立場でありますけれども、農業団体、市町村においても一部TPP白紙それから、批准阻止との動きもあります。今後、批准阻止の運動展開等する考えがあるのか伺います。5、TPPが批准をされれば、農産品の輸平成27年第4回定例会新冠町議会会議録 第2日 平成27年12月18日出のチャンスが大きく広がるとの一部シンクタンクの評論も目にします。また、日本で農業は世界へ打って出るチャンスと首相は語っていますが、新冠農業は世界へ打って出ることが出来るのか、そうではないのか伺います。6、農業を成長産業と位置付けると言っていますが、過去にも内閣が変わるたびにさまざまな農業対策、振興の政策がありましたけれども、いずれも成功せず、農業者の平均年齢は66歳となっています。農業人口も減尐し続け、高齢者や小規模農家は存続困難と思います。10数年先とはいえ関税撤廃が決定すれば、若者の就業にも不安が大きいと考えます。町長の新冠農業の成長戦略について聞かせていただきたいと思います。7、TPPが発効されても、国内農家が安心して導入を続けられるようにとの事で8千億円の支援をするとの報道がありました。そのうちすでに1000億円を土地改良等にするとの具体的な報道もありましたけれども、当町には1.6億円前後、これは地方創生資金の2000万円をもとに計算したものでありますけれども、この予算が単年度なのか、あるいは複数年にわたるようなことなのか、この農業関連の予算のあり方について、聞かせてほしいと思います。8、政府はなぜか決議内容を小分けにして情報提供をしているように思われます。さらに適切な農業者への情報提供、指導等を強化すべきと思います。また、農業政策の変更等もしなければと考えます。第5次のマスタープランの変更、地方創生事業への影響を伺い、新冠農業の持続発展のためには、農業関連組織や農業者へのさらなる支援、予算増額が不可欠と思いますが、いかが考えるか伺いたいと思います。最後にTPPは外交交渉でありますから、譲るべきところは譲る、守るべきところは守るということであります。ただ、農業分野で譲りすぎたと思っています。首相や担当大臣は国益はしっかりと守ることが出来たと語っておりますけれども、国益のために犠牲はつきものかもしれません。TPPは国益、国民の利益に資する政策と考えるのか、以上9点について伺います。

答弁 町長 小竹國昭(町長は2017年3月まで)

議員からご質問のTPP農業関連について、お答えいたします。1点目についてですが、これまでの日本の農政における諸外国との農畜産物輸入自由化の流れを振り返りますと、貿易政策の大きな転機となりましたのは1993年12月のガット・ウルグアイラウンド農業合意でございます。この合意では、コメへの関税は見送られたものの、その代替として最低輸入量(ミニマムアクセス)が拡大され、更に輸入制限をかけてきた全ての農畜産物が関税化となりました。外国産農畜産物との価格競争は、農業者の生産意欲と所得の低下を招くだけでなく、日本の食料自給率を著しく低下させた最大の要因と考えております。日本の農業は、広大な農地が広がる諸外国とは埋めることの出来ない生産性の格差があり、この差が農畜産物の価格に大きく影響いたします。農畜産物への関税はこうした格差を是正し、国内農業を今後とも維持・発展させていくために非常に大きな意味を持っておりますが、このたびのTPP協定は関税を全て撤廃することを原則とする交渉でございました。これは日本の農業の未来を閉ざすだけでなく、農業が支えてきた社会経済や国民生活へも重大な影響を及ぼす恐れがある大変重要な問題と考えてお平成27年第4回定例会新冠町議会会議録 第2日 平成27年12月18日りましたが、それにも関わらず、私たち国民に対する十分な情報提供、十分な議論がされないまま交渉に参加しようとする政府の姿勢は、断じて許すことは出来ないのではないかとの思いから、反対の立場で行動して参りましたし、これまでにも北海道町村会等を通じ、要請活動を行ってきたところでございます。2点目についてですが、衆参農林水産委員会で決議されたTPP協定交渉参加に関する決議では、「コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすること。10年を超える期間をかけた段階的な関税撤廃も含め認めないこと。」とされております。これに対する政府の見解は、「重要5品目については関税撤廃の例外を確保することができ、また、新しいセーフガード措置を設けることも認められた。」との説明でございます。この発言に対しては、国会議員や農業団体関係者らの中でも様々な見解に分かれているようでございますし、年明けに召集される通常国会での大きな争点になることと存じます。大筋合意の内容を全て把握出来ておりませんが、公表されている資料では5品目という大きな括りでは関税は撤廃されていませんが、細かなタリフラインで見ますと、これまで撤廃されたことが無い重要5品目586ラインのうち、コメの調製品・加工品等の一部や乳製品のホエイの一部、牛肉・豚肉の内臓や調製品など、174ラインが年数をかけて関税が撤廃されることになっておりますので、100%決議を守られたかと言われれば、そうではないと感じております。3点目についてですが、平成25年3月に国がTPPにより関税が全て即時撤廃された場合の影響額試算を公表いたしましたが、この時には農産物の生産額が2.7兆円減尐するとの見込みでありました。また、この試算結果を踏まえ、北海道が試算した北海道農業の生産減尐額は4762億円でございます。それぞれ多額の影響が生じる試算結果となっておりますが、試算は関税が即時撤廃された場合でございまして、この度の大筋合意では、関税率を即時撤廃するものもございますが、大部分は時間をかけて段階的に関税率を削減、又は撤廃するもので、実際に影響が生じ始めるのはTPP発効後となります。現在のところ、国や北海道においても影響額の試算を公表するまでには時間を要すると聞いてございまして、当町への影響について現時点で把握をすることは大変困難でありますので、ご理解を頂きたいと存じます。4点目についてですが、TPPの発効には幾つかの方法がありますが、基本的には協定書に署名をした全ての国が、それぞれの国会や議会の承認など国内法上の手続きが完了した60日後に発効されるもので、発効までには尐なくても2年程度かかるであろうとの報道がされております。現在の政府の動きとしては、11月25日に「TPP関連政策大綱」を定めたところでございますが、私といたしましては、批准の阻止というよりも、農業者等の大きな不安や懸念を払しょくするために、TPPの影響把握への迅速な取組みと、影響が生じる見込みとなった場合にも再生産を可能とする対策の実施、対策を恒久的に実施するための法制化、安定的な財源の確保などの仕組みの構築について、要請をしていくこ平成27年第4回定例会新冠町議会会議録 第2日 平成27年12月18日とが現段階での現実的な動きとして考えておりまして、既に北海道町村会を通じて要請しているところでございますが、今後についても引き続き要請に努めて参りたいと考えております。5点目についてですが、TPPでの政府の考えは、地域の特色を活かした地場産業、農産品等が8億人の市場へ打って出ることを政府が全力で後押しし、攻めの農林水産業への転換を図るとされております。日本の農畜産物の魅力は、諸外国と比較して生産コストは高くなりますが、高品質で安全、安心して食することにあると思います。当町を含め、道内産のコメは新潟産コシヒカリと同等以上の食味にあるとの試験結果が日本穀物検定協会から報告されております。また、ピーマンは市場評価も高く、高値で取り引きをされておりますし、軽種馬は中央・地方競馬で活躍しております。黒毛和牛も上々の上物率となっておりますし、牛乳の成分評価も高いと聞いてございます。今後、当町の農畜産物を輸出することが可能かどうかを現時点で判断することは出来ませんが、当町の農業者の皆様は、それぞれが知恵を絞り、各々の生産技術を研鑽され、誠実且つ地道にご努力されていることと存じますし、品質的にもそのレベルに達していると認識しております。6点目についてですが、安倍総理大臣が農業を成長産業に位置付ける要因の一つには、日本は世界的にみて農畜産物の低輸出国であり、昨年は世界53位という現状を踏まえてのことであろうと思いますし、今後見込まれる人口減尐社会を見据えますと、新たなマーケットを海外に求めることについては、一定の理解をいたします。当町農業にとっての成長戦略ということですが、国が進めようとしている輸出拡大にも期待をする所ではございますが、TPPが発効されますと国内には食の安全性に不安を残す外国産農畜産物の流通が増えて参ります。価格の面で対抗するには非常に難しいことが予想されますが、品質が良く、安全で安心な当町の農畜産物を国内外の消費者に届ける地産外消を拡大していくことが、いわゆる攻めの戦略の一つだと考えております。また、こうした生産活動を行うためには安定した生産基盤が確立されていなければなりませんが、議員からご指摘のとおり農家人口は減尐の一途でございます。このことから、TPP対策として政府が講じようとしている担い手対策には積極的に取組んで参りたいと存じますし、これまでに行ってきた新規就農対策や後継者対策を更に充実させ、経営感覚を持った優れた担い手育成に努めて参りたいと存じます。7点目につきましては、今後国会にて審議がされる内容でございまして、現在のところ情報は届いてございません。8点目につきましては、議員がおっしゃるとおり農業者への更なる支援は必要と考えておりますが、町単独での実施には限界がございます。TPPによる影響の度合いが不明ではございますが、今後、国や北海道から農業を引き続き再生産可能とする経営の安定化に向けた守りの対策、産地の生産力向上や輸出拡大に向けた体制整備など競争力を強化する攻めの対策が示されることになっておりますので、これらを活用し、必要な予算の確保に平成27年第4回定例会新冠町議会会議録 第2日 平成27年12月18日努めて参りたいと存じます。9点目についてですが、日本を含め諸外国の国民が豊かな暮らしを享受するためには、国際化の進展は免れないものであると思いますが、この度のTPP交渉においては、私たち国民に対する十分な情報提供や十分な国民的議論がされないまま交渉に参加され、大筋合意に至りました。この間、交渉の経過は公表されず、交渉結果についても自動車関係など他の分野での優勢に比べ、農業分野の务勢は否めません。国内農業への影響も解らず、将来への不安や懸念の声が農業者に広がっておりますが、先ずはこうした点や合意した内容の全容について、丁寧で解りやすい説明が必要と思いますし、国会決議との整合性についても国民が納得出来るよう十分に議論されるべきと思います。ご質問のありましたTPPが国益に資する政策かの判断につきましては、今申し上げました説明や議論を国民が理解し、更にはこれから国会で議論されますTPPに対する農業政策が真に実効性を保ち、確固たる農業生産基盤の確立を可能とするのか。また、そのための予算をしっかりと確保していく枠組みとなるのか、国民の声をしっかりと聞き、国会の中で議論されるべきと考えておりますし、現時点では私も一国民として情報が不足しておりますので、ご理解を頂きたいと存じます。

再質問 2番 堤俊昭

町長の政府に対する若干の不信感とTPPになっても新冠の農業は負けないといったような決意は十分に理解は出来たつもりであります。ただ、最長20年や30年という報道もありますけれども、最短で言えば7年ということになります。7年で完全撤廃ということの準備はしておかなければならないと思います。やはり一番知りたいのは、新冠町に与える影響ということでありますので、これ等々まだまだわからないことがたくさんありますし、批准までの時間考えますと、また質問の機会もありますので、また、町長の今の答弁しっかりと勉強し直して、3月にやらせていただきたいなと思います。

出典:新冠町議会 平成27年第4回定例会 2015年12月18日 議事録 PDF(3ページ) 間違いを知らせる